Blue Prismとは?業務自動化の筆頭といわれるRPAを徹底解説

今、注目の「働き方改革」の救世主とも言われているRPA。
すでにご存知の方もいれば、最近になって初めて知ったという方もいるのではないでしょうか。
RPAはこれまで実現できなかった、異なるソフト間での自動化を手軽に実現できることから注目を集めています。
人間と同じようにシステム上のタスクを実行可能なデジタルワーカーの動作を定義し、業務プロセスを自動化するソフトウェアです。
かんたんな事務作業であれば、大半を自動化できることから、人手不足の問題を解決するための手段になると考えられているのです。
そんなRPAの中でもBlue Prismは、RPAの世界的リーダーとして15年以上の歴史を持つ老舗RPAツールになっています。
Blue Prismは複数ロボットの統制管理に優れたRPAツールです。
ソフトウェアロボットは繰り返しの作業の自動化を実現するだけでなく、セキュリティ、コンプライアンス、拡張性といったIT要件を満たします。
この記事では、老舗RPAツールである「Blue Prism」についてくわしく解説をします。

目次

Blue Prismとは

Blue Prismとは高度な管理機能を提供するグローバルシェアNo.1のRPAツールです。

Blue Prism は、PCで個別に動くスクリプトのようなRPAとは大きく異なります。
Blue Prismは企業が必要とする、本格的なエンタープライズRPAプラネットフォーム環境をひとつにまとめて提供しています。
一番の特徴はビジネス効果につながるRPAだということです。
小さく始めて大きく育てるサーバー型RPAであり、総所有コストを下げ、投資対効果を最大化し、ビジネス効果につなげます。
ビジネス効果につなげる為に、「重要業務の自動化を支える」「ロボットの稼働率を高める」「保守性を上げて耐用年数をのばす」ということを行っています。
2017年時点でBlue Prismを導入している日本の企業は金融機関や広告代理店、Web企業など30社ほどでした。
しかし、同年の11月にBlue Prismの日本法人が本格的に活動を開始し、それと同時に日本語版のRPAツールの提供が始まりました。
日本語版の提供が始まる以前の日本企業に対してサポートは、日本語が話せるスタッフがしていました。
しかし、今後は日本での日本語のサポートができるようになったのもあり、Blue Prismを導入する企業が増えていくことが予想されるでしょう。

Blue Prismの歴史

2001年にイギリスのロンドンでBlue Prism 社が設立されました。
他にはアメリカのシカゴとマイアミ、マンチェスター、日本では東京に本社があります。
まだ、世の中にRPAツールが存在していなかった2005年にいち早く製品化を実現し、RPAの世界的リーダーとして15年以上の歴史を持つ老舗RPAベンダーです。
2013 年にはアメリカのGartner社の「Cool Vendor」に選ばれました。
Gartner社といえばIT分野の調査やコンサルティングを行う企業で、顧客には政府機関や大企業、投資組合などが多いです。
そしてGartner社のCool Vendorとは、これまでの既存の考え方や価値観などを大きく変化させるような可能性やチャンスを秘めた企業を発掘することを目的としています。
このCool Vendorに選ばれるのはIT分野の企業において大変名誉なこととされています。
更に、今やよく使われているRPA(Robotic Process Automation)という言葉はBlue Prism 社から創造された言葉です。
2016年にはAIconics Awardsで最優秀賞の1つを受賞し、AIのベストエンタープライズアプリケーションと名付けられました。
2019年には接続型RPAのアイデアを発表しました。
Connected-RPAはAIとコグニティブ機能が組み込まれた自動化プラネットフォームの提供物です。
これにはDigital Exchangeなどの機能が含まれており、ドラッグアンドドロップAI、機械学習、コグニティブおよびディスラプティブテクノロジーにオンラインでアクセスできます。
RPA展開の準備にかかる時間を短縮するWebベースのツール。
知識とベストプラクティスを共有するためのオンラインコミュニティ。
Digital Exchangeは、Blue Prismのソフトウェアで使用できるツールを作成および共有する機能を顧客とパートナーに提供します。
イノベーションを促進するために、Blue Prismには、Amazon、Google、IBM、およびその他のAIプラネットフォームから高度なAIツールへのコネクターを構築するためのAIエンジンがあります。

