Odooのアンケート機能(Surveys)でできること|回答が「誰の回答か」とつながる

セミナーの後にアンケートを配る。研修の後に感想を集める。取引先に満足度を聞く。

集計担当が平均点を出し、報告書にまとめて役員会で共有する。そこで終わります。「満足度は4.2でした」と分かっても、次に何をすればよいかは分かりません。

原因は、回答が「誰のものか」分からないことです。

Odoo(オドゥー:オープンソース由来の統合業務アプリ群)のアンケート機能(Surveys)は、回答を顧客・従業員・応募者の記録に残せます。低い評価をつけた相手が分かれば、次の一手が決まります。

アンケート機能そのものは、Community版(無料・オープンソース)でも使える機能です。Enterprise版(有償)が前提になるのは、人事評価など組み合わせる相手のアプリです。

合格点や認定も設定でき、研修後の理解度確認にも使えます(アンケート機能でできること)。

アンケートをOdooで取ると、たとえば次のことが変わります。

  • 2点をつけた顧客に、担当営業が翌週に連絡できる
  • 採用の面接フォームで、応募者を同じ物差しで比べられる
  • 研修をやったかではなく、理解できたかを確かめられる
  • 顧客満足度・社内テスト・面接フォームを、同じ仕組みで扱える

ただし、年に数回の単発調査や、完全に匿名で集計値だけ見たい調査なら、無料のフォームツールで十分です(アンケート機能のメリットとデメリット)。

回答者が分かる形にすると、率直な答えは集まりにくくなります。記名か匿名か、何を基準に線を引けばよいのか。答えは記名か匿名かの判断基準にあります。

目次

原因は「回答が誰のものか分からない」こと

集計値だけで終わる流れと、回答が相手の記録に残る流れでは、その後の動きが違います。

集計値だけが残る場合と、回答者の記録と紐づく場合 上は回答を集計して平均点だけが残り、低い評価をつけたのが誰か分からず次の行動が決まらない流れ。下は回答が相手の記録に残り、低い評価の相手に個別対応でき、その後の経過も次回の変化も追える流れ。 集計値だけが残るか、回答者と紐づくか 集計値だけが残る アンケートを集める 平均点を出す 「満足度4.2」で終わる 低い評価をつけたのが誰か不明 次の行動が決まらない 半年後に同じことを繰り返す 回答者と紐づく アンケートを集める 回答が相手の記録に残る 低い評価の相手に個別対応できる 高い評価の相手には次の提案を その後どうなったかも追える 次回は「変わったか」を見られる
集計値だけが残る場合と、回答者の記録と紐づく場合

平均点では動けません

「満足度4.2」という数字からは、行動が導けません。

一方、「Aさんが2点をつけ、理由に納期の遅れを挙げている」と分かれば、やることは明確です。連絡して、話を聞きに行けます。

不満を早く拾うことは、既存の顧客を手放さないことにつながります。その考え方は、新規より、既存客を太らせる|LTVと顧客維持の経営で扱っています。

アンケートが次につながらないのは、集計しすぎているからです。

ただし、匿名性とのトレードオフがあります

回答者が分かる形にすると、率直に書いてもらいにくくなります。

とくに従業員向けのアンケートでは、この影響が大きく出ます。どちらを取るかは目的しだいです。判断の基準は記名か匿名かの判断表にあります。

Odooのアンケート機能(Surveys)でできること

Odoo公式ドキュメントでは、次の機能が案内されています(出典:Odoo公式ドキュメント、2026年10月確認)。

アンケートの作成

  • 質問を作り、複数のセクションに分けて構成できる
  • さまざまな形式の質問を設定できる
  • ライブセッション形式のアンケートも作れる(その場で回答を集める用途)

採点と認定

Odoo公式は、アンケートを次の用途にも使えると案内しています。

用途内容
質問票一般的なアンケート
採点付きの評価合格点(必要スコア)を設定できる
認定「認定である」という設定を有効にできる

社内テストや資格確認にも使える作りです。

結果の分析

  • 回答の集計を確認できる
  • 合格点を設定したアンケートでは、合格した割合が表示される
  • 認定として設定したアンケートでは、認定された割合が表示される

