Eメール施策の評価において重要なのが「クリック」です。クリック率をひとつのKPIにしている場合もあるでしょう。
また、Eloquaにおいては、複数ステップキャンペーンで「クリックしたか否か」でシナリオを分岐させる「Eメールのクリック状況」ステップを使用する場合も多いと思います。
いずれの場合も、その「クリック」の対象にどのリンクが含まれて、どのリンクが含まれていないか、把握したうえで活用することは非常に重要です。そこで、今回はEloquaにおいてクリックの計測の対象になるリンク・ならないリンクについてご説明します。
リンクの種類による違い
EloquaでEメールのリンクを設定するには、下記の5種類の設定方法があります。リンクの種類によってクリックの計測の対象になるか否かが異なりますので、順番に見ていきましょう。
- ランディング・ページ
- ファイル・ストレージ内のファイル
- Webページ
- システム処理
- 新規Eメール・メッセージ
ランディング・ページ、ファイル・ストレージ内のファイル
Eloqua内で作成したランディング・ページにリンクを設定する「ランディング・ページ」および、Eloquaにアップロードしたファイルにリンクを設定する「ファイル・ストレージ内のファイル」の場合、クリックの計測の対象になります。
Webページ
URLを直接指定してリンクを設定する「Webページ」は、設定によってクリックの計測の対象になる場合とならない場合があるため、注意が必要です。
リンク先がEloquaトラッキングタグを設置しているページの場合
リンク先に指定したページが自社サイトなどEloquaトラッキングタグを設置しているページの場合、クリックの計測の対象になります。
リンク先がEloquaトラッキングタグを設置していないページの場合
リンク先に指定したページが外部サイトなどEloquaトラッキングタグを設置していないページの場合、「トラッキングされていない外部ページのトラッキングを追加」にチェックを入れるとクリックの計測の対象になります。
チェックが入っていない場合は計測の対象になりませんので注意してください。
[sc_blogcard url=”https://www.venture-net.co.jp/ma/oracle-eloqua/linktype-webpage-setup/”]
システム処理
システム処理は、メールの配信停止リンクなどに使用されます。「Eメール・グループから削除」「すべてから登録解除」といった登録/登録解除の処理の場合はクリックの計測の対象になりません。
ただし、「オンライン・バージョンの表示」のみクリックの計測の対象になります。
新規Eメール・メッセージ
メールアドレスをメール内に記載したときに、クリックによってメーラーを起動させるための「新規Eメール・メッセージ」リンクは、クリックの計測の対象になりません。
リンクが設置された場所による違い
EloquaでEメールを作成する際、大きく分けて3つのパーツに分けられます。ヘッダー・本文・フッターの3つです。
このうち、ヘッダー・フッターに設置されたリンクはクリックの計測に含まれないと思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、実はリンクの設置場所による違いはありません。
ヘッダー・本文・フッターどこに設置されても、上記の「リンクの種類による違い」で記載した内容によってクリックの計測の対象になるか否かが決まります。
特定のリンクをクリックした場合の数値を知るには?
それでは、どのリンクがどれだけクリックされたかを知りたい場合にはどうしたらよいでしょうか。大きく分けて2つの方法をご紹介します。
Eメールパフォーマンスダッシュボード
手軽かつ視覚的に確認できるのは、「Eメールパフォーマンスダッシュボード」です。
メニューの「分析(グラフマーク)」>「ダッシュボード」をクリックすると、ダッシュボードの選択画面が表示されます。
ダッシュボードの中から、「Eメール・パフォーマンス」を見つけ、検索欄に確認したいEメールアセットの名前を入れて検索、ダッシュボードを表示させます。
「リンク・アクティビティ」タブでは、上位5つまでのリンクについて、リンク別にクリック数が確認できます。また、「クリック・マップ」タブでは、視覚的にどのリンクがクリックされたかがわかります。「〇%」と表示された箇所をクリックするとクリック数の詳細も確認できます。
ただし、Eメール・パフォーマンスダッシュボードで確認できるのは「トータルクリック数」であることに注意が必要です。一人が複数回同じリンクをクリックしている場合は、複数回カウントされます。
インサイトレポート「Email Clickthrough Link Breakdown」
重複のないユニーククリック数を確認したい場合は、インサイトレポート「Email Clickthrough Link Breakdown」が便利です。
インサイトを開いて、検索窓に「Email Clickthrough Link Breakdown」と入力すると見つかります。
対象の期間やEメールを選択してインサイトレポートを表示させると、「ユニーククリック数」「トータルクリック数」の両方が確認できます。
また、「トータルクリック数」の数字部分をクリックすると、「誰がクリックしたのか」も一覧で確認することができます。
クリックの計測の仕様を理解して活用しよう
今回ご紹介した通り、クリックの計測はシンプルなようで意外に複雑な部分があります。これらの仕様をよく理解した上で、レポートやキャンペーンステップなどクリックに関する設定を活用していきましょう。