NetSuiteダッシュボード|経営者が毎朝見る5つの画面の決め方

経営者が毎朝見る画面は、5つで足ります。

1画面に並べるのは、上位5件まで。

異常がなければ、3分で閉じてかまいません。

NetSuiteのダッシュボードとは、保存検索の結果やグラフを1つの画面に並べ、毎日開いて一覧する場所です。

置く5つは、粗利・在庫・資金繰り・受注残・承認待ち。

4つで会社の状態を、1つで自分の状態を見ます。

それでも、導入して半年たつのに、いちばん頼りにしているのは経理が月初に作るExcel、という会社は少なくありません。

ログインはできる。データも入っている。

足りないのは機能でも操作でもなく、自分の画面に何を置くかの決めごとです。

では、5つの画面それぞれに、何を置けばいいのか。

NetSuite認定パートナー(Solution Provider)であるベンチャーネットが、画面ごとに「置くもの」と「そこで下す判断」まで答えます。

目次

この記事で分かること

  • 経営者の画面に置いていい数字と、置かないほうがいい数字の見分け方
  • 毎朝見る5つの画面(粗利・在庫・資金繰り・受注残・承認待ち)と、それぞれで下す判断
  • 保存検索・レポート・ダッシュボードという3つの道具の使い分け
  • 3分で見終わる並べ方と、異常があったときの動き方
  • ダッシュボードを見る習慣が続かなくなる3つの理由

経営者の画面は、5つで足りる

KPIの決め方や、ダッシュボードの作り方は、経営ダッシュボードの作り方|KPI設計からNetSuiteでの実装までで扱っています。

指標の絞り込み方や、ロール別の設計の考え方は、そちらが詳しい。

この記事は、その次の一歩です。

「絞るのは分かった。では、具体的に何を置けばいいのか」。

なぜ5つなのか

多くても5つ。

それ以上あると、毎日は見ないからです。

見なくなった画面は、ないのと同じです。

正確さより先に、続くかどうかで決めたほうが、結果は良くなります。

#画面見る理由判断すること
①粗利利益がどこで作られ、どこで消えているか売り方・値付けを変えるか
②在庫お金がどこで寝ているか発注を止めるか、動かすか
③資金繰りいつ足りなくなるか入出金のタイミングを動かすか
④受注残来月以降の売上の予約営業に手を入れるか、生産を積むか
⑤承認待ち自分が止めている仕事いま処理するか、権限を委ねるか

中身は業種で変わります。

それでも、①〜④で会社の状態を、⑤で自分の状態を見る組み立ては、たいていの会社で成り立ちます。

⑤だけ性質が違うことが、後半の要点になります。

先に見ておきたい3つの前提

画面を作る前に、次の3つを見てください。

1つでも欠けていると、作っても数字が合わず、見るのをやめる原因になります。

前提見るところ欠けていると
データがNetSuiteに入っているか5つの画面に要る取引が、毎日その日のうちに登録されているか画面の数字が実態より遅れ、信用されなくなる
粒度がそろっているか品目・取引先・部門の分類が、途中で変わっていないか比べても意味が出ず、原因の場所が分からない
誰の画面かが決まっているかこの画面を見て判断するのは誰か「あったら便利」な指標が混ざり、毎日は見なくなる

1つ目が欠けているなら、画面より先に入力の運用を整えたほうが早く効きます。

遅れて入ってくる数字を毎朝見ても、判断はできません。

画面に置いていい数字の条件|見たら手が動くか

基準は1つだけです。

その数字を見たあと、自分が何かをするか。

判断のしかたを図にすると、次のとおりです。

画面に置くか、置かないか その数字を見たあと自分が何かをするかで決める。誰かに聞く、指示を出す、予定を動かすなら毎朝の画面に置き、「そうか」で終わる数字は置かずに月次の報告で見る。置くのは合計ではなく内訳の端。 画面に置くか、置かないか その数字を見たあと 自分が何かをするか する しない 毎朝の画面に置く 誰かに聞く 指示を出す 予定を動かす 置かない 「そうか」で終わる 月次の報告で見る 置くのは合計ではなく「内訳の端」 例:90日動いていない品目の上位5件
画面に置くか、置かないか:見たら手が動くか
置いていい数字置かないほうがいい数字
見たあと誰かに聞く、指示を出す、予定を動かす「そうか」で終わる
例期日を過ぎた売掛金、在庫が偏っている品目、自分の承認待ち累計売上、前年比だけの棒グラフ、訪問件数
粒度手を打てる単位(取引先・品目・案件)会社全体の合計だけ
更新毎日変わる月に一度しか動かない