使いどころは3つ|顧客満足度調査・社内テスト・採用面接

Odooのアンケートは、汎用の質問票として使えます。それだけでなく、ほかのアプリの部品としても使われています。

アンケート機能が使われる3つの場面 同じアンケートの仕組みが、顧客向けの満足度調査、社内向けの理解度テストや認定、選考向けの面接フォームで使われ、回答がそれぞれ顧客・従業員・応募者の記録に紐づく。 同じ仕組みが、3つの場面で使われる アンケートの仕組み 顧客向け 満足度調査・イベント後の感想 顧客の記録に紐づく。営業が次の連絡に使える 社内向け 研修後の理解度テスト・社内の認定 合格点を設定できる。従業員のスキル記録へ 選考向け 面接フォーム・応募者への事前質問 応募者の記録に紐づく。評価をそろえられる 3つとも、回答が「誰のものか」と紐づく 別のツールで集めると、この接続が切れる
アンケート機能が使われる3つの場面

顧客向けには、満足度調査やイベント後の感想。社内向けには、研修後の理解度テストや社内の認定。選考向けには、面接フォームや応募者への事前質問。3つとも、回答が顧客・従業員・応募者の記録に紐づきます。別のツールで集めると、この接続が切れます。

採用の面接フォームも、この仕組みです

採用管理アプリで使う面接フォームは、このアンケート機能で作るものです。

求人ごとに聞くことを決めておくと、応募者を同じ物差しで比べられる。面接官によって評価の観点がばらつく、という悩みへの答えにもなります。詳しくは Odooの採用管理(Recruitment) をご覧ください。

社内テストとしての使い方

合格点を設定できるため、研修後の理解度確認に使えます。

「研修をやった」ではなく「理解できたか」を確かめる。この差で、教育に使った時間を回収できるかどうかが分かれます。

記名か匿名か、アンケートの目的から先に決める

回答者が分かる形にするか、匿名にするか。これは設定の話ではなく、目的の話です。

判断の基準

目的向いている形
個別に対応したい(顧客の不満、参加者の質問)回答者が分かる形
全体の傾向を知りたい(従業員の意識、職場の課題)匿名
成績を記録したい(研修テスト、認定)回答者が分かる形
言いにくいことを聞きたい匿名

従業員向けは、とくに慎重に

上司や職場についての質問を記名で答えてもらうと、率直な回答は集まりません。

いったん「答えたら分かってしまう」と思われると、次からも本音は出てきません。信頼は、一度失うと戻りにくいものです。

少人数では、匿名にしても匿名になりません

部署の人数が数名なら、回答内容から誰かが推測できてしまいます。

匿名だと説明したのに特定できてしまう。この状態は、記名より悪い結果を招きます。

少人数の組織では、匿名アンケートより1対1で話を聞くほうが有効なこともあります。機能を入れる前に、この点を考えてください。

取る前に決めることが4つある:ベンチャーネットの進め方

アンケートを取っても、それだけでは何も変わりません。測ることと、改善することは別です。

よくある失敗

  • 毎回同じ質問を取り続けているが、結果を受けて変えたことがない
  • 質問が多すぎて、回答率が下がっている
  • 集計だけが目的になり、報告書を作って終わっている

いちばん深刻なのは1つ目です。答えても何も変わらないと分かると、回答率は下がります。残るのは、形式だけの数字です。

ベンチャーネットが最初に確かめる順番

ERP導入支援を手がけるベンチャーネットは、アンケートの画面を作る前に、次の順で確かめます。

  1. 回答を受けて、誰が何をするか。「2点以下なら担当営業が翌週に連絡する」のように、行動と担当者を先に決めます。決まらない質問は、取っても使われません
  2. 記名か匿名か。記名か匿名かの判断表で、目的から決めます。少人数の部署なら、アンケート以外の方法も候補に入れます
  3. 回答をどの記録に残すか。顧客・従業員・応募者のどれに紐づけるかを決めます。標準機能のつながりで足りるか、自動フォローなどEnterprise版前提の機能が要るかも、ここで分かれます
  4. 5問前後で一度回す。質問は少なく始め、結果を受けて変えたことを、次回の冒頭で回答者に伝えます

進め方の軸は、Fit to Standard(標準機能に業務を合わせる考え方)です。まず標準のアンケートと記録の紐づけで回し、足りない点が見えてから広げます。

確かめた結果、単発・匿名の調査が中心なら、Odooは要らないとお伝えします。その基準は、無料のフォームツールで足りるかの判断表にあります。

「変えたことを伝える」だけで、回答率が変わる

「前回のご意見を受けて、こう変えました」。最初にこう伝えるだけで、次の回答率が変わります。答えることに意味があると、回答者に伝わるからです。

何を聞くかを決める前の問いは、顧客にとっての価値は何か|売り手の思い込みを捨てるで扱っています。

アンケート機能のCommunity版とEnterprise版の違い

Odooには、無料のCommunity版と有償のEnterprise版があります。

Community版はオープンソースで、無料です。ただし、サーバの用意・アップデート・障害対応は自社の責任です。公式サポートの対象からも外れます。

アンケート機能は、Community版でも利用できるとされています。ただ、必要な版は、組み合わせる相手のアプリしだいです。

使い方版
アンケートそのものCommunity版で利用可
採用の面接フォームとして使う採用管理はCommunity版で利用可
人事評価の評価フォームとして使う人事評価はEnterprise版
回答に応じた自動フォローEnterprise版

