MAツール Oracle Eloquaを活用し、全社のリード活用促進に大きく貢献!

株式会社リコーの販売関連会社であるリコージャパン株式会社は複合機をはじめOA(オフィスオートメーション)機器が主力製品であったが、近年は「デジタルサービスの会社」として、業種・業務の課題を解決するソリューションを提供している。中小企業中心に法人向けのDX製品やテレワーク製品等の新しい製品の認知度の向上・普及を目的に、Eloquaの持つ統合・分析機能を活用し、全国の支社・販売促進部門と協働することで全社のリード活用促進と商談機会の拡大に貢献している。

取材協力者:

  • デジタルサービス営業本部 デジタルマーケティング事業部
  • デマンドジェネレーション推進室 室長 井上様
  • 同メールマーケティンググループ リーダー 奥田様
  • メンバー 榎田様、久保田様、稲垣様、天雲様、赤堀様

取材協力者

1.取組みの背景と課題

デマンドジェネレーション推進室長の井上様は、2012年に米国での海外駐在を終え帰任し、日本にてマーケティングプロセス革新を推進する組織に着任した。顧客とビジネスモデルの変化により、フィールドセールス主体での販売・マーケティング戦略に限界があることへの対応として、欧米で先行して導入し始めていたMAツール(マーケティングオートメーション)を使ったデマンドジェネレーションの可能性に着目し、2014年に日本でのEloquaのパイロット導入を推進した。パイロット導入後、リコージャパン株式会社内でEloquaをデジタルマーケティングを推進するツールの1つとして継続的に活用してきている。

デマンドジェネレーション推進室 室長 井上様

デマンドジェネレーション推進室 室長 井上様

メールマーケティンググループ リーダーの奥田様によると、MAツール導入前の営業方法としては、営業マンが客先に訪問し、新しい製品やサービスのご紹介をするフィールドセールスが主体だったそうです。膨大な顧客数をくまなく訪問し説明してまわることは難しく、また、顧客からは競合他社製品との価格比較ばかりを求められるなど、十分な収益に結びつかないことがあった。それを解決するための課題として、下記のような流れを構築したいと考えた。それは、①これまで蓄積されたお客様情報(業種、規模、部門の担当者等)を整理すること、②ターゲット顧客を絞り、メールにより新商品の紹介を効率的に行うこと、③そして、そのメールから当社の商品・サービス別のWebサイトに誘導すること、④誘導したWebサイトからセミナーの申込、問い合わせフォームへの申込へ繋げ、リードを醸成しインサイドセールスに至る流れである。⑤その一連の流れを分析し、次のサイクルへ繋げることである。

メールマーケティンググループ リーダー 奥田様

メールマーケティンググループ リーダー 奥田様

2.MAツール Oracle Eloqua を選択した理由

MAツールの導入を検討し始めた2013年当時、日本ではMAツールを使用している企業は多くはなく、十分に製品を比較できる情報に乏しかったが、当社の課題を解決できる顧客情報のデータベース、およびWebサイト上のフォームの統合、リード獲得にいたるパイプラインを制御・分析が可能な大企業向けのMAツールはOracle Eloquaが有力であった。またMAツールに関して先進国である米国での評価が高いことも選定の決め手となった。Eloqua は1999年に創業し、MAツールに特化したアプリケーションの提供を始めた。2014年にOracle社に買収され現在では2000社以上の企業で活用されている

3.取組みの内容・成果

MAツールの導入当初は、3Dプリンターや、インタラクティブホワイトボード・プロジェクター等のビジュアルコミュニケーションツールにターゲットを絞って取り組んだ。理由として、これらの製品は顧客に製品を紹介するのに専門的な知識が必要であったため、営業活動の難易度が高かったことがあげられる。まずは、MAツールを利用したデジタルマーケティングに必要なマスター整備やコンテンツ作りを上記の商品担当区と協働して行った。以前は、商品の担当者がそれぞれWebサイトの問い合わせフォームを作成していたが、Eloquaが提供する問い合わせフォームに統一した。この変更により、顧客データがEloquaに蓄積され、顧客をターゲティングしてメールを配信する流れができ、MAツールとしての第一段階である自動化に着手することができた。とはいえ、販売拠点である全国の支社には展開できていない状況であった。そのため、各支社に担当者をおき、デジタルマーケティングやMAツールの概要・使用方法の理解向上の教育の機会を定期的に設けるようにした。ここでは、メールの件名や本文のレイアウトなどの基本的なことから、セミナーの集客、資料ダウンロードを通じたお客様情報の取得方法などの紹介をおこなってきた。

