教養と思想– category –
-
教養と思想
会社は小さくなり、数は増える——ザッカーバーグの未来観を、自分のルーツから読む
前回「操作を覚えても、差はつかない」で、役割を設計し直す人に差がつく、という話をしました。 今回は一段外へ出て問います。役割を設計し直した先で、会社の形はどうなるのか。 この問いを、Metaの創業者マーク・ザッカーバーグ氏の言葉を借りて読みま... -
教養と思想
分かっているつもりで、13枚を書き出した——見ることをサボった影響は、もう現実に出ていた
前の記事「易は『人生の構造』を読む地図である」で、無意識は過酷な自然と同じで、制御はできないと書きました。特性を知って、上手に付き合うしかない。そして占いは、見たくない現実を直視するための便法にすぎず、本来は目の前の事実をちゃんと見れば... -
教養と思想
拒否ではなく、共に進化する——孫正義の「ASI Economy」を、自分のルーツから読む
前回、ゲイツ氏の「準備ができていない」を読みました。準備とは待つことではなく、線を引くことでした。 今回は、線を引く前に、期限と数字で未来を描け、と言った人の言葉です。日本語で読める、シリーズで唯一の一次資料でもあります。 ソフトバンクグ... -
教養と思想
今、使っている言葉が、これからの自分を決める——修辞立誠
言志四録の総論で、書を読むことは我が心を読むことだ、という一行を見ました。では、読むのではなく、書くこと、話すことは何を決めているのでしょうか。今回は「言葉」の話です。佐藤一斎は言志録の十五で、それを四つの字にまとめています。修辞立誠——... -
教養と思想
AIの話を、あえてしなかった——ピチャイの「三つのフィルター」を、自分のルーツから読む
前回は、孫正義氏の「期限と数字で描き、逆算する」を読みました。 今回は、その逆で、あえて技術の話をしなかった人のスピーチです。 Google CEOのスンダー・ピチャイ氏は、2026年6月、母校スタンフォード大学の卒業式で、AIの話をほとんどしませんでした... -
教養と思想
数十年で考え、四半期で実行する——ナデラの年次書簡を、自分のルーツから読む
前回は、ピチャイ氏の「技術に依らない三つのフィルター」を読みました。 今回は、同じ時期に別の会社のトップが株主に宛てて書いた、時間の使い方の話です。 Microsoft CEOのサティア・ナデラ氏は、年次書簡の題名を「数十年で考え、四半期で実行する」と... -
教養と思想
「持続可能な豊かさ」は、何を前提にしているか——マスクの未来観を、自分のルーツから読む
前回「操作を覚えても、差はつかない」で、AI時代の役割の再設計を考えました。 今回は、その再設計の先で、何を「豊かさ」と呼ぶのか、という話です。 イーロン・マスク氏がCEOを務めるTesla社は、2025年9月、「持続可能な豊かさ」を掲げる文書を公表しま... -
教養と思想
道具は、道の代わりにならない——「道」とは変わらないルールである
前回、言葉が構造を決めるという話の最後に、一つの定義を予告しました。道とは道徳のことではなく、目標に到達するための変わらないルールである。今回は、その道の話です。素材は、岡本吏郎先生の読書会「真剣に本を読む会」第一シーズン第13回(2021年6... -
教養と思想
渡してよいものと、渡してはいけないもの——カープの「属国」論を、自分のルーツから読む
温故知新01で、最新技術を入れるほど会社は似てくる、と書きました。差が残るのは、自社の歴史との交差点だけだ、と。 では、その交差点で見つけたものを、AIに渡してよいのでしょうか。 これは私の問いです。そして同じ問いを、株主に向けて書いた経営者... -
教養と思想
AIは、工場である——フアンの「AI工場」論を、自分のルーツから読む
前回は、ナデラ氏の「数十年で考え、四半期で実行する」を読みました。 今回は、AIそのものを「工場」と呼ぶ人の言葉です。工場という言葉は、私の会社の歴史に直結します。 NVIDIA創業者でCEOのジェンスン・フアン氏は、2026年3月の基調講演で、AIをトー... -
教養と思想
学び方を、学ぶ——ハサビスの「学び方を学ぶ」を、自分のルーツから読む
前回「己の為に学ぶ」で、AI時代になぜ学ぶのかを考えました。答えは、誰かのためではなく己のために学ぶ、でした。 今回は一段上がって、こう問います。学び方そのものは、どう更新するのか。 この問いを、世界の最先端にいる一人の言葉を借りて読みます... -
教養と思想
読書とは、我が心を読むことである——八十歳まで書き続けた『言志四録』
菜根譚の半年を終えたとき、こう書いた。線を遠くに引いたその先に、何を目指して歩くのか——。その問いを持って開くのが、佐藤一斎『言志四録』である。真剣に、本を読む会シーズン1は、この語録を一年かけて読んでいった。言志録・言志後録・言志晩録・言... -
教養と思想
「準備ができていない」——ゲイツの警告を、自分のルーツから読む
前回は、アモデイ氏の「技術の思春期」を読みました。力が先に来て、成熟が追いつかない時期、という見立てでした。 今回は、同じ隙間を「準備」という言葉で語った人の文章です。 Microsoft共同創業者のビル・ゲイツ氏は、この移行期に対して、私たちは準... -
教養と思想
技術の思春期——アモデイが語る「力を持つ前の成熟」を、自分のルーツから読む
前回は、アルトマン氏の「穏やかな特異点」を読みました。知能が安くなり、奇跡が日常になる、という見立てでした。 今回は、同じ地平を反対側から見ている人の言葉です。楽観と警戒の対比は、どちらも本人の原典から読みます。 Anthropic社CEOのダリオ・... -
教養と思想
知能の値段が、電気代に近づく——アルトマンの「穏やかな特異点」を、自分のルーツから読む
前回は、ザッカーバーグ氏の言葉を借りて、会社の形が小さく多くなる未来を読みました。一人の射程が伸びる、という話でした。 今回は、その射程を伸ばしている当のもの、つまり知能の値段の話です。 OpenAIのCEO、サム・アルトマン氏は、知能のコストはや... -
教養と思想
満たすな、余白を残せ——菜根譚が説く「謙」は戦略である
前回、菜根譚の上巻を読みながら「染まるな、淡くせよ」という話を書きました。世間の色に染まらず、人との関わりを淡く保つ。自分の心の色を守るための教えでした。 中巻に入ると、指示の向きが変わります。守るのではなく、空けておけ。満たすな、という... -
教養と思想
菜根譚——染まるな、淡くせよ
前回、私たちは「魚は水を出ない」というスピノザの話から、最初の問い——なぜ経営者は学びつづけなくてはいけないのか——へと戻ってきました。禅で心を調え、易で変化を読み、スピノザで自分の水を知る。「己を修める」旅は、これで一周したことになります... -
教養と思想
熱の中で決めるな——菜根譚が教える「境界線」の引き直し方
前回、菜根譚の中巻から「満たすな、余白を残せ」という知恵を受け取った。余白とは、身体に、事業に、他者との間に、意図的に空けておく空間のことだった。では、その余白は、どこまで広く取ればいいのか。真剣に、本を読む会シーズン3の第11回・第12回——... -
教養と思想
易は「人生の構造」を読む地図である——岡本吏郎『ビジネスパーソンのための易経入門』に学ぶ
前回の結びに、こう書きました。ここまでが坐禅——「内」を修める道の話。次は目を「外」へ向ける、と。今回がその話です。変化しつづける世界の構造を、どう読むか。その道具が、易です。 易と聞くと「占い」を連想して、眉に唾をつける人も多いでしょう。...
1