未経験からERPコンサルタントになるには?必要スキル・学習ロードマップと転職の現実【2026年版】

「まず資格を取って、製品の操作を覚えてから応募しよう」

未経験からERPコンサルタントを目指す方の多くが、最初にこう考えます。

けれど、資格も操作も、この仕事の入口の証明にすぎません。

最初に身につけたいのは、お客様の業務を理解する力と、話を聞いて整理する力です。

ERPコンサルタントとは、会社の基幹業務をシステムで整える仕事を、お客様と一緒に進める専門家です。

未経験から目指す道は、たしかにあります。

条件は2つ。

正しい順番で準備することと、育つ仕組みのある会社を選ぶことです。

では、育つ仕組みのある会社は、どう見分ければよいのか。

「未経験歓迎」の一言だけでは、その違いは見えてきません。

NetSuite認定パートナー(Solution Provider)であるベンチャーネットも、未経験の方を迎え入れています。

NetSuite・Odoo・AIスクラッチ開発を扱い、SAPからのリプレイスにも対応する会社です。

目次

この記事で分かること

  • ERPコンサルタントの仕事と、入社後に実際にやること
  • 未経験でも目指せる理由と、生かせる前職
  • 必要なスキルと、学ぶ順番
  • 未経験転職でよくある失敗3つ
  • 未経験を受け入れる会社の見分け方

ERPコンサルタントとは

  • ERP(Enterprise Resource Planning)=会社全体の仕事(会計・在庫・販売など)を一つのシステムで見える化する仕組み
  • ERPコンサルタント=そのシステムの導入を、お客様と一緒に進める専門家

単にシステムを設定する仕事ではありません。

お客様の業務を理解し、課題を整理し、より良い形に作り替えていく仕事です。

システムを入れて終わりにせず、その後の運用まで伴走します。

入社後に実際にやること|ベンチャーネットの場合

NetSuiteは、Oracle社が提供するクラウド型のERPです。

ベンチャーネットでNetSuiteのコンサルタントになると、仕事は次のような形になります。

場面実際にやること
要件を聞く営業ではなく、コンサルタント自身がお客様の経営層・現場から聞く
案件を進めるPM兼コンサルタントが、提案からカットオーバー(本番稼働)まで一貫して担当する
情報を共有する週次の定例と課題管理表で、決め事と残りの課題を文書にする
働く場所常駐なし。リモートの国内チームで動く
案件の種類ゼロからの導入より、他社のあとの引き継ぎ・立て直しや、他システムとの連携が多い

役割の分担も決まっています。

ライセンス・トレーニング・製品サポートは日本オラクルが担います。

ベンチャーネットは、要件定義・設定・カスタマイズ・アドオン開発・保守・PMを担います。

役割の分担を図にすると、次のとおりです。

導入の役割の分担:日本オラクルとベンチャーネット 日本オラクルはライセンス・トレーニング・製品サポートを、ベンチャーネットは要件定義・設定・カスタマイズ・アドオン開発・保守・PMを担う。PM兼コンサルタントが提案からカットオーバーまで一貫して担当する。 導入の役割の分担 日本オラクル ベンチャーネット ライセンス トレーニング 製品サポート 要件定義 設定・カスタマイズ アドオン開発 保守 PM PM兼コンサルタントが、提案から カットオーバーまで一貫して担当
導入の役割の分担:日本オラクルとベンチャーネット

未経験の方が、入社してすぐにこの表の仕事を一人で持つわけではありません。

入社後の育成の中身は、育成カリキュラムの記事で公開しています。

仕事の流れや年収・キャリアパスは、NetSuiteコンサルタントとは?にあります。

未経験でも目指せる理由と、生かせる前職

この仕事でいちばん問われるのは、最新のIT知識そのものではありません。

お客様の業務を理解する力と、対話する力です。

だからこそ、前職の経験が生きます。

前職生かせる強み
経理・財務会計や決算の実務がそのまま強みになる
情シスシステムと業務の橋渡しの経験が生きる
営業・販売顧客の課題を聞き出す力が、要件を聞く場面で生きる
在庫・購買・物流現場の業務知識が生きる

ベンチャーネットが未経験の方も迎え入れているのは、「業務を分かっている人」が良いコンサルタントに育つと考えているからです。

ITの知識は、入社後に学べます。

業務への理解や、人と向き合う姿勢は、これまでの経験の中で培われるものです。

前職の生かし方は、経理・情シスからITコンサルタントへ転職するにはで解説しています。

必要なスキル

必須のスキル(入社時点で意識したい)

  • 業務を理解しようとする姿勢
  • 相手の話を聞き、整理して伝える力(コミュニケーション)
  • 物事を筋道立てて考える力(論理的思考)

あると役立つスキル(入社後でも間に合う)