どの機能がどちらの版で使えるかは、バージョンによって変わります。検討時には、必ず対象バージョンで確認してください。

詳しくは Odoo Community版とEnterprise版の違い をご覧ください。

Odooのアンケート機能のメリットとデメリット

アンケートを取る側から見ると、良い点と注意点は次のとおりです。使える版は、機能ごとに添えています。

メリット

  • 回答が「誰の回答か」とつながる:回答を顧客・従業員・応募者の記録に残せる。低い評価をつけた相手に、そのまま個別対応できる
  • アンケートそのものはCommunity版で使える:アンケート機能は、Community版でも利用できるとされている。採用管理と組み合わせる場合も、採用管理はCommunity版で利用できる
  • 採点と認定に使える:合格点(必要スコア)や認定を設定でき、合格した割合・認定された割合も表示される
  • 採用の面接フォームも同じ仕組み:求人ごとに聞くことを決めておくと、応募者を同じ物差しで比べられる
  • 回答数で課金されない:Enterprise版は全アプリ一律のユーザー課金で、回答数による課金はない

デメリット・注意点

  • 組み合わせ先によってはEnterprise版が要る:人事評価の評価フォームとして使う場合や、回答に応じた自動フォローは、Enterprise版が必要
  • 記名にすると本音が集まりにくい:回答者が分かる形では、率直な回答が集まりにくい。少人数の部署では、匿名にしても回答から誰かが推測できてしまう
  • 市場全体に聞く仕組みはない:外部の回答者パネルや調査設計のテンプレート、クロス集計などの分析の深さは、専用ツールのほうが厚い
  • 単発・匿名なら無料ツールで十分:年に数回の単発調査や、集計値だけ分かればよい匿名調査なら、無料のフォームツールで足りる

両方を並べると、次の図のとおりです。

アンケート機能のメリットとデメリット 良い点は、回答が顧客・従業員・応募者の記録に残る、アンケートそのものはC版でも利用可とされる、合格点や認定を設定して社内テストに使える、採用の面接フォームにも同じ仕組みを使える、E版は全アプリ一律のユーザー課金で回答数による課金がないこと。注意点は、人事評価のフォームや自動フォローはE版、記名にすると率直な回答が集まりにくい、外部の回答者パネルや高度な集計はない、単発・匿名の調査なら無料のフォームツールで十分なこと。 アンケート機能のメリットとデメリット 良い点 回答が「誰の回答か」とつながる 顧客・従業員・応募者の記録に残る アンケートそのものはC版で可 組み合わせ先によってはE版 採点と認定に使える 合格点を設定して社内テストに 採用の面接フォームも同じ仕組み 応募者を同じ物差しで比べる 回答数で課金されない E版は全アプリ一律のユーザー課金 注意点 人事評価・自動フォローはE版 組み合わせる相手のアプリしだい 記名だと本音が集まりにくい 少人数では匿名にしても特定される 市場全体には聞けない 外部パネル・高度な集計は専用ツール 単発・匿名なら無料ツールで十分 Odooの価値は回答者との紐づけ C版=Community版(無料)/E版=Enterprise版(有償)
アンケート機能のメリットとデメリット

注意点の多くは、取る前の決め方で避けやすくなります。記名か匿名かは記名か匿名かの判断表で、取る前の準備は取る前に決める4つのことで確かめてください。

他のアプリとのつながり

アプリつながり方
採用管理面接フォーム・事前質問として使う
人事管理社内テストの結果を、従業員のスキル記録につなげる
イベント管理参加後の感想を集める
Eメールマーケティング配信したメールから回答を集める
CRM顧客満足度の回答を見て、案件の対応につなげる

