NetSuiteは日本の手形に対応できる?受取・支払手形の管理方法と注意点

「手形さえ扱えれば、海外製のシステムでも困らない」

NetSuiteを検討する経理・財務の方から、よく聞く言葉です。

その確認だけで、安心してしまう場面にも出会います。

手形とは、代金を一定の期日(満期日)に支払うと約束する証券です。

NetSuiteは、日本版(Japan edition)の機能として手形を扱えます。

受取手形の受領・取立・裏書も、支払手形の発行もできます。

ただ、「使えるか」だけでは判断が終わりません。

2026年1月に取適法が施行され、2027年3月末には手形の交換そのものが廃止されます。

手形は、減っていく途中にあるからです。

では、手形をやめるまでの移行期に、NetSuiteで何を持ち、何を手放すのか。

NetSuite認定パートナー(Solution Provider)であるベンチャーネットの見方では、答えは受取と支払で分かれます。

目次

この記事で分かること

  • NetSuiteの手形の機能でできること(公式ヘルプに書かれている範囲)
  • 受取手形と支払手形の処理の違いと、基本の流れ
  • 導入前に見る4つの点(日本版の機能・SuiteTax・会計方針・OneWorld)
  • 2026年の取適法と、2027年の手形交換の廃止が、システム選びに与える影響
  • 移行期の手形を「標準に合わせる/開発する/残す」で分ける考え方

NetSuiteの手形の機能でできること

Oracleのヘルプでは、手形を「NetSuite日本版(Japan edition)が提供する機能」と説明しています。

日本の会社が、仕入先への支払と、顧客からの受取に手形を使えるようにするものです。

ヘルプに書かれている、できることは次の4つです。

できること手形の種類内容
受け取る受取手形顧客からの支払として手形を受け取る
取り立てる受取手形資金を回収し、銀行口座に入金する
発行する支払手形仕入先への支払として手形を発行する
裏書する受取手形受け取った手形を第三者に譲り、自社の支払に使う

出典:Oracle NetSuiteのヘルプ(Using Tegatas)(2026年9月確認)

言葉の意味は次のとおりです。

  • 満期日:手形の額面の全額を回収できる日。数週間から数か月先が多い
  • 取立:満期日に手形の代金を回収すること
  • 裏書:受け取った手形を第三者に譲り、自社の支払に充てること
  • 割引:満期日の前に、銀行で手形を現金に換えること。受け取る額は額面から銀行の手数料を引いた額

仕訳は、決済のときに自動で記帳される

ヘルプによると、支払手形を支払ったときと、受取手形を受け取ったときに、計上済みの額を相殺する仕訳が記帳されます。

仕訳の日付は、取引をした時点の日付です。

手で仕訳を入れる手間は、その分だけ減ります。

割引は、処理の仕方を試しておく

ヘルプには、割引が「資金が必要な会社がよく行う実務」として出てきます。

ただし、割引のための専用の操作があるかどうかは、このページに書かれていません。

割引をよく使う会社は、デモやテスト環境で処理の仕方を試してください。

割引の手数料をどの勘定で受けるかも、あわせて決めておきます。

受取手形と支払手形の処理の違い

手形は、自社が「受け取る側」か「支払う側」かで処理が変わります。

軸受取手形支払手形
自社の立場代金を受け取る側代金を支払う側
起点となる取引顧客からの売掛金の回収仕入先への買掛金の決済
満期日の扱い満期日に代金を回収満期日に代金を支払う
満期日の前にできること銀行で割引/第三者へ裏書(特になし)
会計上の位置づけ一般に資産一般に負債

「会計上の位置づけ」は一般的な考え方です。

実際の仕訳や勘定科目は、自社の会計方針で決まります。

受取手形は、割引や裏書で資金繰りの選択肢が広がります。

その一方で、満期日まで現金になりません。

資金繰りの表には、必ず載せておきます。

資金繰りの考え方は、資金繰りとはで扱っています。

手形管理の基本の流れ

流れは「登録→満期日まで管理→満期日に決済」が基本です。

受取手形と支払手形の基本の流れ 受取手形は、登録し、満期日まで管理し、満期日に取り立てて銀行口座に入金する。満期日の前に割引や裏書をする道もある。支払手形は、発行し、満期日まで管理し、満期日に代金を支払う。 手形管理の基本の流れ受取手形支払手形受取手形を登録顧客からの支払として支払手形を発行仕入先への支払として満期日まで管理満期日まで管理取り立て、入金満期日に銀行口座へ代金を支払う満期日に満期日の前なら割引・裏書の道も満期日の前にできることは特になし手形に使う勘定は、親GL勘定にできない
受取手形と支払手形の基本の流れ

