FutureStageとは?機能・特徴・向いている企業・費用を徹底解説

製造業や流通業の基幹システムを検討していると、「FutureStage(フューチャーステージ)」という名前を目にすることがあります。

名前は聞いたことがあっても、「何ができるのか」「自社に合うのか」「費用はどのくらいか」までは分かりにくいものです。

この記事では、FutureStageの機能・特徴・向いている企業・費用を、できるだけ中立的に整理します。ERPや基幹システムの選定にあたって、判断材料のひとつとしてお役立てください。

📝 この記事について

この記事を運営するベンチャーネットは、NetSuite認定パートナー(Solution Provider)であるベンチャーネットです。クラウドERP「NetSuite」の導入支援を専門としています。立場上どうしてもNetSuiteに詳しい一方で、本記事はFutureStageを公平に紹介することを目的としています。FutureStage自体の導入・見積りについては、提供元である日立システムズへお問い合わせください。

この記事で分かること

  • FutureStageの提供元・成り立ちと、製品の位置づけ
  • 主な機能と、特定業種向けラインナップの全体像
  • 導入型/クラウド型(Lite版・Standard版)の違いと費用の考え方
  • 向いている企業・向いていない企業の整理
  • 読了目安:約8分
目次

FutureStageとは|日立システムズの製造・流通業向け基幹業務ソリューション

FutureStageは、株式会社日立システムズが提供する「製造・流通業向け基幹業務ソリューション」です。

中堅・中小規模の製造業・卸売業・小売業を主な対象とし、生産管理や販売管理を中心とした業務をシステムで支えます。

提供元と成り立ち

提供元の日立システムズは、日立製作所のグループ会社で、システムの構築から運用・保守までを手がけるシステムインテグレーターです。

FutureStageは、日立グループ各社が個別に提供していた中堅・中小企業向けの業務パッケージを統合したブランドです。2013年に立ち上げられました(出典:日立システムズ公式FAQ)。

母体となる業務パッケージは1987年に登場しており、約40年にわたって蓄積された業務ノウハウが土台になっています(出典:日立システムズ公式サイト・2025年時点)。中堅・中小の製造業・卸売業を中心に、シリーズ累計で数千規模の導入実績があるとされています。

「ERP」と呼ぶかどうかの位置づけ

FutureStageは「ERP」という言葉とセットで語られることが多い製品です。ただし日立システムズ自身は、自社サイトで「FutureStage=ERP」とは断定していません。

ERPには、広い意味(会社全体の業務を統合的に管理する仕組み)と、狭い意味(財務会計まで一体で持つ仕組み)があります。

FutureStageは販売管理・生産管理を中心機能とし、財務会計は外部システムとの連携で対応する形をとっています(出典:日立システムズ公式FAQ)。このため、広義のERPには位置づけられるものの、狭義のERP(会計まで一体型)とは性格が異なる、という点が特徴です。

この違いは、後述する「向いている企業」を考えるうえで重要なポイントになります。

FutureStageの主な機能・特徴

FutureStageは、製造業・流通業の現場業務を中心に、複数の業務領域を一つの仕組みで管理できる点が特徴です。

主な機能は次のとおりです。

  • 生産管理:見込生産・受注生産など、複数の生産形態に対応
  • 販売管理:受注から出荷・請求までの一連の流れを管理
  • 原価管理:製品ごと・工程ごとのコストを把握
  • 在庫管理:在庫の入出庫・引当・棚卸を管理
  • 購買管理:発注・仕入・支払の管理
  • 輸出・輸入管理:海外取引に関わる業務に対応

財務会計については、前述のとおり外部の会計システムとの連携で対応する設計です。

特定業種向けに作り込まれている

FutureStageの強みは、業種ごとに業務要件を作り込んだ「特定業種向けシステム」を用意している点です。

業界特有の業務の流れが標準機能として備わっているため、カスタマイズを最小限にして導入しやすい、とされています(出典:日立システムズ公式・クラウドWatch)。

ノーコード・ローコードでの柔軟性

近年のFutureStageは、ノーコード・ローコード開発に対応しています。

  • ノーコード:プログラムを書かずに、画面や帳票のレイアウトを調整する方法
  • ローコード:少ないプログラムで、必要な機能を追加・差し替えする方法

この方式では、システム本体のソースコードに手を加えないため、法改正対応やOS更新などの定期バージョンアップを妨げにくい、という利点が説明されています(出典:週刊BCN)。