それぞれのアプリの詳細は、次の記事にあります。

無料のアンケートフォームツールで足りる場合

単発のアンケートを取るだけなら、無料のフォームツールで十分です。

  • 作るのが速い
  • 相手も使い慣れている
  • 集計画面も分かりやすい

この点で競うつもりはありません。

Odooのアンケートに意味があるのは、回答が誰のものかと紐づけたい場合です。

顧客の記録、従業員の記録、応募者の記録。そこに回答が残るから、次の行動につながります。別のツールで集めると、この接続が切れます。

自社はどちらか:会議で使える判断表

自社の状況判断
年に数回、単発のアンケートを取るだけ無料ツールで十分
完全に匿名で、集計値だけ分かればよい無料ツールで十分
低い評価をつけた顧客や参加者に、個別に連絡したいOdooの価値が出る
採用面接や研修テストで、同じ形式を繰り返し使う蓄積の価値がある

表の下2行に当てはまらないなら、Odooのアンケートを急ぐ理由はありません。

このアプリに対応する有名SaaS(Questant・SurveyMonkey)

すでにアンケートツールを使っているなら、Odooのアンケート機能はその置き換え候補になります。Odooのアンケート機能は、Community版でも利用できます。主なツールとの対応は次のとおりです。

使っているSaaSOdooでの対応一言で言うと
Questantアンケート(Community版でも可)一部重なる。作成と集計は重なるが、調査設計のテンプレートやネットリサーチへの接続はQuestantにしかない
SurveyMonkeyアンケート(Community版でも可)一部重なる。質問形式や分析は重なるが、回答者への配信規模と分析機能の深さはSurveyMonkeyが上

機能の違い

  • Odooにあってアンケートツールにないもの:回答が顧客・従業員・応募者の記録に紐づくこと。低い評価をつけた相手に、そのまま個別対応できる。採用の面接フォームや研修後の理解度テストにも、同じ仕組みを使える
  • アンケートツールにあってOdooにないもの:調査設計のテンプレートと質問データベース。外部の回答者パネルに調査を出せること(Questant)。クロス集計や統計処理など、分析機能の深さ

パネル調査の差は大きいところです。自社の顧客や従業員ではなく市場全体に聞きたい場合、Odooには回答者を集める仕組みがありません。

課金構造の違い

2社とも、プラン単位(年間契約)の課金です。回答数や使える機能によって、プランが分かれます。

Questantは無料プランがあり、回答数や結果のダウンロード、質問分岐の要否で有料プランを選ぶ形です。

SurveyMonkeyは、個人向けプランとチームプラン(ユーザー単位)に分かれます。公式ヘルプによれば、チームプランを使えるのは年間プランだけです。月間プランは回答数が毎月集計され、上限を超えると1件ごとに追加料金がかかるとされています。

(※課金の型は、2026年9月時点の各社公式サイトの情報にもとづきます。金額や条件は改定されることがあるため、検討時に各社の公式ページでご確認ください)

Odoo Enterprise版は、全アプリ一律のユーザー課金です。アンケートだけ使っても、ほかのアプリまで使っても、1ユーザーの単価は変わりません。回答数による課金はありません。金額の詳細は Odooの料金体系を解説 を参照してください。

回答数連動の相手と比べると、回答を集める件数が多いほど、専用ツールの上限に当たりやすくなります。逆に、年に数回の単発調査なら無料プランで足りることが多く、置き換える理由は弱くなります。

置き換えのメリット

  • 回答が顧客・従業員・応募者の記録に残り、低い評価をつけた相手に個別対応できる
  • 採用の面接フォーム、研修の理解度テスト、顧客満足度を同じ仕組みで扱える

置き換えのデメリット・向かないケース

  • 外部の回答者パネルに調査を出したいなら、Odooには代わりがない。市場調査は専用ツールを残す
  • 調査設計のテンプレートや高度な集計を重視するなら、専用ツールのほうが深い
  • 完全な匿名で集計値だけ見たい調査なら、無料のフォームツールで十分。Odooの価値は、回答者と紐づけられることにある

判断の分かれ目は、回答を相手の記録として残したいかどうかです。

ほかのアプリの対応表は Odooで置き換えられるSaaS対応表 にまとめています。

バージョンと機能の更新について

Odoo 19.0は2025年9月にリリースされました。標準サポートの終了は2028年9月(予定)と、公式に記載があります。

その後、19.1(2026年1月)・19.2(2026年3月)・19.3(2026年5月)・19.4(2026年7月)が順に提供されています。

19.1〜19.4は、Odooオンラインで先に提供されました。Odoo.shとオンプレミスは対象外でした(公式のサポート表にN/Aと明記)。

2026年9月には、次のメジャー版のOdoo 20が公開されました。Odoo.shやオンプレミスの会社も、Odoo 20に上げれば、19.1〜19.4の新機能をまとめて受け取れます。