受取手形の流れ

  1. 顧客からの支払として、受取手形を登録する
  2. 満期日まで管理する
  3. 満期日に取り立て、銀行口座に入金する

満期日を待たずに、銀行で割引したり、第三者へ裏書したりする道もあります。

支払手形の流れ

  1. 仕入先への支払として、支払手形を発行する
  2. 満期日まで管理する
  3. 満期日に代金を支払う

画面の操作や勘定科目の設定は、アカウントの構成で変わります。

実際の設定は、Oracleのヘルプの手順に沿って進めます。

設定で1つ注意があります。

手形の支払・受取に使う勘定は、親GL勘定にはできません(出典:Oracle NetSuite公式ヘルプ、2026年9月確認)。

親GL勘定とは、複数の勘定をまとめる上位の勘定です。

導入前に見る4つの点

「手形が使えます」と言い切るのは簡単です。

けれども、条件を知らずに進めると、導入の途中で行き詰まることがあります。

4つの点を図にすると、次のとおりです。

NetSuiteで手形を使う前に見る4つの点 自社のアカウントが日本版か、SuiteTaxをどうするか(導入のいちばん最初に決める)、仕訳と税務の扱い(会計方針と顧問の見解で決め、テストで見る)、OneWorldの構成(日本の子会社の側で事前に試す)の4つ。 導入前に見る4つの点1日本版のアカウントか手形は日本版の機能として説明されている2SuiteTaxをどうするか導入のいちばん最初に決める3仕訳と税務の扱い会計方針と顧問の見解で決め、テストで見る4OneWorldの構成日本の子会社の側で、事前に試す「手形が使えるか」だけで判断しない
NetSuiteで手形を使う前に見る4つの点

確認1:自社のアカウントが日本版か

手形は、ヘルプで日本版(Japan edition)の機能として説明されています。

最初に見るのは、自社のアカウントが日本版かどうかです。

日本対応の追加の機能群に、Japan Localization SuiteAppがあります。

こちらは、税(消費税)と請求(締め請求書・適格請求書)が2本柱です。

ヘルプのSuiteAppの機能一覧に、手形は載っていません(2026年9月確認)。

「手形はSuiteAppの機能」という説明を耳にすることがあります。

これは、公式ヘルプの書き方とは違います。

自社のアカウントで手形の機能が使える状態か、アカウントの担当に聞いてください。

確認2:税の仕組み(SuiteTax)をどちらにするか

SuiteTaxは、NetSuiteの新しい税の計算の仕組みです。

ヘルプには、Japan Localization SuiteAppがSuiteTaxにまだ対応していないと書かれています。

  • 先にSuiteTaxを有効にすると、SuiteAppをインストールできない
  • SuiteAppの後にSuiteTaxを有効にすると、締め請求書を作れない

出典:Oracle NetSuiteのヘルプ(Japan Localization SuiteAppの制約)(2026年9月確認)

手形の機能がSuiteTaxの影響を受けるかは、ヘルプに書かれていません。

ただ、日本の会社の多くは、消費税や締め請求書のためにSuiteAppを使います。

税の仕組みの選択は、手形を含む日本対応の全体に関わるということです。

だから、導入のいちばん最初に決めることをおすすめします。

詳しくはSuiteTaxとJapan Localizationの非互換と移行判断で扱っています。

確認3:仕訳と税務の扱いは自社で決める

決済のときの仕訳は、自動で記帳されます。

それでも、勘定科目の切り方や、割引・裏書の会計処理は会社ごとに違います。

自社の会計方針と、顧問の会計士・税理士の見解に照らして決めます。

自動の仕訳が方針どおりの形になるか、テストで見ておくと安心です。

確認4:OneWorldの構成では、日本の子会社の側で試す

OneWorldは、複数の会社(子会社)・通貨を1つの仕組みで管理する構成です。

ヘルプの手形のページには、OneWorldのアカウントでの支払手形について注記があります。

仕入先が複数の子会社に共有されている場合、既定の子会社を、その仕入先に割り当てた別の子会社に変えられます。

海外の拠点を含む構成なら、日本の子会社の側で手形が正しく動くかを、事前に試してください。

手形そのものが減っていく|2026年・2027年の変化

手形の相談で、いま最初に押さえたいのはこの変化です。

手形は、制度の変化で使える場面が減っていきます。

公正取引委員会は、2026年9月2日に、中小企業庁とともに次の内容を事業者団体などに要請しました。

時期起きること
2026年1月1日中小受託取引適正化法(取適法)が施行。同日以後の発注について、製造委託等の代金の支払に手形を交付することは禁止
2026年1月1日〜取適法では、代金は、物品等を受け取った日から60日以内に支払う。60日を超える満期を設定した電子記録債権などは、原則として認められない
2027年3月31日電子交換所での手形・小切手の交換が廃止される
2027年4月1日独占禁止法上の「製造委託等に係る代金の支払に関する特定の不公正な取引方法」(支払告示)が施行

