Netsuite×ベンチャーネットエンジンで中小企業のNo1パートナーを目指す

バーチャル経営では、DX、さらにはコーポレートトランスフォーメーションを実現するための戦略として「ベンチャーネットエンジン」を位置付けています。このベンチャーネットエンジンの柱のひとつが、ERP/CRMであるクラウドソリューション「Netsuite」です。Netsuiteは日本国内ではマイナーな存在ですが、今後は中小企業のERP/CRMとしてベストな選択肢になりつつあると考えています。ここでは、Netsuiteが中小企業に適している理由と、ベンチャーネットのオールインワンソリューション「ベンチャーネットエンジン」と組み合わせた戦略について解説します。

目次

なぜNetsuiteを選んだか

まず、「なぜNetsuiteなのか」という点を明らかにしたいと思います。

NetsuiteはERPとCRMの機能を併せ持つクラウドソリューションですが、どちらの分野においてもナンバー1とは言えません。グローバルでは非常に多くの実績を持つものの、日本では知名度やシェアも低く、マイナーな存在です。一方で、世間一般に認識されていない魅力がいくつもあります。

弊社はNetsuiteの提供元であるOracleのゴールドパートナーです。また、デジタルマーケティング領域において、SEOを含むデジマ支援や各種ツール(ERP、CRM、MA、RPA)の導入・運用支援などを手掛けており、Netsuiteの導入や運用改善などにおいても実績があります。そこで、パートナー企業という視点からNetsuiteの強みを整理してみました。

真のクラウドERPであるから

大企業向けのERP/CRMはオンプレミス時代の設計を引き継いでおり、「所有型の社内システム」としての性質が強いです。例えば、クラウド型といいつつも「シングルテナント型」を採用している場合、サーバーやデータベースといった基盤の部分は自前で用意しなくてはなりません。うわもの(ソフトウェアやソフトウェアが持つ機能)はクラウド化されていても、根柢の部分がオンプレミス時代の設計思想を引き継いでいるので、多額の予算が必要ですし運用コストも高いのです。

一方、日本の中堅中小企業はERP/CRMにそこまで大きな予算を投じることができないのが実情です。したがって、初期コスト・運用コストともに安価な「マルチテナント型」のクラウドソリューションが適しています。そのうえで、拡張性やセキュリティの面でも十分な性能を持つことが求められます。

Netsuiteは、マルチテナント型かつ企業内の基幹業務すべてをカバーできるオールインワンソリューションです。また、マルチテナント型にありがちな「拡張開発やカスタマイズの制限」もあまりなく、オンプレミス型と同等の使い勝手を実現できます。こうした点で、中堅中小企業にマッチする「真のクラウドERP」であると言えるのです。

攻守両面を支える真のオールインワンソリューションであるから

Netsuiteは、機能別・モジュール別に分離独立しておらず、基幹業務すべてをワンパッケージでまとめられる統合型のソリューションです。特に注目すべきなのが「SCM(サプライチェーンマネジメント)と「HCM(ヒューマンキャピタルマネジメント)」の統合でしょう。ERPの中には、SCMやHCMの機能がオプション契約になっているものもあります。

さらにNetsuiteは、CRMとしての特性も有している点で非常に優秀です。ここ10年ほどの間に、CRMはERPを凌ぐ勢いで普及が進んでおり、一部では「エンタープライズITの王者」とまで言われる存在になりました。通常、ERPとCRMは全く別のシステムとして導入されます。しかしNetsuiteは、2者の機能をひとつのパッケージにまとめており、バックオフィスのみならずEコマースやCXを考慮した攻めの経営にも対応可能です。

グローバルでの実績が豊富だから

Netsuiteは創業から25年、日本に上陸してから18年の歴史を持ちます。一方で、ERPとしては後発ということもあり、日本での実績はそれほど多くありません。その背景には、シェア1位であるSAP ERPの導入が一巡したあとに上陸したことや、中小企業にERPの導入が進んでいなかったことがあるでしょう。

しかし、グローバルで見るとすでに37000社以上が導入していて、トップシェアとは言えないまでも豊富な実績を有していることは間違いありません。

グローバルで実績を持つ製品は、日本でも成功する可能性があるため、将来性の高いソリューションであると感じています。

成長志向の中小企業に特化!Netsuiteの国内事業戦略

2023年7月に、Nesuiteの提供元である日本オラクル株式会社から国内事業戦略に関する発表がありました。国内でNetSuiteの同種説明会を開催するのはこれが初めてで、日本国内での本格的な普及拡大を目論んでいるようです。具体的には、日本オラクルの代表から「大は小を兼ねない」という販促戦略が発表されました。この言葉が意味するのは「中小企業に特化したソリューションの提供」です。

前述のようにNetsuiteは、クラウドを前提として設計されたオールインワンソリューションです。低コストかつ高機能なパッケージで、端的に言えば「導入しやすさ」や「まとまりの良さ」が強みだと言えます。

さらに、法令対応として以下の機能・サービスを提供するとの発表もありました。

・適格請求書等保存方式への対応として請求書・クレジットメモ・現金売上帳簿・締め請求書の帳票テンプレートの提供
・電子帳簿保存法対応のための運用ガイダンスを提供
・消費税や消費税申告準備機能の提供
・日本向けのローカライゼーションとして、日本で定番の財務諸表フォーマット、締め請求書、手形などにも対応

