NetSuiteの需要予測(Demand Planning)とは|4つの予測手法・供給計画・発注の自動作成までを解説【2026年版】

「需要予測を入れれば、在庫は減る」

そう期待して検討を始める会社は、少なくありません。

ところが、予測がいくら当たっても、発注がExcelと勘のままなら在庫は変わりません。

NetSuiteの需要予測(Demand Planning)とは、過去の需要などから将来に必要な数量を見込み、供給計画と発注につなげる機能です。

予測した数字が、発注書・作業指図・移動伝票の作成まで進みます。

価値は予測の精度より、予測の後に発注が動くことにあります。

これから始める会社は、公式の案内どおりSupply Planning(MRP)を前提に設計します。

では、予測を「参考の数字」で終わらせず、発注まで動かすには何から手を付けるのか。

答えは、手法選びより手前にあります。

目次

この記事で分かること

  • NetSuiteの4つの予測手法と、商品ごとの選び方の考え方
  • 需要計画→供給計画→発注の自動作成の流れと、人が見直す2つの場面
  • Time-Phased PlanningとSupply Planning(MRP)の関係
  • 導入の前提と、費用・期間を左右する要因
  • よくある3つの失敗と、その避け方

NetSuiteの需要予測とは

Oracleのヘルプでは、Demand Planningを、在庫の需要を分析し、何を補充すべきかを見つける機能と説明しています。

供給計画にもとづいて、必要なときに在庫を足す注文を作れます(出典:Oracle NetSuiteヘルプ、2026年9月確認)。

NetSuiteは世界220地域・44,000社以上で使われているクラウドERPです(出典:Oracle NetSuite公式サイト、2026年9月時点)。

ERPは、会計・販売・購買・在庫などの基幹業務を1つにまとめるシステムのことです。

「需要予測」と「販売予測」の違い

項目需要予測販売予測
見込むものモノが何個必要か(数量)いくら売れそうか(金額・商談)
主な利用者購買・生産・在庫の担当営業・経営
つながる先発注書・作業指図・移動伝票売上の見通し・営業の管理

両者は無関係ではありません。NetSuiteでは、販売予測のデータを需要予測の材料に使えます。

営業の側の販売予測は、NetSuite SFAで実現する販売予測で解説しています。

なぜ今、仕組み化が要るのか

  • 仕入れ価格の上昇で、在庫を多く持つリスクが増した
  • 人手不足で、予測や発注に時間をかけられない
  • 需要の変動が読みにくく、勘だけでは当てにくい

予測しないままだと、会社は過剰在庫と欠品の間で揺れ続けます。

多めに持てば在庫が増え、絞れば欠品が増える。

この綱引きを、データで解くのが需要予測です。

4つの予測手法|手法は商品ごとに選ぶ

NetSuiteの予測手法(Projection Method)は、次の4つです。

出典は、Oracle NetSuiteヘルプ「Calculating Item Demand」です(2026年9月確認)。

  • 移動平均:過去の需要の平均を、先の全期間に同じ値で当てる。需要が安定した定番品向き
  • 線形回帰:過去の需要に最小二乗法を当て、傾向から見込む。伸びている・縮んでいる商品向き
  • 季節平均:過去の需要から季節の傾向を見つけて見込む。予測の間隔は月次のみ
  • 販売予測:営業の販売予測など、先を見たデータから見込む。B2B・受注生産・案件型向き

設定では、次の3つを決めます(出典:同上)。

  • 予測の間隔:日次・週次・月次など、何の単位で見込むか
  • 予測の期数:先の何期分を見込むか(例:6を入れると6か月分)
  • 過去の分析の期数:過去の何期分を計算に使うか。販売予測の手法では不要