出典:公正取引委員会「約束手形の利用廃止を踏まえたサプライチェーン全体での支払の適正化について」(2026年9月確認)

電子記録債権は、紙の手形の代わりに、電子的に記録して管理する債権です。

自社の取引が取適法の対象になるかは、取引の内容と会社の規模で決まります。

公正取引委員会の案内を読み、顧問の専門家にも聞いてください。

システム選びへの影響

この変化から、3つのことが言えます。

  • 支払手形は、これから減らしていく前提で考える
  • 受取手形は、取引先の切り替えが終わるまで、残りを管理する期間がある
  • 手形の代わりに、振込や電子記録債権の管理が増える

つまり、「手形が扱えるか」は導入の決め手になりにくくなります。

問われるのは、手形をやめる移行期をどう越えるかです。

振込の仕組みは、NetSuiteの総合振込・支払自動化で扱っています。

手形の扱い方を比べる

移行期の手形の扱い方は、大きく3つあります。

やり方中身向く会社注意点
A. NetSuiteの手形の機能で管理日本版の機能で、受取・支払・取立・裏書を記録受取手形がまだ多い。会計と一体で満期を見たい日本版か、税の仕組みをどうするかを先に決める
B. 手形は台帳で別に管理表計算などの台帳で持ち、決済時に仕訳だけ入れる手形の件数がごく少なく、残りわずか満期の見落とし、会計との食い違い
C. 手形をやめて切り替える振込や電子記録債権に切り替え、手形の管理をなくす支払手形を使っている。取引先も切り替えに前向き取引先との条件の見直しが要る

どれか1つより、AとCの組み合わせが現実的な会社が多いと考えます。

受取手形の残りはAで管理し、支払はCで早めに切り替える形です。

どのやり方でも、最初の一歩は同じです。

満期日と金額を、1か所に集めること。

データがそろえば、満期が近い手形の一覧や資金繰りの見込みを、AIに作らせることもできます。

判断の物差し|手形のためにシステムを選ぶべきか

手形の機能を重く見てよい会社

  • 受取手形の件数がまだ多く、取引先の切り替えに時間がかかる
  • 会計・販売・在庫を1つの仕組みにまとめたい、ほかの理由がある
  • 日本版のアカウントで、SuiteAppとあわせて日本の実務をそろえたい

手形の機能を重く見なくてよい会社

  • 支払手形しか使っておらず、取適法を機にやめる予定
  • 手形の件数がごく少なく、残りも1〜2年でなくなる見込み
  • ERPを入れる理由が、手形のほかに見当たらない

2つを並べると、次のとおりです。

手形の機能を重く見てよい会社・見なくてよい会社 受取手形がまだ多い、ほかにもまとめたい理由がある、日本版で日本の実務をそろえたい会社は重く見てよい。支払手形だけでやめる予定、件数がごく少ない、ほかに理由がない会社は重く見なくてよい。いまの会計ソフトで回るなら入れ替えない判断もある。 手形の機能を、選定でどこまで重く見るか重く見てよい重く見なくてよい受取手形がまだ多く切り替えに時間がかかる支払手形だけで取適法を機にやめる会計・販売・在庫をまとめたい理由もある件数がごく少なく1〜2年でなくなる日本版でSuiteAppと日本の実務をそろえるERPを入れる理由が手形のほかにないいまの会計ソフトで回るなら入れ替えない判断もある
手形の機能を重く見てよい会社・見なくてよい会社

