スーパーカクテルInnovaとは?機能・特徴と、いま使っている会社の見直し方【2026年版】

保守契約の更新の時期が近づき、情報システムの担当者が内田洋行のサイトを開く。

製品一覧に、自社の「Innova」の名前がない。

2026年9月に確認すると、実際にそうなっていました。

スーパーカクテルInnova(イノーヴァ)とは、内田洋行が提供してきた中堅・中小企業向けのERPです。

販売・購買・在庫などの基幹業務を、Webベースの一つの仕組みで管理します。

ERPは、会社全体の仕事を一つのシステムでまとめて管理する仕組みを指します。

ページが見当たらないだけで、販売や保守が終わったとは言えません。

まず内田洋行に、提供と保守の状況を聞くところからです。

では、期限が分かったあと、何を基準に「続ける・移る・替える」を決めればよいのか。

答えを分けるのは、製品名よりも、Innovaで作り込んだ機能と取引先連携の扱いです。

目次

この記事で分かること

  • Innovaの位置づけと、発売時の公式発表にもとづく主な機能
  • 2026年9月時点の、内田洋行の公式サイトでの掲載状況
  • 入れ替えの費用と期間を左右する4つの要因
  • いまInnovaを使っている会社の4つの道と、合う条件
  • 作り込みと取引先連携を仕分ける2つの型

保守は、提供元が不具合の修正や法改正への対応を続けることです。

スーパーカクテルInnovaとは

Innovaは、内田洋行の「スーパーカクテル」シリーズの製品の一つです。

発売時の発表では、次のように案内されています(出典:内田洋行プレスリリース 2012年6月14日、2026年9月確認)。

  • 2012年6月14日に販売が始まった
  • 主な対象は、年商300億円以下の中堅・中小企業

いずれも発売時の情報です。

いまの状況は、内田洋行に確認してください。

2026年9月時点の公式サイトの掲載状況

内田洋行のスーパーカクテルのページには、次の4製品が載っています(出典:内田洋行公式、2026年9月確認)。

製品対象
スーパーカクテルCore FOODs食品業
スーパーカクテルCore seプロセス製造業
スーパーカクテルCore 販売販売管理
スーパーカクテルCore 会計会計

シリーズ全体では、450業種・6,500本以上の実績があると案内されています(出典:内田洋行公式、2026年9月確認)。

Innovaの製品ページは、見当たりませんでした。

以前のInnovaのURLを開くと、シリーズのトップページが表示されます(2026年9月確認)。

提供と保守の状況は、内田洋行か販売パートナーに問い合わせてください。

Coreシリーズの食品業向けの製品は、スーパーカクテルCore FOODsとはで扱っています。

主な機能と特徴(発売時の公式発表より)

出典は、内田洋行のプレスリリース(2012年6月14日)と「スーパーカクテルシリーズのあゆみ」です(2026年9月確認)。

領域主な中身
基幹業務見積・販売・購買・在庫・債権・債務の管理
取引先との連携公開ポータル、EOS受注、物流倉庫との連携(3PLなど)
情報系ワークフロー
基盤Webベース。Biz∫APF・intra-martを採用
海外多言語・多通貨に対応
  • 公開ポータル:取引先と受発注や在庫の情報を共有する仕組み
  • EOS:取引先の電子発注の仕組み
  • 3PL:物流を外部の倉庫会社に任せる形
  • intra-mart:業務のアプリを同じ土台の上で動かすための基盤

取引先や物流までつなぐ作りが、Innovaの持ち味でした。

承認の流れを基幹業務と一緒に組み込めるので、紙やメールの回覧も減らせます。

裏を返せば、見直しのときに重くなるのもこの部分です。

取引先とつないだ数だけ、移る先でも同じ連携を作り直すことになります。

つながりを図にすると、次のとおりです。

Innovaがつないでいたもの:取引先・物流・承認の流れ Innovaは基幹業務に、取引先(公開ポータル・EOS受注)、物流倉庫(3PLなど)、承認の流れ(ワークフロー)をつなぐ作りだった。見直しのときは、取引先とつないだ数だけ移る先で連携を作り直すことになる。 Innovaがつないでいたもの取引先公開ポータル・EOS受注物流倉庫3PLなどスーパーカクテルInnova見積・販売・購買・在庫・債権・債務承認の流れワークフローを基幹業務と一緒に見直しで重くなるのは、外とのつなぎ取引先とつないだ数だけ、移る先で作り直す
Innovaがつないでいたもの:取引先・物流・承認の流れ

