Odooのシフト・リソース計画(Planning)でできること|勤怠との違いと向く職場

金曜の夕方、現場スタッフから「明日、子どもが熱を出して」と電話が入る。

現場の責任者は代わりを探して電話をかけ、Excelのシフト表を直し、印刷して事務所に貼り直す。グループチャットにも同じ内容を流す。

それでも翌朝、「変わったなんて聞いていない」という声が出る。シフト表で困るのは、作る手間より、「最新版がどれか分からなくなること」です。

Odoo(オドゥー:オープンソース由来の統合業務アプリ群)のシフト・リソース計画は、ここに手を打つアプリです。誰がいつ何をするかを組み、全員が同じ最新の予定を見られるようにします。有償のEnterprise版が対象で、無料のCommunity版では使えません。

変更はその場で直すだけなので、配り直す作業そのものがなくなります(いちばん役立つのは「配る」ところ)。

シフト・リソース計画を使うと、たとえば次のことが変わります。

  • テンプレートや前週のコピーで、毎週のシフトを組める
  • 従業員がポータルやアプリから、自分で空きシフトに入れる
  • 同じ人に同じ時間帯のシフトが重なると、通知で分かる
  • 案件や現場への人の割り当ても、同じ仕組みで計画できる

ただし、全員が同じ時間に働き、割り当ての調整もない職場には必要ありません(向いている職場)。

時間を扱うアプリは、Odooにほかにもあります。勤怠や工数とは、何が違うのか。答えは工数管理・勤怠との違いに、良い点と注意点はメリットとデメリットにあります。

目次

Enterprise版が対象のアプリです

シフト・リソース計画は、有償のEnterprise版が対象と案内されています。

Community版では利用できないと考えてください。どの機能がどちらの版で使えるかは、バージョンによって変わります。検討時には、必ず対象バージョンで確認してください。

詳しくは Odoo Community版とEnterprise版の違い をご覧ください。

また、フィールドサービスアプリは廃止されました。その機能はPlanningに統合されています(出典:Odoo公式のリリースノート(バージョン19.2)、2026年10月確認)。19.2以降は、Planningアプリの設定で「Field Service」を有効にして使う機能です。19.0では独立したアプリです。現地対応の業務での使い方は、Odooのフィールドサービス(FSM)の現在地 にまとめています。

まず押さえたい、シフト計画と工数管理・勤怠の違い

Odooには、時間を扱うアプリが複数あります。混同すると、設計を誤ります。

シフト計画は、「これから」誰がいつ何をするかを決めて配る仕組みです。使うのは管理者で、役割は予定を組むこと。勤怠は、実際にいつからいつまで働いたかの記録で、労務・人事が使います。工数は、何にどれだけ時間を使ったかの記録です。案件責任者が使い、採算を見ます。

シフト計画・勤怠・工数が扱う時間の違い シフト計画はこれからの予定を組んで配るもの、勤怠は実際に働いた時間を記録するもの、工数は何にどれだけ時間を使ったかを記録するもの。シフト計画だけが「これから」を扱う。 3つとも「時間」を扱うが、役割が違う シフト計画 これから(未来) 誰がいつ何をするかを決めて配る 使う人:管理者 役割:予定を組む 勤怠 実際(過去) いつからいつまで働いたかを記録 使う人:労務・人事 役割:実績を記録する 工数 実際(過去) 何にどれだけ時間を使ったかを記録 使う人:案件責任者 役割:採算を見る シフト計画だけが「これから」を扱う
シフト計画・勤怠・工数が扱う時間の違い

一言でいうと

アプリ何をするか
シフト計画予定を組む
勤怠働いた時間を記録する
工数何に使ったかを記録する

未来を扱うのは、シフト計画だけです。ほかの2つは実績です。

よくある混同

「シフト管理を入れれば、勤怠も分かるのでは」という質問をいただきます。

分かりません。予定と実績は別だからです。

シフトで9時から17時と決めていても、実際に何時に来て帰ったかは勤怠で記録します。

それぞれの詳細は、次の記事にまとめています。

Odooのシフト・リソース計画(Planning)でできること

Odoo公式サイトによれば、主な機能は次のとおりです(出典:Odoo公式サイト、2026年10月確認)。

目的できること
組む役割・従業員・プロジェクトの分類で整理し、すべてのシフトを管理する/ガントチャート・カレンダー・リストの表示を選び、好きなように分類する/標準のガント表示で、計画済みと未計画の概要をつかむ
割り当てる未割当のシフトを作り、ドラッグ&ドロップで割り当てる/従業員がポータルやアプリから、自分で空きシフトに入る
繰り返しを減らすシフトのテンプレートを作り、新しいシフトに適用する/シフトを繰り返し設定し、毎回の手入力をなくす/前週のシフトをコピーし、編集して組み直す
誤りを防ぐ1人の従業員に、同じ時間帯で複数のシフトが入ったときに通知を受ける

