配賦とは?業績評価が歪まないための原価配賦の考え方とNetSuite活用法

本社費600万円を、2つの事業部に配る。

売上高の比で配ると、B事業部の利益は200万円。

人員数の比で配ると、同じB事業部の利益は0円になります(説明のための架空の数字)。

配賦(はいふ)とは、複数の部門や製品にまたがる費用を、一定の基準で振り分けることです。

「賦」には「割り当てる」という意味があります。

会社も本社費も同じなのに、基準を変えるだけで「利益が多い事業部」が入れ替わる。

だから配賦は、経理の手続きではありません。

会社がどの事業をどう評価するかを決める経営の判断です。

自動化より先に、基準の合意が要ります。

では、どの基準を選べば、評価は歪まないのか。

目次

この記事で分かること

  • 配賦の意味と、直接費・間接費・按分との違い
  • 配賦基準の種類と、基準で部門の利益がどう変わるか(架空の数字)
  • Excelで足りる段階と、システムが要る段階
  • 配賦でよくある3つの失敗と、その避け方
  • NetSuiteで配賦を自動化するときに先に決めること

配賦の基本

直接費と間接費

配賦の対象になるのは、間接費と呼ばれる費用です。

  • 直接費:特定の製品や部門のために使ったことが明らかな費用(例:ある製品の部品代)
  • 間接費:複数の部門や製品にまたがる共通の費用(例:本社の家賃、共用設備の光熱費)

直接費は「どこにいくらかかったか」が明らかなので、配賦は要りません。

間接費はそのままでは部門別・製品別の原価が見えないため、基準を決めて振り分けます。

費用の流れを図にすると、次のとおりです。

配賦の対象は間接費:按分してから配賦する 直接費は特定の製品や部門の費用なので配賦は要らない。間接費は基準に応じて分け(按分)、各部門や製品に配る(配賦)ことで、部門別・製品別の原価が見える。 配賦の対象は間接費 直接費 例:部品代 間接費 例:家賃・光熱費 按分 基準に応じて分ける 配賦 各部門・製品に配る 配賦は 要らない 部門別・製品別の原価 間接費も配って、はじめて見える
配賦の対象は間接費:按分してから配賦する

配賦と按分の違い

  • 按分(あんぶん):基準に応じて「分けること」
  • 配賦:分けたものを、各部門や製品に「配ること」

順序は、按分→配賦です。

実務では混ぜて使われることもありますが、原価計算の場では区別すると話がかみ合います。

販管費の管理は販管費の記事で扱っています。

なぜ配賦が経営に必要なのか

部門別の本当の損益が見える:共通費を曖昧にしたままだと、「売上は伸びているが、本社費を入れると赤字」の事業を見逃します。

損益の見方は損益管理の記事で扱っています。

業績評価の納得感を支える:基準が事業の実態に合っていないと、「がんばっている部門が損をする」構造になります。

全社のコスト意識を育てる:自部門に配られた本社費を見ることで、それに見合う利益を出す意識が生まれます。

ただし、配る額の根拠を説明できないと、意識より不満が先に立ちます。

配賦は、基準の説明とセットで初めて力を持ちます。

配賦の方法と配賦基準

部門別配賦と製品別配賦

比較軸部門別配賦製品別配賦
配賦の対象間接部門の費用を、直接部門に振り分ける1つの部門の間接費を、複数の製品に振り分ける
主な場面本社費を各事業部へ工場の機械の維持費を製品の原価へ、案件別の採算
得られる情報事業部別の損益、部門の貢献度製品別の原価、案件別の採算
向いている業種複数の事業を持つ企業製造業、プロジェクト型のサービス業

どちらか一方ではなく、必要な情報に応じて組み合わせるのが普通です。

部門別は比較的シンプルで、製品別は按分の計算が要るぶん、やや複雑になります。

製品別配賦の例も、架空の数字で見ておきます。

工場の機械の維持費100万円を、製品Xと製品Yに配る場合です。

基準製品X製品Y
生産の個数(X 8,000個・Y 2,000個)80万円(1個あたり100円)20万円(1個あたり100円)
機械の稼働時間(X 100時間・Y 400時間)20万円(1個あたり25円)80万円(1個あたり400円)

