OdooのAPI連携|XML-RPCの削除予定とJSON-2移行、作り直しにしない判断

ECサイトの注文を、毎朝だれかがOdooに打ち直している。「つなげば済む話だろう」と、開発会社に見積もりを頼もうとしている。

つなげば、打ち直しはなくせます。ただその前に、知っておいてほしいことがあります。Odooの外部接続の仕組みは、いま世代交代の途中です。

Odoo(オドゥー)は、オープンソース由来の統合業務アプリ群です。API(エーピーアイ)とは、外部のシステムがOdooのデータを読み書きするための窓口を指します。人が画面を操作する代わりに、システム同士が直接やり取りします。

Odoo 19では、新しいJSON-2の窓口と、APIキーによる認証が加わりました。長く使われてきた従来の方式は非推奨とされ、段階的に削除される予定です(世代交代の現在地)。

新しい方式を前提に組み立てると、たとえば次のことが変わります。

  • 打ち直していたデータを、システム同士で直接やり取りできる
  • 連携用の鍵に、読み取りだけなど必要な権限だけを持たせられる
  • 従来の方式の削除に合わせて、作り直す事態を避けられる
  • 連携の一覧があれば、期限に向けた段取りを落ち着いて組める

ただし、連携は作った時点で保守の対象になります。1日1回のファイルの受け渡しで足りる業務も、多くあります。

では、すでに動いている連携は、どの順で確かめて移せばよいのか。そもそも、つながずに済む道はないのか。答えはこれから作る場合の判断と既存の連携を移し替える順番にあります。

Odooには無料のCommunity版と有償のEnterprise版があり、外部APIを使える条件は利用形態とプランで変わります(利用形態とプランの違い)。

コードは載せていません

技術的な書き方は変化が速く、記事に載せると、いずれ誤った情報源になるためです。実装の詳細は、対象バージョンの公式ドキュメントをご確認ください。

目次

XML-RPC/JSON-RPCの削除予定と、JSON-2への世代交代

従来の方式(XML-RPC/JSON-RPC)は非推奨となり、削除の時期が示されています。新しい方式(JSON-2)はOdoo 19で加わり、認証もAPIキーに変わりました。

従来の方式は、段階的に削除される予定 従来のXML-RPCとJSON-RPCの窓口は非推奨とされ、Odoo 22(2028年秋)での削除が予定されている。Odooオンラインでは、それより早い21.1(2027年冬)の予定。代替として新しいJSON-2方式がOdoo 19で加わり、認証はAPIキーによる方式に変わった。時期は公式が示す予定で、変更されることがある。 従来の方式は、段階的に削除される予定 従来の方式(非推奨) XML-RPC/JSON-RPC Odoo 22(2028年秋)で削除予定 オンラインは21.1(2027年冬)で削除予定 対象は3つの窓口 /xmlrpc、/xmlrpc/2、/jsonrpc 予定は一度延期(2026年9月確認) 利用者名とパスワードによる認証が前提 移行 新しい方式(JSON-2) Odoo 19で追加 窓口の形が整理され、扱いが簡潔に 認証は、APIキーによる方式に 誤りの返し方も整理された これから作る連携は、こちらが前提 時期は公式が示す予定で、変わることがある 必ず最新の記載を確認する
従来の方式は、段階的に削除される予定

Odoo公式ドキュメントの記載

Odooの開発者向けドキュメント(19.0)には、次の趣旨の記載があります(出典:Odoo公式 開発者向けドキュメント 19.0、2026年9月確認)。

  • 従来のXML-RPCおよびJSON-RPCの窓口は、非推奨である
  • 対象は、/xmlrpc、/xmlrpc/2、/jsonrpc の3つの窓口
  • これらは、Odoo 22(2028年秋)での削除が予定されている
  • Odooオンラインでは、それより早い21.1(2027年冬)での削除が予定されている
  • 代替は、新しいJSON-2の窓口

認証の方式も変わりました

従来の方式は、利用者名とパスワードを使う前提でした。新しい方式では、APIキー(連携専用の合い鍵)による認証に変わっています。

違いは書き方にとどまりません。鍵を管理するという運用が、新しく必要になります(APIキーの管理)。

時期は「予定」です

上記の時期は公式が示している予定で、変わる可能性があります。実際に、当初のOdoo 20(2026年秋)から、2026年3月に現在の時期へ延期されました。

計画を立てるときは、必ず対象バージョンの公式ドキュメントで最新の記載を確認してください。延期されたからといって、従来の窓口を前提に作り込むのは避けたほうが安全です。NetSuiteを併用している会社は、NetSuite認証の「2027年問題」もあわせて確かめておくと安心です。