ガントチャートとは、横軸に日付、縦軸に人や案件を並べ、予定を帯で示す表です。

Odooのシフト・リソース計画のメリットとデメリット

機能と、後の章の向き不向き・使い分けから、良い点と注意点をまとめると次のとおりです。アプリそのものは、Enterprise版が対象です。

メリット

  • 全員が同じ最新の予定を見られる:変更はその場で直す。印刷して配り直す作業がなくなる
  • 組む手間が減る:シフトのテンプレート、繰り返しの設定、前週のコピーで組める
  • 従業員が自分で空きシフトに入れる:ポータルやアプリから入れるため、管理者が全部を埋める必要がない
  • 二重割当を通知で知らせる:1人の従業員に、同じ時間帯で複数のシフトが入ったときに通知を受けられる
  • 案件への割り当てにも使える:プロジェクトの分類でシフトを整理できる。計画はPlanning、実績は工数管理(Timesheets)で持つ

デメリット・注意点

  • Enterprise版が対象:Community版では利用できないと案内されている
  • 勤怠の代わりにはならない:予定を組む機能で、実際に働いた時間の記録や、労働時間の法令管理は担わない
  • 店舗のアルバイト管理が中心なら国内サービスが向く:スタッフ向けアプリと打刻がそろった、国内のシフト管理サービスのほうが向いている
  • 操作する人数を先に確かめる:課金の対象はシステムを操作するユーザー。スタッフが自分で希望を出す運用なら、その人数分のユーザーが必要かを確認する

両方を並べると、次の図のとおりです。

Odooのシフト・リソース計画のメリットとデメリット 良い点は、全員が同じ最新の予定を見られる、テンプレートや前週コピーで組む手間が減る、従業員が自分で空きシフトに入れる、二重割当を通知で知らせる、案件への割り当てにも使えること。注意点は、Enterprise版が対象でCommunity版では使えない、勤怠や労働時間の法令管理の代わりにはならない、店舗のアルバイト管理が中心なら国内サービスが向く、スタッフが操作するならユーザー数を確認すること。 シフト・リソース計画のメリットとデメリット 良い点 全員が同じ最新の予定を見る 配り直す作業がなくなる 組む手間が減る テンプレート・繰り返し・前週コピー 従業員が自分で空きシフトに入る ポータルやアプリから 二重割当を通知で知らせる 同じ人・同じ時間帯の重なり 案件への割り当てにも使える 計画はPlanning、実績はTimesheets 注意点 Enterprise版が対象 Community版では利用できない 勤怠の代わりにはならない 労働時間の法令管理は担わない 店舗のアルバイト管理が中心なら スタッフ向けアプリと打刻の国内サービス 操作する人数を確かめる 課金は操作するユーザー(E版) C版=Community版(無料)/E版=Enterprise版(有償)
Odooのシフト・リソース計画のメリットとデメリット

注意点への備え方は、入れる前に確かめることにまとめました。

シフト管理でいちばん役立つのは「配る」ところ

作る時間より、配り直す時間

シフトを組むこと自体には、それほど時間がかかりません。

時間を取られるのは、「変更のたびに作り直し、印刷し、配り、伝える」作業です。そして伝え漏れが起き、「聞いていない」というトラブルが生まれます。

紙で配る職場では、Excelでシフト表を作り、印刷して掲示・配布します。急な変更が入れば作り直して配り直し、最新版がどれか分からなくなる。

同じ画面を見る職場では、テンプレートから組み、前週をコピーして調整します。変更はその場で直す。全員が同じ最新版を見るので、配り直す作業自体がなくなります。

紙で配るか、同じ画面を見るか 紙のシフト表は変更のたびに作り直して配り直し、最新版が分からなくなる。システムで共有すると、テンプレートや前週コピーで組み、変更はその場で直し、全員が同じ最新版を見られる。 紙で配るか、同じ画面を見るか 紙で配る Excelでシフト表を作る 印刷して掲示・配布 急な変更が入る 作り直して、配り直す 最新版がどれか分からなくなる 同じ画面を見る テンプレートから組む 前週をコピーして調整 変更はその場で直す 全員が同じ最新版を見る 配り直す作業がなくなる
紙で配るか、同じ画面を見るか

