笹谷侑矢
Salesforce 認定アドミニストレーターの笹谷です。

今回は、Salesforce 認定アドミニストレーターという資格について、概要から試験合格までの流れを一気通貫で紹介したいと思います。

「認定アドミン試験に合格したい」という方はぜひ最後までお読みください。
(合格するとこのような証書がもらえます)

概要・メリット

Salesforce 認定アドミニストレーター資格は、Salesforceにおけるさまざまなアプリケーションや機能を理解し、実装・管理できる、システム管理者としての知識や能力を示します。

Salesforceにおけるさまざまな資格試験は、Salesforce認定アドミニストレーター資格を持っていることが受験条件にあります。つまり、認定アドミニストレーター資格を取得することは、Salesforceにおけるセールスやサービスのスペシャリストになるための登竜門といえるでしょう。

Salesforceの資格取得によって、Salesforce自体の知識とスキルを深めることができ、より効率的に運用したり、ほかの従業員に教えられるといったメリットがあります。

加えて、IT業界の就職や転職に有利になると考えられます。
Salesforceは各企業ごとに資格取得者数を公表しております。以下で挙げられているような企業や、関連した企業に就職や転職を検討している場合、Salesforceの資格をあらかじめ取得していくのはおすすめです。

(公式サイトより)

試験について

受験資格

Salesforce 認定アドミニストレーターの対象者について、公式ガイドは以下のように述べています。

受験資格があるのは、Salesforce.com または認定パートナーのトレーニングセンターで実施される「Salesforce 管理Ⅰ – 基本機能を習得しよう [前編]/[後編]」 (ADM201) を修了しているか、それと同等の経験と知識をお持ちの方です。さらに、Salesforce システム管理者として 6 か月以上の経験があり、試験範囲に示される課題を正しく実行できる必要があります。

これだけ読むと、Salesforceが開催する講座受講が必要であったり、実務経験が必要なように思えます。

しかし、前者の講座受講は合わせて20万円以上かかり非常に高額です。会社の業務の一環として受験するにしても、コスト面が非常にネックになります。

また、後者の実務経験についてはさらにハードルが高いです。未経験者がいきなりシステム管理者としての業務に携われる環境はそう多くありません。(認定アドミニストレーターをとるか、相応の研修を行ってからシステム管理者の業務に徐々に携わっていくのが本筋です)

実は、講座受講も実務経験も必須ではありません。必要なのは資格試験料22,000円(税込)のみです。

詳しくは後述しますが、勉強に関しても講座を受講せずに独学でも十分合格することができます。講座受講は独学では行き詰まりを感じた時に検討するのがよいでしょう。

申し込み方法

試験の申し込みは、Webassessor(ウェブアセッサー)試験予約システムを通じて行います。
こちらのサイトから、新規アカウントを作成します。

アカウントを作成し、ログインしましたら、右上の「試験のお申込み」をクリックします。

「アドミニストレーター試験」をクリック→「中の文章」をクリックすると、詳細が表示されますので、「オンサイト監督」「オンライン監督」を選択し、申し込みます。

オンサイト監督は実際に現場で受験する試験、オンライン監督は自前のPCでオンラインで受験する試験になりますが、試験受験に必要なPCと外付けカメラを用意できる場合はオンライン監督がいつでも受験できるので便利です。
(なんと24時間いつでも受験できます)

注意すべき点として、オンライン監督は内蔵カメラに加えて外付けカメラが必要な点です。PCと受験者がどちらも映るように横から外付けカメラで撮影する必要があります。また、PCから目線をそらすと注意されますのでご注意ください。

合格までのプロセス

筆者はSalesforce未経験の立場から約2か月の勉強で合格しました。その経験から、合格するまでのプロセスについて1から解説します。

  • ①全体像を理解する
  • ②単語を理解する
  • ③演習に取り組む
  • ④公式の講座や外部の講座の活用

①全体像を理解する

まず、SFA・CRMについてそもそもどのようなサービスかを理解する必要があります。
試験に直接問われるわけではありませんが、今後試験勉強するにあたって、それぞれの機能は何のために存在しているのかを理解するには、そもそもSalesforceがどのようなサービスなのかを知っておく必要があります。
「SFA・CRMはどのようなサービスか」
「Excelとの違いは何か」
「導入・運用によって何が効率化されるのか」
このように聞かれたときに自分の言葉で答えられるようにしましょう。
(正解・間違いはありません。自分にとっての認識を持っておくことが大切です)

様々な書籍・参考サイトがありますが、こちらの本がまずおすすめです。
実際に導入、運用するにあたってのイメージがつかめると思います。

早川圭一.『SFA・CRM 情報を武器化するマネジメント7つの力』クロスメディア・パブリッシング.2016.

②単語を理解する

全体像を理解したら、Salesforceで登場する単語が何を指しているのか、どういった機能なのかを理解するフェーズに移ります。
英語学習でいう単語・文法にあたります。

下に試験分野と詳細について記しましたが、例えば、
「標準オブジェクトとカスタムオブジェクトの違い」
「4つの共有モデル」
「データをインポートする際の2つの方法の違い」

