OBIC7とNetSuite、どちらを選ぶべきか。
新しいERPの導入を検討している経営者の方、あるいはOBIC7を使っていて乗り換えを考えている経営者の方から、ベンチャーネットには近年こうしたご相談が急増しています。
ベンチャーネットは NetSuite認定パートナー(Solution Provider)として、中堅・中小企業のNetSuite導入を支援している立場です。それでも、お伝えしたいのは「NetSuiteありき、ではない」というスタンスです。
製品の優劣ではなく、自社の経営方向性で判断するための材料を提供する。これが本記事の目的です。
両製品の本質的な違い、AI親和性、選定の落とし穴、そしてOBIC7を選ぶ/継続する判断まで、誠実にお伝えします。
NetSuiteとOBIC7:本質的な違いを一言で
NetSuiteとOBIC7は、どちらもクラウド型のERP(基幹業務システム)です。
ただし、設計思想が大きく異なります。
- NetSuite:クラウドネイティブERP。インターネット環境で複数企業が同じ基盤を共有する「マルチテナント型」で、世界標準の業務フローに自社を合わせていく思想(Fit to Standard)
- OBIC7:国産統合型ERP。企業ごとに専用環境を構築する「プライベートクラウド型」で、自社の業務に合わせて柔軟にカスタマイズできる思想
シンプルに言えば、「世界標準に自社を合わせる」のがNetSuite、「自社の業務に合わせて作り込む」のがOBIC7です。
どちらが優れているかではなく、自社の経営方向性に合うのはどちらか、という観点で見ていきます。
⚠️ 用語メモ:クラウドネイティブERP=最初からクラウド利用を前提に設計されたERP。マルチテナント型=複数企業が同じシステム基盤を共有する方式で、自動アップデートが可能。
NetSuiteとは|世界43,000社が選ぶAIクラウドERP
NetSuite(ネットスイート)は、Oracle社が提供するクラウドERPです。
世界 220地域・43,000社以上で導入され、190通貨・27言語に標準対応しています(2026年4月時点)。
NetSuiteの特徴は3つあります。
- 統合性:ERP・CRM・EC・BIなど、経営に必要な機能が1つのプラットフォームに統合されている
- クラウドネイティブ:マルチテナント型で自動アップデートされ、常に最新の状態を保てる
- AI親和性:自社で「#1 AI Cloud ERP」と位置づけており、AI機能との連携を強力に推進している
中堅・中小企業向けには「SuiteSuccess」という業種特化型の導入パッケージが用意されています。最短100日〜の導入が可能で、世界中の成功事例をベースに業務フローのテンプレートが組み込まれています。
NetSuiteの詳細は、NetSuiteとは?中堅・中小企業の経営者が知っておきたいクラウドERP入門【2026年版】 で解説しています。
OBIC7とは|国産統合型ERPの代表格
OBIC7は、株式会社オービックが提供する国産ERPです。
会計・人事・販売・生産など、幅広い基幹業務をワンストップで提供できる点が特徴で、日本の中堅・大規模企業を中心に多数の導入実績があります。
OBIC7の特徴は3つあります。
- 国内法対応の安心感:日本の会計慣行・税制・労務法制に深く対応している
- プライベートクラウド型:企業ごとに専用環境を構築でき、柔軟性とセキュリティを両立しやすい
- 一貫サポート:オービック自社がコンサルティングから構築・サポートまで一貫して提供する体制
特に、日本国内に特化した運用や、特定業種への深いカスタマイズが必要な企業にとって、有力な選択肢です。
OBIC7の機能・費用・向いている企業の詳細は、OBIC7とは?機能一覧・費用・向いている企業を解説 をご覧ください。
NetSuite vs OBIC7:8つの軸で比較
NetSuiteとOBIC7を、経営者の判断軸として重要な8つの観点で比較します。
| 比較軸 | NetSuite | OBIC7 |
|---|---|---|