Yが機械を長く使う製品なら、稼働時間で配るほうが実態に近くなります。

個数で配ると、Yの原価が低く見え、値付けを誤るおそれがあります。

主な配賦基準

配賦基準向いている費用採用が向く場面注意点
売上高の比率本社費、販管費売上の規模で貢献を測る方針売上の波で配賦額が動きやすい
工数の比率人件費、IT部門の費用プロジェクト型の業務工数を正確に記録していることが前提
面積の比率家賃、光熱費、設備費オフィスや工場の共用の場所実態に近いが、フロアの移動で見直しが要る
人員数の比率福利厚生費、社内システムの利用料人数に比例して生じる費用部門の業務の密度は反映しない

実際には、費用の性質ごとに違う基準を組み合わせて使います。

基準しだいで部門の利益はこう変わる

冒頭の例を、表で見ます。説明のための架空の数字です(単位:万円)。

項目A事業部B事業部
売上高4,0002,000
人員数10人20人
配賦前の利益500400
売上高の比率で配賦(2:1)400を配賦→利益100200を配賦→利益200
人員数の比率で配賦(1:2)200を配賦→利益300400を配賦→利益0
配賦の基準で、利益の多い事業部が入れ替わる(架空の例) 本社費600万円を売上高の比で配るとA事業部の利益は100万円、B事業部は200万円。人員数の比で配るとA事業部は300万円、B事業部は0円になる。 基準で入れ替わる事業部の利益 本社費600万円を配る(架空の例・単位:万円) 売上高の比で配る(2:1) A事業部 400を配賦 利益100 B事業部 200を配賦 利益200 利益が多いのはB事業部 人員数の比で配る(1:2) A事業部 200を配賦 利益300 B事業部 400を配賦 利益0 利益が多いのはA事業部
配賦の基準で、利益の多い事業部が入れ替わる(架空の例)

冒頭の問いに答えます。

どちらが正しいかは、本社費が何のために使われているかで決まります。

本社の支援が人数に比例するなら人員数、売上の規模に比例するなら売上高が近い。

基準に「正解」があるのではなく、費用の使われ方に「近い」基準があるだけです。

だからこそ、基準は経理だけでなく、経営と現場で合意して決めます。

部門の評価の仕組みは、独立採算制の記事と限界利益と貢献利益の記事で扱っています。

あえて配賦しないという選択

共通費をすべて配る必要はありません。

部門が自分では減らせない費用まで配ると、評価への納得が下がることがあります。

  • 部門の評価:部門が動かせる費用だけを引いた利益(貢献利益)で見る
  • 事業の採算:本社費まで配った後の利益で見る

1つの数字ですべてを決めようとしない。目的ごとに、見る利益を分けます。

原価の全体像は原価管理の記事と個別原価計算と総合原価計算の記事にまとめています。

配賦を設計する5つのステップ

  1. 共通費を洗い出す:試算表から、部門に直接つかない費用を上位から並べる
  2. 基準の候補を挙げる:費用ごとに、売上・工数・面積・人員数などの候補を出す
  3. 試算する:候補ごとに部門の利益を計算し、3-3のように結果を並べる
  4. 合意する:現場の責任者と経営層で、基準と見直しの条件を決める
  5. 運用して見直す:毎月の締めで配賦し、年に1回は基準を点検する

3の試算を飛ばして4に進むと、基準の影響が見えないまま決まってしまいます。

試算の表があれば、合意の議論も短くなります。

配賦の道具の比較

比較軸Excel・表計算会計ソフトの部門の機能ERP(NetSuiteなど)の配賦の機能
毎月の手間配賦が複雑なほど増える仕訳を手で入れることが多い基準を決めれば、予定に沿って仕訳をつくれる
基準の柔軟さ自由だが、計算の誤りが起きやすい部門の単位までが中心部門・クラス・場所、統計の数値を使った基準
誤りの起きやすさ転記や式の誤りが起きやすい手入力の誤り基準の設定の誤りに注意
AIとの親和性低い。計算の根拠がファイルに散らばる中。部門の数字はそろう高い。基準と結果が同じデータにあり、「なぜこの額か」を問える

