バーチャル経営における人材調達⑥ 人を増やさずDX~外部専門サービスで「DX人材」と「実現力」を手に入れる

ここまで5記事にわたって「バーチャル経営における人材調達」として、「人と仕事」にフォーカスした内容を解説してきました。本稿ではこの流れを踏まえつつ、もう少し現場寄り・実務寄りの視点から解決策を提示してみようと思います。

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目次

DXを妨げる2つの課題

中小・中堅企業の多くは「労働人口減」と「コロナ禍」「DX人材の不足」という重い足枷につながれた状態です。この状態から脱するため、「人を増やす」という考え方を棄て、仕事の廃棄と人材の本質化(=バーチャル化)で対応すべきというのが、バーチャル経営で提案している解決策です。これはいわば、デジタルマーケティングやICT活用を含めた「DX」を成し遂げることに他なりません。しかし、DXは多くの企業にとって非常に高いハードルです。なぜでしょうか。それは「チーム力」と「運用体制」が不足する可能性が高いからです。

チーム力の不足~確保が難しい「専門家メンバー」

DX対応ではデジタルマーケティングの実行とICT活用が必須です。こうした施策を進めるには、「コントローラー人材」とトップとしたチーム(プロジェクト)の構築が必要になります。コントローラー人材とは、いわゆる「CoE(Center of Excellence=目的実行のための中心組織、人物)」と呼ばれるような人物です。自社のビジネスモデルについて強みや弱点を理解し、現状を踏まえつつ未来像を描ける人材と言い換えても良いでしょう。こうした人材は、事業部門長や経営幹部からの抜擢が望ましいかもしれません。

むしろ問題は、コントローラー人材の下について実行を担う「チームメンバー」をどう確保するかという点にあります。DX対応チームのメンバーに適しているのは、DXに必要な各分野のスペシャリストです。具体的には、デジタルマーケティング(SEO、MA運用)やICT(MA、CRM、ERPなど)活用の専門家です。「それこそ、バーチャル社員としてチームメンバーを確保すればよいのでは?」と思うかもしれません。しかし、個々人の力量とチーム力が発揮できるか否かは、別の問題です。

運用体制の弱さ~安定運用に「銀の弾」はない

また、チームメンバーの調達とともに、ICTツールの運用体制を整えていく必要もあります。「TCOは導入3割、運用7割」と言われるように、ICTツールの運用体制構築には時間とコストを要します。社内で運用体制を構築する場合には、いわゆる「銀の弾丸」が無いことを肝に銘じておかなくてはなりません。

ここ数年でICTツールの多くは、導入スピードの早さをアピールするようになりました。一方、運用体制については導入に比べてそれほど効率化されていません。運用は導入に比べると技術が介入できる要素が少なく、属人的なスキルに支えられているケースが少なくないからだと考えられます。したがって、安定運用のためには「一定以上のスキル・経験・ノウハウを持ったメンバー」を地道に育てる必要があります。まさに「銀の弾はない」という言葉のとおり、特効薬や万能薬が無い分野なのです。

チーム力と運用体制をいかに確保するか?

ここまでの内容から「それほど難しいのなら、何故DXを進めている企業があるのか?」と疑問を抱くかもしれません。DX対応を順調に進めている企業の大半は「大企業」です。つまり、もともと人的資源が豊富であり、本社に加えて関連会社からも異動や出向というかたちで専門人材を確保しやすいのです。本社の課長・部長クラスがコントローラー人材を務め、出向社員からチームメンバーを選抜する方式をとれば、DXチームの構築はそれほど難しくないと推測されます。

一方、中堅・中小企業ではこうした方法を採れるケースは稀です。したがってチーム力と運用体制を確保するために、次のような方法を検討していくことになるでしょう。

DX人材育成

自社で全ての人材を育成する方法です。社内に生え抜きの専門チームを設けることで、中長期的なDX対応の土台となります。しかし、人材が育つまでには少なく見積もっても3年程度の時間が必要になることや、離職リスク、教官となる人材の確保などクリアすべき課題が多いという特徴もあります。特に教官となる人材を中途採用で確保する場合は、報酬が高騰しているデジタル人材市場の影響を受けて人件費が高騰する可能性が高いです。「人を増やさず売上を伸ばす」ことを旨とするバーチャル経営の観点からは、おすすめしにくい方法だと言えます。

情シス部門でのキャッチアップ

既存の情報システム部門で、DX対応チームを兼任する方法です。既存人員をメインとしてチームを組成し、なおかつ採用や育成の手間も最小化できるでしょう。そのため、実現可能性の高い方法に見えます。しかし、そもそも人数・規模ともに十分な情報システム部門を確保できている企業の大半は大企業です。中小・中堅企業のように少人数であったり、「ひとり情シス」であったりする場合は、結局のところ新たなチームの組成が必要です。