上記に加えて、ドキュメンテーションを対象とした生成AI機能の補強も提供します。

Netsuite自体は、機能面で競合の大手ベンダーが提供するERP/CRMに見劣りしません。また、実際に導入した企業からの評価も高いソリューションです。しかし、グローバルでの導入実績・知名度に反して日本国内ではマイナーな存在であることは間違いなく、この点が唯一の弱点でもありました。今回の日本オラクル社の発表は、「隠れた実力者」であったNetsuiteが、いよいよメジャーな存在になることの前触れかもしれません。

Netsuite×ベンチャーネットエンジンで実現する経営DX

弊社はこれまで、さまざまな企業のNetsuite導入を支援してきました。例えば、直近では海外取引業務を含む複雑な物流管理を効率化した事例があります。こうした経験から、国内の中小企業とNetsuiteはとても親和性が高いことを理解しています。

また、前述のようにNetsuiteが国内で拡大戦略をとることを受けて、今後は「パートナー企業だからこそ実現できる付加価値」を提供していきたいとも考えています。その付加価値とは、Netsuite×ベンチャーネットエンジンによる経営DXです。

中小企業の変革を支えるベンチャーネットエンジン

ベンチャーネットエンジンは、弊社が掲げるオールインワン戦略です。複数のITシステム・サービス群で構成されており、以下のような特徴を持っています。

・「ITツール×専門人材による役務サービス」
・「組織を完全にシステム化する」ことを前提とする
・自動化を軸にしたシステム構築と運用支援、ツールの定着と拡大を目指す伴走支援も提供

また、対象領域としては、以下5つを想定しています。
・「基幹業務領域(ERP)」
・「顧客管理領域(CRM)」
・「マーケティング領域(SEO/ABM:新規顧客)」
・「マーケティング領域(MA:既存顧客)」
・「営業領域(SFA)」

ベンチャーネットエンジンの全体像は、こちらの記事で解説しています。

Netsuiteの付加価値を増大させる自動化ソリューションの強化

Netsuiteは、「基幹業務領域および顧客管理領域におけるコアシステム」という位置づけです。弊社では、NetSuiteを基幹システムとし、自動化によってその価値を増大させる戦略を進めていきたいと考えています。具体的には、Netsuiteと下記4つの自動化ソリューションとの連携によって、雑務の削減・省人化を進めつつ、経営DXへの道筋をつけることが最終目標です。

The AUTO
マーケティング・営業など専門知識を持った人材が手動で行っていたコア業務を自動化するソリューションです。「AI-OCR」と「RPA」を組み合わせて手入力の労力を大きく減らし、付加価値の高い知的生産活動に使えるリソースを増やすことで、企業の成長を下支えします。

SEO-AUTOMATION
セミナー情報や社内資料などをもとに、SEO的に有効なコンテンツ生成を自動化するソリューションです。社内の管理システムに蓄積された「事前登録情報」、「名刺情報」、「質疑応答の内容」、「セミナー用コンテンツへの反応」などを材料とし、コンテンツ作成のヒントを抽出します。

また、担当者が語った内容をもとにしたAIライティングでコンテンツ作成を自動化したり、外部ツールとのAPI連携で分析・監視作業の自動化を行ったりといった機能も想定しています。

payment-automation
弊社が独自に開発した請求・集金業務の自動化ツールで、請求書作成・送付・決済・入金消込にかかる経理担当の負担を軽減します。また、「バーチャル口座」「Web口座振替」「クレジットカード支払い」「銀行振込*」などの決済連携やAPI連携による柔軟性も強みです。今後は、Netsuiteとの連携による情報追跡なども想定しています。

ABM-AUTOMATION
ABMの自動化とBtoB EC機能を併せ持つソリューションです。メール送信や情報更新といったABMにおける各作業の自動化、BtoB EC運営における在庫連携・出荷連携・請求の自動化、多言語対応機能などを提供します。Netsuiteとの連携によって、BtoB EC機能の強化に役立ちます。

まとめ

ここでは、Netsuiteの国内戦略や強み、弊社が提供する戦略・ソリューションとの関連について紹介しました。弊社は、デジマ支援やNetsuite導入支援などを通じて中堅中小企業の経営課題に向き合ってきました。その中で、クラウドソリューションとしてのNetsuiteの特性が、多くの企業の課題を解決できるという確信を得ています。今後は、弊社独自の自動化ソリューションやデジマ支援の知見を合わせ、中小企業の成長を支える伴走者でありたいと考えています。もしご興味があるようでしたら、ぜひお気軽にお問合せください。

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この記事を書いた人

持田 卓臣のアバター 持田 卓臣 株式会社ベンチャーネット代表取締役

株式会社ベンチャーネット 代表取締役
2005年に株式会社ベンチャーネットを設立後、SEOをはじめとするデジタルマーケティング領域のコンサルティングサービスを展開
広告・SNS・ウェブ・MA・SFAと一気通貫で支援を行っています
著書に『普通のサラリーマンでもすごいチームと始められる レバレッジ起業 「バーチャル社員」があなたを救う』(KADOKAWA、2020年)

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