| 設計思想 | クラウドネイティブ統合型 | 国産統合型・プライベートクラウド |
| グローバル対応 | 220地域・190通貨・27言語に標準対応 | 主に国内市場向け |
| AI親和性 | #1 AI Cloud ERP(組込型8つのAI機能+AI Connector Serviceで外部AI連携) | 公開情報の範囲では、AI機能の組込・外部AI連携の訴求は限定的 |
| 導入期間 | SuiteSuccess利用で100日〜 | 個別構築型のため数ヶ月〜1年規模 |
| カスタマイズ思想 | Fit to Standard(世界標準に合わせる) | 個別カスタマイズ・要件適合型 |
| サポート体制 | Oracle認定パートナーによる伴走型支援 | オービック自社による一貫サポート |
| 機能カバー範囲 | ERP/CRM/EC/BIを1プラットフォームに統合 | 会計・人事・販売・生産などバックオフィス強化型 |
| 月額目安 | 月20万円〜 | 個別見積(公開情報の範囲では月額目安非公表) |
NetSuiteの月額目安について補足します。「月20万円〜」はミニマム構成(出発点)の数値です。利用するモジュール・ユーザー数・必要なオプションによって変動し、企業規模や要件によっては数百万円規模になることもあります。最終金額の提示はOracle営業が行うため、概算もNetSuite認定パートナー(Solution Provider)であるベンチャーネット経由でご相談ください。
8つの軸の中でも、特に経営判断に直結する3つを以下で深掘りします。
グローバル対応:海外展開の有無で判断が分かれる
NetSuiteは、世界中の拠点・部門とのリアルタイムデータ共有を前提に設計されています。
子会社の連結会計、多通貨・多言語対応、各国の税制対応が標準機能として組み込まれており、海外展開を視野に入れる企業にとって強力です。
OBIC7は主に国内市場向けに設計されています。海外拠点については別途対応が必要なケースが多く、グローバル展開のしやすさという観点ではNetSuiteに分があります。
ただし、海外展開予定がない国内特化型の企業にとっては、グローバル機能は「あるけど使わない」状態になり、判断軸として優先度は下がります。
カスタマイズ思想:「業務を変える」か「業務に合わせる」か
NetSuiteは Fit to Standard 思想です。世界標準の業務フローに自社を合わせることで、SaaSの強みである自動アップデートや拡張性を活かせます。
OBIC7は個別カスタマイズ・要件適合型です。自社の業務に合わせて柔軟に作り込めますが、その分、カスタマイズコストとアップデート時の調整負荷が発生します。
経営者の方によくお伝えするのは、「業務を変える覚悟があるか」という問いです。
NetSuiteを選ぶということは、業務フローの見直しを乗り換えと同時に進めるということです。これは、ITプロジェクトではなく経営プロジェクトとして捉える必要があります。
サポート体制:パートナー網 vs 単一窓口
NetSuiteは、Oracle認定のSolution Providerが導入から運用まで伴走します。日本国内では複数のパートナーが活動しており、ベンチャーネットもその一社です。
OBIC7は、オービック自社が一貫してサポートを提供します。窓口が1つに集約されている安心感がある反面、パートナー選びの自由度はありません。
NetSuiteを選ぶ場合、製品の良し悪しに加えて、伴走するパートナーの力量が成否を左右します。これは「ERPがうまくいかないのは、製品のせいではないかもしれない」という観点とも深く関係します。乗り換え失敗パターン(後述)でも詳しく触れます。
AI親和性で見るNetSuiteとOBIC7の違い
AI時代の基幹システムを考える上で、ERPと AI の親和性は重要な判断軸になりました。
ここでは「組込型AI」と「外部AI連携型」の2軸で、NetSuiteとOBIC7を比較します。
組込型AI:NetSuiteは8つのAI機能を標準搭載