外部パートナーへの委託

信頼できるパートナーを見つけることができれば、非常に実現性が高い方法です。チーム組成や採用・育成にかかる時間とコストも大幅に削減できるでしょう。しかし、DX対応では、複数のICTツールを上手く連携・活用していくスキル・ノウハウが求められます。こうしたスキル・ノウハウを持つ企業は少ないのが実情です。特に、自前の検証環境を持っていなかったり、パッケージの最新情報をキャッチアップできなかったりするパートナーの場合、徐々に運用力が落ちていくリスクがあります。また、十分なスキル・ノウハウを保持する大手SIerへ運用を委託する場合は、高額な費用が必要になります。

専門サービスの活用

DX対応チームやICT運用チームを「チームとして丸ごとレンタルする」方法です。採用や委託ではなく、あくまでも「サービス」として利用できるため、採用・育成・離職のリスクはありません。また、実行チームを丸ごとレンタルできることから、チーム力の不足も回避することができます。

バーチャル経営では、この方法を推奨しています。人を増やすことなく、純粋な「仕事の能力」だけを効率よく調達できるからです。ただし、サービス提供企業が保持する人材の質やノウハウについては、十分に吟味する必要があるでしょう。

固定費を増やさず「DX人材」と「実現力」をレンタル

ベンチャーネットでは、DX対応チームおよびICT運用チームのレンタルサービスを提供しています。

デジカツ~「DX対応チームのレンタル」

デジカツは、DX対応を主にデジタルマーケティングの視点からサポートするサービスです。御社のビジネス課題を共有し、リード獲得・顧客育成・出口戦略までを見据えたサポートを提供します。「リードはあるが受注につながらない」「アクセス数にCVがついてきていない」など、デジタルマーケティングでありがちな「バケツの穴」を確認・補修しながら、各分野のスペシャリストが的確なアドバイスと施策立案を提供します。

●ABMを軸とした戦略
「ABM(アカウントベースドマーケティング)」の適用により、「自社にマッチする顧客」を絞り込んだうえで、その属性に合致したアプローチを行います。リードの「数」よりも「質」にフォーカスしたマーケティングへの移行が可能です。

●業務ボリュームに応じた運用代行
デジカツは、時間単位での契約が可能を原則としたサービスです。課題の数や業務量に応じて適切なプランを選択できるため、無駄なコストが発生しません。
・10時間…15万円(1か月契約から)
・30時間…30万円(3か月契約から)
・50時間…45万円(6か月契約から)

デジトラ~「ICT運用チームのレンタル」

デジトラは、システム・ビジネス両面に精通した人材をDX対応チームとして提供するサービスです。主にシステムの運用面から企業のDX対応を支援します。

●柔軟かつ専門性の高いチーム編成
ベンチャーネットが擁するSFA、CRM、MA、RPAの各分野で認定ライセンスを保持するスペシャリストをチームメンバーとしてアサインします。メンバーは、課題に応じて最適な人材をアサインします。

●PDCAを主体とした伴走型サービス
業務への橋渡しがスムーズに行えるよう、リモートで運用業務を巻き取ります。また、定期的にPDCAサイクルを確認するためのミーティングも実施します。

●業務ボリュームに応じた時間課金型プラン
デジカツと同様に、極力無駄を省いた以下3つのプランでの契約が可能です。
・10時間…20万円(1か月契約から)
・30時間…50万円(3か月契約から)
・50時間…70万円(6か月契約から)

まとめ

本稿では、バーチャル経営における人材調達の総まとめとして、DX対応に向けた具体的な対応策を紹介しました。本稿で紹介した2つのサービスは、「固定費を増やさない」「仕事を遂行する力だけを調達する」といったバーチャル経営のコンセプトをベースに作られています。早急なDXの実現に向け「チーム力」「運用体制」を柔軟かつスピーディーに補強していきましょう。

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この記事を書いた人

持田 卓臣のアバター 持田 卓臣 株式会社ベンチャーネット代表取締役

株式会社ベンチャーネット 代表取締役
2005年に株式会社ベンチャーネットを設立後、SEOをはじめとするデジタルマーケティング領域のコンサルティングサービスを展開
広告・SNS・ウェブ・MA・SFAと一気通貫で支援を行っています
著書に『普通のサラリーマンでもすごいチームと始められる レバレッジ起業 「バーチャル社員」があなたを救う』(KADOKAWA、2020年)

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