従業員が自分で希望を出せる

Odoo公式は、従業員がポータルやアプリを通じて、自分で空きシフトに入れると案内しています。

管理者が全部を埋める必要はありません。シフト作成が責任者ひとりに集中している職場では、大きな変化です。

二重割当の通知という、目立たない価値

同じ人に、同じ時間帯で2つのシフトを入れてしまう。

Excelで作っていると、これが起きます。人数が増えるほど、目で見て確認するのは難しくなります。

気づくのは、当日その人が現れなかったときです。

Odooでは、この状態を通知で知らせる仕組みがあると案内されています。目立たない機能ですが、実務では確実に役立ちます。

シフト・リソース計画が向いている職場

シフト・リソース計画が役立つのは、次のような職場です。

状況向いているか
交代制で、毎週シフトを組み直す◎
現場や案件に人を割り当てる◎
急な変更が頻繁に起きる◎
従業員の希望を集めて調整している◎
固定のメンバーが同じ時間に働く△(不要なことが多い)

最終行のように、全員が同じ時間に出社し、割り当ての調整もないなら、この機能は必要ありません。

社内会議で使える確認リスト

次の項目に、いくつ当てはまるかを数えてみてください。

  • □ シフトを組み直す作業が、毎週特定の1〜2人に集中している
  • □ 変更の連絡を、紙・チャット・電話など複数の経路で流している
  • □ 「聞いていない」「二重に入っていた」が、ここ数か月で起きた
  • □ 人を店舗の時間帯だけでなく、案件や現場にも割り当てている
  • □ すでにEnterprise版を使っているか、検討している

3つ以上当てはまれば、検討する価値があります。逆に1つ目と2つ目が当てはまらないなら、今のExcelで足りている可能性が高いです。

案件への割り当てにも使える

Odoo公式は、プロジェクトの分類でシフトを整理できると案内しています。

「来月、この案件に誰を何日入れるか」という計画にも使えます。

案件の管理は、Odooのプロジェクト管理(Project) をご覧ください。実際にどれだけ時間を使ったかは、Odooの工数管理(Timesheets) で記録します。

計画がPlanning、実績がTimesheets。この対応で理解してください。

人材・設備・予算を、多くの拠点や事業部にまたがって配分する規模なら、NetSuiteのリソース管理も比べてみてください。

シフト計画を入れる前に、ベンチャーネットが確かめること

ERP導入支援を手がけるベンチャーネットは、NetSuite・Odoo・AIスクラッチ開発を扱い、SAPからのリプレイスにも対応しています。製品を先に決めず、次の順で確認します。

  1. 「いまのシフト表が、誰の何時間を使っているか」:組む時間と、配り直す時間を分けて聞きます。配り直しが大半なら、共有の仕組みだけで効果が出ます
  2. 「シフトの先に何をつなげたいか」:店舗の時間帯を埋めるだけか、案件の工数や請求までつなげたいかを確認します。後者でなければ、Odooである必要は薄れます
  3. 「誰がシステムを操作するか」:組む人だけか、スタッフも希望を出すのかを決めます。操作する人数が、課金の前提になるためです
  4. 「勤怠と給与をどこで持つか」:シフト計画は予定の仕組みです。打刻や給与計算は、国内のサービスに任せる前提で区切ります
  5. 「合わなければ、そう伝える」:固定勤務の職場や、店舗のアルバイト管理が中心の職場には、Odooのシフト計画を勧めません

判断の目安は、次の表のとおりです。

状況検討したい選択肢
固定勤務で、割り当ての調整がない無理に入れる必要はない
Community版で運用しているこのアプリは使えません(Enterprise版が対象)
案件や現場への人の割り当てを管理したいOdooのシフト計画が現実的な選択肢
労働時間の法令管理や給与連携が主目的国内の勤怠・人事労務クラウドを検討

4行目の理由は、シフト計画が「予定を組む」機能で、労働時間の法令管理を担うものではないことです。

日本の労務要件については、Odooの勤怠・休暇管理 をご覧ください。日本の給与計算をOdooで行う前提では考えないほうがよい、とベンチャーネットはお伝えしています。