費用の考え方|Innovaの価格と、入れ替えの費用を決めるもの

Innovaの価格

発売時の発表では、フルモジュール・50ユーザーで1,300万円程度(予定)でした。

出典は内田洋行のプレスリリース(2012年6月14日)です(2026年9月確認)。

これは2012年の情報で、いまの価格は公式サイトに載っていません。

シリーズのページでは「ライセンス費用は、導入システムやユーザ数などに応じて異なります」と案内されています(出典:内田洋行公式、2026年9月確認)。

入れ替えの費用と期間を左右する4つの要因

同じシリーズへ移る場合も、別の製品へ替える場合も、費用の大半は導入の中身で決まります。

NetSuite認定パートナー(Solution Provider)であるベンチャーネットの支援の経験では、差を生む要因は次の4つです。

  • 機能範囲:販売・購買だけか、在庫・会計まで入れるか
  • 開発:とくに外部システムとの連携
  • 社内の体制:情報システムの担当が少ないと、支援を厚くする分、期間も延びやすい
  • ユーザー数:受入テストと教育の工数、社内の調整の時間

Innovaの場合、取引先・物流との連携の数が、2つ目の「開発」の重さに直結します。

ライセンスだけでなく、導入の支援・保守まで含めた5年間の合計で比べてください。

費用の相場は、クラウドERPの費用・料金相場で扱っています。

Innova・Coreシリーズ・統合型クラウドERPの違い

比べる軸は優劣ではなく、合う条件です。

比較軸Innova(発売時の公式発表)Coreシリーズ統合型クラウドERP(NetSuiteなど)
得意な範囲取引先との連携・Webベースの基盤業種の商慣習に深く合わせる会計・販売・在庫・CRMを業種をまたいで統合
公式サイトの掲載2026年9月時点で見当たらない掲載あり―
海外多言語・多通貨国内の業務が中心多地域・多通貨・多言語
版の更新提供元に確認提供元に確認提供元が全利用者に一斉に適用

NetSuiteは、Oracleが提供するクラウドERPです。

世界220地域・44,000社以上で使われています(出典:Oracle NetSuite公式サイト、2026年9月時点)。

価格はミニマム構成で月額20万円〜が出発点です。

構成で変わり、数百万円規模になることもあります。

いまInnovaを使っている会社の、4つの道

保守の期限から逆算する

最初に聞くのは、いまの版の保守がいつまで続くかです。

問い合わせ先は、内田洋行か販売パートナーです。

期限が分かれば、比べる時間・準備の時間・移す時間を、逆算で割り振れます。

続ける・移る・替える・組み合わせる

道合う場合最初に聞くこと
そのまま使い続ける保守が続き、業務も合っている保守の期限と、法改正への対応
同じシリーズの製品へ移る国内中心で、業種の商慣習に深く合わせたい移行の手順・費用・期間
統合型のクラウドERPへ置き換える海外拠点も含め、全社で同じ数字を見たい作り込みと取引先連携の数
一部を組み合わせる取引先連携は残し、会計などを別の仕組みにしたいデータを受け渡す方式
いまInnovaを使っている会社の4つの道 保守の期限と困りごとを確かめたうえで、使い続ける、同じシリーズへ移る、統合型のクラウドERPへ置き換える、一部を組み合わせる、の4つから選ぶ。 いまInnovaを使う会社の4つの道 まず確かめる 保守の期限と、いちばんの困りごと A. そのまま使い続ける 保守が続き、業務も合っている B. 同じシリーズへ移る 国内中心で、業種の商慣習に合わせたい C. 統合型クラウドERPへ 海外拠点も含め、同じ数字を見たい D. 一部を組み合わせる 取引先連携は残し、会計などを別に
いまInnovaを使っている会社の4つの道

保守が続き、業務も合っているなら、急いで替える理由はありません。

Aを選ぶ会社も、期限と取引先連携の一覧だけは手元に置いておくと、次の判断が早くなります。

B〜Dを考えるなら、候補ごとの向き不向きも見ておきます。

  • Coreシリーズなど国産の業種特化型:日本の商慣習が標準で入っている
  • 統合型のクラウドERP:基盤と版の更新を提供元が持つ
  • Odoo・AIスクラッチ開発:社内に開発の体制があり、広く作り込みたい会社向け