といったテーマは頻出ですので、必ず押さえておくようにしましょう。

概要に乗っている単語や概念はスムーズに説明できるようにしましょう。

試験分野と詳細

試験範囲 概要 割合
組織の設定 組織の設定にある情報を説明する (例: 会計年度、営業時間、通貨管理、デフォルト設定)
管理者が制御するさまざまな UI 機能の違いとその影響を把握する (例: UI 設定、検索設定、リストビュー、ホームページレイアウト)
3%
ユーザの設定 ユーザを設定、管理する手順を明確にする (例: ライセンスの割り当て、パスワードのリセット、ユーザアカウントのロックの解決)
ユーザアカウントの有効、無効または凍結について理解する
7%
セキュリティとアクセス 組織のセキュリティのさまざまなオプションについて説明する (例: パスワード、IP 制限、アイデンティティ確認、ネットワーク設定)
与えられたシナリオに従って、Salesforce の共有モデルの機能に基づいた適切なセキュリティ制御を適用する (例: 組織の共有設定、ロールとロール階層、共有の直接設定、共有ルールと公開グループ)
与えられたシナリオに従って、カスタムプロファイルや権限セットの適切な使用方法を判断する
コミュニケーションテンプレート、ダッシュボード、レポートのフォルダの構成方法について説明する
13%
標準オブジェクトとカスタムオブジェクト 標準オブジェクトのアーキテクチャとリレーションモデルを説明する
カスタムオブジェクトと標準オブジェクトで、項目、ページレイアウトを作成、削除、カスタマイズする方法や、項目を削除した場合の影響を説明する
与えられたシナリオに従って、カスタムオブジェクトと標準オブジェクトのページレイアウト、レコードタイプおよびビジネスプロセスを判断する
14%
営業アプリケーションとマーケティングアプリケーション 与えられたシナリオに従って、セールスプロセスの機能と影響を特定する
与えられたシナリオに従って、営業効率向上に役立つ適切な機能を特定する
商品と価格表はどのようなときに使用すべきか説明する
リードの自動化機能やキャンペーンの管理方法を説明する
Salesforce コンテンツの機能を説明する
14%
サービスアプリケーションとサポートアプリケーション ケース管理の機能を説明する (例: ケースのプロセス、ケース設定、ケースコメント)
与えられたシナリオに従って、ケース管理の自動化の方法を特定する (例: ケースの割り当て、自動レスポンス、エスカレーション、Web-to-ケース、メール-toケース、ケースチーム)
Salesforce ナレッジの機能を説明する
Salesforce コミュニティの機能を説明する
13%
活動の管理 活動管理の機能を説明する (例: ToDo、行動、公開カレンダー、複数日の行
動の管理)
Chatter の機能を説明する (例: フィード、グループ、フォロー、セキュリティ)
3%
データの管理 データをインポート、更新、転送、一括削除する場合の考慮事項を説明する
(例: CSV ファイル、データ品質、項目の照合、レコード ID、外部 ID、重複レコード)
与えられたシナリオに従って、データ管理のツールとユースケースを特定する
(例: データローダ、データインポートウィザード)
データ検証ツールの機能と影響を説明する
データバックアップのさまざまな方法を説明する
(例: エクスポートサービス、エクスポート、データローダ)
10%
分析 – レポートとダッシュボード レポートの作成またはカスタマイズ時に利用できるオプションを説明する
(例: レポートタイプ、レポート形式、項目、データの集計、データの絞り込み、グラフ、スケジュール、条件付き強調表示)
レポートにおける共有モデルの影響を説明する
ダッシュボードの作成および変更時に利用できるオプションを説明する
(例: ダッシュボードコンポーネント、データソース、グラフの種類、スケジュール、実行ユーザ)
カスタムレポートタイプの機能を説明する
10%
ワークフロー/プロセスの自動化 与えられたシナリオに従って、ワークフロー/プロセスの機能を使用した適切な自動化ソリューションを特定する
承認プロセスの機能とユースケースを説明する
8%
デスクトップとモバイルの管理 Salesforce モバイルアプリケーション の機能を説明する
Salesforce Lightning for Outlook のインストールと同期のオプションを説明する
3%
APPEXCHANGE AppExchange アプリケーションのユースケースを特定する 2%

(公式ガイドより)

先ほど認定アドミニストレーターはスペシャリストの登竜門と述べましたが、その名の通りSalesforceに関するあらゆる分野の知識が広くまんべんなく問われます。また、実務では抜けがちな数字や設定なども問われますので、実務で携わっている方でも、知識に漏れがないかの確認や、ある程度の勉強は必要になります。

③合格者にポイントを聞く・演習問題に取り組む

ここからは社内リソースの有無にもよりますが、実際に試験を受験した方からレクチャーを受けたり、有志によって公開されている模擬問題に取り組みます。

実際のアドミニストレーターの試験を見てみると、「こういうとこまで聞いてくるの?」といった形で、範囲の広さや細かさに面を食らう可能性が高いです。

私が過去に初めて受験した時、社内リソースや先輩からのレクチャーで聞いていた内容と、試験の内容がだいぶ異なり、非常に困惑したのを覚えています。
ですので、可能であれば直近に受験した方からヒヤリングするのをお勧めします。

④公式の講座や外部の講座の活用

先ほど「独学でも可能」といったお話をしました。とはいえSFA・CRMに未経験で、かつ周りのサポートがない場合は、本人の力量と時間に強く依存してしまいます。

独学での勉強では難しい方は、公式の講座や外部の講座を利用することをお勧めします。

特に、Salesforceが開催している「ポイントスタディー」はアドミニストレーター認定試験の分野を幅広く網羅しており、また認定試験のサンプル問題も入手できることもありますので、候補の1つに挙がってきます。ただし、こちらはどうしても費用がかかってきます。

外部の講座では、手前味噌で恐縮ですが、弊社の方で現在「アドミニストレーター養成講座」のサービスを準備しております。
こちらは未経験の方がSalesforceについて一通り学び、アドミニストレーターに合格することを目的としたプログラムです。
弊社オリジナルの演習問題もご用意しておりますので、リリースされた際に改めてご案内いたします。