業務が固有すぎて、どのパッケージにも乗らない場合は、AIスクラッチ開発という選択肢もあります。ライセンス費用がかからない代わりに、開発費と保守費が別途かかります。判断材料は、パッケージERPかスクラッチ開発か にまとめました。

シフト計画に対応する有名SaaS(Airシフト・シフオプ)

すでにシフト管理サービスを使っている場合、Odooのシフト・リソース計画はその置き換え候補になります。主なサービスとの対応は次のとおりです。Odooのシフト・リソース計画はEnterprise版限定で、Community版では利用できません。

使っているSaaSOdooでの対応一言で言うと
Airシフトシフト・リソース計画(Enterprise版)一部重なる。シフトの作成と共有は重なるが、スタッフ側アプリの普及度と打刻機能はAirシフトにしかない
シフオプシフト・リソース計画(Enterprise版)一部重なる。多店舗のシフト管理は重なるが、店舗間の応援募集や労務アラートはシフオプが厚い

機能の違い

  • Odooにあってシフト管理SaaSにないもの:シフトを案件(プロジェクト)に紐づけて組めること。「来月この案件に誰を何日入れるか」という計画と、実績の工数・請求が同じデータベースでつながる
  • シフト管理SaaSにあってOdooにないもの:アルバイト・パートが使い慣れたスタッフ向けアプリ、打刻によるタイムカード、店舗間の応援募集、労働時間のアラート

スタッフ側のアプリは、大きな差です。アルバイトが新しいアプリを入れる負担は、機能表には表れません。それでも、定着を大きく左右します。

課金構造の違い

2社とも、スタッフ1人あたりの従量課金です。Airシフトは、利用開始からしばらく無料で、その後はスタッフ1人あたりの月額がかかります。スタッフ数が少ない場合は一律料金になり、初期費用とサポート費用はかかりません。シフオプも1ユーザーあたりの月額制で、初期費用はかかりません(月の途中で登録・退職した場合は日割り)。

Airシフトは、スタッフ用アプリと連携しているスタッフが課金の対象で、月内の最大人数で料金が確定します。金額や条件は改定されることがあるため、検討時に各社の公式ページでご確認ください(出典:各社公式サイト、2026年9月確認)。

Odoo Enterprise版は、全アプリ一律のユーザー課金です。シフト計画だけ使っても、他のアプリまで使っても、1ユーザーの単価は変わりません。

ただし、課金の対象が違います。Odooで課金されるのは「システムを操作するユーザー」で、シフトに入る従業員全員ではありません。金額の詳細は Odooの料金体系を解説 を参照してください。

判断の分かれ目は、ここにあります。シフトに入る人数が多く、組む人が少ない職場ほど、スタッフ単位の従量課金との差が開きます。逆に、スタッフが自分で希望を出す運用なら、その人数分のユーザーが必要かを確認してください。

置き換えのメリット

  • シフトを案件に紐づけて組め、計画(Planning)と実績(Timesheets)が同じ場所でつながる
  • 二重割当の通知や、前週コピー・テンプレートで組む手間が減る

置き換えのデメリット・向かないケース

  • 店舗のアルバイト・パート管理が中心なら、国内のシフト管理サービスのほうが向いている。スタッフ側アプリと打刻がそろっているため
  • 労働時間の法令管理や給与連携が主目的なら、国内の勤怠・人事労務クラウドを検討する(入れる前に確かめること)
  • Enterprise版が前提になる

判断の分かれ目は、シフトを案件や工数までつなげたいかどうかです。

他のアプリの対応表は、Odooで置き換えられるSaaS対応表 にまとめています。

バージョンと機能の更新について

Odoo 19.0は、2025年9月にリリースされました。標準サポートの終了は、2028年9月(予定)と公式に記載があります。

その後、19.1(2026年1月)・19.2(2026年3月)・19.3(2026年5月)・19.4(2026年7月)が順に提供されています。

19.1〜19.4は、Odooオンラインで先に提供されました。Odoo.shとオンプレミスは対象外でした(公式のサポート表にN/Aと明記)。

2026年9月には、次のメジャー版のOdoo 20が公開されました。Odoo.shやオンプレミスの会社も、Odoo 20に上げれば、19.1〜19.4の新機能をまとめて受け取れます。

