STRAMMICとは?機能・特徴・向いている製造業と、選ぶ前に確かめることを中立に解説【2026年版】

月末、工場の原価の数字はそろっている。

それなのに、決算の数字と合わせる作業に、経理が何日も取られる。

製造業の基幹システムを見直すとき、よく出てくる悩みです。

STRAMMIC(ストラミック)とは、株式会社アミックが開発・販売する製造業向けの基幹業務システムです。

生産管理と原価管理を中心に、販売・調達まで製造業の業務をまとめて扱えます。

複数の工場や協力工場を持ち、原価を細かく見たい製造業には、有力な候補です。

では、冒頭の悩みはSTRAMMICで解けるのか。

それは、見たい数字が工場の中にあるか、外にあるかで変わります。

目次

この記事で分かること

  • STRAMMICの基本と、提供元・導入パートナーの関係
  • 5つの主要製品と、BOMを軸にした特徴
  • 提供の形と、費用を左右する4つの要因
  • これから選ぶ会社と、いま使っている会社の判断のしかた
  • 工場の仕組みを残すか替えるかを決める型

ERPは、販売・在庫・生産・原価・会計などを一つの仕組みで扱うシステムです。

MRP(資材所要量計画)は、生産計画から必要な部品・材料の量と発注の時期を計算する仕組みを指します。

BOM(部品表)は、製品を作るのに要る部品や材料の構成の一覧です。

STRAMMICとは|提供元とパートナー

STRAMMICは、株式会社アミックが開発・販売する製品です。

導入の支援は、アミックのパートナー企業も担っています。

公式サイトでは、SIパートナーとして次の会社などが案内されています(出典:アミック公式、2026年9月確認)。

  • ニッセイコム
  • 東京システムリサーチ
  • 三菱ケミカルエンジニアリング
  • ひろぎんITソリューションズ
  • 三菱総研DCS

問い合わせ先によって、導入の進め方や得意な業種が違うことがあります。

同じSTRAMMICでも、どのパートナーと組むかを比べる価値があります。

アミックの最初のパッケージ製品は、1995年の生産管理でした。

1998年に原価管理が加わり、2002年の世代で生産管理と原価計算が統合されました。

STRAMMICは、2017年に初版が出た第4世代の製品です(出典:アミック 沿革、2026年9月確認)。

製造の現場の数字から組み立ててきた経緯が、製品の特徴に表れています。

主な機能と特徴

5つの主要製品

製品役割
STRA DS(販売物流管理)受注から出荷・在庫までの流れを管理
STRA PM(生産管理)生産計画・MRP・製造の進み具合を管理
STRA PROC(調達管理)材料・部品の購買・発注を管理
STRA CA(原価管理)製造原価の計算・分析、予算原価のシミュレーション
Lite Factory(工程管理)工程管理パッケージ(MES)。製造オーダーをもとにした作業指示と、製造実績の確認

(出典:アミック公式・Lite Factory製品ページ、2026年9月確認)

MES(製造実行システム)は、工場の作業指示や実績の記録を担う仕組みです。

公式サイトでは、会計・EC/EDI・倉庫管理(WMS)・BIツールとの連携も案内されています。

BOMを軸にした設計

公式サイトでは、STRAMMICを「BOMが基本となる基幹業務システム」と説明しています。

中核にあるのは、BOMと生産工程です。

  • 製造パターンごとにBOMを定義できる:設計変更や配合の違いにも対応
  • 自動でオーダーを作る:所要量計算や物流拠点の補充計算から、オーダーを生成
  • 予算原価のシミュレーション:原価管理のSTRA CAで、予算の原価を試算