こうした地道な活動で徐々に、各支社の担当者が、Eloquaをどのように活用して、支社の営業活動に活かすか、を考えてもらえるようになった。現在ではEloquaには250万以上の顧客情報が蓄積され、強力なマーケティングツールとして当社になくてはならないツールとなっている。

デジタルマーケティングの展望

(出典):リコージャパン株式会社のデジタルマーケティング実践事例

4.MAツール Oracle Eloquaの魅力

今回、Eloquaを日頃から活用いただいているデマンドジェネレーション推進室のメールマーケティンググループのメンバーの方々に、Eloquaの強み・魅力を教えていただいた。

【リードナーチャリングの自動化】

リードをナーチャリングする中で、このタイミングであればこのメールを送付するというコントロールが自動的に行えること。例えば、Eloquaに登録されたお客様が商品の概要資料をダウンロードした場合は企画段階とみなし、詳細な商品説明資料を紹介するメールを自動配信させることなどが可能。その後お客様が商品説明資料をダウンロードした場合は比較検討に入っていると判断し、電話でアプローチをするインサイドセールスに引き継ぐなどをしているとのこと。お客様の行動をあらかじめシナリオに落とし込みそれをEloquaに登録することで、自動化されたマーケティングが行える点が魅力であると語っている。

メールマーケティンググループ  稲垣様

メールマーケティンググループ  稲垣様

【柔軟に可視化するレポート機能】

Eloquaでは、見たいデータを柔軟に可視化でき、ボタン一つでリアルタイムに蓄積されたデータを取り出すことができる。どのように分析をしたいかをノーコードで作成することができるところが強みであり魅力である。少し複雑な分析については、サポートしていただいている株式会社ベンチャーネットに依頼すれば、定型フォームとして作っていただける。カスタマイズしたレポートはすでに20本以上作っていただいている。メールの配信件数、到達率、メールの開封率等の分析データが商品軸、地域軸等で可視化されていることで、各支社に対して、実施したことの振り返りをもとに指導をおこなっている。

 
メールマーケティンググループ  天雲様

メールマーケティンググループ  天雲様

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Eloquaのレポート:支社向け、本部向けなど用途に合わせて細かくカスタマイズしている

【メール配信のきめ細かい制御】

各支社には、お客様の名刺情報をEloquaに登録してもらって配信リストとして活用している。支社の配信リストと商品担当区の配信リストが重複していることもあるため、連日同じお客様にメールが配信されてしまうと、配信過多で配信停止になるリスクがある。Eloquaでは条件を指定して制御をかけることができるため、同じお客様に連日配信されないような設定をして対応している。このようなきめ細かい制御が出来るのが魅力。

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メールマーケティンググループ  榎田様

【大量のメールを一斉配信できるパフォーマンス】

商品担当区によっては、一度に何十万件のリストに対してメールを送付することもあり、その際もメールの遅延やトラブルもなく、安定した運用ができるところは魅力である。なお、商品担当区の担当者には、Eloqua使用について経験豊富な者、経験の浅い者など様々だが、豊富な経験のある担当者は、配信先の細かい設定を希望することも多く、対応できない場合は、株式会社ベンチャーネットに支援していただいている。

メールマーケティンググループ  久保田様

メールマーケティンググループ  久保田様

【シンプルな操作性・便利な自動配信機能】

メールを滞りなく配信する手順(①メール内容の作成②キャンペーン作成③セグメント作成④確認作業⑤アクティブ化)が簡潔で、操作性が良い。 また、商品担当区からのメール配信の要望に合わせて、メールをあらかじめ設定したシナリオにあわせて自動配信できる機能も、利便性が高い。 株式会社ベンチャーネットに最終確認を依頼することで、適切なメール内容か、お客様にわかりやすい文言になっているか、社内だけの専門用語を使っていないかなどを社外の目でチェックしていただいている。

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メールマーケティンググループ  赤堀様

5.デジタルマーケティングの今後のチャレンジについて

奥田リーダーに今後のチャレンジについてお伺いした。「単なる”モノ売り”から、顧客の持つ課題を解決する”コト売り”に変革したいと考えている」という回答が返ってきた。「お客様の課題を広くとらえ、各商品・サービスを組み合わせて課題解決につなげる動きを加速させていく。株式会社ベンチャーネット様には今後の進め方やアイディアをいただき、一緒に検討していきたい。」

6. 株式会社ベンチャーネット持田社長から一言

リコージャパン株式会社様とは、2018年より5年間、デジタルマーケティングの実現のために、様々なご苦労をされてきた中で、今理想のモデルに近づいて来られたと思います。 今後のチャレンジにもご一緒に取り組ませていただき、末永く伴走させていただきたい。

株式会社ベンチャーネット 持田社長・筒井取締役

株式会社ベンチャーネット 持田社長・筒井取締役

(取材日:2023年5月15日)