バーチャル経営の集客と販促~BtoBで特におすすめなウェブ広告とは?

BtoBデジタルマーケティングではウェブ広告の活用も視野に入れるべきです。なぜなら、少額から開始できるうえに、定量的に費用対効果を測定できるからです。ただしウェブ広告には複数の種類があるため、予算や用途に応じて使い分けていくべきでしょう。ここでは、バーチャル経営が推奨するウェブ広告を紹介します。

目次

ウェブ広告のメリット

ウェブ広告は非常に広い意味をもつ言葉です。インターネット経由で配信される広告はすべてウェブ広告に当てはまると考えて良いでしょう。

ウェブ広告は、マスメディアへの出向に比べて費用対効果が高く、少額から開始しやすいという特徴があります。また、効果を短期間で定量的に測定でき、投入量をリアルタイムに調整しやすい広告でもあります。

さらに、マスメディアよりも具体的で精密なターゲットを想定し、ダイレクトに届く広告が打てるのもウェブ広告の強みです。以前の記事でも紹介したように、BtoBデジタルマーケティングでは、BtoCよりも具体的なターゲットを想定し、長期的な目線で信頼を勝ち取るためのアプローチが必要です。「数」よりも「質」にフォーカスしたリードの獲得が、その後の商談化・受注につながりやすいことを忘れてはいけません。こうしたBtoB特有の事情を考慮すると、ウェブ広告を使わない理由がないのです。

ウェブ広告の種類

では、ウェブ広告のなかから、特にバーチャル経営で推奨している広告を紹介します。

潜在層向け

まず、潜在層向けのウェブ広告を紹介します。潜在層に向けた広告は、純粋な情報提供を中心としながら、「興味・関心の発掘」を進めるような内容であることが大切です。

SNS広告

SNS広告は、SNSを媒体として広告全般を指します。BtoBではあまり使われてきませんでしたが、ターゲットごとに細分化した内容を配信しやすかったり、効果測定が容易だったりと、BtoB領域でもメリットがある手法です。

SNS広告のメリットは「属性データが正確で効果測定の精度が高い」「少額から開始できる」「PDCAを回しやすい」という3点です。

SNSは登録者情報がそのまま属性データになりますから、一般のウェブ検索よりも属性データの精度が高いわけです。つまり「年齢・性別・居住地・業態・企業規模」などのデータが揃った環境で広告を配信できるため、より細かく正確なアプローチが可能です。さらに、時間や回数によって細かくコントロールでき、少額からの試験運用が容易です。また、「表示回数」「クリック回数」「リード獲得数」なども定量的に把握できるため、効果的なPDCAサイクルの循環につながります。

記事広告

記事広告は、ウェブメディアやオウンドメディアに掲載する記事コンテンツと同じような体裁で配信される広告です。コラム記事やお役立ち情報の中に「記事」として差し込まれるため、「押し売り感」が出にくく、ごく自然に読んでもらいやすいという特徴があります。

記事広告は、読み物と広告を合体させた存在と考えることもできます。したがって読み物が持つ「納得し、理解させる力」を利用し、「製品・サービスを深く知ってもらえる」というメリットがあります。また、記事広告の周辺にある記事を読了している閲覧者は、すでに製品・サービスに関連する知識を持っています。そのため、「~とは?」のような前提知識の解説から入る必要が無く、直接的で具体的なアプローチが可能になるわけです。

顕在層向け

次に顕在層向けのウェブ広告です。顕在層向けのウェブ広告としては「リスティング広告」「リターゲティング広告」「リマーケティング広告」の3つを推奨しています。

リスティング広告

リスティング広告とは、「広告主が設定したキーワードとユーザーの検索キーワードが一致する場合に、検索結果に表示される広告」を指します。日本語では「検索連動型広告」と翻訳されることが多いでしょう。あらかじめ広告主が設定したキーワードが検索されたときにのみ表示され、広告を介してアクセス数やリードを獲得することが目的です。リスティング広告は、いわば「条件指定かつ設置型」の広告です。「広告主がつながりたい顧客」を設定し、ユーザーの検索行動を先回りすることで効果を発揮します。そのため、キーワード選定や予算配分による効果変動が大きい広告でもあります。

リスティング広告のメリットは「即効性・再現性・拡張性が高い」という点に尽きるでしょう。

リスティング広告は、キーワードごとに検索結果に表示されるため、すでに興味・関心をもつユーザーに対してダイレクトなアプローチができます。そのため、問合せや商談化までのスピードが速いのです。

また、「一度反応があった広告は、その後も継続的に反応を得られる」という特徴から、広告に対する反応が日数に比例しやすく、効果の予測が容易です。これは広告予算と反応の比較し、広告運用の効率を高めていくために欠かせない要素です。

さらに、キーワードを細分化したり類義語に展開したりすることで、広告範囲を拡張していくことができます。

リターゲティング広告

リターゲティング広告は「一度訪問したユーザーを追跡し、継続的に表示する広告」を指します。コーポレートサイトやオウンドメディアに訪問歴を持つユーザーに対し、継続したアプローチが可能です。

リターゲティング広告は、「一度抱いた興味・関心を消失させない」「時間をかけて決定したことでユーザー自身の納得感を引き出す」というメリットがあります。ウェブメディアに訪問するユーザーの9割は、問合せや商談に行き着くことなく離脱します。しかし、リターゲティング広告で継続したアプローチを行えば、興味・関心を抱き続けてもらうきっかけになり、いずれは商談や問合せに誘導できるかもしれません。

また、「何度か広告を目にしながら時間をかけて検討し、最終的に問合せを行った」という場合には、ユーザー自身が「熟考の末に出した結論」という認識を持ちやすくなります。そのため、濃いリードにつながりやすいと言えるでしょう。

バーチャル経営ではリスティング広告を推奨

バーチャル経営では、リスティング広告をべースにしたアプローチを推奨しています。なぜなら、リスティング広告はニッチなキーワードと自社製品・サービスを結び付けて広告を投下できるため、BtoB領域で重要な「具体的かつ精密な顧客像」にアプローチしやすいからです。これは「ABM(アカウントベースドマーケティング)」の一環としても役立ちます。

ABMは、ターゲット企業(アカウント)を定めて、個別にセールス・マーケティング情報を分析し、ターゲット企業のLTV(顧客生涯価値)を最大化することが目的です。言い換えれば「自社によって良い顧客になりそうな企業を具体的に想定し、最適なアプローチ方法を考えて、その企業との取引で得られる利益をできるだけ大きくしていく」という施策です。リスティング広告が持つ「「即効性・再現性・拡張性」とABMの「精密さ」が合わさることで、デジタルマーケティングの効果を飛躍的に向上させることができるでしょう。

まとめ

本稿では、ウェブ広告の概要とBtoB領域で特に有用な広告の種類を紹介してきました。ウェブ広告の活用では、問合せページや資料請求といった「受け皿」を用意することも忘れないようにしましょう。次回は「ホワイトペーパー」について解説します。

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この記事を書いた人

持田 卓臣のアバター 持田 卓臣 株式会社ベンチャーネット代表取締役

株式会社ベンチャーネット 代表取締役
2005年に株式会社ベンチャーネットを設立後、SEOをはじめとするデジタルマーケティング領域のコンサルティングサービスを展開
広告・SNS・ウェブ・MA・SFAと一気通貫で支援を行っています
著書に『普通のサラリーマンでもすごいチームと始められる レバレッジ起業 「バーチャル社員」があなたを救う』(KADOKAWA、2020年)

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