累計売上が悪い数字だ、という話ではありません。

月次の報告には要っても、毎朝の画面には要らない、という話です。

📌 経営者の画面に置いていいのは、見たら手が動く数字だけです。

見て終わる数字は、どれだけ正確でも、画面の場所を取っているだけです。

「合計」ではなく「内訳の端」を置く

合計は、動いても理由が分かりません。

その中でいちばん悪いものと、いちばん良いものを置くと、見た瞬間に手が動きます。

「今月の粗利率」ではなく、「粗利率が下がった品目の上位5件」。

「在庫金額」ではなく、「90日動いていない品目の上位5件」。

NetSuiteの保存検索は、こうした「端を取り出す」ことが得意な機能です。

作り方は、NetSuite保存検索の作り方にまとめています。

比べる軸は1つだけ添える

数字は、何かと比べて初めて意味が出ます。

ただ、比べる軸を増やすと画面が重くなります。

1つの画面に添える比較は、1つだけにしてください。

画面添える比較理由
粗利前月の同じ時点月の途中でも進み具合が分かる
在庫前月末増えたか減ったかだけ分かればよい
資金繰り予定(入出金の見込み)残高そのものより時間差が問題になる
受注残前月末積み上がっているか、細っているか
承認待ちなし件数と経過日数だけで判断できる

前年比を入れたくなるところです。

でも、毎朝の画面では前月のほうが役に立ちます。

前年との比較は、月に一度の振り返りで十分です。

画面① 粗利|今月の利益は、どこで作られ、どこで消えているか

最初の画面は粗利です。売上ではありません。

売上が増えても、粗利が減っていれば会社は苦しくなります。

毎朝見るのは、売上の大きさではなく、利益の出方です。

置くもの

  • 今月の粗利額と粗利率(横に前月の同じ時点)
  • 粗利率が落ちた品目・取引先の上位5件
  • 値引きが入った取引の一覧(金額の大きい順)