Blue Prismの導入実績

Blue Prismは長い歴史を持つことから、グローバルでの導入企業は、1,000社以上の実績があります。
銀行、金融、保険、消費者向けパッケージ商品、法務サービス、共用部分、専門サービス、ヘルスケア、公益事業など多くの業界で採用されています。
導入実績の多さも、Blue Prismが信頼できる一つのバロメーターだと言えます。

  • 株式会社DeNA
  • 住友商事株式会社
  • 株式会社荏原製作所
  • ソニーネットワークコミュニケーションズ株式会社
  • アビームコンサルティング株式会社
  • ネットワンシステムズ株式会社
  • 日本アイ・ビー・エム株式会社
  • 第一生命保険株式会社
  • バーミンガム大学病院
  • 楽天株式会社
  • 日鉄興和不動産
  • NECネクサソリューションズ
  • 東芝情報システム株式会社
  • 株式会社日立システムズ
  • Johnson& Johnson
  • Bank of the West
  • COCA-COLA
  • Constellation Brands, Inc.
  • Fannie Mae
  • Henkel
  • IHG
  • World Hotels
  • Milaha
  • Mashreq Bank
  • TD Bank Group

このような名だたる会社が日本、海外問わずBlue Prismを採用し、実際に業務効率が大幅に上がったこと、ミスが減ったこと、業務品質が向上したことを実感したと答えています。
Blue Prismなどの業務系ソリューションの場合、評価は非常に厳しく見られるため、信頼性がなければ採用されることはありません。
多くの組織で採用されているのは、Blue Prismに実績があり、コストパフォーマンスが良いと考えてよいでしょう。

Blue Prismで実現できること

Blue Prism は日本に入ってきたのが少し遅かったため、Blue Prism に問い合わせされるユーザー企業の方は、既に他社のRPAツールを使っていることも多いそうです。
では、日本のユーザー企業が効果拡大にどのような課題を感じているのか。
ここでは効果拡大を拒む3つの壁をご紹介していきます。

①すべてのシステムでRPAを動かすことができる訳ではない

まず、1つ目はシステム全てで、RPAを問題なく動かせる訳ではないということです。
このシステムでは動くけど、このシステムでは動かないといった状況になってしまうと、開発に手間取ったり、不安定な動作で運用が困難になっていきます。
そうなると、開発が進まず、不安定な動作では実運用には向かないでしょう。

②セキュリティ問題

次に2つ目が、RPAが全社展開になってきたときに、セキュリティや内部統制系の懸念が指摘されてしまうことが挙げられます。
ユーザー企業の多くがセキュリティ・ポリシーを持ち、それらに準拠した形でRPAを進めていくことは難しいです。
内部統制についても、そもそもRPAが内部統制の対象になるのかどうかの議論も必要になります。
内部統制の評価対象外の業務だけを自動化すれば、内部統制の議論は避けられますが、本当にそれでRPAの導入効果を最大化できるのかも迷ってしまう項目になります。

③会社として管理できるガバナンス体制が必要

どうしてもRPAのスモールスタートは個人PCの中から始まりがちです。
しかし、PCの中に閉じてしまうと、会社として管理できている状態とは言い難く、3つ目の壁が現れます。
このような仕組みのまま、全社に展開してもいいものだろうか・・・。という指摘を受けて、躓いてしまうことが挙げられます。
もちろんBlue Prism も2001年の創業後こういった課題に直面してきました。
しかし、2005年製品化、2008年導入方法論の確立、2012年グローバル展開といった歴史の中で、この3つの壁をクリアするための機能開発、進め方の整備を行ってきました。
2019年では、これら3つの壁はBlue Prism として既にクリア済みの課題です。
Blue PrismはWebブラウザだけでなくクライアント・アプリケーションやメインフレームのエミュレーター、Javaアプレットなど、様々な画面を画像マッチングではなく、構造解析で自動化するための仕組みを持っています。
これらの仕組みを最大限に活用することで最初の壁をクリアします。
セキュリティや内部統制に対しては、すべてのデータをDBで一元管理し、あらゆる操作に認証・認可を適用します。
ログ情報を詳細かつ改ざん不可能な形で保存するので、内部統制はもちろん、様々な監査に耐えうる運用が可能です。
これによって2つ目の壁をクリアします。
Blue PrismはPCから始めることができます。
これをスタンドアロン構成と言います。
ここからいわゆるサーバー管理が可能なエンタープライズ構成に、追加ライセンスコストもなく、技術的にも容易に移行することができます。
最初はPCで始めても、サーバー管理に移行すれば全社で情報を一元管理可能になります。
これで3つ目の壁がクリアできます。
これらの強みがBlue Prismの差別化ポイントではないかと思います。