季節商品に移動平均を当てると、繁忙期に欠品するずれが起きます。

1つの手法を全品目に当てず、商品の動き方で分けてください。

手法と向く商品を図にすると、次のとおりです。

4つの予測手法と、向く商品 移動平均は安定した定番品、線形回帰は伸びている・縮んでいる商品、季節平均は季節の波がある商品(予測の間隔は月次のみ)、販売予測はB2B・受注生産・案件型に向く。1つの手法を全品目に当てず、商品の動き方で分ける。 4つの手法と、向く商品 移動平均 安定した定番品 過去の平均を当てる 線形回帰 伸びている・ 縮んでいる商品 傾向から見込む 季節平均 季節の波がある商品 予測の間隔は月次のみ 販売予測 B2B・受注生産・ 案件型 先を見たデータから 1つの手法を全品目に当てない
4つの予測手法と、向く商品

手法ごとに要る履歴の長さなど、詳しい使い分けはNetSuite需要予測の4つの予測手法と選び方で扱っています。

予測の「次」が本番|需要計画→供給計画→発注

NetSuiteでは、予測から注文までが次の3段でつながっています。

  1. 需要計画(Demand Plan):いつ・何が・どれだけ必要かを見込む
  2. 供給計画(Supply Plan):その需要を満たすため、何をいつ手配するかを計算する
  3. 注文の作成:発注書・作業指図・移動伝票を作る

Oracleの公式サイトでは、供給計画が発注書・移動伝票・作業指図を自動で作ると説明しています。

リードタイム(発注から届くまでの期間)や、前工程の組立も考慮されます(出典:Oracle NetSuite公式、2026年9月確認)。

複数の倉庫がある場合は、計画の中で拠点間の移動伝票を自動で作る設定もできます。

余っている拠点から、足りない拠点へ在庫を動かすためです(出典:同上)。

Supply Planningでは、計画の期間・範囲・ルールを決めます。

ルールとは、拠点の間で在庫を動かす決まりです。自社のサプライチェーンの形が、そのまま表れます(出典:Oracle NetSuiteヘルプ、2026年9月確認)。

仕組みの詳細は、NetSuiteのSupply Planning(MRP)で解説しています。

毎月の回し方|人が見直す場面は2回

Oracleの公式サイトでは、メニューの流れを次のように説明しています(2026年9月確認)。

  1. 需要を計算する
  2. 需要計画を見直し、必要なら直す
  3. 供給計画を作り、見直して直す
  4. 発注書・移動伝票・作業指図を作る
需要予測から発注までの流れと、人が見直す2つの場面 需要を計算し、需要計画を営業と購買が見直す。供給計画を購買と生産が見直し、発注書・移動伝票・作業指図を作る。 予測から発注までの流れ 1 需要を計算する 4つの手法から品目ごとに選ぶ 2 需要計画を見直す(人) 営業と購買が、大口の案件・販促・ 新商品など過去にない需要を足す 3 供給計画を見直す(人) 購買と生産が、仕入先の納期の遅れ・ 生産の能力・発注の最小単位を見る 4 注文を作る 発注書・移動伝票・作業指図 (金額の大きい発注は購買が承認) オレンジの2か所で、誰が何を見るかを 先に決めておくのが運用の要
需要予測から発注までの流れと、人が見直す2つの場面

人が見直す場面は2回あります。

需要計画は、営業と購買が見ます。大口の案件・販促・新商品など、過去のデータにない需要を足す場面です。

供給計画は、購買と生産が見ます。仕入先の納期の遅れ、生産の能力、発注の最小単位を確かめる場面です。

注文を作るときは、金額の大きい発注を購買が承認します。

直した理由を記録しておくと、次の月の予測の精度が上がります。

外部の予測値を取り込む

「専用ツールやExcelで作った予測がある」という会社もあります。

その場合は、外部で作った予測値をCSVファイルで取り込めます。

インポートアシスタントという機能で、月次・週次・日次の需要計画として読み込みます。

1つのファイルには、月次・週次・日次のどれか1種類だけを入れます(出典:Oracle NetSuiteヘルプ、2026年9月確認)。

補充方式|発注点方式とTime Phased

補充方式は、在庫をどのタイミングで補充するかのルールです。

補充方式仕組み向いているケース公式の案内
発注点方式(Reorder Point)在庫が一定量を下回ったら発注需要が安定した定番品設定がシンプル
Time Phased(予測連動型)需要計画と連動し、先を見越して発注変動・季節性のある品、組立品Supply Planning(MRP)に置き換わる

