NetSuiteで集客を自動化するには?マーケティングオートメーション(MA)の活用方法

集客から見込み顧客のリスト化、定期的なやりとりによる見込み顧客の育成を自動で行うツールはマーケティング・オートメーション(MA)と呼ばれています。見込み顧客の属性や熱意に応じて最適なメール配信やキャンペーンを実施することで、マーケティングを最適化することができます。

インバウンドマーケティングと呼ばれる、顧客に見つけてもらったうえで関係性を構築するタイプのマーケティングは、大まかに以下のような流れで行われます。

STEP
コーポレートサイト・LPへの流入

コンテンツSEO、リスティング・ディスプレイ広告、展示会やセミナーなどを通じて、自社の商品やサービスに関心がある見込み顧客にアプローチします。

STEP
お問い合わせ・メルマガ・ホワイトペーパー(ノウハウ集)のオファー

サイトに訪れた見込み顧客に対して魅力的なオファーを提供し、顧客の情報を取得します。

STEP
今すぐ顧客へのアプローチ・見込み顧客へのニュースレター配信

顧客のニーズや熱量、流入経路に応じて変化します。今すぐ顧客は商談へと進みます。一方、今すぐ顧客ではない場合や失注した場合は、リスト化してメール配信やウェビナーの案内などを定期的に配信し、見込み顧客との接点を保ちます。

このうち、マーケティングオートメーションでは、Step2とStep3で主に活躍します。ウェブからのアクセスからメール配信までを自動化することで、効率的なマーケティング活動を実現します。

マーケティングオートメーションについて、NetSuiteを用いた一連の流れを見てみましょう。

NetSuiteの全体像について知りたい方は、以下記事をチェックしてください。

目次

NetSuiteを用いたマーケティングオートメーションの流れ

ここでは、「Webにアクセスした人がフォームを入力したあと、電子メールを受け取る」という流れを見ていきます。

あらかじめ集客を行うホームページやランディングページを準備しておきます。

①キャンペーンの作成

キャンペーンを作成することで、顧客のデータがどこから作成されたかを識別することができます。今後、メールなどを配信する際のセグメントを作成するためにも、まずキャンペーンから作成します。

「マーケティングマネージャー」などのロールから、

キャンペーン>マーケティング>マーケティングキャンペーン>新規作成

の順番でプルダウンします。

タイトルやURL、説明などを入力し、キャンペーンを保存します。

②メールの作成

次に、フォームを入力した人に対して送信するメールを作成します。

ドキュメント>テンプレート>電子メールテンプレート>新規作成

メールに必要な文面等を記載します。「フィールドを挿入」を活用することで、フォームから取得した情報をメール文面に活用することができます。

③オンライン顧客フォームの作成

NetSuite上でオンライン顧客フォームを作成します。まず、オンライン顧客フォームに使用するテンプレートを作成します。標準のオンラインテンプレートが入っていますので、こちらをカスタマイズします。

ドキュメント>テンプレート>マーケティングテンプレート

「Online_Lead_Form_Template」をクリックし、HTMLをコピーします。その後、「新しいテンプレート」をクリックし、HTMLをペーストしてカスタマイズします。(元のテンプレートは英語なので、日本語に変更します)

テンプレートを元にオンライン顧客フォームを作成します。

キャンペーン>マーケティング>オンライン顧客フォーム>新規作成
クリック後、「カスタムHTMLテンプレート」を選択

先ほど作成したテンプレートを選択し、フォームに必要なフィールドを選択します。

ワークフロー設定に移動し、先ほどのメールテンプレートおよび、作成したキャンペーンを選択します。また、フォーム送信後のリダイレクトURLを設定します。その後、保存をクリックします。

④作成したフォームの埋め込み

最後に、作成したフォームをページに埋め込みます。作成したフォームはURLが与えられますので、URLを使用してフォーム画面に遷移するか、iFrameを利用することで埋め込む方法が公式では提示されていますが、いずれもユーザーが離脱しかねないため、今回はフォームを埋め込む方法を用います。

作成したフォームから「外部」を選択し、公開URLをコピーします。

こちらのURLにアクセスしたら、それぞれの要素のIDをコピーします。

その後、対応させる形でURLとIDを入力します。(以下はフォームの一例です)

<form id=”myform” action=”先ほどコピーしたURLを入力” method=”post”>
<label>姓*</label>
<input name=”lastname” type=”text” id=”IDを入力”/>
<label>名*</label>
<input name=”firstname” type=”text” id=”IDを入力”/>
<label>Email</label>
<input name=”email” type=”text” id=”IDを入力”/>
<label>お問い合わせ内容</label>
<textarea name=”comments” placeholder=”お問い合わせ内容を入力してください” id=”IDを入力”></textarea>
<input class=”button” name=”submitter” type=”submit” value=”submit” />
</form>

NetSuiteのマーケティングオートメーション機能の長所と短所

他のMAツールと比較した時、NetSuiteのMA機能の長所と短所は以下の通りです。

  • リード~リード育成~商談~販売管理~返品までのフローを網羅
  • NetSuite上の営業や会計情報との連携によるセグメント分けが可能
  • 見た目がシンプルでややとっつきづらい

NetSuiteでマーケティングオートメーションを活用する上で最大のメリットは、獲得したリード・顧客情報をそのまま商談や販売管理といった他の業務に活用したり、他の業務で得た情報をマーケティング活動に活かせる点でしょう。ERPのシステムとしてマーケティング活動を行うことで、マーケティングの情報のみならず、販売実績、サポートのやり取り、その他あらゆる情報が全て一つに集約することができます。このメリットは統合システムではない単なるMA製品では決して得ることができません。

一方、BtoBマーケティングに必要な機能は網羅していますが、図を組み合わせるような直感的なUIでのキャンペーン設計が難しいという欠点はあります。ERPの中でマーケティング機能が備わっているので、UIもERPライクになってしまうのは致し方ありません。

NetSuiteは統合的なプラットフォームとして提供されており、MAのみならずSFA/CRM、プロジェクト管理、会計といったビジネスに必要な様々な機能をそなえています。そして、BtoBマーケティングに必要な機能が十分網羅されておりますので、BtoBで新規事業や事業の可視化にはNetSuiteがおすすめです。

ベンチャーネットのNetSuite導入・運用支援はこちらから

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この記事を書いた人

株式会社ベンチャーネット コンサルティング事業部

保有資格:NetSuite ERP Consultant, NetSuite SuiteFoundation

担当領域:NetSuite導入運用支援、RPA導入運用支援、Webマーケティング、Web広告運用

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