Blue Prismの得意とする業務

実際、Blue Prismを活用されている方は、効果の大きい自動化にも取り組んでいますが、年間で100時間未満の小さな自動化も多く行っています。
ひとつひとつの効果は小さくても、そういった業務を積み重ねて自動化し、投資対効果を得られるという点はRPAの全社展開、効果拡大に寄与できる強みですよね。
RPA自体は「単純な事務作業」「繰り返し業務」「大量業務」を得意としています。
Blue Prismにとってもこの業務は得意分野です。
ここでは、Blue Prismが独自に強みとするところをご紹介していきます。
Blue Prismの強みとしては3つ挙げられます。

  1. 集中管理
  2. 投資対効果
  3. デジタル変革の促進

一度、Blue Prismの利便性を実感したら、手作業で処理するのがあまりにも非効率に感じるほどです。

得意な業務①集中管理

Blue Prismでは統合RPA管理を得意とします。
エンタープライズクラスの運用管理機能、監査機能、セキュリティ機能を提供します。
追加ライセンスコスト不要で、重要業務の安定稼働と、組織のセキュリティレベルで維持できます。

得意な業務②高い投資対効果

ルーチンから重要な業務までプロセス全体の自動化を促進します。
シンプルなライセンス体系で、開発生産性と保守性の高いRPAを、効率的かつ戦略的に活用することで、低TCOと高ROIを実現できます。

得意な業務②デジタル変革の促進

現場の生産性向上と革新的なアイデア実現のためにAIなどの最新技術を活用できます。
拡張性に優れた設計で、自動化とビジネスの拡大を促進してくれます。

Blue Prismが苦手とする業務

Blue Prismには、得意な業務がたくさんある反面、苦手とする業務もあります。
どんな業務でも自動化できるわけではないことと、自社の用途にマッチするかを考えておきたいところです。

苦手な業務①ルール化されていない非定型業務

Blue Prismは組み込んだ業務を繰り返し実行することしかできないことが弱点になります。
ルールや作業手順がきちんと定まっておらず、ところどころで人の判断が介入する非定型業務はBlue Prismでの自動化は難しいでしょう。
最初に設定したルールに外れることが起こると処理ができないのです。
余談ではありますが、Blue Prismは現時点で自律的な判断ができませんが、将来的にAI化されることで克服できる展望はあります。
Blue PrismもAIには力を入れて取り組んでいます。
大量のデータで学習したAIが、Blue Prismのシナリオで発生した例外を処理する。
こんなRPAができたら、さらに業務の自動化は便利なものになりますね。

苦手な業務②紙媒体のデータ認識

Blue PrismはPC上の文字を認識することは得意としていますが、紙媒体のデータを認識するとなると話は別です。
いわゆるアナログデータを認識させたい場合はOCRとBlue Prismを組み合わせてデータ認識させる必要があります。
プロセス作成の際にアナログデータのデジタル化も検討しなくてはいけません。
Blue PrismはOCRなどと連携しやすくするソフト部品の提供サイトの機能強化を発表したりしています。
OCRやAIに対して前向きな発表が多いことから、これが実現すると、アナログデータも怖くありません。

Blue Prismを導入するメリット

Blue Prismを導入すると、主に以下の3つのメリットがあります。

  1. オブジェクト型アーキテクチャ
  2. 規制もクリアできる厳格なセキュリティ・証跡管理
  3. 強固なシステム統制と柔軟な業務プロセス構築の融合

どれも非常に魅力的なメリットですが、中でも抑えておきたいのが「規制もクリアできる厳格なセキュリティ・証跡管理」ができることです。
セキュリティがしっかりしていることがBlue Prismの強みになります。

メリット①オブジェクト型アーキテクチャ

オブジェクト型アーキテクチャのBlue Prismは、通常のRPAツールと異なり、ロボット部品開発後、部品を業務プロセスに組み込んでいくことで開発を進めていきます。
複数の開発者やプロセスで部品を再利用することで、ロボット開発が圧倒的に容易で、なおかつ効率的になります。
つまり一度開発してしまえば、同一処理は部品を選ぶのみで、終わります。
更にオブジェクト型アーキテクチャによって、圧倒的に効率の良い運用保守が可能です。
基幹システムのバージョンアップによる画面変更や、統制強化のためのチェック機能追加などにも、ロボット部品を修正すればその部品を含む全プロセスに修正が反映されます。