複数の会社・工場をまたぐ

マルチカンパニー・マルチファクトリーに対応しています。

自社の工場だけでなく、仕入先・製造委託先・海外の生産拠点まで含めて扱えます(出典:アミック公式、2026年9月確認)。

食品・化学品・医薬品などのプロセス系と、加工組立のディスクリート系の両方に対応します。

提供の形と、段階的な導入

STRAMMICはWebアプリケーションです。

クラウド(AWS・Azure・OCI・Google Cloud)、オンプレミス、指定のデータセンターから選べます(出典:アミック公式、2026年9月確認)。

小さく始めて、段階的に使う範囲を広げる進め方も案内されています。

費用の考え方

STRAMMICの価格は、公式サイトに公開されていません。

基幹システムの入れ替えでは、製品の価格より、導入の中身が金額と期間を大きく動かします。

NetSuite認定パートナー(Solution Provider)であるベンチャーネットが、導入を支援してきた中で見てきた要因は4つです。

導入費用を決める4つの要因 業務の範囲、開発の量、社内の体制、ユーザー数の4つで導入費用が決まる。 導入費用を決める4つの要因1業務の範囲購買・販売だけか、在庫・会計・PJ管理まで入れるか2開発の量とくに外部システムとの連携開発3社内の体制情報システム担当が少ないと、支援を厚くし期間も延びやすい4ユーザー数受入テスト・教育の工数と、社内調整の時間
導入費用を決める4つの要因

機能範囲、開発(特に外部システムとの連携)、社内の体制、ユーザー数の4つです。

情報システムの担当が少ない会社では、サポートを厚くする分、期間も延びやすくなります。

STRAMMICを会計などとつなぐ場合は、2つ目の「連携の開発」が重くなりがちです。

見積もりを取る前に、最初に入れる範囲、対象の工場と拠点の数、つなぐ先のシステムの3つを決めておくと比べやすくなります。

初期費用だけでなく、保守と運用の継続費用も含めて比べてください。

判断の物差し|STRAMMICが合う会社・合わない会社

選択肢合う条件注意点
STRAMMIC複数工場・協力工場があり、原価を細かく見たい会計や海外子会社の経営管理は別の仕組みとつなぐ
統合型クラウドERP(NetSuiteなど)会計・販売・在庫・海外子会社まで一つにしたい工場の深い工程管理は別の仕組みと組み合わせることがある
Odoo費用を抑え、自社で柔軟に組み替えたい自社側に設計と運用の力が要る
AIスクラッチ開発独自の工程そのものが強み保守を誰が担うかを先に決める
いまは入れない工場が1つで、生産の品目も少ない人に依存する業務を書き出しておく

STRAMMICが素直に合うのは、複数の工場や海外拠点で生産を横断して管理したい製造業です。

原価管理を経営の軸にしたい会社、配合や設計変更が多くBOMを細かく持ちたい会社にも向きます。

会計や海外子会社の経営管理まで、クラウドで一つにしたい会社は、統合型のクラウドERPも比べます。

NetSuiteは世界220地域・44,000社以上で使われています(出典:Oracle NetSuite公式サイト、2026年9月時点)。

クラウドERPの基礎は、NetSuiteとは?で扱っています。

見たい数字の置き場所で型を選ぶ 経営者が毎月見たい数字が工場の中に多ければSTRAMMICのような製造業向けの製品、工場の外に多ければ統合型のERPを軸に工場の仕組みとの組み合わせを考える。 見たい数字の置き場所で選ぶ 経営者が毎月見たい数字は 工場の中か、外か 工場の中 製品別の原価 BOM・工程・所要量 製造業向けの 製品(STRAMMIC) 工場の外 決算・会計 拠点・海外子会社 統合型のERPを軸 に工場と組み合わせ 両方にまたがるなら、つなぎ目を先に設計する
見たい数字の置き場所で型を選ぶ

これから選ぶ会社と、いまSTRAMMICを使っている会社

これから選ぶ会社

  1. 経営者が毎月見たい数字が、工場の中にあるか外にあるかを決める
  2. 製造の型(プロセス系・加工組立・個別受注など)を書き出す
  3. 同じ型に強い製品を2〜3つ並べ、自社の品目でデモを見せてもらう