NetSuiteは、自社で「#1 AI Cloud ERP」と位置づけており、AI機能をERP本体に統合する戦略を強力に推進しています。
2026年のSuiteConnectで発表された組込型のAI機能は、財務分析・需要予測・異常検知・自動仕訳など、経営の日常業務に直結する領域をカバーしています。
ERPに蓄積された統合データをAIが直接分析することで、判断スピードの向上、業務プロセスの最適化、ガバナンス強化を同時に実現できます。
OBIC7については、公開情報の範囲ではAI機能の組込訴求は限定的です。AI活用を本格化したい企業にとって、NetSuiteは有力な選択肢になります。
外部AI連携型:NetSuiteは ChatGPT・Claude等と直接連携
NetSuiteは「AI Connector Service」を提供しており、MCP(Model Context Protocol)対応により、ChatGPTやClaudeといった外部AIと直接連携できます。
これは「Bring Your Own AI」という考え方で、企業が自社で選んだAIをNetSuiteのデータと組み合わせて活用できる仕組みです。
たとえば、ChatGPTに「先月の販売データをもとに、来月の在庫計画を立てて」と依頼すると、NetSuiteのデータをAIが直接読み取って分析できます。
OBIC7については、こうした外部AI連携の公開された仕組みは、現時点では確認できません。
AI活用を経営の中核に据えたい企業にとって、NetSuiteの外部AI連携性は大きな差別化ポイントになります。
AIで「データ統合度」が経営差を生む
AI時代に重要なのは、ERPに蓄積されたデータの統合度です。
データが部門単位で分断されたままでは、AIは誤った判断をしたり、精度の低い予測しか出せません。販売データと在庫データが連動していない、購買と財務が別システムにある状態では、AIは性能を発揮できないのです。
NetSuiteは、ERP・CRM・EC・BIを1プラットフォームに統合する設計のため、AI活用の前提となる「データの土台」が整いやすい構造です。
AI時代を見据えた基幹システム選びについては、AIクラウドERPとは?AI時代の基幹システムと両利きの経営を実現する最新戦略を解説 で詳しく解説しています。
どちらを選ぶべきか|判断軸チェックリスト
NetSuiteとOBIC7のどちらを選ぶべきか、自社の状況に照らして判断するためのチェックリストです。
それぞれの問いに、自社の現状と将来像を当てはめてみてください。
NetSuiteが向いている企業のチェックポイント
以下に多くチェックがつく場合、NetSuiteが有力な選択肢になります。
- 海外拠点を持っている、または近い将来に海外展開を予定している
- AI活用を経営の中核に据えたいと考えている
- グループ会社が複数あり、連結ベースでの経営管理を強化したい
- ERP・CRM・ECなど、業務システムを統合して1つの基盤で管理したい
- 業務フローを世界標準に合わせて見直す覚悟がある
- 自動アップデートで常に最新機能を使いたい
OBIC7が向いている企業のチェックポイント
以下に多くチェックがつく場合、OBIC7の継続・新規導入が合理的です。
- 国内市場に特化しており、海外展開予定がない
- 日本の会計慣行・税制・労務法制への深い対応を最優先したい
- 業務フローを大きく変えず、自社の運用に合わせたい
- 一貫サポート窓口の安心感を重視する
- 特定業種への深いカスタマイズが必要
判断に迷うとき:3つの問いで整理する
両方にチェックがつく、あるいはどちらも決め手に欠けるという場合、以下の3つの問いで整理してみてください。
- 5年後、自社の事業はどこへ向かっているか(国内深耕か、海外展開か、グループ拡大か)
- AIを経営の力に変えたいか(データ統合度がAI活用の前提)
- 業務フローを見直すエネルギーが、社内にあるか(変革プロジェクトとして取り組めるか)
この3問の答えが見えると、選ぶべきERPは自然と絞られてきます。
判断に迷う段階のご相談も、ベンチャーネットでは承っています。
