笹谷
RPA技術者検定エキスパートの笹谷です。

第10回RPA技術者検定エキスパートが9月25日、26日、27日に開催されます。今回から試験形式が変わり、これまでの試験とは異なることが予想されます。
しかし、これまでの試験傾向を踏まえておくことで、特に実技試験に対して余裕をもって受験することができます。
今回は試験直前で踏まえておくべきポイントについて3つに厳選して解説します。

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押さえておくべき頻出ノード・ライブラリ

以下の表は、難易度が上がった第4~6回のシナリオにおいて使用されたノード・ライブラリ一覧です。
もちろんシナリオ作成の仕方はさまざまですので、数字はあくまで1例ですが、全体の傾向は参考になるかと思います。

1_WinActor制御 4 3_スロー実行の設定 1 スロー実行の設定 1
4_ループ関連 2 ループの最後まで分岐 1
ループの最初で分岐 1
8_実行ログ 1 ログ出力(ファイル指定) 1
2_エラー処理 1 エラー情報収集 1
4_自動記録アクション 19 クリック(IE) 1
チェック状態取得(IE) 9
文字列設定(IE) 1
リスト一括取得(IE) 7
リスト選択(IE) 1
7_文字列操作 22 1_変換・整形 1 トリミング 1
2_文字列操作 3 文字列切り出し(先頭何文字分) 1
文字列切り出し(途中文字) 1
文字列切り出し(後方何文字分) 1
3_文字列連結 19 2文字列の連結 10
3文字列の連結 8
4文字列の連結 1
8_日付関連 7 日付取得(yyyymmdd) 1
日付計算(n年後/n月後/n日後) 3
曜日判定 2
日付取得(書式指定) 1
10_ダイアログ 1 待機ボックス(タイムアウト付き) 1
11_ウィンドウ関連 4 ウィンドウを閉じる 3
ウィンドウの表示変更 1
13_ファイル関連 15 1_テキストファイル操作 2 ログ記録 2
3_フォルダ操作 3 ファイルコピー 1
フォルダ作成 2
4_ファイル名 1 ファイル一覧(ファイル名)取得 1
5_ファイル一覧 9 シナリオフォルダのファイルパス 9
17_IE関連 4 URLを指定してIE起動 2
IE操作(読み込み完了待ち) 2
18_Excel関連 37 1_ファイル操作 13 Excel操作(上書き保存) 5
Excel操作(保存なしで閉じる) 4
Excel操作(読み取り&書き込みパスワード付き) 2
Excel操作(新規作成) 2
2_シート操作 3 Excel操作(シート追加) 1
Excel操作(シート名取得) 1
Excel操作(別Bookのシートコピー) 1
3_行例操作 4 Excel操作(最終行取得 その4) 3
Excel操作(最終行取得 その1) 1
6_文字色&背景色 1 Excel操作(文字色を付ける(セル指定)) 1
7_コピー&ペースト 2 Excel操作(値のみペースト) 1
Excel操作(ペースト) 1
Excel操作(値の設定2) 6
Excel操作(値の取得2) 3
19_Word関連 6 Word操作(検索) 1
Word操作(開く) 1
Word操作(閉じる) 2
Word操作(表の内容修正2) 1
Word操作(上書き保存) 1
ノードパレット 40 ユーザ名取得 1
四則演算 5
指定時間待機 1
待機ボックス 4
画像マッチング 4
分岐 5
クリップボード 2
繰り返し 4
カウントアップ 4
インプットボックス 2
全角化/半角化 1
多分岐 2
例外処理 1
変数値設定 2
ウィンドウ状態待機 1
グループ 1

なんといってもExcel操作に関連するライブラリの使用が圧倒的に多いです。しかしよく見てみると、ライブラリの数に比べると使用するものは限られています。
ですので、Excel操作はよく使われるライブラリに絞って、基本的な動作を素早く行うのが良いでしょう。

例えば、Excel操作で最終行を読み取るライブラリはその1〜その4まであり、違いは以下のようになっています。

Excel操作(最終行取得) 値を取得する仕様 使い道
その1 シート名で指定したシートの最終行 ・空白セルがあるとき
・複数シートがあるとき
その2 「検索列」で列指定し、「開始行」で行指定した行から最初に空白になったセルの1つ前 ・行列を指定したいとき
その3 「検索列」で指定した列の2行目から最初の空白セルの一つ前 ・その2でよい
その4 選択したシートの「検索列」でCtrl+Upした後の最終行 ・空白セルがあるとき
・列を指定したいとき