判断の物差し|Excelで足りる段階と、システムが要る段階

Excelで足りる段階

  • 事業や部門が2〜3つで、配る共通費の種類が少ない
  • 配賦の計算が、月に1〜2時間で終わる
  • 基準が年に1回変わる程度

事業が1つなら、配賦そのものがまだ要らないこともあります。

この段階では、道具より先に「どの費用を、なぜその基準で配るか」を1枚の表にしておきます。

その表は、将来システムに移るときも、そのまま設計の材料になります。

システムを考える段階

  • 共通費の種類ごとに基準を変えたいが、Excelの計算が追いつかない
  • 配賦の計算を担当者しか理解していない
  • 工数や面積などの基準の数字を、別のシステムから毎月集めている
  • 事業部や会社が増え、会社をまたぐ配賦が出てきた

2つの段階の分かれ目を図にすると、次のとおりです。

Excelで足りるか、システムを考えるか 配賦の計算がExcelで追いついているかで分かれる。部門が2〜3つで計算が月1〜2時間ならExcelで足りる。計算が追いつかない、担当者しか分からない、会社をまたぐ配賦が出てきたらシステムを考える。どちらでも先に、費用と基準を1枚の表にしておく。 Excelで足りるか、システムか 配賦の計算は、 Excelで追いついているか はい いいえ Excelで足りる 部門は2〜3つ 計算は月1〜2時間 基準は年1回の変更 システムを考える 計算が追いつかない 担当者しか分からない 会社をまたぐ配賦 どちらでも先にやること どの費用を、なぜその基準で配るかを1枚の表に 事業が1つなら、配賦はまだ要らないことも
Excelで足りるか、システムを考えるか

NetSuite以外が合う場合

状況合いやすい選択肢
部門が少なく、基準も単純Excelか会計ソフトの部門の機能。いまは入れない判断も十分にあり得る
費用を抑えて段階的に広げたいOdoo
業種の原価計算の型に合わせたい業種に強い国産ERP
独自の配賦のロジックが事業の強みAIを使ったスクラッチ開発
部門・案件・会社をまたいで配賦し、拠点も増えるNetSuiteのような統合型のクラウドERP

NetSuiteで配賦を自動化する仕組み

NetSuiteは、Oracleが提供するクラウドERPです。

世界220地域・44,000社以上で使われています(出典:Oracle NetSuite公式サイト、2026年9月確認)。

配賦スケジュール(Allocation Schedule)

NetSuiteのExpense Allocationの機能では、固定費を事前に部門ごとに分けずに記録できます。

後から、その費用を部門・クラス・場所に割り当てて、別の勘定に移せます。

  • 配賦スケジュールで、配賦元の勘定・配賦先・日付と頻度を決める
  • 予定ごとに、配賦の仕訳が自動で作られる
  • 統計勘定と動的配賦の機能を有効にすると、統計勘定の数値(人数や面積など)で重みを計算できる
  • OneWorld(複数の会社を管理する版)では、会社間の配賦のスケジュールもつくれる

前提として、会計期間の機能を有効にする必要があります(出典:Oracle NetSuiteヘルプ、2026年9月確認)。

切り口は「部門・クラス・場所」で持つ

NetSuiteでは、部門・クラス・場所で記録を分類できます。

足りない切り口は、カスタムセグメントで追加できます(出典:Oracle NetSuiteヘルプ、2026年9月確認)。

配賦先を何で持つかは、見たい損益の表から逆算して決めます。

自動化の前に決めること

配賦の仕訳は、スケジュールに沿って作られます。

経営会議の前に最新の結果が要るなら、実行の時期を月次の締めの流れに組み込みます。

NetSuiteは、決めた基準を正確に実行する道具です。

基準を決め、見直し続けるのは人の仕事です。

工数や面積などの基準の数字が不正確だと、結果も揺らぎます。

基準の数字を誰がいつ更新するかも、あわせて決めておきます。

NetSuiteの費用は、ミニマム構成で月額20万円〜が出発点です。

使うモジュール・ユーザー数・オプションで変わり、数百万円規模になることもあります。

これから仕組みを選ぶ会社、いまの設定を見直す会社

これから配賦の仕組みを選ぶ会社

最初に、いまの配賦のやり方を1枚の表にします。

「どの費用を・どの基準で・どこに配っているか」です。

表がないなら、配賦が暗黙のルールになっているサインです。

その表をデモの場で示し、次の3つを聞くと導入後の姿が見えます。

  • 基準の数字(人数・面積・工数)を、毎月どこから取り込むか
  • 配賦の結果から、元の費用と基準の数字までたどれるか
  • 基準を変えたとき、どの月から新しい基準を使うかをどう管理するか