選定・導入時の落とし穴|現場で見てきた4つの失敗パターン
ERP選定や乗り換えを検討される経営者の方から、よくこんなご相談をいただきます。
- 「これから新しいERPを入れたい。OBIC7とNetSuite、どちらが自社に合うのか」
- 「OBIC7を10年以上使ってきた。AI時代を見据えると、そろそろ乗り換えるべきか」
ベンチャーネットは NetSuite認定パートナー(Solution Provider)として、ライセンス販売・導入支援を行っている立場です。それでも、NetSuiteをむやみにおすすめすることはしません。
なぜなら、現場で多くの失敗を見てきたからです。
ここでは、ERP選定・OBIC7からNetSuiteへの乗り換え検討現場でベンチャーネットが見てきた、4つの失敗パターンと回避策を共有します。
これは、NetSuiteを売り込みたいから書くのではなく、お客様に失敗してほしくないから書くものです。
失敗パターン①:既存の業務フローをそのままシステムに移植しようとする
症状
「今の業務を変えたくない」「これまでの操作感をそのまま再現したい」という要望が強いケースです。
新規選定では「現場の混乱を避けたい」、乗り換え検討では「OBIC7と同じ使い勝手にしたい」と、同様の要望が出ます。長年使い慣れたシステムや業務がある現場ほど、このパターンに陥りやすい傾向があります。
なぜ失敗するか
NetSuiteは「Fit to Standard」という思想で設計されています。これは、世界標準の業務フローに自社を合わせていく考え方です。
既存業務に合わせて作り込もうとすると、過剰なカスタマイズが必要になります。コストもリスクも跳ね上がってしまいます。
その結果、SaaSの強みである自動アップデートや拡張性を失い、せっかくのクラウドERPを使いこなせません。
どう回避するか
業務フローの見直しを、ERP導入と同時に進める「経営プロジェクト」として位置づけることが大切です。
全部を一度に変える必要はありません。まずは会計や販売管理から段階的に始めるのが現実的です。
「当たり前だったやり方」を一度棚卸しして、本当に残すべき業務と、世界標準に合わせられる業務を切り分けていきます。
失敗パターン②:顧問税理士との連携を後回しにする
症状
「とりあえずシステムを決めてから、税理士に伝えればいい」と進めてしまうケースです。
経営者がシステム選定をリードする会社ほど、このパターンが起きやすくなります。
なぜ失敗するか
NetSuiteは売上原価対立法を採用しており、変更できません。
日本の会計慣行に慣れた顧問税理士との事前すり合わせがないと、決算時に大きな手戻りが発生します。
中には、特定の会計ソフト以外は対応しないというスタンスの税理士事務所もあります。導入後にそれが判明すると、税理士の変更まで含めた大きな判断を迫られます。
どう回避するか
システム選定の早い段階で、顧問税理士に同席いただきましょう。
確認すべきポイントは3つです。
- NetSuiteで出力される帳票やデータ形式が、税理士の業務フローに合うか
- 売上原価対立法の運用に問題がないか
- 月次決算・年次決算の連携方法
必要に応じて、NetSuiteパートナーが間に入って役割分担を整理することもできます。
システムは経営のインフラです。インフラを変えるなら、関係者全員の理解と協力が必要になります。
失敗パターン③:「製品の問題」か「パートナーの問題」かを切り分けないまま判断する
症状
新規選定中に「あのERPは使いにくいと聞く」という評判だけで候補を絞ったり、既存ERP利用中に「現場から不満が出ている」と感じて製品自体を変える判断に飛ぶケースです。
なぜ失敗するか
ERP導入や運用がうまくいかない原因は、必ずしも製品にあるわけではありません。
ベンチャーネットが多くのご相談を受けていると、実際には導入や運用を一緒に進める「パートナー」の影響が大きいケースが少なくありません。
- プロジェクトが前に進まない
- 質問しても答えが曖昧
- 業務を理解した提案が返ってこない
こうしたことが続くと、「製品そのものが悪いのでは」と思いたくなる気持ちはよくわかります。