ここで下す判断

見るのは、下がったかどうかではなく、下がった場所です。

特定の品目で落ちているなら、仕入か値付けの問題。

特定の取引先で落ちているなら、その先との取引条件の問題。

全体に薄く落ちているなら、値引きの運用が緩んでいるのかもしれません。

場所が分かれば、その日のうちに誰に聞けばいいかが決まります。

粗利の考え方は売上総利益(粗利)とは、利益率の逆算の仕方は利益率の計算方法にまとめています。

画面② 在庫|お金が寝ている場所

2つ目は在庫です。

在庫は、現金が形を変えて倉庫に置いてあるもの。そう考えると、毎朝見る理由が分かります。

置くもの

  • 在庫金額の合計と、前月末からの増減
  • 90日以上動いていない品目の上位5件(金額順)
  • 欠品している品目、または残りわずかな品目

ここで下す判断

在庫の画面で見るのは、多いか少ないかではなく、偏っているかどうかです。

動いていない品目に金額が寄っていれば、その分の現金が止まっています。

欠品が続く品目があれば、売れるはずの売上を逃しています。

どちらも、発注のかけ方を変えれば動かせます。

その場で発注を止める。あるいは販促を相談する。

その日のうちに手が動くことの多い画面です。

在庫管理の全体像は在庫管理とは、需給を会議で合わせる進め方はPSI会議とはで扱っています。

画面③ 資金繰り|いつ足りなくなるか

3つ目は資金繰りです。

黒字でも、現金が尽きれば会社は止まります。

ここは、月次では遅すぎます。

置くもの

  • 現預金の残高(口座ごと)
  • 期日を過ぎた売掛金の一覧(金額の大きい順)
  • 今月・来月の支払予定の合計

ここで下す判断

見るのは残高そのものより、入る予定と出る予定の時間差です。

期日を過ぎた売掛金があれば、その日に回収の連絡を入れる。

支払が特定の週に固まっているなら、入金の時期と合っているかを見る。

資金繰りは、早く気づけば打てる手が多く、遅れるほど選択肢が減ります。

だから、月に一度ではなく毎朝の画面に置きます。

考え方の土台は、キャッシュフローとはにまとめています。

画面④ 受注残|来月以降の売上の予約

4つ目は受注残です。

受注残とは、受注しているが、まだ出荷・計上していない金額のことです。

過去を見る画面が3つ続いたので、ここで先を見ます。

置くもの

  • 受注残の合計金額と、出荷予定月ごとの内訳
  • 出荷予定日を過ぎている案件の一覧
  • 今月の受注金額(新しく積み上がった分)

ここで下す判断

受注残が細っていれば、今月の売上が良くても、数か月後に効いてきます。

出荷予定日を過ぎた案件があれば、止まっている理由をその日に聞く。

受注残が想定より少なければ、営業の動きに手を入れるか、生産の計画を見直すか。

売上の見通しの立て方は、NetSuite SFAで実現する販売予測で扱っています。

画面⑤ 承認待ち|自分が止めている仕事

最後の画面は、ほかの4つと性質が違います。

会社の数字ではなく、自分の状態を見る画面です。

5つの画面の組み立て 粗利・在庫・資金繰り・受注残の4つで会社の状態を見て、承認待ちの1つで自分の状態を見る。自分が詰まりの原因になっていないかを毎朝見られるのは承認待ちの画面だけ。 5つの画面の組み立て 4つで会社の状態を見る ① 粗利 利益の出方 ② 在庫 お金が寝ている場所 ③ 資金繰り いつ足りなくなるか ④ 受注残 来月以降の売上の予約 1つで自分の状態を見る ⑤ 承認待ち 自分が止めている仕事 自分が詰まりの原因かを見られるのは⑤だけ
5つの画面の組み立て:4つで会社、1つで自分

置くもの

  • 自分に回ってきている承認待ちの件数と、古い順の一覧
  • 3日以上止まっている承認
  • 自分以外のところで止まっている承認(あれば)

ここで下す判断

経営者の承認待ちは、そのまま現場の待ち時間です。

発注が止まれば入荷が遅れ、見積が止まれば商談が冷えます。

見るのは2つです。

いま処理すべきものがあるか。

そもそも、自分が見なくていいものが混ざっていないか。

同じ種類の少額の申請が毎日のように並ぶなら、承認の設計を見直す合図です。

金額や種類で線を引き、自分の手元に来ないようにする。これも経営の判断です。

承認の仕組みは、NetSuiteの承認ワークフロー実装ガイドにまとめています。

📌 4つの画面で会社の状態を見て、5つ目で自分の状態を見る。

自分が詰まりの原因になっていないかを毎朝見られるのは、この画面だけです。

保存検索・レポート・ダッシュボードの使い分け

5つの画面を作るとき、NetSuiteの3つの道具を混同すると迷います。

役割は、きれいに分かれています。

道具何をするものか得意なこと毎朝の画面での役割
保存検索条件でデータを絞り、抽出・加工して保存する「期日を過ぎた」「90日動いていない」といった端を取り出す画面に並べる中身を作る部品
レポートデータを集計し、グラフや帳票の形にする期間の比較、階層ごとの積み上げ月次の振り返りで使う。毎朝は使わない
ダッシュボード保存検索やグラフを画面に並べて表示する毎日開いて一覧する5つの画面そのもの

