ベンチャーネットの採用基準を公開します|完全リモートで働くプロに求める5つの条件

「この会社は、どんな人を採用するのだろう」。応募を考えるとき、誰もが一度は考えることだと思います。

この記事では、ベンチャーネットの採用基準を、そのまま公開します。基準は5つ。なぜその基準なのか、理由もすべてお話しします。

先にお伝えしたいことが、ひとつあります。ベンチャーネットへの入口は、ひとつではありません。未経験者を育成する枠も、シニア向けの業務委託もあります。本記事で扱うのは、その中核となる採用の基準です。「未経験だから無理だ」と、ここで閉じないでください。

目次

なぜ、採用基準を公開するのか

理由は2つあります。

ひとつは、お互いの時間を大切にしたいからです。基準を隠したまま選考するのは、答えを教えない試験のようなものです。基準が見えていれば、応募する前に、ご自身で判断ができます。合う方は迷わず来てほしい。合わない方には、納得して別の道を選んでほしい。それが、いちばん誠実な採用だと考えています。

もうひとつは、基準そのものが、ベンチャーネットの働き方の説明になるからです。ベンチャーネットは完全リモートワークの会社です。中堅・中小企業の経営基盤を、NetSuiteとAIで支えています。5つの基準は、この働き方と仕事から逆算したものです。基準を読めば、入社後の日常が想像できるはずです。

なお、採用は「会社が人を選ぶ場」だとは考えていません。同じだけ、あなたが会社を選ぶ場です。この記事も、そのための判断材料として書いています。

5つの基準の全体像

まず、5つの基準を一覧でお見せします。

#基準ひとことで言うと
1リモートワーク経験2〜3年以上リモートで成果を出した実績があるか
2クライアントワーク経験社外に価値を届けてきたか
3学歴、または専門的キャリア積み上げてきたものがあるか
4月1回、クライアントのために動ける最後の詰めを対面でできるか
5AIに課金し、動かしている語る人ではなく、動かす人か

ひとつずつ、理由とあわせて説明します。

基準1: リモートワーク経験2〜3年 ── リモートは福利厚生ではなく、前提条件

ベンチャーネットにとって、リモートワークは「制度」ではありません。仕事の前提です。毎日の通勤はなく、働く場所も基本的に自由です。メンバーは全国各地から、フルリモートで働いています。

だからこそ、採用では「すでにリモートで成果を出してきた方」を求めます。目安は、大手企業などでのリモート勤務経験2〜3年以上です。

理由は単純です。リモートワークは、人を選ぶ働き方だからです。自分で環境を整え、自分でリズムを作り、文字と声だけで信頼を築く。この力は、一朝一夕には身につきません。「入社してからリモートに挑戦したい」ではなく、「もうできている」方と働きたいのです。

これは「楽をさせない」という話ではありません。自由と責任はセットだ、という話です。自由な働き方を守るために、責任を果たせる実績を確認させてください。

基準2: クライアントワーク経験 ── 社外に価値を届けてきたか

ITエンジニアである必要は、ありません。プログラミング経験も問いません。

代わりに重視するのが、クライアントワークの経験です。コンサルティング、導入支援、カスタマーサクセス。職種名は問いませんが、「社外のお客様に価値を届けて、対価をいただく」仕事をしてきたかを見ます。

社内向けの仕事と、クライアントワークは、緊張感が違います。お客様には、社内の事情は関係ありません。期待を聞き取り、約束し、届け切る。この往復を経験している方は、立ち上がりがまったく違います。

ベンチャーネットの仕事は、NetSuiteという道具を使った経営支援です。道具の知識は、入社後に体系的に学べます。実際、6か月で案件デビューする育成の仕組みもあります(詳細は育成カリキュラムの記事で公開しています)。しかし、お客様と向き合う基礎体力だけは、教えることが難しいのです。

なお、ERPを「使う側」だった方がコンサルタントに転身する道筋は、現場ユーザーからのキャリアチェンジの記事で詳しく紹介しています。

基準3: 学歴、またはそれに代わる専門的キャリア ── 積み上げを見る

四年制大学卒業以上を、基本の目安にしています。

ただし、これは学歴フィルターではありません。見ているのは「何かを積み上げた経験」です。学歴は、その分かりやすい証明のひとつにすぎません。

学歴がなくても、専門性で勝負してきたキャリアがあれば、同じ土俵です。ひとつの領域を深めた経験。資格や実績として残る努力。回り道でも、自分の足で歩いてきた道筋。面接では、その積み上げの中身を聞かせてください。