しかし、製品のせいだと決めつけて選定や乗り換えを進めると、新しい製品でも同じ問題が再発する可能性があります。
どう回避するか
製品の判断前に、原因を3つの場面で切り分けてみてください。
- 導入時の失敗:プロジェクトが本番稼働にたどり着けない
- 保守の失敗:障害対応・問い合わせ対応が滞る
- 運用の失敗:使いこなせず、活用しきれない
それぞれの原因が「製品の限界」なのか「パートナーの力量」なのかを冷静に見極めます。
既存ERPに不満がある場合、製品を継続しながらパートナーだけを見直す選択肢もあります。新規選定の場合、製品比較だけでなく、伴走するパートナーの力量も評価軸に含めましょう。
失敗パターン④:日本語UIの慣れや国産優位の印象だけで判断する
症状
「NetSuiteは外資系だから扱いにくいのでは」という印象論で見送るケース、または逆に「グローバル展開で必要だから」と現状不要な機能まで含めて導入してしまうケースです。
なぜ失敗するか
NetSuiteの日本語UIは、継続的に改善されています。一方、OBIC7は国内法対応や特定業種への深い対応で優位な領域があります。
つまり、印象論ではなく、自社の事業方向性と必要機能で判断すべきなのです。
「外資系だから不安」「国産だから安心」という感覚は、判断材料としては表面的すぎます。
どう回避するか
デモ環境で、実際に操作して確認してください。
判断の基準は、印象ではなく事実ベースに置きます。
- 自社の業務フローでNetSuiteを使う場面を想定し、画面遷移・入力操作を実際に試す
- 海外拠点予定がない場合、グローバル機能が「あるけど使わない」状態にならないか確認する
- 国内特定業種に深く特化した運用なら、OBIC7継続が合理的なケースも多い
NetSuiteとOBIC7のどちらが優れているか、ではありません。自社の経営方向性にどちらが合っているか、で判断します。
ベンチャーネットからのご提案:製品ありき、ではない判断を
ベンチャーネットは、お客様との対等な関係を大切にしています。
選定・導入のリスクを正直にお伝えし、一緒に判断する伴走者でありたい。そんな思いで、現場の知見を共有させていただきました。
実際、ご相談をいただいた経営者の方に「現時点ではNetSuite以外の方が合うかもしれません」「現状のERPを急いで変える必要はないかもしれません」とお伝えすることもあります。
そんな考えから、ベンチャーネットでは「基幹システムリプレイスサービス」を提供しています。
NetSuiteありき、乗り換えありき、ではなく、本当に必要かを一緒に考えるところから始めます。
NetSuiteが向くシーン|新規選定・乗り換えで検討すべき3つのタイミング
ERP選定や乗り換え検討のなかで、NetSuiteが特に有力な選択肢になるシーンがあります。
ベンチャーネットがこれまで多くの経営者の方と話してきた経験から、特に重要な3つのタイミングをお伝えします。
タイミング①:海外展開を視野に入れたとき
子会社の設立、海外販売の本格化、海外拠点との連結会計の必要性が出てきたとき。
新規導入であれば、最初から多通貨・多言語・各国税制対応が標準機能となっているNetSuiteを選ぶことで、将来の海外展開の壁を先回りで取り除けます。
既にOBIC7を使っている場合は、海外対応を継ぎ足していくよりも、このタイミングでNetSuiteに切り替える方が、長期的には合理的になることが多いです。
タイミング②:AI活用を本格化したいとき
「AIを経営に活かしたい」と考えたとき、最初に整えるべきは「データの土台」です。
販売・在庫・購買・財務などのデータが分断されたままでは、AIは正確な予測や分析ができません。
データ統合度の高いERPを選ぶことで、AI活用の効果を最大化できます。NetSuiteの AI Connector Service による外部AI連携は、競合との差別化につながります。
新規選定でも、既存ERPからの乗り換えでも、AI戦略を経営の中核に据えるならNetSuiteは有力な選択肢になります。
