Salesforceとは?世界15万社以上が利用するサービスの特徴とメリット

Salesforceは、SFA・CRMの1つです。SFAは営業支援、CRMは顧客管理を意味する用語で、円滑な営業活動と適切な顧客管理に欠かせません。Salesforceは、SFAとCRMの両方の特徴を持ち、業務効率化や収益の安定化などに繋がります。

ここでは、Salesforceの特徴やメリット、導入を検討したい企業の特徴について詳しくご紹介します。

目次

Salesforceとは

Salesforceは、営業支援、顧客管理、マーケティングのソリューションおよび市場シェアで世界No.1のサービスです。Salesforceの提供会社や導入できる企業について詳しくみていきましょう。

Salesforceの提供会社

Salesforceの提供元は、「セールスフォース・ドットコム社」です。1999年創立で、アメリカ合衆国カリフォルニア州に本社があります。クラウドコンピューティング・サービスを提供する会社のパイオニアとして、市場を席巻する存在です。

創立の翌年2000年には日本法人も設立され、国内の多数の企業がSalesforceを導入しています。

Salesforceを利用できる会社

Salesforceには、営業や顧客管理、マーケティング、コマースなどさまざまな機能が備わっているため、幅広い企業が利用できます。導入の可否に、企業の規模や業種、業態は一切問われません。

どのような企業でもSalesforceを導入して利益の最大化と業務効率化ができます。実際に、世界中でさまざまな企業がSalesforceを導入しています。

Salesforceの特徴

それでは、Salesforceの特徴を詳しくみていきましょう。

世界中で蓄積された豊富な実績

Salesforceは、世界15万社以上(2020年4月5日時点)が導入しています。世界トップクラスの導入実績を誇り、これまでに蓄積されたデータに基づいたアップデートで、より洗練されたシステムとなりました。

日本でも5,000社以上もの企業で導入されていることから、国籍に関係なく利用できることが伺えます。実績が乏しいサービスは、技術的なエラーが十分に見つかっておらず、潜在的なリスクもあります。

実績が豊富なサービスは、すでに十分にエラーが発見され、潜在的なリスクが解決されているため安全性が高いのです。営業支援や顧客管理システムにおけるエラーでは、業務効率の低下や重要なデータの流出などが懸念されるため、Salesforceのような実績が豊富なサービスを利用したいところでしょう。

自社に合わせてカスタマイズできる

Salesforceは、企業の規模や業種、業態などに合わせてカスタマイズできます。このようなサービスは、カスタマイズなしに100%のマッチ度を実現することはできません。自由にカスタマイズできれば、自社に最適なSFA・CRMシステムとして利用できます。

自社運用型システムのカスタマイズには時間とコストがかかりますが、Salesforceならほとんどコストを負わずにカスタマイズできるのです。また、外部システムとの連携も可能なため、利便性をさらに高められます。

顧客情報をチームで共有できる

Salesforceで管理している顧客情報は、チームで簡単に共有できます。スマートフォンやタブレット、ノートパソコンなどの機器を問わず、リアルタイムで共有できることが特徴です。自社に戻ってパソコンに顧客情報を打ち込む必要はありません。

必要であれば、すぐに他のメンバーに情報を共有して引き継ぐことが可能です。メンバーが急遽退職したり休暇をとったりすることになっても、問題なく対応できるでしょう。顧客情報の更新が漏れていると、適切なアプローチができません。顧客のニーズの変化に気づけず、ニーズに沿わない商品やサービスを提案すれば、信頼を失う恐れもあるでしょう。

Salesforceによって、適切かつリアルタイムでの顧客管理ができることで、結果的に顧客満足度を高められます。

正確かつ迅速な分析が可能

レポーティング機能を活用すれば、蓄積したデータに基づいた分析が可能です。迅速な意思決定に繋がるため、機会損失を防げるでしょう。複数人で分析して、速やかに意見を交換することも可能です。さまざまな角度から分析し、顧客のニーズを的確につかむことで収益性が高まります。

また、分析のための会議の回数も減るため、営業活動により多くの時間を費やせるようになるのです。1日に回れる顧客の数が増えれば、企業の収益性と安定性の向上が期待できます。

サードパーティーアプリとの連携が可能

Salesforceが提供する「AppExchange」というプラットフォームを利用すれば、さまざまなアプリケーションと連携できます。既存のサードパーティ製アプリだけではなく、自分で開発したアプリとの連携も可能です。

自分で開発したアプリとうまく連携できるか不安な場合は、「Salesforce Sandbox」でテストできます。アプリをコピーすることで、Salesforceと連携した結果、問題なく利用できるのかどうかを確認できるのです。

初期費用を抑えて導入できる

Salesforceはクラウド型サービスで、サーバーやハードウェアなどの用意は不要です。自社システムの導入には多額の設備投資が必要ですが、Salesforceであれば初期費用を抑えられます。また、さまざまなメニューが用意されており、最初はスタンダードなメニューを導入し、慣れとビジネスの拡張に応じてメニューを追加することも可能です。