Oracleのヘルプには、次の案内があります(2026年9月確認)。

  • Supply Planning(MRP)が、Time-Phased Planningに代わる
  • 新しい顧客はSupply Planning(MRP)を使う
  • 既存の顧客は、Time-PhasedからMRPへの移行を計画する

MPS/MRPの補充方式の品目は、需要計画とは連動します。ただし、Time-Phasedの供給計画とは連動しません。

すべてを予測で動かす必要はありません。定番品は、発注点方式のままで足りることもあります。

導入の前提と、費用・期間の考え方

公式ヘルプにもとづく前提は、次のとおりです(2026年9月確認)。

  • Advanced Inventory Management(高度在庫管理)の有効化。需要予測に必須
  • 複数拠点の在庫を使う場合は、拠点の指定
  • 組立品を扱う場合は、作業指図の機能の有効化
  • 品目ごとの補充方式の設定

加えて、十分な販売・在庫の履歴が要ります。

予測は、過去のデータが土台です。

土台を飛ばして予測だけ高度にしても、当たりません。

費用と期間の目安

需要予測はNetSuiteの機能の1つで、在庫・購買の導入とあわせて設計します。

ベンチャーネットが支援したNetSuite導入の費用のうち、購買・販売・在庫・会計を範囲にした例は2つあります。

20名程度・情シスなしで期間2年・3,000万円程度の例と、100名程度で期間1.5年・2億円程度(うち開発約7割)の例です。

差を生むのは、機能範囲・開発(特に外部連携)・社内の体制・ユーザー数の4つです。

需要予測では、外部の予測ツールとつなぐかどうかが「開発」の重さを、在庫の数字の整い具合が期間を左右します。

4つの事例の詳細は、NetSuiteの料金・費用にまとめています。

予測の当たり外れをどう見るか

予測は、外れるものとして扱います。外れ方を見て直すのが運用です。

  • 品目ごとに予測と実績の差を毎月記録する:差の大きい品目から手法や期数を見直す
  • いつも多めか少なめかを見る:同じ向きに外れるなら、手法が合っていない
  • 外れた理由を書き残す:販促・大口の案件・天候など、データにない理由を分ける

外れる前提で持つ余裕が、安全在庫(欠品を防ぐための余分な在庫)です。

安全在庫の考え方は、在庫最適化とはで扱っています。

担当者の勘に頼らない予測の手順は、需要予測の属人化を解消するにはも参考になります。

AIで手法の当てはまりと欠品の時期を読む

4つの手法は統計の計算で、生成AI(文章や表をつくるAI)ではありません。

生成AIには、手法の比べ方と、欠品が近い品目の洗い出しを下書きさせます。

サンプルは架空です。

場面元データAIへの頼み方結果
季節品が毎年12月に欠品する前年10〜12月と今年9〜11月の販売数12月の需要を移動平均と季節平均で出し、どちらが合いそうか理由を添えて移動平均で143個、季節平均で317個
「来月あの部品は足りる?」と聞かれる品目・拠点ごとの現在庫、週の平均需要、入荷予定何週後に在庫が切れそうかを出して部品A-100(東京倉庫)は4週後、部品B-200(大阪倉庫)は6週後