手作業の時代の基準を、そのまま移す必要はありません。

システムでは細かい基準も計算できるため、基準を設計し直す好機です。

いまの仕組みを見直す会社

ERPや会計ソフトで配賦していても、基準が組織の変化に追いついていないことがあります。

  • 事業部の統廃合や組織の変更の後も、基準が以前のまま
  • 配賦の設定を理解している人が社内に1人しかいない
  • 使っている製品の保守期限や更新が近い

乗り換えの前に、いまの仕組みで基準と設定を直せるかを見ます。

それでも足りない場合に比較へ進むのが、手戻りの少ない順番です。

配賦でよくある3つの失敗

失敗1:基準を決めたまま見直さない

起きること:3年前に決めた基準のまま、伸びている事業が過剰に負担し、縮んでいる事業が軽く見える。

原因:事業の構成や組織が変わっても、基準だけ昔のまま残っている。

避け方:基準は少なくとも年に1回見直します。

組織の変更や事業の構成の変化は、基準を設計し直す機会です。

見直した年と理由を記録しておくと、前年と比べて数字が動いた理由を説明できます。

失敗2:現場の納得をとらずに基準を入れる

起きること:経理だけで決めた基準が通知され、経営会議で「あの基準だから仕方ない」と数字が軽んじられる。

原因:配賦を経理の手続きとして扱い、現場の責任者や経営層が議論に入っていない。

避け方:設計の段階で、現場の責任者と経営層を議論に入れます。

「なぜこの基準か」「どんなときに見直すか」を合意してから運用を始めます。

基準の見直しを年1回の経営会議の議題にしておくと、続きます。

失敗3:自動化したことで満足してしまう

起きること:システムで配賦を自動化した後、基準の検証が止まり、気づくと結果が実態と合わない。

原因:「自動で計算される=正しい」と考えてしまった。

避け方:基準の設計は人、計算の実行はシステムと役割を分けます。

自動化の後も、基準を点検する場を定期的に設けます。

ベンチャーネットならこう見る

配賦の相談で、NetSuite認定パートナー(Solution Provider)であるベンチャーネットが最初に伺うのは次の3つです。

  • 配賦で何を決めたいか(事業の撤退・投資か、部門の評価か、製品の価格か)
  • いまの基準は、1枚の表になっているか
  • その基準に、現場と経営の合意はあるか

いまの道具で回るなら、それをお勧めします。

そのうえで、2つの型で考えます。

型1:目的で見る利益を分ける

目的によって、合う基準と見る利益は変わります。

配賦で決めたいこと見る利益基準を選ぶときの問い
事業の撤退・投資配賦前と配賦後の両方撤退したら、この共通費は本当に減るか
部門の評価部門が動かせる費用までの利益部門長がこの費用を減らせるか
製品の値付け製品ごとの原価この製品が、どれだけ設備や人を使っているか

撤退の判断なら、配賦前の利益(貢献利益)も並べて見ます。

配賦後の赤字だけで決めると、本社費が減らないまま事業だけを失うことがあります。

型2:守り→攻め→次へ|配賦は「次へ」の入口

ERPを入れた会社は、定着の後に3つの段階を進みます。

定着の先の3段階:守り→攻め→次へ 守りは業務が回ること、攻めはデータで打つこと、次へは経営が変わること。 定着の先の3段階守り|業務が回る在庫・販売・会計を1つにし、日々の業務を安定させる攻め|データで打つ売れ筋・在庫の分析、営業作業の自動化、生成AIでの集計次へ|経営が変わるKPI、管理会計、上場に向けた内部統制
定着の先の3段階:守り→攻め→次へ
  • 守り:業務が回る。仕訳・工数・人数などの数字が、毎月そろって入る
  • 攻め:データで打つ。売れ筋や在庫を分析し、集計を自動にする
  • 次へ:経営が変わる。KPI、管理会計、上場に向けた内部統制