  • 会計・簿記の基礎知識
  • ITやシステムの基礎知識
  • ExcelやSQLなど、データを扱う基礎

資格はどう位置づけるか

NetSuiteには、Oracleが運営する認定資格があります。

SuiteFoundationは、その認定試験の一つです(出典:Oracle NetSuite公式、2026年9月確認)。

公式の準備講座では、NetSuiteの知識を確かめる試験として案内されています。

資格は「基礎を学んだ証明」として役立ちます。

ただし、資格だけで実務ができるわけではありません。

資格の種類や勉強法は、NetSuite資格ガイドでまとめています。

学習ロードマップ|何を、どの順番で学ぶか

いきなり製品の操作から入らず、土台から積み上げます。

未経験からERPコンサルタントへ:学ぶ4つの順番 ERP・業務の基礎を知る、NetSuiteの全体像を知る、手を動かして学ぶ、実務で仕上げる、の順に積み上げる。製品の操作から入らない。 学ぶ4つの順番 1. ERP・業務の基礎 会計・在庫・販売の流れをつかむ 2. NetSuiteの全体像 クラウドERPで何ができるか知る 3. 手を動かす 学習環境や教材で画面に触れる 4. 実務で仕上げる 研修とOJTで実践力をつける
未経験からERPコンサルタントへ:学ぶ4つの順番
  1. ERP・業務の基礎を知る:会計・在庫・販売など、会社の基本業務の流れをつかむ
  2. NetSuiteの全体像を知る:クラウドERPとは何か、NetSuiteで何ができるかをつかむ
  3. 手を動かして学ぶ:学習環境や教材で、実際に画面に触れる
  4. 実務で仕上げる:研修やOJT(実務を通じた訓練)で、実践力を身につける

資格や操作は、2〜3段目に入ります。

冒頭の「資格と操作から」という順番を、1段目から始め直すわけです。

学習ルートの選び方

軸独学スクール・研修実務OJT(育成前提入社)
費用低い(書籍・無料教材)中〜高いなし(給与を得ながら)
期間自分次第数か月入社後に段階的
到達度基礎知識まで体系的な基礎実践力まで
向いている人まず自分で試したい人体系立てて学びたい人早く実務に就きたい人

多くの方は、「独学で土台を作り、実務で仕上げる」流れになります。

NetSuiteの勉強方法は未経験からNetSuiteを学ぶにはで、入社後の育成の中身は育成カリキュラムの記事で紹介しています。

向いている人・向いていない人

向いている人

  • 業務の「なぜ」を知りたくなる
  • 人の話を聞いて、整理するのが苦にならない
  • 最初から全部を求めず、動きながら伸ばせる

向いていない人・ほかの道が合う人

こんな方合いやすい道
コードを書くことに集中したい開発職・エンジニア職
入社直後から高い年収を求める経験を積んでからの転職
いまの会社でERP導入の機会があるいまは動かず、社内の導入に手を挙げる