なぜ経営者が知っておくべきなのか

技術者向けの話に見えるかもしれません。実際には、費用と業務の止まり方に関わる経営の話です。

実際に困ること3つ

① いま作る連携が、作り直しになる

従来の方式で作ると、削除の時期までに書き換えが要ります。その費用は、後から予算外で出ていきます。

② いま動いている連携も、いつか止まる

すでに稼働している連携も対象です。「動いているから大丈夫」とは言えません。

③ 購入した部品や自動化ツールも影響を受ける

自社で作ったものだけではありません。購入した連携部品や業務自動化のツールも、従来の方式を使っている場合があります。こちらは自社では直せません。

OdooのAPI連携のメリットとデメリット

困ることだけでなく、つなぐことで得られるものもあります。良い点と注意点は、次のとおりです。外部接続の仕組みはOdooの基盤に含まれますが、クラウド版ではプランの条件があります。

メリット

  • 打ち直しがなくなる:人が画面を操作する代わりに、システム同士が直接データをやり取りする
  • 新しい方式は扱いが簡潔:Odoo 19で加わったJSON-2は、窓口の形や誤りの返し方が整理されている
  • 権限を絞った連携にできる:APIキーに読み取りだけの権限を持たせれば、万一のときの被害が限られる
  • 外部のAIともつなげる:Odoo Online 19.4以降とOdoo 20には、公式のMCPサーバーがある(Enterprise版のAIアプリの機能)
  • 自社サーバなら時期を自分で決められる:外部接続は自社の管理下にあり、バージョンを上げる時期も自社で決められる

デメリット・注意点

  • 従来の方式は作り直しが要る:XML-RPC/JSON-RPCの窓口は非推奨で、削除が予定されている
  • クラウド版はプランの条件がある:外部APIはカスタムプランのみ。シングルアプリ無料プランとスタンダードプランでは使えない
  • 鍵の管理という運用が増える:誰が発行し、どこに保管し、退職時にどう止めるかを決める必要がある
  • 作った連携は保守の対象になり続ける:バージョンアップのたびに動作確認が要り、作った人が辞めると中身が分からなくなる

両方を並べると、次の図のとおりです。

OdooのAPI連携のメリットとデメリット 良い点は、打ち直しがなくなる、JSON-2は窓口の形や誤りの返し方が整理されている、APIキーの権限を絞れる、19.4以降とOdoo 20では公式のMCPサーバーで外部のAIともつなげる(E版のAIアプリ)、自社サーバならバージョンを上げる時期を自社で決められること。注意点は、従来のXML-RPC/JSON-RPCは削除予定で作り直しが要る、クラウド版の外部APIはカスタムプランのみ、鍵の管理という運用が増える、作った連携は保守の対象になり続けること。 OdooのAPI連携のメリットとデメリット 良い点 打ち直しがなくなる システム同士が直接やり取りする 新しい方式は扱いが簡潔 JSON-2は窓口の形や誤りの返し方を整理 権限を絞った連携にできる APIキーに読み取りだけの権限など 外部のAIともつなげる 公式のMCPサーバー(E版のAIアプリ) 自社サーバなら時期を自社で決める 外部接続は自社の管理下 注意点 従来の方式は作り直しが要る XML-RPC/JSON-RPCは削除予定 クラウド版はプランの条件がある 外部APIはカスタムプランのみ 鍵の管理という運用が増える 発行・保管・退職時の手順を決める 連携は保守の対象になり続ける バージョンアップのたびに動作確認 E版=Enterprise版(有償)
OdooのAPI連携のメリットとデメリット

注意点の多くは、作る前と移す前の段取りで小さくできます。避け方はこれから作る場合の判断と既存の連携を移し替える順番にまとめました。

これからAPI連携を作る場合の判断

新しく連携を作るなら、順番は3段です。標準機能で足りるか。ファイルの受け渡しで済むか。それでも要るときに、新しい方式で作る。

つなぐ前に、つながずに済む道を探す 連携を作る前に、まず標準機能で足りないかを確認し、次にファイルの受け渡しで済まないかを検討し、それでも必要な場合に新しい方式でAPI連携を作る。作った連携は保守の対象になり続け、作らない判断のほうが安く済むことがある。 つなぐ前に、つながずに済む道を探す ① 標準機能で足りるか その業務をOdooの中で完結できないか、 先に検討する 外に出さなければ、つなぐ必要がなくなる ② 受け渡しで済むか 1日1回のファイルの取り込みで 足りる業務は多い 常時つなぐ必要が本当にあるかを確認する ③ 連携を作る 新しい方式を前提にする 鍵の管理と保守の担当を決める バージョンアップのたびに動作確認が要る 作った連携は、資産ではなく 「保守の対象」が増えること 作る判断より、作らない判断のほうが 安く済むことがある
つなぐ前に、つながずに済む道を探す

