NetSuite Advanced Manufacturing(高度製造)とは|工程管理・MES領域までカバーする製造機能と日本での使い方

「作業の指示は紙、実績はExcel。ERPに入るのは翌週」

複数の工程を持つ工場で、月曜の朝によく聞く話です。

計画はERPにあるのに、先週どの工程で何が止まったのかは、日報をめくるまで分かりません。

NetSuite Advanced Manufacturingとは、工程の計画・作業指示・実績の収集を足す、製造の追加アプリ(SuiteApp)です。

いわゆるMES(製造実行システム)の領域の一部を、ERPと同じ基盤で扱えます。

ただし、すべての製造業に要るわけではありません。

工程が多く、工程ごとの進み具合と能力を計画の段階で見たい会社に向きます。

工程が単純なら標準の機能で、実績の入力だけならManufacturing Mobileで足りることもあります。

では、自社はどこまで要るのか。

その線は、機能の一覧ではなく、自社の工程を1枚に描いたときに見えてきます。

目次

この記事で分かること

  • Advanced Manufacturingでできる4つのこと
  • 標準の製造機能・Manufacturing Mobile・WMSとの違い
  • 設計の前に知っておきたい、公式の制約
  • 要る会社と要らない会社、NetSuite以外の選択肢
  • 足すときの費用と期間を左右する要因

言葉の整理:MES(Manufacturing Execution System)は、製造現場の作業を管理し、計画と現場をつなぐ仕組みです。

SuiteAppは、NetSuiteに後から入れて機能を足すアプリです。

Advanced Manufacturingとは

NetSuiteの標準の製造機能でも、部品表(BOM)や作業オーダーの管理はできます。

Advanced Manufacturingは、そこに「工程ごとの計画」「現場での作業指示」「実績の収集」を上乗せします。

使うには、このSuiteAppをアカウントに入れる必要があります。

(出典:Oracle NetSuite公式ヘルプ「Advanced Manufacturing Overview」、2026年9月確認)

NetSuiteの日本語の公式サイトでは、この機能を生産管理の中の「製造実行システム(MES)」として紹介しています。

(出典:NetSuite公式サイト「製造実行システム(MES)ソフトウェア」、2026年9月確認)

ERPとMESの役割の違い

観点ERPMES
扱うこと何を・いつ・どれだけ作るか(計画)現場で実際にどう作られているか(実行)
主な情報受注・在庫・原価・会計作業指示・進み具合・停止時間・実績
時間の単位日・週・月分・時間・工程ごと

両方がつながると、計画と実績のずれを早くつかめます。

計画のERPと現場のMESを別々に持たず、1つの基盤でつなぐ。

これが、Advanced Manufacturingの発想です。

NetSuiteそのものの全体像は、NetSuiteとはをご覧ください。

Advanced Manufacturingでできる4つのこと

Oracleのヘルプと日本語の公式サイトの内容を、4つに分けます。

4つのつながりを図にすると、次のとおりです。

Advanced Manufacturingでできる4つのこと 工程の設計と作業指示、生産計画と能力計画、現場のデータの収集、実績のレポートと分析の4つがつながり、分析の結果を次の改善に生かす。 Advanced Manufacturingでできる4つのこと 工程の設計と作業指示作業台で手順・材料・予定を決める 生産計画と能力計画受注に手が足りるかを計画で見る 現場のデータの収集バーコードとタブレットで記録する 実績のレポートと分析停止時間やロスを加味してつかむ 分析の結果を、次の改善に生かす
Advanced Manufacturingでできる4つのこと

工程の設計と作業指示

製造ルーティング(工程の流れ)を「Advanced Manufacturing Work Bench」という作業台に展開します。

ここでできるのは、次の4つです。

  • 工程ごとの作業手順(ワークインストラクション)を決める
  • 工程ごとに使う材料をひもづける
  • 能力の供給と需要を比べる
  • 工程ごとの開始・終了の予定を決める

(出典:Oracle NetSuite公式ヘルプ「Advanced Manufacturing Overview」、2026年9月確認)

生産計画と能力計画

生産能力(キャパシティ)は、作業センターや設備が一定の期間に処理できる作業量の上限です。

この能力を前提に、品目ごとの作り方を決め、開始と終了の見込みを立てます。

受注に対して現場の手が足りるかが、計画の段階で分かります。

需要の見込みの立て方は、NetSuiteの需要予測(Demand Planning)で扱っています。

現場のデータの収集(バーコードとタブレット)