保存検索は「絞る」。レポートは「集計する」。ダッシュボードは「並べて毎日見る」。

毎朝の画面に要るのは、ほとんどが保存検索です。

今日手を打つべきものだけを絞って出す。それが保存検索の役割だからです。

保存検索とレポートの違いは、NetSuite保存検索の作り方で詳しく扱っています。

NetSuiteの外にBIツールを置く場合の選択肢は、NetSuiteのBIツール選びをご覧ください。

ダッシュボードに何を並べられるか

ダッシュボードには、保存検索の結果を一覧のまま置けます。

ほかに、数値をメーターの形で見せる部品や、推移を折れ線で見せる部品もあります。

毎朝の5つの画面で主役になるのは、一覧のほうです。

メーターや折れ線は「いまどのあたりか」を伝えます。

でも、誰に連絡すればいいかまでは教えてくれません。

粗利と資金繰りだけは、一覧の横に推移の折れ線を1つ添えると読みやすくなります。

ほかは一覧だけで足ります。

保存検索は、作れることより、あとから見て役に立つ形にするほうが難しい機能です。

この記事の5つの画面は、そのまま「何を判断したいか」の一覧になっています。

保存検索を作る前に、まず5つを自社の言葉に置き換えてください。

毎朝3分で見終わる並べ方

中身が決まったら、次は順番です。

続くかどうかは、並べ方でほぼ決まります。

毎朝3分の並べ方:急ぐものから上へ 上から承認待ち、資金繰り、在庫、粗利、受注残の順に並べる。上の2つは今日やること、下の3つは気づくこと。どの画面も上位5件まで。 毎朝3分の並べ方 今日やること 1 承認待ち自分が止めているもの。最初に片づく 2 資金繰り期日を過ぎた売掛金。その日に連絡 気づくこと 3 在庫動いていない品目。発注の判断 4 粗利落ちた場所の確認 5 受注残先の見通し どの画面も上位5件まで
毎朝3分の並べ方:急ぐものから上へ

上から順に、急ぐものを置く

すすめる順番は、次のとおりです。

  1. 承認待ち(自分が止めているもの。最初に片づく)
  2. 資金繰り(期日を過ぎた売掛金。その日に連絡する)
  3. 在庫(動いていない品目。発注の判断)
  4. 粗利(落ちた場所の確認)
  5. 受注残(先の見通し)

上の2つは「今日やること」、下の3つは「気づくこと」です。

この順にすると、上から見ていくだけで、その日の動きが決まります。

1画面あたりの行数は5行まで

どの画面も、並べるのは上位5件までにしてください。

全件を見る必要はありません。

金額の大きいもの、古いものから5件見れば、たいていの異常はそこに出ます。

もっと見たいと思ったときだけ、そこから詳細に入る。

最初から全部を出さないことが、3分で終わらせるこつです。

異常がない日は、3分で閉じていい

毎朝の画面は、何も起きていないことを確かめる道具でもあります。

5つとも問題がなければ、そのまま閉じて構いません。

「今日は見るものがなかった」こと自体が、1つの情報です。

毎朝・週に一度・月に一度を分ける

5つの画面に入らなかった数字も、捨てるわけではありません。

見る頻度を変えて、別の場所に置くだけです。

頻度見るもの道具
毎朝(3分)今日手を打つもの。5つの画面の上位5件ダッシュボード(保存検索の一覧)
週に一度進み具合。受注の積み上がり、在庫の動き方ダッシュボードの推移グラフ、会議の資料
月に一度全体の振り返り。前年比、部門別、予実レポート

毎朝の画面に入らなかったから、重要でない。そういうことではありません。

前年比も予実も、経営には要ります。

ただ、それは月に一度見れば足ります。

この分け方があると、「あの数字も画面に入れたい」と言われたとき、断るのではなく置き場所を示せます。

数字を見る習慣が根づいたら、経営会議での使い方も変わります。

その先の考え方は、データドリブン経営とはにまとめています。

続かない3つの理由

毎朝の画面を作っても、1か月後には見なくなっている。

よくある話です。理由は、だいたい次の3つです。

理由1:画面を作った人と、見る人が違う

起きること:情報システムの担当者や導入パートナーが画面を組み、経営者に「これを見てください」と渡した。最初の数日は開くが、そのうち開かなくなる。

原因:何を判断したいかを決めたのが、見る人ではない。作った人には「経営者が喜びそうな指標」でも、見る人には打ち手につながらない。

避け方:5つの画面の中身は、経営者自身が決める。決めるのは指標の名前ではなく、「この画面を見たら、自分は何をするか」の一文です。その一文さえ決まれば、保存検索を作るのは誰でも構いません。