NetSuite以外が合う場合

手形の管理がいまの会計ソフトで回り、ほかの業務の課題も小さい。

それなら、いまは入れ替えない判断もあります。

国産のERP・会計ソフトには、日本の手形の実務に長く対応してきた製品もあります。

手形の件数が多く、日本の実務に合わせた画面を重く見るなら候補です。

Odooやスクラッチ開発では、手形と電子記録債権の扱いを製品・作り方ごとに見てください。

どれが優れているかではなく、それぞれに長所があります。

ERP全体の選び方は、ERP・クラウドERPの比較で扱っています。

これから選ぶ会社と、いま使っている会社

これからERPを選ぶ会社

手形を、選定の主な条件にしすぎないことをおすすめします。

2027年3月末に手形の交換が廃止されるため、件数はこれから減っていく見込みです。

見るべきは、次の2つです。

  • 手形をやめた後の、振込・電子記録債権・消し込みの流れが回るか
  • 残る受取手形を、移行期のあいだ正しく管理できるか

NetSuiteの価格は、ミニマム構成で月額20万円〜が出発点です。

モジュール・ユーザー数・オプションで変わり、数百万円規模になることもあります。

手形のためだけに入れる投資ではない、という前提で考えてください。

いま使っている会社(NetSuite・ほかのシステム)

すでにNetSuiteを使っている会社は、次の3点を点検します。

  • 支払手形を、いつまでに振込などへ切り替えるか
  • 受取手形の残高と、満期日の一覧がすぐ出るか
  • 手形をやめた後、使わなくなる勘定や帳票をどう片付けるか

ほかのシステムで手形を管理している会社は、保守の期限と手形の廃止の時期を並べて見てください。

手形のためだけに古いシステムを延命する理由は、小さくなっていきます。

よくある失敗3つ

失敗1:手形が使えるかだけで製品を決める

起きること:手形の機能は確かめたが、導入後に消費税や締め請求書の設定で行き詰まる。

原因:手形を単体で見て、日本対応の全体(税の仕組み・SuiteApp)を見ていなかった。

避け方:アカウントが日本版か、SuiteTaxをどうするかを最初に決めます。

手形は、その中の1項目として扱います。

失敗2:手形の廃止を前提にせず、手形の運用をそのまま移す

起きること:新しいシステムで手形の運用を丁寧に作り込んだが、1〜2年で使わなくなった。

原因:取適法や手形交換の廃止の時期を、導入の計画に入れていなかった。

避け方:支払手形は切り替えを先に進めます。

システムで作り込むのは、残る受取手形の管理に絞ります。

失敗3:自動の仕訳を試さずに本番を迎える

起きること:決算の時期に、割引や裏書の仕訳が会計方針と合わないことに気づく。

原因:自動で記帳されるので大丈夫だと考え、テストで仕訳の形を見ていなかった。

避け方:受取・取立・裏書・割引の4つの場面でテストの仕訳を作ります。

それを、会計士・税理士に見てもらいます。

ベンチャーネットならこう見る|移行期の手形を3つに分ける

手形の相談で、ベンチャーネットが最初に聞くのは3つです。

  1. 手形はいま何枚・いくらあるか:受取と支払を分けて、残高と月ごとの件数を見る
  2. 取適法の対象か:支払手形が製造委託等の代金に当たるかを、専門家に聞く
  3. いつまでにやめるか:支払手形を振込などへ切り替える時期を決める

答えがそろったら、手形を「標準に合わせる/開発する/残す」の3つに分けます。

標準の機能で収まらない業務に使う、ベンチャーネットの決め方です。

標準に合わせる/開発する/残す

移行期の手形を3つに分ける 支払手形は振込や電子記録債権へ切り替え、残る受取手形はNetSuiteの標準の手形機能で管理し、ごく少ない残りは台帳に残す。自社独自の手形の処理は作り込まない。 移行期の手形を3つに分ける 2026年1月 取適法の施行 2027年3月末 手形交換の廃止 標準に合わせる 残る受取手形は、NetSuiteの 標準の手形機能で管理する 開発する(しない) 1〜2年で消える手形の処理は 作り込まない 残す ごく少ない残りは台帳で持ち、 決済のときに仕訳だけ入れる 支払手形は振込・電子記録債権へ
移行期の手形を3つに分ける

標準に合わせるのは、残る受取手形です。

受領・取立・裏書は、日本版の標準の機能で記録できます。

自社の手形の運用のほうを、標準の流れに寄せます。

開発するを選ぶ場面は、手形ではほとんどありません。

1〜2年で消えていく業務に作り込みをすると、稼働後の保守の手間だけが残るからです。

残すのは、件数がごく少ない手形です。

台帳で持ち、決済のときに仕訳だけ入れます。

満期の見落としを防ぐため、満期日の一覧だけは毎月見ます。

支払手形は、この3つに入れません。

振込や電子記録債権へ、先に切り替えます。

変わること・注意が必要なこと

手形の機能が使えても、いまのやり方がそのまま残るわけではありません。

ベンチャーネットは、次の点を最初に伝えます。

  • 帳票:いまのシステムで出している手形の一覧や満期の表が、同じ形で出るとは限らない
  • 締め:満期日の管理や割引の扱いを、月次の締めのどこに入れるかが変わることがある
  • 画面の操作感:登録から決済までの画面は、いまのシステムとは変わる