比べ方は、OdooとNetSuiteを徹底比較とAIでスクラッチ開発とERPで扱っています。

これからERPを選ぶ会社がInnovaを候補に入れるなら、いまも新しく導入できるかを先に内田洋行へ聞いてください。

候補を広く見るなら、ERP・クラウドERPを徹底比較が入口になります。

保守の期限を前にした判断は、基幹システムの保守切れリスクとはで扱っています。

InnovaとNetSuiteの詳しい比較は、スーパーカクテルInnovaとNetSuiteをご覧ください。

ベンチャーネットならこう見る|作り込みは、見える化してから仕分ける

「いまのInnovaの機能の一覧を渡せば、要件になる」

そう考える会社は、少なくありません。

ベンチャーネットは、移る先が決まっていても、業務の見える化からやり直します。

長く使った仕組みには、もう使っていない帳票や、手作業で補っている業務が混ざっているからです。

一覧をそのまま要件にすると、要らない作り込みまで新しい仕組みに運ぶことになります。

型1:見える化→整理整頓→Fit&Gap

  1. 業務の見える化:いまの業務の流れを、現場に聞いて描く
  2. 整理整頓:やめる・まとめる・そろえる業務を決める
  3. Fit&Gap:残った業務を、移る先の標準機能と照らし合わせる

Fit&Gapは、業務と機能の合う・合わないを一つずつ見る作業のことです。

やめる業務を2段目で決めておくと、3段目で照らし合わせる数が減ります。

型2:標準に合わせる/開発する/残す

Fit&Gapで合わなかった業務は、3つのどれかに決めます。

  • 標準に合わせる:業務のほうを、移る先の標準機能に寄せる
  • 開発する:追加の開発や、外部の仕組みとの連携で補う
  • 残す:新しい仕組みには載せず、いまの仕組みや運用で続ける

Innovaでは、取引先・物流との連携がこの仕分けの中心になります。

取引先のEDIは、自社だけでは形を変えられません。

「開発する」か「残す」かを、取引先ごとに決めていきます。

ベンチャーネットの進め方:見える化→整理整頓→Fit&Gap→3つの選択 業務の見える化、整理整頓、移る先の製品の標準機能とのFit&Gap、そして標準に合わせる・開発する・残すの3択で決める。 ベンチャーネットの進め方業務の見える化いまの業務フローを現場に聞いて描く整理整頓やめる・まとめる・そろえる業務を決めるFit&Gap移る先の製品の標準機能と照らし合わせる3つの選択標準に合わせる/開発する/残す製品が決まっていても、見える化から始める
ベンチャーネットの進め方:見える化→整理整頓→Fit&Gap→3つの選択