日本語の公式サイトでは、次の2つの画面が紹介されています。

画面公式サイトでの説明向く使い方
バーコーディング作業トラッキング、作業オーダーの完了、材料の状態、発注の受領、輸送などを効率化。バーコードつきのトラベラー(工程の指示票)とディスパッチリスト実績を手早く、正確に記録する
HMIとタブレット即時のフィードバックと視覚的な警告を返す。利用者が設定できる画面。リアルタイムまたは遅延型の処理。ダウンタイムなどの視覚表現作業者に状況を見せ、停止に早く気づく

(出典:NetSuite公式サイト「製造実行システム(MES)ソフトウェア」、2026年9月確認)

HMI(Human Machine Interface)は、人とシステムが情報をやり取りする画面のことです。

バーコードやハンディ端末の使い方は、NetSuite×バーコード/ハンディターミナル活用ガイドで扱っています。

実績のレポートと分析

集めた実績は、稼働の状況のレポートに使えます。

ダウンタイム(停止時間)やロスを加味し、労務コード(作業の区分)をつけられます。

工程ごとの実態をつかみ、次の改善に生かす流れです。

(出典:Oracle NetSuite公式ヘルプ「Advanced Manufacturing Overview」、2026年9月確認)

「MES領域」をどこまでカバーするか

Advanced Manufacturingが扱うのは、MESの中心の役割です。

作業指示、実績の収集、現場の見える化。

一方、MESという言葉が指す範囲は広く、設備の制御まで含めることもあります。

機械そのものを動かす制御や、ミリ秒単位の装置の連携です。

こうした領域は、専用の設備制御のシステムやMES専用の製品が担うのが一般的です。

領域Advanced Manufacturing専用のシステム
工程の設計・作業指示得意。ERPと一体で扱える可能だが、ERPとの連携が要る
実績の収集・現場の見える化得意。バーコードとタブレット可能
能力の計画得意製品による
設備の制御・高速のライン制御対象外と考える得意

追加のシステムを最小限にして「ERPと現場をつなぐMES」を持ちたい会社には、有力な選択肢です。

装置の制御まで要る会社は、専用のシステムとの役割分担を前提に考えます。

名前の似た機能との違い

やりたいことから機能を逆引きすると、次のとおりです。

やりたいことから選ぶ製造の機能 BOMと作業オーダーの管理は標準の製造機能、実績の入力はManufacturing Mobile、工程ごとの計画と作業指示はAdvanced Manufacturing、倉庫の業務はWMS。 やりたいことから選ぶ製造の機能 BOMと作業オーダーを管理したい標準の製造機能NetSuiteの製造の機能 現場の実績の入力を楽にしたいManufacturing Mobile作業オーダーの機能があれば使える 工程ごとの計画と作業指示が要るAdvanced ManufacturingAdvanced Manufacturingのライセンスが要る 倉庫の入庫・ピッキング・棚卸WMS(倉庫管理)WMSのライセンスが要る
やりたいことから選ぶ製造の機能
機能主な役割ライセンスの考え方
標準の製造機能BOM・作業オーダーの管理NetSuiteの製造の機能
Manufacturing Mobile現場の作業者がモバイル端末で実績をスキャンで入力Advanced ManufacturingやWMSのライセンスは不要(作業オーダーの機能があれば使える)
Advanced Manufacturing工程の設計・能力の計画・作業指示・実績の収集Advanced Manufacturingのライセンスが要る
WMS(倉庫管理)入庫・ピッキング・棚卸などの倉庫の業務WMSのライセンスが要る

Manufacturing Mobileは、ERPに詳しくない現場の作業者でも、モバイルのスキャナで実績を報告できる仕組みです。

詳しくはNetSuite Manufacturing Mobile徹底解説で扱っています。

倉庫の業務はNetSuite WMS完全ガイドをご覧ください。

違いは、残るデータの細かさにも出ます。

工程ごとの開始・終了・停止の理由がそろうほど、遅れやロスの傾向をAIで探しやすくなる。

実績が紙や日報に残るままでは、AIに渡す材料がありません。

設計の前に知っておきたい、公式の制約

Oracleのヘルプの「ベストプラクティス」には、設計に効く注意がいくつか書かれています。

注意点設計への影響
タブレットの画面に出せるのは45工程まで工程がとても多い品目は、工程のまとめ方を考える
WIPでない作業オーダーのスケジュールには対応しない工程ごとに仕掛品を管理する設定(WIP)が前提になる
Advanced Manufacturingの作業センターと、NetSuiteの作業センターは同じ名前で1対1にする作業センターの名前を先に決めておく
計画中の作業オーダーは完全なスケジュールに対応しない。リリース済みで対応する計画から指示に移す運用の決まりが要る