配賦は、3段目の管理会計の入口にあたります。

守りで基準の数字がそろっていないと、配賦の結果は揺らぎます。

配賦の設計は、守りが固まってからが本番です。

ベンチャーネット自身も、IT企業としてNetSuiteで配賦を運用しています。

IT企業の原価は、コンサルタントやエンジニアの労務費が大部分を占めます。

そのため、案件ごとの作業時間の集計と、社内会議などの間接的な工数の配賦を組み合わせています。

守りで作業時間が毎月そろい、次へ進んで、どの種類の案件が採算に合っているかを見やすくなりました。

案件の採算の見方は、プロジェクト管理の記事で扱っています。

今日できること(1時間)

  1. 先月の共通費の上位5つを、試算表から書き出す(15分)
  2. それぞれ、いまどの基準で配っているか(または配っていないか)を書き添える(15分)
  3. 3-3の表にならい、基準を1つ変えた場合の部門の利益を概算する(20分)
  4. 結果が大きく変わる費用に印をつけ、次の経営会議の議題にする(10分)

よくある質問

Q1. 配賦と按分の違いは何ですか

按分は分けること、配賦は分けたものを配ることです。

たとえば光熱費10万円を作業時間の比で分けるのが按分、その結果を各部門の原価として配るのが配賦です。

原価計算の場では、区別すると話がかみ合います。

Q2. 中小企業でも配賦は必要ですか

事業や部門が複数になった時点で必要になります。

単一の事業のうちは、配賦の必要性は低いです。

複数の事業・部門の共通費や、案件別の採算を見たくなったら始める時期です。

Q3. 配賦基準は何を使えばよいですか

費用の性質ごとに選びます。

売上高の比率は本社費、工数の比率は人件費、面積の比率は家賃や光熱費に向きます。

配られる側の部門が納得できる基準かどうかが、配賦の信頼を左右します。

Q4. 配賦を始めるよい時期はいつですか

「部門別の損益を見たい」と思った時です。

決算の都合ではなく、経営が判断するために始めるのが本来の順番です。

まずは共通費の上位だけを配ることから始められます。

Q5. 手作業の配賦からNetSuiteに移る手順は

基準の棚卸し→配賦スケジュールの設計→検証の3段階です。

手作業の時代の基準を、そのまま移さないことが肝心です。

移行の前後で同じ月の結果を並べ、差の理由を説明できるかを確かめます。

Q6. 配賦した後の利益だけで、事業の撤退を決めてよいですか

配賦前の利益も並べて判断することをお勧めします。

撤退しても本社費はすぐには減らないため、配賦後の赤字だけで判断すると誤ることがあります。

考え方は限界利益と貢献利益の記事で扱っています。

Q7. 配賦後の利益を、部門長の評価に使ってよいですか

部門長が動かせる費用に絞って使うほうが納得を得やすいです。

本社費など部門長が減らせない費用まで含めると、努力と結果がずれて見えます。

評価には貢献利益、事業の採算には配賦後の利益、と分ける方法があります。

まとめ

  • 配賦とは、複数の部門や製品にまたがる間接費を、一定の基準で振り分けること
  • 基準しだいで部門の利益は大きく変わる。基準は経営と現場で合意して決める
  • 正解の基準はない。費用の使われ方に近い基準を選び、目的ごとに見る利益を分ける
  • よくある失敗は「見直さない」「合意をとらない」「自動化で満足する」の3つ
  • NetSuiteは配賦スケジュールで仕訳を自動でつくる。基準を決めるのは人の仕事

利益0円の事業部は、本当に赤字の事業部なのか。

まずは先月の共通費の上位5つに、いまの基準を書き添えてみてください。

もう少し詳しく知りたい方へ

配賦の基準づくりや、管理会計の仕組みの見直しから、ご相談をお受けしています。

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この記事を書いた人

持田 卓臣のアバター 持田 卓臣 株式会社ベンチャーネット代表取締役

持田 卓臣(もちだ たくおみ)
株式会社ベンチャーネット 代表取締役

ヒューレット・パッカード社でITコンサルタントとして従事した後、2005年に株式会社ベンチャーネットを設立。
Oracle NetSuite Solution Provider Partner として、中堅・中小企業向けクラウドERP「NetSuite」の導入・運用支援を提供しています。
SEO・広告・SNS・ウェブ・MA・SFAと一気通貫で培ってきたデジタルマーケティング領域の業務知見を活かし、NetSuiteを軸とした経営DXを支援しています。
著書:『普通のサラリーマンでもすごいチームと始められる レバレッジ起業「バーチャル社員」があなたを救う』(KADOKAWA、2020年)

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