FutureStageの製品ラインナップ

FutureStageは単一の製品ではなく、業種別のソリューション群で構成されています。

クラウド型では、製造業向け・卸売業向けを中心に複数の特定業種向けシステムが提供されています(出典:日立システムズ公式・各販売パートナー)。

区分主なシステム例
製造業向け生産管理システム(見込/受注などハイブリッド型)、金属加工業向け、自動車部品業向け、一般機械製造業向け
卸売業向け販売管理システム、食品卸向け、医薬品卸向け
小売業向け流通・小売業向けの業務システム

業種特化型のため、「自社の業務の特殊性に合うパッケージが見つからない」という企業が候補に挙げることが多い製品です。

FutureStageの提供形態と費用

FutureStageには大きく分けて、自社で保有する設備に導入する「導入型」と、クラウド経由で利用する「クラウド型」があります。

導入型とクラウド型

  • 導入型:自社の環境にシステムを構築する従来型の形態
  • クラウド型:AWS、または日立システムズ独自の「リソースオンデマンドサービス(ROD)」から選べる形態

クラウド型は、導入型と同等の機能を比較的低コスト・短期間で利用できるとされ、最短10日程度から利用可能と案内されています(出典:日立システムズ公式・各紹介媒体)。

クラウド版のLite版・Standard版

クラウド版には、企業規模や要件に合わせて2つのモデルが用意されています(出典:週刊BCN)。

プラン主な対象特徴
Lite版年商10〜30億円が主対象標準機能を基本とし、ノーコードで帳票・画面を調整。短納期での稼働に向く
Standard版年商30〜300億円が主対象ノーコードに加えローコードでプラグイン開発。独自の業務に合わせた機能拡張が可能

費用の考え方

FutureStageの具体的な料金は、公開価格としては明示されていません。

日立システムズは、中堅・中小企業が導入しやすいよう「クラウド型ソリューション導入 1年パック」などを用意しています。ただし金額は要件によって変わるため、資料請求・問い合わせによる個別見積りが基本です(出典:日立システムズ公式・価格ページ)。

基幹システムの費用は、利用人数・対象業務の範囲・カスタマイズ量で大きく変動します。FutureStageに限らず、複数製品を比較する際は「初期費用」「月額・年額」「保守費用」の3点を同じ条件でそろえて見積もると、比較しやすくなります。

FutureStageのメリット・デメリット

中立的に判断するために、メリットだけでなくデメリット(注意点)も整理します。

メリット

  • 業種特化の標準機能:製造・卸売・小売の業界要件が作り込まれており、カスタマイズを抑えやすい
  • 長年のノウハウ:母体パッケージから数十年の業務知見が反映されている
  • ワンストップ支援:日立システムズがコンサルから構築・運用・保守まで対応
  • 段階的な拡張:ノーコード・ローコードで、運用しながら機能を調整しやすい

デメリット・注意点

  • 財務会計は外部連携が前提:会計まで1つのシステムで完結させたい場合は、別途会計システムとの連携設計が必要
  • 業種特化ゆえの適合確認:自社の業種・業務が、用意された特定業種向けシステムに合うかを事前に見極める必要がある
  • グローバル展開の要件は要確認:海外子会社を含む多通貨・多言語・連結といった要件は、自社の状況に合うか個別確認が必要

これらは「悪い点」というより、「自社の要件と照らして確認すべき点」です。製品選定では、こうした前提を早い段階で洗い出しておくことが失敗の予防につながります。

FutureStageが向いている企業・向いていない企業

ここまでの特徴をふまえ、向き・不向きを整理します。

向いている企業

  • 中堅・中小規模の製造業・卸売業・小売業
  • 生産管理・販売管理が業務の中心で、業種特有の業務フローを持つ企業
  • パッケージの標準機能を活かし、カスタマイズを抑えて導入したい企業
  • 国内拠点中心で運用する企業

慎重に検討したほうがよい企業

  • 販売・生産から会計までを1つのシステムで一体運用したい企業(FutureStageは会計が外部連携のため)
  • 海外拠点を含むグローバル経営を一元管理したい企業
  • 将来的に業務全体の統合度を高めていきたいと考えている企業

会計や海外拠点まで含めて一体で管理したい場合は、財務会計を標準で備えるタイプのERP(クラウドERPなど)も比較対象に入れて検討すると、選択肢を広く持てます。財務会計まで含む統合型ERPの一例については、NetSuiteとは(クラウドERPの基本)で解説しています。