変わることは、見積もりの前に伝える

仕組みが変われば、帳票の形、締め処理の考え方、画面の操作感も変わります。

ライセンス費用が、いまより上がることもあります。

ベンチャーネットは、こうした点を先にお伝えします。

比べた結果、同じシリーズへ移るのが合うなら、そのまま申し上げます。

最初の打ち合わせで伺うのは、次の3つです。

  • 見直しの起点は、保守の期限か、業務や海外の広がりか
  • つないでいる取引先と、連携の方式
  • 作り込んだ機能のうち、毎月使っているもの

ベンチャーネットの仕事は、ゼロからの導入より、他社のあとの引き継ぎや、他システムとの連携が多くを占めます。

国産の業種特化型にも統合型にも、それぞれに長所があります。

どれが優れているかではなく、自社の条件に合うかで決めます。

よくある3つの失敗

失敗1:保守の期限を確かめないまま、見直しを先送りする

起きること:期限が近いと分かったときには、比べる時間も移す時間も足りなかった。

原因:動いているから大丈夫と考え、期限を聞いていなかった。

避け方:まず保守の期限を聞き、そこから判断の時期を逆算します。

失敗2:いまの作り込みを、すべて新しい仕組みに持ち込む

起きること:新しい仕組みでも同じ作り込みを求め、費用と期間が膨らんだ。

原因:なぜその作り込みが要るのかを問わずに、要件にした。

避け方:見える化と整理整頓を先に済ませ、残った機能を標準に合わせる・開発する・残すに分けます。

考え方はNetSuite導入のFit&Gap分析で扱っています。

失敗3:取引先との連携を後回しにする

起きること:新しい仕組みは動いたが、取引先とのEDIの切り替えが間に合わず、手入力が増えた。

原因:社内の業務だけを見て、取引先側の準備を計画に入れていなかった。

避け方:連携している取引先と、データの形を最初に一覧にします。

取引先への連絡の時期も、計画に入れておきます。

今日できること|いまの仕組みの「期限と連携」を書き出す

次の表を、1時間で埋めてみてください。

項目自社の答え
使っている版と、保守の期限(例)要確認
つないでいる取引先と連携の方式(例)EDIで10社
作り込んだ機能の数と、使っている部門
いちばん困っていること

埋まらない欄が、内田洋行や販売パートナーに聞く項目です。

保守の期限だけは、今日のうちに問い合わせておくと、判断にかけられる時間が見えてきます。

よくある質問

Q1. スーパーカクテルInnovaはいまも販売されていますか

2026年9月の公式サイトでは製品一覧に見当たりませんでした。

製品一覧にはCoreシリーズの4製品が載っていました。

提供の状況は、内田洋行に問い合わせてください(第1章)。

Q2. InnovaとCoreシリーズは何が違いますか

得意な範囲が違います。

Innovaは取引先との連携、Coreは業種の商慣習への対応が得意です(第4章)。

Q3. Innovaの費用はどのくらいですか

いまの価格は公式サイトに載っていません。

発売時は、50ユーザーで1,300万円程度(予定)と発表されていました。

入れ替えの費用は、機能範囲・開発(特に外部連携)・社内の体制・ユーザー数の4つで大きく変わります(第3章)。

Q4. いまInnovaを使っています。すぐに替えるべきですか

保守の期限と困りごとで決まります。

保守が続き、業務が合っているなら、急ぐ必要はありません(第5章)。

Q5. Innovaから移るとき、何から始めればよいですか

保守の期限を聞くことからです。

そのあと業務を見える化し、作り込みと取引先連携を「標準に合わせる・開発する・残す」に分けます(第6章・第8章)。

Q6. NetSuite以外の選択肢もありますか

あります。

同じシリーズのCore、国産の業種特化型、Odoo、AIスクラッチ開発などを、条件で比べます(第5章)。

まとめ

  • Innovaは、内田洋行が2012年に販売を始めた中堅・中小企業向けのERP。取引先との連携が持ち味だった
  • 2026年9月の公式サイトでは、製品一覧はCoreシリーズの4製品で、Innovaのページは見当たらなかった
  • いま使っている会社は、まず保守の期限を聞き、続ける・移る・替える・組み合わせるを条件で比べる
  • 作り込みと取引先連携は「見える化→整理整頓→Fit&Gap」の順に洗い、「標準に合わせる/開発する/残す」に分ける

更新の案内を前に迷ったら、まず取引先連携の一覧を作ってください。

その一覧があれば、どの道を選んでも、社内に理由を説明できます。

もう少し詳しく知りたい方へ

Innovaの保守の期限を前に、次の仕組みを考え始めた。

そうした段階から、ご相談をお受けしています。

※Innovaそのものの仕様・保守・見積もりは、提供元の内田洋行へお問い合わせください。

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この記事を書いた人

持田 卓臣のアバター 持田 卓臣 株式会社ベンチャーネット代表取締役

持田 卓臣(もちだ たくおみ)
株式会社ベンチャーネット 代表取締役

ヒューレット・パッカード社でITコンサルタントとして従事した後、2005年に株式会社ベンチャーネットを設立。
Oracle NetSuite Solution Provider Partner として、中堅・中小企業向けクラウドERP「NetSuite」の導入・運用支援を提供しています。
SEO・広告・SNS・ウェブ・MA・SFAと一気通貫で培ってきたデジタルマーケティング領域の業務知見を活かし、NetSuiteを軸とした経営DXを支援しています。
著書:『普通のサラリーマンでもすごいチームと始められる レバレッジ起業「バーチャル社員」があなたを救う』(KADOKAWA、2020年)

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