まず「つながずに済まないか」を考えてください

連携は、作った時点で保守の対象になります。

  • Odooのバージョンが上がるたびに、動作確認が要る
  • つないだ相手のサービスが変われば、こちらも直す
  • 作った人が辞めれば、中身が分からなくなる

この負担は、作るときの費用より大きくなることがあります。

ファイルの受け渡しで足りる場合があります

1日1回、決まった時刻にデータを受け渡すだけで足りる業務は多くあります。その場合、複雑な連携は要りません。

「リアルタイムでつながっている」ことに価値があるのは、その情報を見て即座に判断する必要がある場合だけです。

作るなら、新しい方式で

これから作る連携は、新しい方式を前提にしてください。従来の方式の解説記事を下敷きにすると、後で作り直しになります。

社内会議で使える「つなぐ前の」チェックリスト

見積もりを頼む前に、次の項目を確かめてください。□が埋まらないうちは、発注を急がないほうが安全です。

  • □ その業務は、Odooの標準機能で代わりにできないか確かめた
  • □ 1日1回のファイル受け渡しでは足りない理由を、業務の言葉で説明できる
  • □ 契約中のプランで外部APIが使えることを、公式の料金ページで確かめた
  • □ 新しいJSON-2の窓口とAPIキーで作る前提を、発注先と共有した
  • □ 作った後の保守を、誰が・どの費用枠で担うかを決めた
  • □ 担当者が辞めても分かるよう、連携の一覧と説明を残す段取りがある

外部APIが使えるプランの条件

見落とされやすいのが、プランの条件です。

公式の記載では、外部APIはカスタムプランでのみ利用できます。シングルアプリ無料プランとスタンダードプランでは使えません。

プラン外部APIの利用可否
シングルアプリ無料プラン利用不可
スタンダードプラン利用不可
カスタムプラン利用可能

「Enterprise版を契約していれば使えるはず」と考えていると、想定外の壁にあたります。どのプランを契約しているかまで、事前に確認してください。

確認の手順

  1. 連携を前提とした計画を立てる前に、対象となるプランを確認する
  2. 公式の料金ページで、外部接続が含まれるプランを調べる
  3. 必要ならプランの変更を、費用の計画に含める

料金体系は変わることがあるため、金額は必ず公式の料金ページで確認してください。

プラン構造の考え方は Odooの料金体系を解説 にまとめています。

APIキーの管理という新しい運用

新しい方式では、APIキーという鍵を使います。これは技術ではなく、セキュリティの運用の話です。

決めておくこと

項目内容
誰が発行するか鍵を作る権限を持つ人を限定する
どこに保管するかソースコードに直接書かない。設定ファイルや専用の仕組みに置く
有効期限をどうするか期限を設定し、定期的に入れ替える
退職時にどうするか発行した人が辞めたときの手順

4つ目を忘れないでください。

鍵が有効なまま残っていると、退職後もデータにアクセスできる状態が続きます。実際に起きるトラブルです。

権限を絞ってください

連携用の鍵に、すべての権限を与えないでください。

「在庫データを読むだけ」の連携なら、読み取りの権限だけで足ります。必要最小限にしておけば、万一のときの被害が限られます。

権限とデータの守り方は Odooのセキュリティとバックアップの考え方 にまとめました。

既存の連携を移し替えるまでに、ベンチャーネットが確かめる順番

すでに従来の方式で連携が動いている会社では、ベンチャーネットは次の順で確かめます。いきなり作り直しの見積もりには入りません。

① 連携の一覧を作る

何が、どこから、どの方式でつないでいるかを洗い出します。対象は3つです。

  1. 自社で作った連携(スクリプト、夜間のまとめ処理など)
  2. 購入または導入した連携の部品
  3. 業務自動化ツールからの接続

3つ目がいちばん漏れます。「つないだ覚えがない」場合でも、自動化ツールの設定に残っていることがあります。最も時間がかかるのも、この工程です。

② 残すか、やめるかを仕分ける

一覧の1本ずつについて、標準機能やファイルの受け渡しで代われないかを見ます。Fit to Standard(標準機能に業務を合わせる考え方)の視点です。移行の機会は、連携を減らす機会でもあります。