(出典:Oracle NetSuite公式ヘルプ「Advanced Manufacturing Best Practices」、2026年9月確認)

WIP(Work in Process)は、工程の途中にある仕掛品のことです。

このほか、ロット・シリアル番号で管理する品目の自動の払い出しに対応しないなど、機能ごとの前提があります。

(出典:Oracle NetSuiteヘルプ、2026年9月確認)

自社の工程に効く制約は、設計の早い段階で洗い出しておきます。

日本での使い方

いま日本で使えること

  • 日本語の公式サイトに、MESとしての紹介のページがある(バーコーディング・タブレット)
  • Oracle日本は、製造企業向けの日本のローカライゼーションとして、日本の請求・税務のルールに沿った請求や財務の報告を支援できると案内している

(出典:NetSuite公式サイト「製造実行システム(MES)ソフトウェア」、Oracle日本 発表 2024年7月17日、2026年9月確認)

ただし、自社のアカウントで使えるか、どの条件で使えるかは、契約の内容で決まります。

日本での提供の条件はアカウント担当に確認してください。

開発で補えること

公式の機能で足りない部分は、NetSuiteの開発(SuiteScriptなど)で補う道があります。

たとえば、現場の端末との連携や、日本の現場に合わせた帳票です。

ただ、作り込みが多いほど、年2回の更新のたびに見る項目が増えます。

標準で足りる部分は、標準に寄せるのが基本です。

設定は、誰と進めるか

Oracleのヘルプでは、NetSuiteのプロフェッショナルサービスの担当が、管理者と一緒に設定を進めるとされています。

(出典:Oracle NetSuite公式ヘルプ「Configuring … Prerequisites」、2026年9月確認)

工程の定義、作業センターと能力の設計、現場の端末の運用の決まり。

これは、自社の製造の流れを言葉にする作業そのものです。

誰と組んで進めるかが、使いこなせるかの分かれ目になります。

判断の物差し|要る会社、要らない会社

Advanced Manufacturingが向く会社

  • 複数の工程を経て組み立てており、工程ごとの進み具合をつかみたい
  • 作業指示や実績を紙やExcelで管理していて、リアルタイムに見たい
  • 受注に対して能力が足りるかを、計画の段階で見極めたい
  • 会計・在庫・販売とあわせて、現場まで1つの基盤で見たい

別の道が合う会社

状況合う道
工程が単純で、作業オーダーの管理で足りている標準の製造機能のまま
まず現場の実績の入力だけを楽にしたいManufacturing Mobileから始める
装置の制御まで要る専用のMES・設備制御のシステムと役割を分ける
費用を抑え、自由に作り替えたいOdooの製造の機能も比べる
日本の製造業の商習慣(製番管理など)に深く合わせたい国産の製造業向けERPも比べる
独自の工程が競争力の源で、パッケージに合わないAIを使ったスクラッチ開発も候補

製造業向けのERPの比べ方は、製造業向けERP15選で扱っています。

段階で広げる|これから選ぶ会社、いま使っている会社

これから製造のERPを選ぶ会社

最初からAdvanced Manufacturingまで入れる必要はありません。

次の4段で考えると、過不足のない選択になります。

NetSuiteの製造機能を段階で広げる4段 会計・在庫・販売・購買を1つにし、作業オーダーで計画と完了を記録し、Manufacturing Mobileで実績の入力を楽にし、必要ならAdvanced Manufacturingで工程ごとの計画と見える化を足す。 製造機能を段階で広げる 1 NetSuiteの標準 会計・在庫・販売・購買を1つにする 2 作業オーダー 計画と完了を記録する 3 Manufacturing Mobile 現場の実績の入力を楽にする 4 Advanced Manufacturing 工程ごとの計画と見える化が要れば足す 下から順に。前の段のデータがそろってから上へ
NetSuiteの製造機能を段階で広げる4段
  1. 会計・在庫・販売・購買を1つにまとめる(NetSuiteの標準)
  2. 作業オーダーで、計画と完了を記録する
  3. 実績の入力を楽にする(Manufacturing Mobile)
  4. 工程ごとの計画と見える化が要れば、Advanced Manufacturing

段階を分けると、現場が新しい仕組みに慣れる時間もとれます。

製造業での全体の進め方は、NetSuite製造業向け導入ガイドをご覧ください。

いまNetSuiteの製造機能を使っていて、拡張を考えている会社

拡張の前に、いまの作業オーダーのデータがそろっているかを見ます。

  • 作業オーダーの完了が、実際の完了から何日遅れて入っているか
  • BOMとルーティングは、いまの作り方と合っているか
  • 作業センターの名前と単位は、決めてあるか