手形が理由でNetSuiteを選ぶ必要はない、とお伝えすることもあります。

移行期の後の業務の流れを見て、合う仕組みを一緒に考えます。

今日できること|手形の一覧を作る(1時間)

次の表を、受取手形と支払手形に分けて埋めてみてください。

相手先(受取/支払)金額満期日取引の内容(製造委託か など)
(例)A社(支払)50万円2026年12月末部品の製造委託

※金額・日付は説明のための架空の例です。

書き出すと、次のことが見えてきます。

  • 支払手形のうち、取適法の対象になりそうな取引
  • 2027年3月末より後に満期が来る手形
  • 手形をやめると、資金繰りがどう変わるか

この一覧は、会計士・税理士やシステムの相談先との話し合いに、そのまま使えます。

第10章の3つの分け方も、この表の上で決められます。

よくある質問

Q1. NetSuiteは日本の手形に対応していますか

日本版の機能として対応しています。

Oracleのヘルプでは、受取手形の受領、取立と入金、支払手形の発行、受取手形の裏書が説明されています。

自社のアカウントが日本版かを、最初に見てください。

Q2. 手形の機能はJapan Localization SuiteAppに含まれますか

公式ヘルプでは日本版の機能として説明されています。

SuiteAppの機能一覧は税と請求が中心で、手形は載っていません。

自社のアカウントで手形の機能が使える状態かは、アカウントの担当に聞いてください。

Q3. SuiteTaxと併用できますか

SuiteAppはSuiteTaxに未対応と公式に書かれています。

先にSuiteTaxを有効にすると、SuiteAppをインストールできません。

手形の機能への影響は明記されていないため、導入の最初にアカウントの担当に確かめてください。

Q4. 手形の仕訳は自動で作られますか

決済のときに相殺の仕訳が自動で記帳されます。

仕訳の日付は、取引をした時点の日付です。

勘定科目の切り方や、割引・裏書の会計処理が自社の方針に合うかは、テストで見てください。

Q5. 手形はこれからも使えますか

使える場面は減っていきます。

取適法では、2026年1月1日以後の発注の製造委託等の代金に、手形を交付することが禁止されています。

また、2027年3月31日に電子交換所での手形・小切手の交換が廃止されます(出典:公正取引委員会、2026年9月確認)。

Q6. 手形のためにNetSuiteを入れるべきですか

手形だけを理由にする必要はありません。

手形は減っていく途中にあるため、手形をやめた後の業務の流れで選ぶことをおすすめします。

会計・販売・在庫をまとめたい理由があるなら、手形の移行期の管理もあわせて検討できます。

まとめ|手形は「使えるか」より「どうやめるか」

  • NetSuiteは、日本版の機能として手形を扱える
  • できるのは、受取手形の受領・取立・裏書と、支払手形の発行
  • 決済のときの相殺の仕訳は自動。会計方針に合うかはテストで見る
  • SuiteTaxとSuiteAppの関係は、導入の最初に決める
  • 取適法(2026年1月施行)と手形交換の廃止(2027年3月末)で、手形は減っていく
  • 移行期は、残る受取手形を標準の機能で持ち、支払手形は先に切り替える

「手形さえ扱えれば困らない」は、半分だけ正しい答えです。

まずは第11章の一覧で、受取と支払の残りを数えてみてください。

何を持ち、何を手放すかは、その表から決まります。

もう少し詳しく知りたい方へ

手形の残高の整理から、移行期の運用、日本対応の全体の設計まで、ご相談をお受けしています。

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この記事を書いた人

持田 卓臣のアバター 持田 卓臣 株式会社ベンチャーネット代表取締役

持田 卓臣(もちだ たくおみ)
株式会社ベンチャーネット 代表取締役

ヒューレット・パッカード社でITコンサルタントとして従事した後、2005年に株式会社ベンチャーネットを設立。
Oracle NetSuite Solution Provider Partner として、中堅・中小企業向けクラウドERP「NetSuite」の導入・運用支援を提供しています。
SEO・広告・SNS・ウェブ・MA・SFAと一気通貫で培ってきたデジタルマーケティング領域の業務知見を活かし、NetSuiteを軸とした経営DXを支援しています。
著書:『普通のサラリーマンでもすごいチームと始められる レバレッジ起業「バーチャル社員」があなたを救う』(KADOKAWA、2020年)

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