人が確かめるのは2点です。

切り替える前に、過去の実績で当てはまりを見ること。

欠品が近い品目の入荷を前倒しできるか、仕入先に聞くことです。

NetSuiteでは、手法を品目需要計画で選びます(出典:Houseblend、2026年9月確認)。

欠品の時期は、需要計画とMRPで品目・拠点ごとにつかめます。

別契約のPlanning and Budgetingなら、機械学習で最良・最悪の需要の2案も作れます(出典:NetSuite公式、2026年9月確認)。

最悪の案で在庫と資金が足りるかは、経理と資材課が見ます。

AIは下書きまで。発注の数を確定するのは人です。

在庫と発注の点検の例は、在庫・購買のAIチェックで扱っています。

予測の進め方の比較と、合う会社

進め方中身向く会社注意点
NetSuiteの統計手法4つの手法で自動計算し、供給計画へ品目が多く、発注まで一本化したい品目ごとの手法選びが要る
外部の予測を取り込む専用ツールやExcelの予測をCSVで入れるすでに予測の仕組みがある取り込みの手順と頻度を決める
Excelと勘のまま担当者が表計算で予測し、手で発注品目が少なく、変動も小さい属人化し、担当者の不在で止まる
他のERPや専用ツールOdoo・国産ERP・専用ツールで予測する基幹がNetSuite以外、予測が専門的発注までの連携の設計が要る

NetSuiteの統計手法なら、予測と実績と発注が同じデータにそろいます。

ずれの点検を、AIに任せやすい形です。

NetSuiteの需要予測がまだ早い会社もあります。

  • 品目が少なく、需要も安定している → 発注点方式だけで足りる
  • 在庫の数が実際と合っていない → 予測より先に在庫の精度を上げる
  • 受注してから作る一品もの中心 → 需要予測より受注と製番の管理が先
  • 新商品が売上の中心 → 過去のデータがないため、販売予測の手法か人の見込みが中心になる

この4つを図にすると、次のとおりです。

需要予測がまだ早い会社の、先の一手 品目が少なく需要も安定なら発注点方式だけで足りる。在庫の数が実際と合わないなら予測より先に在庫の精度を上げる。受注してから作る一品もの中心なら受注と製番の管理が先。新商品が売上の中心なら販売予測の手法か人の見込みが中心になる。 需要予測がまだ早い会社の一手 こんな状態なら 先にやること 品目が少なく、 需要も安定 発注点方式だけで 足りる 在庫の数が 実際と合わない 予測より先に 在庫の精度を上げる 受注してから作る 一品もの中心 需要予測より 受注と製番の管理が先 新商品が 売上の中心 販売予測の手法か 人の見込みが中心
需要予測がまだ早い会社の、先の一手

最適化まで考える会社もあります。在庫と生産など、相反する条件を同時に解く取り組みです。

考え方は、最適化ツールの選び方で扱っています。

これから始める会社と、いまTime-Phasedの会社

これからNetSuiteで需要予測を始める会社

Supply Planning(MRP)を前提に設計します。

Time-Phasedで始めると、後で移行の手間がかかるためです。

導入の前に、品目の基本の情報を整えておきます。

  • 品目ごとの補充方式(予測で動かすか、発注点で動かすか)
  • 仕入先ごとのリードタイムと、発注の最小単位
  • 拠点ごとに持つ品目と、拠点間の移動の決まり

ここが曖昧なままだと、供給計画が出す注文の数が、現場の感覚と合わなくなります。

いまTime-Phasedで運用している会社

Oracleは、既存の顧客にMRPへの移行を計画するよう案内しています。

次の3つを見て、移行の時期を決めます。

  • Time Phasedで動かしている品目の数と種類
  • 供給計画から作る注文(発注書・作業指図・移動伝票)の使い方
  • 拠点間の移動のルールが、いまの物流の形に合っているか