必要最小限のコストしかかからないため、手軽に導入しやすいでしょう。

高いセキュリティ性を誇る

Salesforceは、非常に高いセキュリティ性を誇ります。自社システムでは、自分でセキュリティレベルを高め、耐えずアップデートする必要があります。Salesforceのセキュリティは随時更新され、自社で行うべきことは何もありません。

また、アクセス制限をかけられるため、外部からのアクセスをシャットアウトすれば、セキュリティがより強固になります。データはクラウド上にアップロードされますが、こちらも高度なセキュリティ対策が施されているため、情報が漏えいする心配はありません。

顧客情報の流出は、顧客からだけではなく、世間からの信頼を大きく失墜させます。世界15万社以上が利用するSalesforceであれば、安心して運用できるでしょう。

運用コストが低い

Salesforceは月額料金制です。大きなカスタマイズをしない限り、月額料金以外にコストはかかりません。自社システムの場合はランニングコストがかからないため、コストを抑えたいのなら外部サービスの利用は避けるべきと思っている方もいますが、インフラ保守費用は継続的にかかります。

Salesforceであれば、インフラ保守費用がかからないうえに、多機能で使いやすく、高いセキュリティ性を誇ります。さらに、そのときの状況に合わせて自由にカスタマイズできるため、自社システムのように再開発に大きなコストがかかりません。

システムの安定性に優れている

システムの運用やサービスの利用で重視すべきは安定性です。不安定なシステムやサービスは、重要な局面で停止したりデータが失われたりする恐れがあります。ビジネスに非常に大きな影響を及ぼすでしょう。

Salesforceは、システムが停止したときのリスク対策として、データの保存を多重化しています。そのため、万一システムが停止してもデータが失われる心配はありません。さらに、予定稼働時間に対して問題なく稼働できる確率は99.99%を維持しています。

つまり、システムが不安定になる心配がないのです。

Salesforceの機能

それでは、Salesforceの機能について詳しくみていきましょう。

営業支援と顧客管理

営業支援と顧客管理は、業務効率化や顧客満足度の向上、営業マンのストレス軽減などに繋がります。また、見込み顧客の管理も可能で、広告をクリックしてから成約までの流れとラッキングできます。

トライアンドエラーによって成約率を高めることが可能です。さらに、商談の状況のレポートを作成したり売上を予測したりもできます。もちろん、分析結果は他の営業マンに共有できるため、時間とコストをかけて社内会議を頻繁に開く必要がありません。

問い合わせ管理

顧客への問い合わせ管理や顧客情報を一括で管理できるため、問い合わせがあったときに顧客データに基づいて適切に対応できます。速やかなサポート対応は顧客満足度を向上させ、成約率を高めます。

また、顧客が問題を自分で解決できるようにFAQやデータベースを作成することも可能です。Salesforceがあれば、別で顧客サポートのシステムを導入する必要がありません。低コストで高いレベルのサポートを提供できます。

顧客とのコミュニケーションの支援

マーケティングクラウド機能が搭載されており、メールやソーシャルメディア、Web広告などを一括で管理できます。顧客への一括メール配信、ソーシャルキャンペーンの管理など、顧客とのコミュニケーションの円滑化や営業の効率化に繋がります。

コミュニティ支援

コミュニティサイトを作成できます。コミュニティのデータを共有し、ニーズを踏まえたカスタマイズが可能です。コミュニティ内でメンバーを評価し合ったりバッジを与えたりすることで、モチベーションを高められます。

営業支援には、営業効率を向上させることだけではなく、営業マンのモチベーションを高めることも含まれます。管理面と評価面の両方からアプローチすることで、企業の収益性を最大化できるでしょう。

分析機能

リアルタイムのレポートやデータの一覧表などから必要な情報を抽出し、分析できる機能が搭載されています。次にとるべき行動が速やかに明示されるため、意思決定の時間を大きく削減できます。スピーディな行動は、より多くの利益を生み出すでしょう。

また、タスク管理機能も搭載されているため、マルチタスクの実行が必要なケースでも営業マンがタスクを忘れる心配がありません。ミスを減らしながら、速やかに最善の行動をとれるのです。

アプリケーションの開発

Salesforceの開発プラットフォームでは、高機能のモバイルアプリを開発できます。小売業やサイエンス、ITのプロジェクト管理、人事など、さまざまな用途で使用できるほか、外部システムとも容易に連携できることが特徴です。

うまく活用できれば、Salesforceをより便利に扱えるようになります。

顧客ごとのニーズ予測

「Salesforce Einstein」というAI(人工知能)の導入によって、顧客ごとにニーズに沿った購買確率が高い商品やサービスを予測できます。必ずしもAIの判断が正しいとは限りませんが、データを蓄積すればするほどに精度が増していきます。