製造業ERPの一覧は、製造業向けERP15選で比べられます。

ERP全般の選び方は、ERPを徹底比較で扱っています。

いまSTRAMMICを使っている会社

更新や保守の時期が近づいたら、まず困りごとの場所を分けます。

  • 工場の中の業務に不満:提供元・パートナーに、設定や版の更新で直せるかを相談する
  • 会計や拠点とのつなぎ目に不満:STRAMMICを残し、つなぐ先の会計の仕組みを見直す道もある
  • 会社の形が変わった:海外子会社の増加やM&Aでは、全体の構成から考え直す

困りごとの場所と、まず考えることを図にすると、次のとおりです。

困りごとの場所で、打ち手を決める いまSTRAMMICを使っている会社は、不満が工場の中か、会計や拠点とのつなぎ目か、会社の形の変化かで打ち手が変わる。つなぎ目の不満なら、STRAMMICを残して会計の仕組みを見直す道もある。 困りごとの場所で、打ち手を決める 不満の場所 まず考えること 工場の中の 業務に不満 提供元・パートナーに 設定や版の更新で 直せるかを相談 会計や拠点との つなぎ目に不満 STRAMMICを残し、 つなぐ先の会計の 仕組みを見直す 会社の形が 変わった 海外子会社の増加や M&Aでは、全体の 構成から考え直す 工場の仕組みを替える前に、残す所を決める
困りごとの場所で、打ち手を決める

冒頭の「決算と合わせるのに何日もかかる」悩みは、多くの場合2つ目にあたります。

工場の仕組みを替える前に、どこを残すかを決めるのが先です。

更新か乗り換えかの考え方は、基幹システムは「更新」か「乗り換え」かで扱っています。

よくある失敗3つ

失敗1:パートナーを比べずに決める

起きること:導入が始まってから、自社の業種の経験が少ないと分かる。

原因:製品だけを比べ、導入を担う会社を比べていなかった。

避け方:複数のパートナーに、自社に近い業種での進め方を聞きます。

失敗2:BOMの整備を後回しにする

起きること:稼働しても、所要量の計算や原価が実態と合わない。

原因:部品表の精度が低いまま、システムに移した。

避け方:導入の前に、主要な製品のBOMを現場と一緒に見直します。

失敗3:会計とのつなぎを最後に考える

起きること:工場の原価は見えるが、決算の数字と合わせるのに時間がかかる。

原因:原価と会計のデータの受け渡しを、導入の範囲に入れていなかった。

避け方:どの数字を、いつ、どの形で会計に渡すかを最初に決めます。

3つの失敗と避け方をまとめると、次の図のとおりです。

よくある失敗3つと避け方 パートナーを比べずに決める、BOMの整備を後回しにする、会計とのつなぎを最後に考える、の3つ。とくに会計とのつなぎは、どの数字をいつどの形で渡すかを最初に決める。 よくある失敗3つと避け方 1 パートナーを比べずに決める 避け方:自社に近い業種での進め方を聞く 2 BOMの整備を後回しにする 避け方:主要な製品のBOMを現場と見直す 3 会計とのつなぎを最後に考える 避け方:どの数字を、いつ、どの形で 会計に渡すかを最初に決める
よくある失敗3つと避け方

ベンチャーネットならこう見る|工場の仕組みは「残す」も選べる

基幹システムの見直しというと、全部を入れ替える話になりがちです。

ベンチャーネットは、先に業務を見える化し、仕組みごとに扱いを決めます。

型:見える化→整理整頓→標準に合わせる/開発する/残す

  1. 業務の見える化:受注から生産・原価・決算までの流れと、手で数字を写している所を描く
  2. 整理整頓:やめる・まとめる・そろえる業務を決める
  3. 3つの選択:残った業務ごとに、新しい仕組みの標準に合わせるか、開発で補うか、いまの仕組みに残すかを決める

工場の中の業務がSTRAMMICでうまく回っているなら、「残す」が有力な答えです。

そのうえで、会計や拠点をまとめる仕組みだけを見直し、両者をつなぎます。

ベンチャーネットは、導入だけでなく既存システムとの連携も担います。

仕事の多くも、ゼロからの導入より、他システムとの連携や他社のあとの引き継ぎです。

相談の最初に伺う3つ

  • 5年後、工場・協力工場・海外拠点はいくつあるか
  • 経営者が毎月見たい数字は、工場の中と外、どちらにあるか
  • 原価と会計のデータを、いまどこで、誰が手で合わせているか