タイミング③:グループ会社が増えたとき
M&Aで子会社が増えた、新規事業で別会社を立ち上げた、というタイミング。
複数のグループ会社をリアルタイムに連結管理したい場合、NetSuiteの「OneWorld」機能が強力です。グループ全体の数字を経営会議でその場で確認できる体制が整います。
新規導入であれば最初からOneWorld前提で設計でき、既存ERPから乗り換える場合もグループ管理の柔軟性とスピード感ではNetSuiteに分があります。
OBIC7が向くシーン|選ぶ/継続する経営判断
ベンチャーネットは NetSuite認定パートナーの立場ですが、それでもお伝えしたいことがあります。
自社の事業特性によっては、OBIC7を選ぶ・継続する方が合理的な判断になります。
これは、売り込まないコンサルティングの基本姿勢です。NetSuiteありき、乗り換えありき、ではなく、本当に必要かを一緒に考えるところから始めます。
OBIC7を選ぶ/残す方が合理的な3つのケース
以下のような状況にある企業は、OBIC7の新規導入・継続が合理的な判断です。
- 国内市場に特化していて、海外展開予定がない:NetSuiteのグローバル機能は「あるけど使わない」状態になる
- 日本の会計慣行への深い対応が業務の核:OBIC7の国内法対応の安心感が、選定軸として高い優先度を持つ
- 既にOBIC7で業務が整理されていて、現場の不満が少ない:変更による混乱コストが、得られるメリットを上回る
新規ERP選定の場合は、上記の特性に合致するなら、最初からOBIC7を選ぶことが合理的です。
既にOBIC7を利用している場合は、上記に該当するなら、無理に乗り換える必要はありません。
「業務が整理されている企業ほど、すぐ乗り換える必要はない」
ベンチャーネットが、現在ZACなど他のERPを利用されているお客様にもよくお伝えする言葉です。
業務が整理されている企業ほど、次の成長段階で「営業管理や財務管理も含めて一体化したい」というニーズが自然に出てくることが多いものです。
そのタイミングで NetSuite への切り替えを検討すれば十分です。
すぐに乗り換える必要はありませんが、将来の選択肢として知っておくことには、大きな価値があると考えています。
「製品の問題」と「パートナーの問題」を切り分ける
もし現在「ERPが使いにくい」「現場が不満」という声があるなら、まず冷静に切り分けてみてください。
それは製品の限界なのか、それともパートナー(導入支援会社や保守業者)の力量の問題なのか。
製品を継続しながらパートナーだけを見直す選択肢もあります。詳しくは前章の選定・導入時の落とし穴 でお伝えした通りです。
製品変更は、最後の選択肢として位置づけるのが賢明です。
よくあるご質問(FAQ)
Q1. 結局、NetSuiteとOBIC7はどちらを選ぶべきですか?
「製品の優劣」ではなく「自社の経営方向性」で判断します。海外展開・AI活用・グループ会社拡大を見据えるならNetSuite、国内特化・現状フィットならOBIC7継続が合理的です。
詳しくは、判断軸チェックリスト で自社の状況に当てはめて確認してみてください。
それでも決めきれない場合は、ベンチャーネットにご相談ください。経営の方向性を一緒に整理してから、ベストな判断を導きます。
Q2. OBIC7のままで困っていない/新規導入で迷っていますが、NetSuiteも検討する意味はありますか?
はい、十分にあると思います。
OBIC7利用中の方なら、すぐに乗り換える必要はありませんが、将来の選択肢として知っておくことには、大きな価値があります。
新規導入を検討中の方も、機能だけでなくAI親和性やグローバル対応など、将来の事業拡大を見据えた比較軸でNetSuiteを評価する意味があります。
実際、業務が整理されている企業ほど、次の成長段階で「営業管理や財務管理も含めて一体化したい」というニーズが自然に出てくることが多いものです。
情報収集の段階から、お気軽にご相談ください。
Q3. NetSuiteの新規導入/OBIC7からの乗り換えは、どのくらい大変ですか?