③ 止まったときの影響で並べ、期限と照らす

残す連携は、止まったときの影響が大きい順に並べます。受注や請求に関わる連携が最優先です。そのうえで、その時点の公式ドキュメントで削除時期を確認し、逆算して段取りを組みます。

④ 外部の提供元に確認し、検証環境で試す

購入した部品や自動化ツールは、提供元に対応の予定を確認します。自社で作ったものは、本番でいきなり切り替えず、検証環境で動作を見てから切り替えます。

⑤ 3〜5年後の姿から、つなぎ方を決め直す

事業の広がり方によっては、Odooの中で業務をまとめるほうが合う場合もあります。規模や要件によってはNetSuiteが、パッケージに乗らない固有業務ならAIスクラッチ開発が合うこともあります。AIスクラッチ開発はライセンス費用がかからない一方、開発費・保守費が別途必要です。合わない選択肢は、合わないとお伝えします。

示されていた時期は延期されました。それでも、「まだ先だから」と何もしなければ、期限の直前に慌てることになります。一覧さえあれば、判断は後からできます。

連携以外の選択肢

外部システムとつなぐ以外にも、道はあります。

手段内容
Odooの中で完結させるその業務のアプリをOdooで使う。連携が不要になる
モジュールを追加する既存の部品で済むなら、自作しない
画面のカスタマイズで対応する外部に出さず、Odooの中で表示や入力を変える

いちばん効果が大きいのは、1行目です。

「別のシステムとつなぐ」より、「そちらの業務もOdooで行う」ほうが、結果的に安く済むことがあります。連携の保守費が、まるごとなくなるためです。中に取り込むか、つなぐかの判断軸は、NetSuiteの連携を「内包・連携・再販」で切り分ける判断軸が参考になります。

モジュールの探し方は Odooのアプリストアの使い方と注意点 と OCAとは?Odooコミュニティモジュールの活用と注意点 にまとめています。

画面のカスタマイズは Odoo Studioとは?ノーコードでできることと、その限界 をご覧ください。

Community版とEnterprise版の違い

Odooには、無料のCommunity版と有償のEnterprise版があります。

Community版は、オープンソースとして無料で使える版です。ただし、サーバの用意・アップデート・障害対応は自社の責任で、公式サポートの対象外です。

外部接続の仕組みそのものは、Odooの基盤に含まれています。ただしクラウド版では、外部APIが使えるプランの条件のとおり、プランによって外部接続の可否が変わります。

判断の軸は、版の違いより「どの形で使うか」です。

利用形態外部接続の考え方
自社サーバ自社の管理下。バージョンを上げる時期も自社で決められる
クラウド版プランの条件を確認。外部APIはカスタムプランのみ

どの機能がどちらの版で使えるかは、バージョンによって変わります。検討時には必ず対象バージョンで確認してください。詳しくは Odoo Community版とEnterprise版の違い をご覧ください。

バージョンと機能の更新について

Odoo 19.0は2025年9月にリリースされました。標準サポートの終了は2028年9月(予定)と公式に記載があります。

その後、19.1(2026年1月)・19.2(2026年3月)・19.3(2026年5月)・19.4(2026年7月)が順に提供されています。

19.1〜19.4は、Odooオンラインで先に提供されました。Odoo.shとオンプレミスは対象外でした(公式のサポート表にN/Aと明記)。

2026年9月には、次のメジャー版のOdoo 20が公開されました。Odoo.shやオンプレミスの会社も、Odoo 20に上げれば、19.1〜19.4の新機能をまとめて受け取れます。

違うのは、新機能を受け取る時期です。早く使いたいならOdooオンライン。自社で管理したいならOdoo.shかオンプレミスで、年1回のメジャー版に合わせます。Odoo 20の変更点はOdoo 20の新機能まとめで整理しています。

API連携にかかわる変更として、19.4には公式のMCPサーバー(外部のAIとつなぐ窓口)があります。対象はOdoo Online 19.4以降とOdoo 20で、Enterprise版のAIアプリの機能です。Odoo Onlineでは、MCPを含む外部APIを使えるのはカスタムプランだけです。初めの設定でAIに公開されるのは、取得・検索系の道具だけです(出典:Odoo公式ドキュメント「AI MCP server」、2026年10月確認)。考え方は外部AIエージェントとOdooをつなぐ考え方にまとめています。

APIで気をつけたいのは、版ごとの機能よりプランの条件です。プランの条件のとおり、外部APIはカスタムプランでのみ利用でき、シングルアプリ無料プランとスタンダードプランでは使えません。

この更新の流れは、Enterprise版に関するものです。Community版は、このバージョン間の機能更新の対象になりません。

※出典:版とサポート期間はOdoo公式ドキュメント「Standard and extended support」(2026年10月確認)。

※出典:プランの条件はOdoo公式のリリースノートおよびドキュメント(2026年9月確認)。

よくある質問

Q1. いまの連携は、いつまで動きますか?