FutureStageを検討する際のポイント

基幹システムの選定では、製品単体の機能だけでなく、「自社の業務範囲」と「将来の拡張」を見据えることが大切です。

検討時に押さえておきたい観点は次のとおりです。

  • 業務範囲の確認:生産・販売だけでよいか、会計・人事まで含めたいか
  • 拡張性と連携:将来の機能追加や、他システム・外部サービスとの連携のしやすさ
  • グローバル対応:海外展開の予定があるか
  • 運用体制:導入後に誰が運用・改善を担うか

複数のERPを横並びで比べたい場合は、ERP全般の選び方を整理したERPの比較・選び方ガイドが参考になります。製造業に絞って候補を見たい場合は製造業向けERPの比較記事、FutureStageを含む主要製品をより深く比較したい場合は製造業ERPの製品比較もあわせてご覧ください。

なお、FutureStage自体の機能詳細・導入相談・見積りについては、提供元である日立システムズへ直接お問い合わせいただくのが確実です。

FutureStageに関するよくある質問(FAQ)

Q1. FutureStageはERPですか?

広い意味(会社全体の業務を統合管理する仕組み)ではERPに位置づけられます。ただし販売管理・生産管理が中心で、財務会計は外部連携の設計のため、日立システムズ自身は「ERP」と断定的には説明していません(出典:公式FAQ)。会計まで一体型を求める場合は、その点を前提に比較するとよいでしょう。

Q2. どんな業種に向いていますか?

中堅・中小規模の製造業・卸売業・小売業に向いています。特に、業種特有の業務フローを持ち、標準機能を活かしてカスタマイズを抑えたい企業に適しています。業種別の特定システムが用意されている点が特徴です。

Q3. 費用はどのくらいですか?

公開価格は示されておらず、要件に応じた個別見積りが基本です。クラウド型には中堅・中小向けの「1年パック」なども用意されています。利用人数・業務範囲・カスタマイズ量で変動するため、資料請求・問い合わせで確認するのが確実です。

Q4. クラウドでも使えますか?

使えます。AWS、または日立システムズ独自の「リソースオンデマンドサービス(ROD)」から選べます。企業規模に応じてLite版・Standard版が用意され、クラウド型は最短10日程度からの利用が案内されています。

Q5. 海外拠点の管理にも使えますか?

輸出・輸入管理の機能は備わっていますが、海外子会社を含む多通貨・多言語・連結などの要件は、自社の状況に合うか個別の確認が必要です。グローバル経営の一元管理を重視する場合は、その観点でも比較しておくと安心です。

まとめ

FutureStageは、日立システムズが提供する製造・流通業向けの基幹業務ソリューションです。

  • 生産管理・販売管理を中心に、業種特化の標準機能を備える
  • 財務会計は外部連携が前提(会計一体型を求める場合は要確認)
  • 導入型/クラウド型(Lite版・Standard版)から選べ、費用は個別見積り

製造・卸売・小売で業種特有の業務を持つ中堅・中小企業にとって、有力な選択肢のひとつです。

一方で、会計や海外拠点まで含めて一体で管理したい場合は、財務会計を標準で備えるタイプのERPも比較対象に入れて、自社の業務範囲と将来像に合うものを選ぶことをおすすめします。

もう少し詳しく知りたい方へ

ERPの選定や、クラウドERP「NetSuite」での一元管理に関心がある方は、以下もご活用ください。

※FutureStageの機能詳細・見積り・導入相談は、提供元の日立システムズへお問い合わせください。

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この記事を書いた人

持田 卓臣のアバター 持田 卓臣 株式会社ベンチャーネット代表取締役

持田 卓臣(もちだ たくおみ)
株式会社ベンチャーネット 代表取締役

ヒューレット・パッカード社でITコンサルタントとして従事した後、2005年に株式会社ベンチャーネットを設立。
Oracle NetSuite Solution Provider Partner として、中堅・中小企業向けクラウドERP「NetSuite」の導入・運用支援を提供しています。
SEO・広告・SNS・ウェブ・MA・SFAと一気通貫で培ってきたデジタルマーケティング領域の業務知見を活かし、NetSuiteを軸とした経営DXを支援しています。
著書:『普通のサラリーマンでもすごいチームと始められる レバレッジ起業「バーチャル社員」があなたを救う』(KADOKAWA、2020年)

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