ここがそろわないまま拡張すると、設定が複雑になるだけです。

まずManufacturing Mobileで実績の入力を整え、次に拡張する順番もあります。

足すときの費用と期間

Advanced Manufacturingのライセンスの金額は、構成によって変わります。

導入の費用と期間を大きく動かすのは、ライセンスより導入の中身です。

NetSuite認定パートナー(Solution Provider)であるベンチャーネットが支援したNetSuite導入の費用には、幅があります。

3名程度・購買と販売・開発なしで、期間1.5か月・150万円程度の例。

100名程度・購買・販売・在庫・会計に外部システム連携を含み、期間1.5年・2億円程度(うち開発約7割)の例。

差を生んだのは、機能範囲・開発(特に外部連携)・社内の体制・ユーザー数の4つでした。

製造の機能を足すときも、この4つで考えます。

現場の端末との連携を作り込むほど、「開発」が重くなります。

工程と作業センターの数だけ、定義の手間も増えます。

4事例の中身は、NetSuiteの料金・費用・価格で扱っています。

よくある3つの失敗

失敗1:目的があいまいなまま「高度な機能だから」と入れる

起きること:使わない機能の設定に時間と費用をかけ、現場の変化が見えない。

原因:「製造のDXのため」といった漠然とした理由で決めた。

避け方:「どの工程の、何を、どれだけ良くするか」を先に言葉にします。

たとえば「能力を超える受注を、計画の段階で止める」です。

失敗2:いまの業務をそのまま写そうとする

起きること:設定が複雑になり、かえって使いにくくなる。公式の制約とぶつかり、作り直しが出る。

原因:人に頼った運用をそのまま持ち込み、制約を後から知った。

避け方:導入を、工程の棚卸しの機会にします。

「本当に要る手順」と「惰性の手順」を分け、第5章の制約を設計の前に照らします。

失敗3:現場の入力の決まりを決めずに始める

起きること:入力がそろわず、見える化の精度が出ない。現場が紙に戻る。

原因:いつ・誰が・どの単位で入力するかを決めずに走り出した。

避け方:入力のタイミングと責任の範囲を、現場と一緒に決めます。

1つのラインで小さく始め、現場に合わせて直してから広げます。

ベンチャーネットならこう見る|工程の地図から始める

ベンチャーネットは、Advanced Manufacturingの相談でも、機能の説明から入りません。

最初に描くのは、主力の製品の工程の地図です。

型1:見える化→整理整頓→Fit&Gap

  1. 見える化:工程ごとに、いまの指示の方法と実績の記録を現場に聞いて描く
  2. 整理整頓:惰性の手順をやめ、作業センターの名前と単位をそろえる
  3. Fit&Gap:残った工程を、標準・Manufacturing Mobile・Advanced Manufacturingと照らす

Fit&Gapは、業務と機能の合う・合わないを一つずつ見る作業のことです。

2段目で作業センターの名前をそろえておくと、第5章の「1対1で同じ名前」の制約にも先回りできます。

ベンチャーネットの進め方:見える化→整理整頓→Fit&Gap→3つの選択 業務の見える化、整理整頓、NetSuite標準機能とのFit&Gap、そして標準に合わせる・開発する・残すの3択で決める。 ベンチャーネットの進め方業務の見える化いまの業務フローを現場に聞いて描く整理整頓やめる・まとめる・そろえる業務を決めるFit&GapNetSuiteの標準機能と照らし合わせる3つの選択標準に合わせる/開発する/残す製品が決まっていても、見える化から始める
ベンチャーネットの進め方:見える化→整理整頓→Fit&Gap→3つの選択

型2:標準に合わせる/開発する/残す

Fit&Gapで合わなかった工程は、3つのどれかに決めます。

  • 標準に合わせる:工程のまとめ方や入力の単位を、NetSuiteの機能の前提に寄せる
  • 開発する:現場の端末との連携や、日本の現場の帳票をSuiteScriptなどで補う
  • 残す:設備の制御は、専用のシステムに残して役割を分ける