公式の予定では、従来の窓口はOdoo 22(2028年秋)で削除されます。Odooオンラインでは、それより早い21.1(2027年冬)の予定です。

ただし、この予定は変わることがあります。記事に書いた時期は、2026年9月時点で確認したものです。必ず対象バージョンの公式ドキュメントで最新の記載を確認してください。

Q2. ネットの解説記事をもとに発注してよいですか?

記事の公開日と対象バージョンを、必ず確かめてからにしてください。2025年より前に書かれた記事の多くは、従来の方式を前提としています。

発注先にも、新しい方式で作るかを確認してください。

Q3. 購入した連携部品はどうなりますか?

提供元に確認してください。自社では直せません。

対応の予定が示されない場合は代わりを探す時間が要るため、早めの確認をおすすめします。

Q4. 社内にエンジニアがいなくても連携できますか?

外部の支援を受ける形でなら、連携できます。

ただし、作った後の保守も続きます。誰が面倒を見るのかを、作る前に決めてください。作りっぱなしの連携は、いつか止まります。

Q5. どのくらいの費用がかかりますか?

つなぐ相手、データの量、頻度によって大きく変わるため、金額は示していません。

共通して言えるのは、長期で見ると、作る費用より保守の費用のほうが大きくなることです。

Q6. OdooのAPI連携のメリットとデメリットは何ですか?

打ち直しがなくなる良さと移行や保守の注意点があります。

システム同士が直接データをやり取りし、人の打ち直しがなくなります。新しいJSON-2の窓口とAPIキーなら、権限を絞った連携を作れます。
一方、従来のXML-RPC/JSON-RPCは削除が予定され、クラウド版の外部APIはカスタムプランのみです。作った連携は、保守の対象になり続けます(メリットとデメリット)。

まとめ

OdooのAPI連携で最初に確認すべきは、「つなぎ方」ではありません。外部接続の仕組みが、いま世代交代の途中にあるという事実です。

  • 従来のXML-RPC/JSON-RPCの窓口は非推奨。削除予定はOdoo 22(2028年秋)、Odooオンラインでは21.1(2027年冬)(2026年9月確認)
  • 代替は新しいJSON-2の窓口。認証はAPIキーに変わり、鍵の管理が新しい仕事になる
  • 外部APIが使えるのはカスタムプランのみ。契約中のプランを公式の料金ページで確認する
  • メリットは打ち直しがなくなること。注意点は移行の期限・プランの条件・保守の負担

いま行うべきことは1つ、棚卸しです。自社で作った連携、購入した部品、業務自動化ツールからの接続。とくに3つ目を忘れがちです。

これから作るなら、標準機能で足りないか、ファイルの受け渡しで済まないかを先に確かめる。それでも必要なら、新しい方式で作る。この順序を守ってください。作る判断より、作らない判断のほうが安く済むことがあります。

1年後、次のバージョンアップの打ち合わせで連携の一覧を開けば、どれが新方式で、どの鍵を誰が持っているかがその場で分かる。2027年冬や2028年秋の期限を、作り直しの見積もりに追われずに迎えられるはずです。

もう少し詳しく知りたい方へ

ベンチャーネットは、ERP導入支援を手がける会社です。NetSuite・Odoo・AIスクラッチ開発を扱い、SAPからのリプレイスにも対応しているため、特定の製品に偏らない立場でご提案できます。

「いまある連携の棚卸し」からご相談を承っています。つながずに済む道を先に探す方針です。

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この記事を書いた人

持田 卓臣(もちだ たくおみ)
株式会社ベンチャーネット 代表取締役

ヒューレット・パッカード社でITコンサルタントとして従事した後、2005年に株式会社ベンチャーネットを設立。
Oracle NetSuite Solution Provider Partner として、中堅・中小企業向けクラウドERP「NetSuite」の導入・運用支援を提供しています。
SEO・広告・SNS・ウェブ・MA・SFAと一気通貫で培ってきたデジタルマーケティング領域の業務知見を活かし、NetSuiteを軸とした経営DXを支援しています。
著書:『普通のサラリーマンでもすごいチームと始められる レバレッジ起業「バーチャル社員」があなたを救う』(KADOKAWA、2020年)

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