未経験から目指す方は、第2章の表で前職の強みを見つけ、第4章の順番で土台を作ってください。

「辞めずに試す」入り方として、紹介予定派遣という制度もあります。

いまERPを使う側の方は、使ってきた経験や、社内で導入を進めた経験が、それだけで強みになります。

現場ユーザーからのキャリアチェンジや、プロジェクトリーダー経験者の記事も参考になります。

未経験転職でよくある失敗3つ

ベンチャーネットは、これから目指す方に失敗してほしくありません。

都合の良いことだけでなく、現実もお伝えします。

失敗1:未経験でも、すぐに高年収になれると思う

起きること:入社後、年収の期待とのギャップに戸惑う。

原因:求人票で見かける高い年収帯は、多くが「経験を積んだ後の到達水準」です。

未経験スタートでは、まず育成期間を経る段階があります。

避け方:到達までの道筋を先に知っておきます。

年収の相場は、ERPコンサルタントの年収相場にあります。

失敗2:資格や操作の暗記をゴールにする

起きること:資格を取り、製品の操作も覚えたのに、面接や現場で手応えがない。

原因:資格は「入口の証明」にはなりますが、実務そのものではありません。

仕事の本質は、お客様の経営課題を聞き取り、業務の形に「翻訳」することです。

避け方:まず「この仕事は何を解決するのか」を理解します。

資格で基礎を示し、入社後のOJTで実践力を伸ばす。

資格と実務は両輪で考えます。

失敗3:「未経験歓迎」なら、会社はどこでも同じと考える

起きること:入社後に放置され、成長できないまま早期の離職につながる。

原因:「未経験歓迎」と書いてあっても、育て方は会社ごとに大きく違います。

避け方:第7章の3つの物差しで、会社の「育て方」を見ます。

ベンチャーネットならこう見る|「育て方・見せ方・任せ方」の3つの物差し

未経験を受け入れる会社は、3つの物差しで見分けられます。

育て方、見せ方、任せ方です。

物差し1:育て方|仕組みがあるか

  • 研修やOJTの仕組みがあるか
  • 先輩に同行し、実際の案件を学べる機会があるか
  • 一人で放置されず、段階的に任せてもらえるか

育成の中身を具体的に説明できる会社は、信頼できます。

物差し2:見せ方|情報開示が誠実か

  • 大変な面も、正直に話してくれるか
  • 年収や働き方の実態を、事前に見せてくれるか
  • 面接の前に、判断材料を十分に得られるか

物差し3:任せ方|どんな仕事を、どこまで持つか

どんな案件に、どう関われるのか。

要件を聞くのは営業か、コンサルタントか。

提案から稼働まで、通して持てるのか。

ここがキャリアを左右します。

ベンチャーネットの場合は、第1章の表のとおりです。

面接の前に、3つの物差しを次の問いに直しておくと使いやすくなります。

  1. 育て方:入社後の最初の数か月で、何を学ぶか
  2. 見せ方:大変な面や、いま整っていない点は何か
  3. 任せ方:どの段階で、どこまで任されるか

物差しと問いの対応を図にすると、次のとおりです。

3つの物差しを面接の問いに直す 育て方は入社後の最初の数か月で何を学ぶか、見せ方は大変な面やいま整っていない点は何か、任せ方はどの段階でどこまで任されるかを聞く。 3つの物差しを面接の問いに 物差し 面接で聞くこと 育て方 仕組みがあるか 入社後の最初の数か月で、 何を学ぶか 見せ方 情報開示が誠実か 大変な面や、いま 整っていない点は何か 任せ方 どこまで持つか どの段階で、 どこまで任されるか 任せ方の違いが、キャリアを左右する
3つの物差しを面接の問いに直す

会社への入り方も、一つではありません。

正社員として腰を据えて育成を受ける道と、紹介予定派遣で働いてから正社員を目指す道があります。

今日できること

1時間あれば、次の作業ができます。

  • 自分の前職を第2章の表に当てはめ、生かせる強みを3つ書く
  • いまの仕事の「受注から入金まで」の流れを、紙に1枚で描く
  • 第7章の3つの問いを、面接で聞く言葉に直しておく

よくある質問

Q1. 文系・非IT出身でも、ERPコンサルタントになれますか

なれます。

この仕事で土台になるのは、業務を理解する力と対話する力だからです。

ITの知識は、入社後に学べます。

問われるのは、お客様の課題に向き合う姿勢のほうです。

Q2. 何歳まで、未経験から目指せますか

年齢そのものより業務経験と学ぶ姿勢が重視されます。

20代後半から30代でキャリアを変える方は少なくありません。

前職の経験を強みに変えられれば、年齢はハンデになりにくいです。

Q3. 独学だけで、転職できますか

基礎は独学でも身につきます。

ただ、実務力は現場でしか得られない部分があります。

独学で土台を作り、入社後のOJTで仕上げる流れが現実的です。

Q4. 未経験スタートの年収は、どれくらいですか

まず育成期間を経る前提になります。

求人で見かける高い年収帯は、多くが「経験を積んだ後の到達水準」です。

相場はERPコンサルタントの年収相場にあります。

Q5. 資格(SuiteFoundationなど)は必須ですか

必須ではありません。

「基礎を学んだ証明」として役立ちます。

資格で基礎を示し、実務で実践力を伸ばすのがおすすめです。

Q6. プログラミングは必要ですか

必須ではありません。

仕事の中心は、お客様の業務を聞き取り、業務の形に翻訳することです。

ExcelやSQLなど、データを扱う基礎があると役立ちます。

まとめ|未経験からの第一歩

  • 未経験からERPコンサルタントを目指す道は、たしかにある
  • 武器になるのは、業務を理解する力と対話する力。前職の経験が生きる
  • 学ぶ順番は、業務の基礎→NetSuiteの全体像→手を動かす→実務で仕上げる
  • 資格と操作は入口の証明。ゴールにしない
  • 会社は、育て方・見せ方・任せ方の3つの物差しで見分ける

資格の勉強を始める前に、まず今の仕事の「受注から入金まで」を紙に描いてみてください。

その1枚が、学ぶ順番の1段目です。

募集の中身は、NetSuiteコンサルタント求人で紹介しています。

もう少し詳しく知りたい方へ

「もう少し話を聞いてみたい」と感じたら、気軽なカジュアル面談から始めてみてください。

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この記事を書いた人

持田 卓臣のアバター 持田 卓臣 株式会社ベンチャーネット代表取締役

持田 卓臣(もちだ たくおみ)
株式会社ベンチャーネット 代表取締役

ヒューレット・パッカード社でITコンサルタントとして従事した後、2005年に株式会社ベンチャーネットを設立。
Oracle NetSuite Solution Provider Partner として、中堅・中小企業向けクラウドERP「NetSuite」の導入・運用支援を提供しています。
SEO・広告・SNS・ウェブ・MA・SFAと一気通貫で培ってきたデジタルマーケティング領域の業務知見を活かし、NetSuiteを軸とした経営DXを支援しています。
著書:『普通のサラリーマンでもすごいチームと始められる レバレッジ起業「バーチャル社員」があなたを救う』(KADOKAWA、2020年)

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