理由2:全件を出してしまい、見るのに時間がかかる

起きること:画面を開くと一覧が数十行並び、スクロールが要る。毎朝見る気力が続かず、週に一度になり、やがて開かなくなる。

原因:「漏れがあってはいけない」と考えて作ると、全件を出す設計になる。毎朝の画面は、網羅するための道具ではない。それなのに、報告の資料と同じ考え方で作られている。

避け方:上位5件に絞る。漏れは、月次のレポートで拾えば十分です。毎朝の画面と月次の資料は、役割の違うものとして分けてください。

理由3:条件が古いまま使い続けている

起きること:半年前に作った画面を、そのまま見ている。組織が変わり期も切り替わったのに、条件が当時のままで、実態とずれた数字を見続けている。

原因:保存検索を「作って終わり」の道具として扱っている。一度作れば動き続けるので、ずれに気づく機会がない。

避け方:期初と組織変更のときに、5つの画面の条件がいまも正しいかを見直す。年に2回で十分です。予定として先に入れておけば、忘れません。

ベンチャーネットならこう見る

すでにNetSuiteを使っている会社の画面の相談で、ベンチャーネットが最初に聞くのは3つです。

  1. 5つの画面それぞれで何をするかを一文で言えるか:言えない画面は、置く理由がまだない
  2. その数字は毎日その日のうちに入っているか:入っていなければ、画面より入力の運用が先
  3. いまある画面のうち1か月開いていないものはどれか:外す候補になる

画面も「守り→攻め→次へ」の順に育てる

ベンチャーネットは、稼働後の運用を3つの段階で考えます。

毎朝の画面は、そのうち「攻め」の入口です。

定着の先の3段階:守り→攻め→次へ 守りは業務が回ること、攻めはデータで打つこと、次へは経営が変わること。 定着の先の3段階守り|業務が回る在庫・販売・会計を1つにし、日々の業務を安定させる攻め|データで打つ売れ筋・在庫の分析、営業作業の自動化、生成AIでの集計次へ|経営が変わるKPI、管理会計、上場に向けた内部統制
定着の先の3段階:守り→攻め→次へ
段階毎朝の画面でやること
守り(業務が回る)5つの画面に要る取引が、毎日その日のうちに入る運用を整える。品目・取引先・部門の分類をそろえる
攻め(データで打つ)「何を判断したいか」を経営者と一緒に言葉にし、そこから5つの画面の中身と保存検索を決める。業種で中身は変わる
次へ(経営が変わる)期初と組織変更のときに条件を点検する。週次・月次の場所を分け、KPIの運用につなげる

業種で5つの中身は変わります。

自販機のように現場に在庫を持つ事業と、受注生産の事業では、見るべき画面が違います。

すでに画面があるなら、まずそれを一緒に見ます。

この領域では、足すより減らす提案のほうが多くなります。

ベンチャーネットは、NetSuite・Odoo・AIスクラッチ開発を扱い、SAPからのリプレイスにも対応しています。

特定の製品に誘導しない立場を取っています。

画面の相談は、作り込みではなく、何を見ないと決めるかから始めます。

操作全般はNetSuiteマニュアルを、KPIの決め方はNetSuite×KPIマネジメントをご覧ください。

今日できること

明日の朝、いつもの画面を開く前に、紙に5行書いてください。

#画面見たら自分が動く数字
①粗利(     )
②在庫(     )
③資金繰り(     )
④受注残(     )
⑤承認待ち(     )