移行は、予測の手法や補充方式を見直す機会にもなります。

よくある3つの失敗

失敗1:予測だけ入れて、発注の業務が変わらない

起きること:予測の数字は出るのに、発注はExcelと勘のまま。現場は「参考程度」と信用しない。

原因:予測を見るだけで止め、供給計画と注文の作成までつなげていない。

避け方:予測→供給計画→発注を、一本の流れとして設計します。

予測した数字が、実際の発注を動かす状態を作ります。

失敗2:Excelの予測の計算を、そのまま再現しようとする

起きること:設定が複雑になりすぎ、再び「あの人しか分からない」状態に戻る。

原因:担当者ごとの細かな調整を、すべてシステムに移そうとした。

避け方:まず標準の手法(移動平均など)で動かします。

予測と実績のずれを見ながら、手法と期数を調整します。

失敗3:データの土台が整わないまま、全品目で始める

起きること:どんな手法でも予測が当たらず、準備も終わらない。

原因:在庫の数が実際と合わず、履歴も足りないまま、全品目・全拠点で始めた。

避け方:手法より先に、「何のデータが、どれだけそろっているか」を点検します。

影響の大きい主力品目から始め、成果を見ながら広げます。

ベンチャーネットならこう見る|発注の見える化から

NetSuite認定パートナー(Solution Provider)であるベンチャーネットは、特定の製品に誘導しない立場を取っています。

NetSuite・Odoo・AIスクラッチ開発を扱い、SAPからのリプレイスにも対応しています。

需要予測の相談でも、手法の話からは入りません。

型:見える化→整理整頓→Fit&Gap

  1. 業務の見える化:いま誰が、どのExcelを見て、いつ発注しているかを描く
  2. 整理整頓:予測で動かす品目と、発注点のままでよい品目を分ける。担当者ごとの調整のうち、残すものを決める
  3. Fit&Gap:残った品目と手順を、4つの手法とSupply Planningの標準の動きに照らし合わせる

Fit&Gapは、業務とシステムの機能の合う・合わないを1つずつ見る作業です。

ベンチャーネットの進め方:見える化→整理整頓→Fit&Gap→3つの選択 業務の見える化、整理整頓、NetSuite標準機能とのFit&Gap、そして標準に合わせる・開発する・残すの3択で決める。 ベンチャーネットの進め方業務の見える化いまの業務フローを現場に聞いて描く整理整頓やめる・まとめる・そろえる業務を決めるFit&GapNetSuiteの標準機能と照らし合わせる3つの選択標準に合わせる/開発する/残す製品が決まっていても、見える化から始める
ベンチャーネットの進め方:見える化→整理整頓→Fit&Gap→3つの選択

2段目で品目を絞ると、失敗3の「全品目で始める」を避けられます。

失敗2の「Excelの再現」も、ここで止められます。

変わることは、先に伝える

需要予測を入れると、発注の決め方そのものが変わります。

担当者の勘で積んでいた数量が、計算の結果と人の見直しに置き換わります。

画面の操作感も、いまのExcelとは別物です。

ベンチャーネットは、こうした点を導入の前にお伝えします。

最初の打ち合わせで伺うのは、主に次の3つです。

  • 在庫の帳簿と現物は合っているか
  • 損をしているのは、過剰在庫か欠品か
  • 予測はNetSuiteで作るか、外部の予測を取り込むか

社内で提案するときは、現場の言葉を経営の言葉に言い換えると通りやすくなります。

現場の言葉経営の言葉見る数字の例
在庫を減らしたい寝ているお金を減らす在庫の金額、在庫の回転日数
欠品を減らしたい取れる売上を取りきる欠品による受注の取りこぼし
発注の手間を減らしたい人の時間を判断に回す発注の作業時間