逆に言えば、学歴があっても、その後の積み上げが止まっている方には、厳しい環境かもしれません。ベンチャーネットのメンバーは、立場を問わず学び続けています。積み上げる習慣そのものを、大切にしているからです。

基準4: 月1回、クライアントのために動けること ── 最後は、人と人

完全リモートの会社が、なぜ出社の話をするのか。矛盾に見えるかもしれません。

ERPの導入は、お客様の経営の根幹に触れる仕事です。画面越しで9割は進みます。それでも、現場を歩き、顔を合わせて初めて見えるものがあります。倉庫の動線。経理担当者の表情。会議室の空気。その一往復が、信頼と提案の質を変えます。

だから、お願いしたいのは月1回程度です。クライアント先への訪問、または東京都内での打ち合わせ。頻度は多くありません。ただ、その1回を「面倒な例外」ではなく「大事な機会」と捉えられるかどうか。そこに、クライアントワークへの姿勢が表れると考えています。

地方在住の方も、この条件を満たせれば問題ありません。実際に、地方からフルリモートで活躍しているメンバーがいます。

基準5: AIに課金し、実際に動かしていること ── 語る人ではなく、動かす人

5つの中で、いちばん譲れない基準です。

ベンチャーネットは、AIを業務の中心に置いて働く会社です。お客様への提案にも、自分たちの仕事にも、AIを使い込んでいます。この環境で活きるのは、「AIに詳しい人」ではありません。「AIを実際に動かしている人」です。

見分け方は、シンプルです。自分のお金で課金しているか。ChatGPTでも、Claudeでも、ツールは問いません。無料枠で眺めるのと、月額を払って使い倒すのとでは、真剣さが違います。課金している人は、元を取ろうとして工夫します。制約にぶつかり、失敗し、それでも使い道を探します。その試行錯誤の蓄積こそが、実力です。

面接では、必ずこう聞きます。「最近、AIで何を作りましたか?」。立派な成果物でなくて構いません。自分の仕事や生活が、AIでどう変わったか。自分の言葉で語れることが大切です。

AIの波は、評論している間にも進みます。手を動かしている人と、これからも一緒に働きたいと考えています。

正社員と業務委託 ── 雇用形態は「関係性の選択」

ベンチャーネットでは、業務委託での参画も歓迎しています。完全リモートという働き方は、業務委託というスタイルとも相性が良いからです。

観点正社員業務委託
向いている方腰を据えて事業を担いたい方専門性で独立して関わりたい方
契約の性質雇用契約(長期前提)業務単位の契約
求めるコミット事業と仲間への長期的な関与担当業務の確実な遂行
正社員への転換──相互合意で可能

そのうえで、正社員を希望される方には、必ずひとつ質問をします。「なぜ、正社員として働きたいのですか」。

安定が欲しい。その気持ちを否定はしません。ただ、それだけでは、長い時間を共にする理由として弱いと思うのです。「この会社で、この仲間と、これを成し遂げたい」。そう自分の言葉で語れる方と、雇用契約を結びたい。

雇用形態は、待遇の違いである前に、関係性の選択です。どちらが上でも下でもありません。あなたに合う形を、選考の中で一緒に見つけましょう。

正直に言うと、合わない方もいます

採用基準を公開する以上、耳ざわりの良い話だけでは不誠実です。ベンチャーネットに合わない方の典型も、正直にお伝えします。ミスマッチは、入社される方にとっても会社にとっても、大きな損失だからです。

「リモート=楽」と捉えている方

通勤がないことと、成果を出し切ることは、別の話です。リモートワークでは、働く姿は誰にも見えません。見えないぶん、成果とコミュニケーションだけが信頼の材料になります。この緊張感を「窮屈だ」と感じる方には、合わない環境だと思います。いまリモート経験がない方は、現職で実績を作ってからの応募も歓迎です。NetSuiteコンサルタントという仕事の全体像は、職業解説の記事で紹介しています。

AIを「眺めている」段階の方

基準5は、5つの中でもっとも妥協しない項目です。無料枠で数回試した経験と、課金して業務に組み込んだ経験は、別物です。後者には、制約との格闘や、失敗の蓄積があります。いま眺めている段階なら、まず自腹で1か月、使い込んでみてください。手応えを感じたら、そのときが応募のタイミングです。

正社員希望の理由を、言葉にできない方

「安定したいから」を否定はしません。ただ、それだけでは、一緒に働く理由として弱いと考えています。ベンチャーネットでは、正社員を希望される方に、必ず理由を伺います。うまく言葉にならない方には、業務委託から始める道もあります。関わりながら、自分の言葉が見つかることも多いからです。働き方の選択肢は、働き方別の関わり方ガイドで整理しています。