書けない行があっても構いません。

書けなかった行が、いま自分の判断の材料になっていない領域です。

書けた行から、保存検索を1つ作る。

5つを同時に始めず、1つずつ増やしたほうが続きます。

1つ目の画面は、いちばん迷わずに書けた行で構いません。

毎朝開く理由が1つできれば、2つ目以降は自然に増えていきます。

よくある質問

Q1. 5つより多く見たい指標があります。増やしてはいけませんか

増やせますが増やすときは何かを外してください。

画面の数は、その人が毎朝見続けられる上限で決まります。

6つ目を足すなら、いちばん動かなかった画面を外す。

この入れ替えを続けるほうが、結果として良い画面になります。

Q2. 業種によって5つの中身は変わりますか

変わります。

在庫を持たないサービス業なら、②在庫の代わりに稼働率や仕掛の案件数が入ります。

受注生産なら、④受注残の重みが増します。

変わらないのは、「4つで会社の状態、1つで自分の状態を見る」という組み立てです。

Q3. 経営者用と部門長用は、同じ画面でいいですか

分けてください。

経営者には情報が多すぎ、部門長には粗すぎる、というすれ違いが起きます。

ロールごとの設計の考え方は、経営ダッシュボードの作り方で詳しく扱っています。

Q4. 保存検索を作るのに、開発は必要ですか

多くの場合は要りません。

「期日を過ぎた」「90日動いていない」といった条件は、標準の保存検索で表せます。

標準で表しきれない条件が出てきたときに、初めて開発を検討します。

最初から開発を前提に考える必要はありません。

Q5. BIツールを別に入れたほうが、きれいな画面になりませんか

見た目は良くなります。

ただ、毎朝の5つの画面は、基幹のデータと同じ場所にあるほうが効きます。

別の画面にログインし直す手間が、習慣が続かない理由になりがちだからです。

BIツールが効くのは、複数のシステムのデータを横断して分析する場面です。

選択肢は、NetSuiteのBIツール選びで比べています。

Q6. 見る習慣が三日坊主になりそうです

異常がなければ3分で閉じていいと決めてください。

「毎朝しっかり分析する」と構えると続きません。

見るのは上位5件だけ。問題がなければ閉じる。

この軽さが、続くかどうかを分けます。

まとめ

  • 経営者の画面は5つで足りる。それ以上あると毎日は見ない
  • 置いていいのは、見たら手が動く数字だけ。見て終わる数字は画面の場所を取っている
  • 5つは粗利・在庫・資金繰り・受注残・承認待ち。4つで会社の状態を、1つで自分の状態を見る
  • 保存検索は「絞る」、レポートは「集計する」、ダッシュボードは「並べて毎日見る」
  • 並べる順は急ぐものから。1画面あたり上位5件まで。異常がなければ3分で閉じていい
  • 続かない理由は3つ。作った人と見る人が違う/全件を出している/条件が古いまま

月初のExcelを待たずに、毎朝3分で会社と自分の状態が分かる。

その入口は、明日の朝に書く5行です。

承認待ちの画面だけは、会社ではなく自分を映します。

自分が詰まりの原因になっていないか。明日の朝、そこから見てください。

もう少し詳しく知りたい方へ

自社の5つをどう決めるか。いまの画面から、何を外すか。

そうした段階から、ご相談をお受けしています。

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この記事を書いた人

持田 卓臣のアバター 持田 卓臣 株式会社ベンチャーネット代表取締役

持田 卓臣(もちだ たくおみ)
株式会社ベンチャーネット 代表取締役

ヒューレット・パッカード社でITコンサルタントとして従事した後、2005年に株式会社ベンチャーネットを設立。
Oracle NetSuite Solution Provider Partner として、中堅・中小企業向けクラウドERP「NetSuite」の導入・運用支援を提供しています。
SEO・広告・SNS・ウェブ・MA・SFAと一気通貫で培ってきたデジタルマーケティング領域の業務知見を活かし、NetSuiteを軸とした経営DXを支援しています。
著書:『普通のサラリーマンでもすごいチームと始められる レバレッジ起業「バーチャル社員」があなたを救う』(KADOKAWA、2020年)

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