需要予測の結果を会議で使う進め方は、NetSuiteで実現するPSI会議も参考になります。

今日できること|主力10品目の表を作る

次の表を、購買か在庫の担当者と一緒に埋めてみてください。1時間ほどでできます。

品目月の平均の出荷数季節の波販売履歴の月数
(例)品目A300個あり(冬に多い)18か月

売上の大きい順に10品目を選びます。

先月の欠品や過剰があった品目には、印を付けておきます。

季節の波がある品目は季節平均、安定した品目は移動平均が候補です。

履歴の月数が足りない品目は、まずデータをためるところから始めます。

よくある質問

Q1. 需要予測と販売予測は何が違いますか

需要予測は数量を見込み販売予測は金額や商談を見込みます。

需要予測は、在庫・仕入れ・生産のために「何個必要か」を見込みます。

NetSuiteでは、販売予測のデータを需要予測の材料にも使えます。

Q2. 始めるには何をそろえればよいですか

Advanced Inventory Managementの有効化と販売・在庫の履歴です。

組立品を扱うなら作業指図の機能、複数拠点なら拠点の指定も要ります。

手法より先に、データがどれだけそろっているかを点検します。

Q3. 自社で作った予測の数字は使えますか

CSVで需要計画として取り込めます。

インポートアシスタントで、外部の予測値を読み込みます。

その結果を、発注書や作業指図の作成につなげられます。

Q4. Time PhasedとSupply Planning(MRP)はどちらを使えばよいですか

新しく始めるならSupply Planning(MRP)です。

Oracleは、MRPがTime-Phased Planningに代わると案内しています。

既存の顧客には、MRPへの移行を計画するよう案内しています。

Q5. 季節商品はどの手法がよいですか

季節平均が候補です。

過去の需要から季節の傾向を見つけて見込む手法です。

予測の間隔は月次のみです。履歴は1〜2年あると安心です(ベンチャーネットの目安)。

Q6. 導入にはどのくらいの期間と費用がかかりますか

在庫・購買の導入とあわせて考え範囲と体制で大きく変わります。

ベンチャーネットの支援例には、購買・販売・在庫・会計を範囲にした例が2つあります。

20名程度・期間2年で3,000万円程度、100名程度・期間1.5年で2億円程度です。

差を生むのは、機能範囲・開発(特に外部連携)・社内の体制・ユーザー数です(第4章)。

Q7. 品目が少ない会社にも要りますか

品目が少なく需要が安定していれば急ぐ必要はありません。

発注点方式だけで足りることもあります。

在庫の数の精度を先に上げ、品目が増えた段階で検討します。

Q8. 需要予測に生成AIは使えますか

手法の比べ方や欠品の洗い出しの下書きに使えます。

NetSuiteの4つの手法は統計の計算で、生成AIではありません。

生成AIには、手法ごとの予測の比較や、欠品が近い品目の一覧を下書きさせます。

発注の数を確定するのは人です(第4章)。

まとめ|需要予測は「在庫の話」ではなく「経営の話」

  • 需要予測は、将来に必要な数量を見込み、供給計画と発注につなげる機能
  • 手法は移動平均・線形回帰・季節平均・販売予測の4つ。商品ごとに選ぶ
  • 供給計画から発注書・作業指図・移動伝票を作れる。人の見直しは2回
  • 新しく始めるならSupply Planning(MRP)。Time-Phasedの利用者は移行を計画する
  • 見える化→整理整頓→Fit&Gapの順で、予測で動かす品目を先に絞る

予測を発注まで動かすには、何から手を付けるのか。

手法ではなく、いまの発注の流れと、在庫の数字の点検からです。

まずは主力10品目の表を埋めてみてください。

もう少し詳しく知りたい方へ

データの点検から、予測を発注につなげる設計、最適化まで、ご相談をお受けしています。

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この記事を書いた人

持田 卓臣のアバター 持田 卓臣 株式会社ベンチャーネット代表取締役

持田 卓臣(もちだ たくおみ)
株式会社ベンチャーネット 代表取締役

ヒューレット・パッカード社でITコンサルタントとして従事した後、2005年に株式会社ベンチャーネットを設立。
Oracle NetSuite Solution Provider Partner として、中堅・中小企業向けクラウドERP「NetSuite」の導入・運用支援を提供しています。
SEO・広告・SNS・ウェブ・MA・SFAと一気通貫で培ってきたデジタルマーケティング領域の業務知見を活かし、NetSuiteを軸とした経営DXを支援しています。
著書:『普通のサラリーマンでもすごいチームと始められる レバレッジ起業「バーチャル社員」があなたを救う』(KADOKAWA、2020年)

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