1つ目を選べる工程が多いほど、年2回の更新が軽くなります。

2つ目は、8-3で見たとおり費用と期間を押し上げやすい選択です。

もう一つ、Oracleのベストプラクティスは、自社の環境で試してから入れます。

45工程の上限やWIPの前提が自社の工程にどう効くかは、自社のデータで動かさないと分かりません。

最初の打ち合わせで伺うのは、次の3つです。

  1. いちばん困っている工程:遅れ・ロス・能力不足のどれが大きいか
  2. いまのデータの穴:作業オーダーの完了が遅れて入っていないか。停止の理由は残っているか
  3. 現場の入力の続け方:端末・タイミング・担当を、試しのラインで決められるか

要件を伺うのは、営業ではなく導入コンサルタントです。

合う・合わないを見る手順は、NetSuite導入のFit&Gap分析で扱っています。

今日できること|1時間で「工程の地図」を作る

主力の製品を1つ選び、次の表を埋めてみてください。

工程作業センター(設備・班)いまの指示と実績の記録困っていること
(例)切削NC旋盤2台紙の指示書。日報を翌日Excelへ停止の理由が残らない

工程が10を超えるか。実績の記録が翌日以降になる工程が多いか。

この2つが、Advanced Manufacturingを検討する目安になります。

少なければ、Manufacturing Mobileや標準の機能から始める価値があります。

よくある質問

Q1. NetSuite Advanced Manufacturingは、標準の製造機能と何が違いますか

工程ごとの計画と現場での作業指示と実績の収集を足す点です。

標準の機能でもBOMや作業オーダーの管理はできます。

Advanced Manufacturingは、MESの領域の一部まで扱えるようにします(第1章・第2章)。

Q2. 日本でも使えますか

日本語の公式サイトで紹介されていますが提供の条件はアカウント担当に確認してください。

Oracle日本は、製造企業向けの日本のローカライゼーションも案内しています。

実際の運用は、自社の工程に合わせた設定が前提です(第6章)。

Q3. Manufacturing Mobileとどちらを先に入れるべきですか

実績の入力を楽にしたいだけならManufacturing Mobileが先です。

工程の設計や能力の計画まで要るなら、Advanced Manufacturingを検討します。

Manufacturing Mobileは、作業オーダーの機能があれば使えるとされています(第4章・第8章)。

Q4. 導入はどのくらい大変ですか

工程と作業センターと能力の定義に手間がかかります。

公式でも、設定はプロフェッショナルサービスや導入の支援者と進めるものとされています。

費用と期間は、機能範囲・開発・社内の体制・ユーザー数で変わります(6-3・8-3)。

Q5. 設備の制御までできますか

設備そのものの制御は専用のシステムが担うのが一般的です。

Advanced Manufacturingは、作業指示・実績の収集・見える化を扱います。

装置の制御が要る場合は、役割を分けて考えます(第3章)。

Q6. 何から検討を始めればよいですか

どの工程の何を良くしたいかを言葉にすることからです。

そのうえで、標準の機能・Manufacturing Mobile・Advanced Manufacturingを比べます。

第11章の「工程の地図」が、その材料になります。

まとめ

  • Advanced Manufacturingは、工程の計画から実績の収集までをERPと一体で扱うSuiteApp
  • MESの中心の役割を扱うが、設備の制御は専用のシステムが担う
  • タブレットは45工程までなど、公式の制約を設計の前に照らす
  • 日本での提供の条件は、アカウント担当に確認する
  • 工程が単純なら、標準やManufacturing Mobileから段階で広げる道もある

NetSuiteは世界220地域・44,000社以上で使われています(出典:Oracle NetSuite公式サイト、2026年9月時点)。

それでも、自社にどこまで要るかは、自社の工程でしか決まりません。

月曜の朝に日報をめくる前に、工程の地図を1枚描いてみてください。

もう少し詳しく知りたい方へ

「自社にAdvanced Manufacturingが要るか分からない」という段階から、工程の整理をお手伝いしています。

実際の画面で、自社の工程に当てはめて確かめることもできます。

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この記事を書いた人

持田 卓臣のアバター 持田 卓臣 株式会社ベンチャーネット代表取締役

持田 卓臣(もちだ たくおみ)
株式会社ベンチャーネット 代表取締役

ヒューレット・パッカード社でITコンサルタントとして従事した後、2005年に株式会社ベンチャーネットを設立。
Oracle NetSuite Solution Provider Partner として、中堅・中小企業向けクラウドERP「NetSuite」の導入・運用支援を提供しています。
SEO・広告・SNS・ウェブ・MA・SFAと一気通貫で培ってきたデジタルマーケティング領域の業務知見を活かし、NetSuiteを軸とした経営DXを支援しています。
著書:『普通のサラリーマンでもすごいチームと始められる レバレッジ起業「バーチャル社員」があなたを救う』(KADOKAWA、2020年)

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