違うのは、新機能を受け取る時期です。早く使いたいならOdooオンライン。自社で管理したいなら、Odoo.shかオンプレミスで年1回のメジャー版に合わせます。Odoo 20の変更点はOdoo 20の新機能まとめで取り上げています。

アンケート機能に直接かかわる変更は、19.1〜19.4の公式リリースノートに記載が見つかりませんでした。記載がないことは、変更がないことの証明ではありません。

この更新サイクルは、Enterprise版の話です。Community版は、このマイナー版の更新サイクルには乗りません。

※出典:Odoo公式のリリースノートおよびドキュメント(2026年9月確認)

よくある質問

Q1. 取引先に答えてもらうとき、相手にOdooのアカウントは必要ですか?

アカウントがなくても回答してもらえます。アクセスを「リンクを知っている人」にしておけば、社外の相手にリンクを共有して回答してもらえます。

ただし、「ログイン必須」を有効にすると、ログインしないと回答できません。対象バージョンでの確認をおすすめします。

Q2. スマートフォンで回答できますか?

Webブラウザから回答する形式です。ただし、質問が多いと途中で離脱されます。

スマートフォンでの回答を想定するなら、質問数を絞ってください。

Q3. 回答データはどのくらい残しますか?

保存期間は、運用として決める必要があります。

とくに従業員向けや応募者向けのアンケートは、個人情報として扱う範囲に入ります。保管と削除のルールを先に決めてください。

Q4. 途中保存はできますか?

扱いは、対象バージョンで確認してください。長いアンケートでは、途中で中断する回答者が出ます。

そもそも途中保存が必要なほど長いなら、短くすることを検討したほうがよい場合が多いはずです。

Q5. 自由記述の回答は、誰がどう読めばよいですか?

担当者が全件読み、共有する運用を決めておいてください。

自由記述は、もっとも価値が高く、もっとも読まれない項目です。集計できないため、報告書に載りにくいのです。数値より、ここに次の手がかりがあります。

Q6. Odooのアンケート機能のメリットとデメリットは何ですか?

回答を相手の記録に残せる利点と匿名性や調査の規模の制約があります。

回答が顧客・従業員・応募者の記録に残り、低い評価をつけた相手に個別対応できます。アンケートそのものは、Community版でも利用できるとされています。
一方、記名にすると率直な回答は集まりにくくなります。外部の回答者パネルに調査を出す仕組みはありません(メリットとデメリット)。

まとめ

Odooのアンケート機能と、無料のフォームツールとの違いは1点です。回答が「誰のものか」と紐づくこと。

平均点では動けません。「誰が、なぜ低くつけたか」が分かれば連絡できます。同じ仕組みは、顧客の満足度調査、社内の理解度テストや認定、採用の面接フォームで使われ、どれも回答が相手の記録に残ります。

一方で、先に決めることは、匿名にするかどうかです。個別に対応したいなら記名、率直な意見を集めたいなら匿名。少人数の組織では、1対1で話を聞くほうが有効なこともあります。

そして、測ることと改善することは別です。質問は5問前後に絞る。取る前に、結果を受けて誰が何をするかを決める。前回から変えたことを、回答者に伝える。この3つで、アンケートは道具に戻ります。

1年後、セミナー後のアンケートで2点をつけた参加者に、担当営業が翌週には電話をかけている。次の案内の冒頭には、「前回のご意見を受けて変えたこと」が1行添えられている。

もう少し詳しく知りたい方へ

ベンチャーネットは、ERP導入支援を手がける会社です。NetSuite・Odoo・AIスクラッチ開発を扱い、SAPからのリプレイスにも対応しているため、特定の製品に偏らない立場でご提案できます。

「何を聞くか」「聞いた後に誰が何をするか」の整理からご相談を承っています。無料のフォームツールで足りるかどうかの見極めからでも構いません。

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この記事を書いた人

持田 卓臣(もちだ たくおみ)
株式会社ベンチャーネット 代表取締役

ヒューレット・パッカード社でITコンサルタントとして従事した後、2005年に株式会社ベンチャーネットを設立。
Oracle NetSuite Solution Provider Partner として、中堅・中小企業向けクラウドERP「NetSuite」の導入・運用支援を提供しています。
SEO・広告・SNS・ウェブ・MA・SFAと一気通貫で培ってきたデジタルマーケティング領域の業務知見を活かし、NetSuiteを軸とした経営DXを支援しています。
著書:『普通のサラリーマンでもすごいチームと始められる レバレッジ起業「バーチャル社員」があなたを救う』(KADOKAWA、2020年)

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