違うのは、新機能を受け取る時期です。早く使いたいならOdooオンラインを選ぶ。自社で管理したいなら、Odoo.shかオンプレミスで年1回のメジャー版に合わせます。Odoo 20の変更点は、Odoo 20の新機能まとめにあります。

シフト・リソース計画に関わる変更は、19.2(2026年3月)です。フィールドサービスアプリが廃止され、その機能がPlanningアプリに統合されました。

これまで別アプリだった現地作業の指示・作業報告を、このシフト・リソース計画の中で扱う形になっています。設定画面で「Field Service」を有効にすると、現地対応をシフトとして組めます。統合前の経緯は、Odooのフィールドサービス(FSM)の現在地 にまとめています。

(出典:Odoo公式ドキュメント「Field service」(19.4)、2026年10月確認)

この節は、Enterprise版の話です。Community版はこの更新の流れに乗らない点にご注意ください。

(出典:Odoo公式のリリースノートおよびドキュメント、2026年10月確認)

よくある質問

Q1. Community版でも使えますか?

使えないと考えてください。シフト・リソース計画は、Enterprise版が対象と案内されています。

Q2. 勤怠管理として使えますか?

使えません。シフト計画は予定を組む機能で、実際に働いた時間の記録は勤怠の役割です。

両方が必要な場合もあります。その場合も、別の目的の機能であることを前提に設計してください。

Q3. 従業員はスマートフォンで見られますか?

ポータルやアプリを通じて確認できると案内されています。自社の従業員の環境で使えるかは、事前に確認してください。

Q4. 法定の労働時間を超えないよう自動でチェックできますか?

そこまでを前提に考えないでください。日本の労働時間に関する要件は、専用のサービスや社労士との確認が必要な領域です。

シフト計画は、あくまで予定を組んで共有する仕組みです。

Q5. シフトの希望を集められますか?

従業員が自分で空きシフトに入れる、とOdoo公式は案内しています。

ただし、希望をどう調整するかのルールは、自社で決める必要があります。早い者勝ちにするのか、管理者が最終判断するのか。ここを決めずに公開すると、現場が混乱します。

Q6. Odooのシフト・リソース計画のメリットとデメリットは何ですか?

最新の予定を全員で共有できる一方でEnterprise版が前提です。

変更をその場で直せば、全員が同じ最新版を見られ、配り直す作業がなくなります。従業員は自分で空きシフトに入れ、二重割当は通知で分かります。
一方、Community版では利用できません。予定を組む機能のため、勤怠や労働時間の法令管理は別に考えます(メリットとデメリット)。

まとめ

シフト表で本当に時間を取られるのは、組むことではありません。変更のたびに作り直し、配り、伝える作業と、そこから生まれる伝え漏れです。

Odooのシフト・リソース計画では、全員が同じ最新の予定を見られます。配り直す作業そのものがなくなります。

  • テンプレート・繰り返し・前週コピーで、組む手間も減る
  • 従業員が自分で空きシフトに入れるため、管理者ひとりが全部を埋める形から抜け出せる
  • 二重割当の通知で、当日その人が現れない事態を防げる

一方で、シフト計画は「これから」を扱う仕組みです。勤怠は実際に働いた時間、工数は何に使ったか。どちらも実績で、役割が違います。

そして前提として、シフト計画はEnterprise版が対象です。全員が同じ時間に働き、割り当ての調整もない職場では必要ありません。

1年後の金曜の夕方、急な欠勤の連絡が入っても、現場の責任者は空いた枠を1つ出すだけで済んでいる。事務所の壁には、もう印刷したシフト表が貼られていない。

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この記事を書いた人

持田 卓臣(もちだ たくおみ)
株式会社ベンチャーネット 代表取締役

ヒューレット・パッカード社でITコンサルタントとして従事した後、2005年に株式会社ベンチャーネットを設立。
Oracle NetSuite Solution Provider Partner として、中堅・中小企業向けクラウドERP「NetSuite」の導入・運用支援を提供しています。
SEO・広告・SNS・ウェブ・MA・SFAと一気通貫で培ってきたデジタルマーケティング領域の業務知見を活かし、NetSuiteを軸とした経営DXを支援しています。
著書:『普通のサラリーマンでもすごいチームと始められる レバレッジ起業「バーチャル社員」があなたを救う』(KADOKAWA、2020年)

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