製造業向けの製品と統合型のERPは、どちらが優れているかではなく、それぞれに長所があります。

答えは、製品の優劣ではなく、この3つの答えで決まります。

今日できること|1時間で「数字の置き場所」を書き出す

経営会議で見ている数字を5つ選び、次の表を埋めてみてください。

数字いまの出どころ集計にかかる時間工場の中か外か
(例)製品別の原価工場のExcel月末に2日中

外の数字が多ければ会社全体の仕組み、中の数字が多ければ工場の仕組みが先です。

この表は、提供元やパートナーとの打ち合わせでもそのまま使えます。

よくある質問

Q1. STRAMMICの提供元はどこですか

株式会社アミックです。

アミックが開発・販売し、ニッセイコムや三菱総研DCSなどのSIパートナーも導入を支援しています。

Q2. どんな製造業に向いていますか

複数の工場を持つ製造業や原価管理を重視する製造業です。

食品・化学品・医薬品などのプロセス系と、加工組立のディスクリート系の両方に対応します。

Q3. クラウドで使えますか

クラウドでも使えます。

公式サイトでは、AWS・Azure・OCI・Google Cloudのクラウドと、オンプレミス、指定のデータセンターが案内されています。

Q4. 料金はいくらですか

公式サイトに価格は公開されていません。

工場の数・利用人数・機能・連携で変わるため、提供元やパートナーに見積もりを依頼します。

入れ替え全体の費用は、機能範囲・開発(特に外部連携)・社内の体制・ユーザー数の4つで大きく変わります(第3章)。

Q5. STRAMMICとNetSuiteは何が違いますか

得意な範囲が違います。

STRAMMICは工場の生産・原価の管理に強い製造業向けの製品です。

NetSuiteは会計・在庫・販売から海外子会社の経営管理までを一つにするクラウドERPです。

STRAMMICを残し、会計側だけを見直す組み合わせもあります(第7章)。

Q6. 小さく始めることはできますか

公式サイトでは段階的な拡張が案内されています。

小さく立ち上げ、使う範囲を広げる進め方です。

最初の範囲は、提供元やパートナーと相談して決めます。

まとめ

  • STRAMMICは、アミックが開発・販売する製造業向けの基幹業務システム
  • BOMと生産工程を中核に、生産・販売・調達・原価・工程の5つの製品で構成
  • 複数の会社・工場、協力工場や海外拠点まで扱える
  • 価格は非公開。入れ替えの費用は機能範囲・開発・社内の体制・ユーザー数で決まる
  • 見直すときは、見える化してから「標準に合わせる/開発する/残す」を決める

月末に決算と合わせる作業で何日も取られているなら、原因は工場の中より、つなぎ目にあるかもしれません。

最初の一歩は、経営会議の数字5つの置き場所を書き出すことです。

もう少し詳しく知りたい方へ

STRAMMICの詳細・見積もりは、提供元のアミックや各パートナーにご確認ください。

会計や海外拠点まで含めて、クラウドERPと比べたい方は、ベンチャーネットにご相談ください。

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この記事を書いた人

持田 卓臣のアバター 持田 卓臣 株式会社ベンチャーネット代表取締役

持田 卓臣(もちだ たくおみ)
株式会社ベンチャーネット 代表取締役

ヒューレット・パッカード社でITコンサルタントとして従事した後、2005年に株式会社ベンチャーネットを設立。
Oracle NetSuite Solution Provider Partner として、中堅・中小企業向けクラウドERP「NetSuite」の導入・運用支援を提供しています。
SEO・広告・SNS・ウェブ・MA・SFAと一気通貫で培ってきたデジタルマーケティング領域の業務知見を活かし、NetSuiteを軸とした経営DXを支援しています。
著書:『普通のサラリーマンでもすごいチームと始められる レバレッジ起業「バーチャル社員」があなたを救う』(KADOKAWA、2020年)

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