このような違いがありますが、基本的に「その4」を使い、行の指定が必要な時のみ「その2」を使うとあらかじめ決めておくことで、シナリオ作成の時間が省けます。
また、セルの読み取り、設定は「値の取得その2」「値の設定その2」を用いて行列をそれぞれ変数で指定するのが使い勝手が良いです。

WinActorではある動作を行いたいときにライブラリの選択肢が複数ある場合があります。そうした状況の中で、どのライブラリがよいか逐一吟味するよりも、様々な状況で対応できるライブラリを使うほうが時間短縮に活かすことができます。

頻出ライブラリから押さえる

また、WinActorエキスパート試験では試験範囲が定まっており、範囲外の動作・ライブラリは少なくありません。範囲外のライブラリの勉強に時間を割きすぎないようにしましょう。

試験始まってすぐやるべきこと

試験が始まってからまずやるべきことはなんでしょうか?

ここで「1問目の問題を読み、WinActorの画面を操作して解答する」のは上級者以外やめてください。スムーズにシナリオ作成・改修ができる場合は問題ありませんが、ドツボにはまったときに、本来取れていた問題に時間をかけられず失点する可能性が高いです。

まずやるべきことは

全ての問題文に目を通し、解答方針をメモ書きする

です。

今回から試験形式が異なるので一概には言えませんが、これまでの試験傾向は問題の難化・長文化の傾向にありました。そのため、いかに短い時間の中で確実に点数を積み重ねるかがカギとなってきます。

そのために、まず試験が始まってから数分の時間でどの問題から解き始めるかを決める必要があります。解答がわかり、時間がかからないものから順に手をつけましょう。

基本的にシナリオ改修の方が工数が少なく手をつけやすいですが、場合によっては新規シナリオから手をつけ始めても構いません。

限られた時間で点数を積み重ねるために

過去の問題傾向で言えることは、とにかく時間との争いです。じっくり考えて、シナリオを作っていくなんて時間はありません。問題文を読み、適切な動作をするシナリオを最速で作る必要があります。

わからない問題に出会ったら?

そんななか、試験を解いていくうちに

「この動作はどう実現するんだろう」

といった状況に遭遇することがあります。そうしたときにどうすればいいでしょうか。
答えは一択です。

シナリオ作成で1分迷ったら後回し

少し考えてわからなかったらパスして次の問題にいきましょう。少し考えてもわからないけれど、ある程度考えたらわかった、みたいなことはあまりありません。全ての問題を解けるまで解いてから初めて悩んでください。全ての問題をパスして悩まざるをえないときは、少ないライブラリで解けそうなものからしらみつぶしに探してください。

それでも難しかったら、わからない部分だけ仮のライブラリを設定し、その部分を例外処理に入れてください。これは奥の手であり、どのような採点基準になっているかは不明ですが、部分点をもらえる可能性があります。途中まで完璧だが完成せず動作しないシナリオと、わからない部分以外は完璧なシナリオであれば、後者の方が部分点がもらえる可能性は高いでしょう。

保守性は後回し

実際の業務ではシナリオの保守性を意識します。具体的にはグループ化やコメントなどで誰が見てもわかりやすいシナリオを作成します。しかし、エキスパート試験では保守性は後回しにしましょう。まず動作するシナリオを完成させてください。保守性はシナリオを作成している自分がわかる程度で問題ありません。

ただ、ライブラリのプロパティで変数を使わず値をそのまま設定するのは、動作しないときのバグが見逃しがちになるのと、複数回使用するときに非効率なことからおすすめしません。手を抜くところと丁寧に行うところのメリハリを意識しましょう。

ライブラリは全て目を通す

上記の表を見てもらうとわかると思いますが、「待機ボックス(タイムアウト付き)」ですとか、「ログ出力(ファイル指定)」といった、「あれ、こんな動作できたっけ?」というライブラリがちらほら出てきます。

もちろんWinActorの標準ライブラリに全て理解し、自由自在に使えるのが理想ですが、あまり時間対効果はよくありません。ですが、標準ライブラリを一通り目を通すのはおすすめです。普段のシナリオで全く使ってないけれど、見返したら「こんなライブラリがあったんだ!」というものは少なくありません。

今回から試験形式が変わり、選択式問題がどのようなものか、それに伴い実技試験がどうなるのか、蓋を開けて見ないとわかりません。ですが、上記のことを意識しつつ勉強をすることで、試験合格は十分可能だと考えております。

皆様のご健闘をお祈りしております。

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