SuiteSuccess(業種特化型導入パッケージ)を利用することで、新規導入・乗り換えともに最短100日〜の導入が可能です。
ただし、業務フローの見直しが伴うため、ITプロジェクトではなく経営プロジェクトとして捉える必要があります。
経営者がリーダーとして関与し、各部門の業務整理を並行して進めることが、成功の鍵になります。
既存ERPからの乗り換え実務の詳細は、基幹システムのリプレイスの方法は?流れや注意点を解説 をご覧ください。
Q4. NetSuiteの日本語対応や日本の会計慣行への対応で困りませんか?
NetSuiteの日本語UIは継続的に改善されており、Solution Provider Partner経由で日本の会計慣行への適合支援も行います。
ただし、売上原価対立法など一部の会計仕様は変更できません。導入前の段階で顧問税理士との事前すり合わせが必須です。
具体的には、出力される帳票・データ形式が税理士の業務フローに合うか、月次・年次決算の連携方法をどうするか、を早い段階で確認します。
Q5. OBIC7・NetSuite以外も検討すべきERPはありますか?
はい、自社の業種・規模によっては、他の選択肢が合うこともあります。
- ERP製品の網羅比較:【2026年版】ERPを徹底比較
- 製品ではなく選定プロセスから整理したい場合:自社に最適なERPを見つけるための比較選定ポイント
迷ったら、ベンチャーネットにご相談ください。製品ありきではなく、経営課題から逆算して最適な選択肢をご提案します。
OBIC7とNetSuite、どちらを選ぶべきか。あるいはOBIC7を継続するか、NetSuiteに移るか。判断に迷う場合、NetSuiteに関するご相談は遠慮なくベンチャーネットへお寄せください。
経営の方向性を一緒に整理してから、ベストな判断を導きます(OBIC7の詳細については、提供元のオービック様に直接ご相談されることをおすすめします)。
まとめ|比較の前に、経営の方向性を整理する
NetSuiteとOBIC7の比較を、8つの軸でお伝えしてきました。
他の主要ERPも含めて横断的に比較したい方はERPを徹底比較をご覧ください。
最後にお伝えしたいのは、システム選びは、機能比較の前に「自社の事業がどこへ向かうか」を整理することから始まる、ということです。
機能比較表だけを見て選ぶと、「導入してから気づく」ことが必ず起きます。
5年後、自社はどこへ向かっているか。AIを経営にどう活かしたいか。グループ全体の管理をどう統合するか。
こうした問いに対する答えが見えると、選ぶべきERPは自然と絞られてきます。
ベンチャーネットは、NetSuite認定パートナー(Solution Provider)として、中堅・中小企業のERP導入を支援しています。
ただし、私たちはNetSuiteの売り込みを目的にしているわけではありません。経営の方向性を一緒に整理し、本当に必要なシステムを一緒に選ぶ伴走者でありたい、と考えています。
乗り換えありき、NetSuiteありき、ではなく、本当に必要かを一緒に考えさせてください。
製品ごとの問い合わせ先について
最後に、誠実にお伝えしておきたいことがあります。
ベンチャーネットは NetSuite Solution Provider として、NetSuite の導入・運用支援を専門に行っています。OBIC7 については導入・運用支援を提供する立場にありません。
そのため、それぞれの製品の問い合わせ先は以下のように分けてご案内します。
- NetSuiteについて:情報収集・無料デモ・導入相談などにご興味があれば、NetSuite Solution Provider のベンチャーネットにご連絡ください
- OBIC7について:詳しい情報や導入相談は、提供元の株式会社オービック様に直接ご相談されることをおすすめします(オービック様は自社一貫体制で、コンサルティングから導入・サポートまで一貫して提供されています)
製品ありきではなく、自社の経営方向性に本当に合うシステムを選んでいただくことが、私たちの願いです。
NetSuiteについてのご相談はこちら
NetSuiteが自社に合うかどうかを確認したい方は、まず無料デモから始めてみてください。実際の画面を見ながら、自社の業務に当てはめて検討できます。