この3つに当てはまったとしても、否定ではありません。「今ではない」というだけのことも、多いからです。

選考前に読んでおいてほしい5冊

応募を考えている方に、読んでおいてほしい本があります。ERPコンサルタントの仕事は、システムと業務、両方の理解で成り立ちます。その土台づくりに役立つ5冊です。

  1. MBAのためのERP: ケーススタディ「ビジネスプロセス構築」(小樽商科大学ビジネススクール・日立ソフトウェアエンジニアリング編、同文舘出版)── ERPを経営の視点から捉えた一冊。ケーススタディで、コンサルタントの仕事のイメージがつかめます。
  2. エンジニアが学ぶ会計システムの「知識」と「技術」(広川敬祐ほか著、翔泳社)── 元エンジニアの公認会計士による解説。会計とシステムの接点を、体系的に学べます。
  3. エンジニアが学ぶ在庫管理システムの「知識」と「技術」(株式会社GeNEE・日向野卓也著、翔泳社)── 在庫管理の業務とシステムの基本。製造業・卸売業の案件で必ず生きる知識です。
  4. ERP導入の失敗を避ける教科書(鎌田光雄著、パブファンセルフ)── 導入する側のリーダー視点の実践ノウハウ。失敗の構造を知ることは、支援する側の必修です。
  5. ERP改革 成功の方程式(PwCコンサルティング合同会社編著、ダイヤモンド社)── 「人」「データ」「AI」でERPを経営変革につなげる一冊。基準5の視点とも重なります。

全部を読み切ってから応募する必要はありません。1冊でも手に取って、面接で感想を聞かせてください。NetSuiteそのものの学び方は、NetSuiteの勉強方法の記事にまとめています。

よくあるご質問(FAQ)

学歴がないと、応募できませんか?

応募できます。基準3で見ているのは、積み上げの実績です。学歴の代わりに、専門的なキャリアや深めてきた領域があれば、ぜひ聞かせてください。書類だけで判断せず、お話を伺います。

地方在住でも大丈夫ですか?

大丈夫です。完全リモートのため、居住地は問いません。実際に、地方在住のメンバーが複数在籍しています。月1回程度の訪問・出社に対応できることだけ、ご確認ください。

AIに興味はありますが、まだ課金していません。対象外ですか?

今日から始めれば、間に合います。まず1か月、自腹で使い込んでみてください。業務や生活のどこかを、AIで実際に変えてみる。その体験を面接で語れるなら、スタート時期は問題ではありません。

業務委託から正社員に転換できますか?

可能です。実際の働き方を通じて、お互いを知ってから正社員になる。むしろ健全な順序だと考えています。転換の際にも「なぜ正社員か」は伺いますが、協働の実感を経た言葉は、強いものです。

まとめ ── 基準は、約束です

5つの基準を、あらためて振り返ります。リモートでの実績。クライアントワークの経験。積み上げてきたもの。月1回、動ける身軽さ。そして、AIを動かす手。

基準とは、会社から一方的に課す条件ではありません。「この基準を満たす方が、力を発揮し切れる環境を用意する」という、ベンチャーネットからの約束でもあります。完全リモートの自由。裁量の大きな仕事。AIと共に働く最前線。

読み終えて、「自分のことだ」と感じた方へ。その直感は、たぶん正しいです。カジュアル面談から、お気軽にどうぞ。

「今ではない」と感じた方へ。それも、正しい判断です。ベンチャーネットは、通年採用です。締め切りはなく、ドアは常に開いています。焦る必要はありません。準備が整ったとき、いつでも来てください。この記事が、ご自身のキャリアを考える材料になれば嬉しく思います。

もう少し詳しく知りたい方へ

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この記事を書いた人

持田 卓臣のアバター 持田 卓臣 株式会社ベンチャーネット代表取締役

持田 卓臣(もちだ たくおみ)
株式会社ベンチャーネット 代表取締役

ヒューレット・パッカード社でITコンサルタントとして従事した後、2005年に株式会社ベンチャーネットを設立。
Oracle NetSuite Solution Provider Partner として、中堅・中小企業向けクラウドERP「NetSuite」の導入・運用支援を提供しています。
SEO・広告・SNS・ウェブ・MA・SFAと一気通貫で培ってきたデジタルマーケティング領域の業務知見を活かし、NetSuiteを軸とした経営DXを支援しています。
著書:『普通のサラリーマンでもすごいチームと始められる レバレッジ起業「バーチャル社員」があなたを救う』(KADOKAWA、2020年)

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