また、AIがある程度の候補を出してくれることで、判断にかかる時間を大きく削減できるのです。

オンラインショップの管理

商品の受注や注文管理、入金管理など、あらゆる面からオンラインショッピングの管理が可能です。ITの普及により、オンラインショップの開設が不可欠になっていますが、人員不足やリソースの確保が難しいケースが少なくありません。

Salesforceを活用すれば、メンバーの負担を抑えつつオンラインショップを管理できます。

Salesforceの価格

Salesforceの主要サービスは、「Sales Cloud」と「Service Cloud」です。それぞれの機能と価格を詳しくみていきましょう。

Sales Cloud

名称 価格 機能
Salesforce Essentials 月額3,000円 必要最小限の機能を搭載したエディションです。Sales CloudとService Cloudの両方の機能を使えます。利用者数は~5人。
Lightning Professional 月額9,000円 モバイルアプリケーションや請求処理、リード管理、商談管理など必須な機能を搭載しています。利用者数は無制限。
Lightning Enterprise 月額18,000円 Professionalの全機能に加え、プラットフォームの利用が可能です。自社に合わせてカスタマイズできるなど、Salesforceの魅力が詰まっています。利用者数は無制限。
Lightning Unlimited 月額36,000円 Enterpriseより多機能なエディション。サポートの利用が無制限。利用者数は無制限。

Service Cloud

名称 価格 機能
Salesforce Essentials 月額3,000円 必要最小限の機能を搭載したエディションです。Sales CloudとService Cloudの両方の機能を使えます。利用者数は~5人。
Lightning Professional 月額9,000円 チャネル単位でのルーティング、自動応答メール、ナレッジなど、Salesforceの魅力的な機能を搭載。利用者数は無制限。
Lightning Enterprise 月額18,000円 Professionalの機能と、顧客によるトラブルシューティングをサポート。利用者数は無制限。
Lightning Unlimited 月額36,000円 EnterpriseのCRM機能とサポートを無制限に利用できます。利用者数は無制限。

Salesforceを導入すべき会社の特徴

Salesforceの導入

それでは、Salesforceは、どのような企業におすすめか詳しくみていきましょう。

顧客情報を紙で管理している

顧客情報を紙で管理している企業は、できるだけ早くSalesforceを導入することが大切です。紙は紛失のリスクが高いうえに、自由に書き換えられません。商談後に自社に戻って顧客情報を更新するのは非効率でしょう。

顧客情報をクラウド上にアップロードして、ノートパソコンやタブレット、スマートフォンなどから編集できれば、商談後に自社に戻るのにかかる手間や人件費を削減できます。また、知りたい顧客情報を瞬時に引き出せるため、的確かつ迅速なアプローチが可能です。

顧客情報をチームメンバーに見せて、具体的なアドバイスももらえるでしょう。データを必要なときにすぐ確認できるのは大きなメリットです。

営業支援システムが従業員に浸透していない

営業支援システムを導入したものの従業員に浸透していない場合は、Salesforceへの切り替えを検討しましょう。営業支援システムに限らず、新しいものを導入する際には、浸透のしやすさを十分に考慮しなければなりません。

どれだけ素晴らしいシステムでも、活用できなければ意味がないでしょう。Salesforceは、使いやすさに特化しているため、システムに不慣れな営業マンでも比較的早く使いこなせるようになります。

全員がSalesforceを使いこなせれば、営業支援、顧客管理、コミュニティ管理などの全機能の魅力を引き出せます。

システムの導入に二の足を踏んでいる

システムの導入には、サーバーの設置やセキュリティ対策など、さまざまな作業が必要です。そのため、導入に二の足を踏んでいる企業は多いでしょう。Salesforceはサーバーの設置やセキュリティ対策が一切不要なため、手軽に導入できます。

導入後は、社員への説明や研修を経て、すぐに利用できるため、短期間で業務効率化や顧客満足度の向上を実感できるでしょう。

顧客へのアプローチが漏れている

新規顧客の開拓はうまくいっているが既存顧客へのアプローチが漏れている場合は、Salesforceの導入で問題が解決する可能性があります。Salesforceは、既存顧客の情報を分析して、ニーズに沿った商品やサービスをピックアップできます。

しばらくコンタクトをとっていない顧客も検索できるため、アプローチの漏れを防げるのです。既存顧客と継続的な関係を保ちつつ、新規顧客を開拓することで企業の収益性と安定性が高まります。

まとめ

Salesforceは、世界15万社以上が導入しているSFA・CRMシステムです。クラウド上でデータ管理できるため、サーバーの設置やセキュリティの必要がありません。業務効率化や顧客満足度の向上、営業マンのモチベーションアップなど、企業の明るい未来を作る機能が豊富に搭載されています。営業効率を高め、企業の収益性と安定性を高めたい方は、Salesforceの導入を前向きに検討しましょう。

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