メリット②規制もクリアできる厳格なセキュリティ・証跡管理

まず、データの暗号化・アクセス権限管理ですが、Blue Prismに実装した認証情報・取得データなどは、DBサーバーに暗号化され保存されます。
オブジェクト・プロセス・実行ログは、DBサーバーに一元管理され、開発者・管理者でも改ざんは不可能です。
更に、詳細なアクセス権設定が標準装備されているため、開発時のアクセス権設定工数が削減できます。
次に、プロセスのバージョン管理として、開発時の変更管理が自動化できるため開発管理工数を削減可能です。
全プロセスのバージョンがDBで集中管理され、任意のバージョンを選択して差分比較が可能です。
バージョン比較後、差分を書き換えることも可能なため開発テスト時の修正も容易に可能になります。
次に、監査ログ管理として、いつどのロボットがどのシステムにどんな操作を行ったのかを画面で随時確認できます。
次に、プロセスの実行状況管理として、ロボットのすべての処理ログとして、記録され、画面で確認できます。
不具合発生時には不具合箇所・内容を容易に特定でき、調査工数を削減できます。
最後に、入出力データ管理として、プロセスでの入出力データもすべて記録・表示することができます。
標準機能で監査に対応可能なため、監査ログ用ロボット部品の開発が不要になります。

メリット③強固なシステム統制と柔軟なプロセス構築の融合

ロボット部品を、ロボット開発者なら誰でも利用できるように、管理・蓄積することで、他の業務プロセスのロボット開発時に再利用でき、効率的に開発を進めることができます。
ロボット部品の整備を進めると、システム開発経験のない業務担当者でも既存の部品を組み合わせるだけで、簡単かつスピーディにプロセス構築が可能になります。

Blue Prismを導入するデメリット

Blue Prismを導入する際の、デメリットについてもご紹介しておきます。
Blue Prismを導入すると、よいことばかりではなく弊害もあるものです。
これから紹介する3つは、Blue Prismの導入の際に遭遇しやすいデメリットのため、あらかじめ理解をし、対策もしておきましょう。

デメリット①業務そのものがブラックボックス化

担当者の異動・退職の際に自動化した業務が引継ぎされないと、自動化した作業や処理が不透明になりやすく、業務がブラックボックス化します。
ブラックボックス化した業務は、プロセスの見直しやシステム更新時に適切な設定変更が行えません。
これにより、誤作動・異常停止による業務停止が起こる可能性があります。

デメリット②業務フローやシステム変更による誤作動

Blue Prismは、複数のシステム・アプリケーション間で連携しながら作業を行えますが、フローやシステムの変更点を自ら学習し、処理方法を修正することはできません。
特にシステム変更の場合は、現場とIT部門との連携が不十分だとロボットが誤作動を起こし停止する可能性もあります。
関係するシステム、アプリケーションの更新情報は常に確認し、フローに影響を及ぼさないか判断する必要があります。

デメリット③不具合や障害・災害による業務停止

業務が停止する主な原因には、ロボット自体の異常停止や、システム障害・災害・サイバー攻撃などによるシステムダウンが挙げられます。
これら以外にも、ロボットが稼働中のPCでOSの更新プログラムやアプリケーションのバージョンアップを適用した後、PCが自動で再起動して停止するケースも考えられます。
他のシステム同様、予期せぬトラブルが起きた際のリカバリープランは作成しておくほうが良いでしょう。

Blue Prismの導入までのプロセス

Blue Prismがどのようなものか理解したら、次に導入までのプロセスについて学んでおきましょう。
あまり気負わずとも、比較的に導入しやすい業務システムですから、気軽に使えることが魅力だと言えます。
なお導入までのプロセスは、依頼をする取扱店にもよるため、一律ではない点にご留意ください。

デモ・ハンズオン

Blue Prismがどのようなシステムなのかを理解したら、取扱店へ連絡をしてデモをしてもらいます。
ウェブや書籍での情報だけでは、理解するのに限界があります。
デモを見ながら、不明点や自社での利用シーンを思い浮かべながら、相談してみてもいいでしょう。
実際に話を聞くことで、より詳細に自社での利用シーンが想像でき、実現の可否についても理解できます。
デモが終わったら、テスト用にしばらくRPAを使わせてもらえないかの交渉をしてみましょう。
やはり最終的には、自分たちの手で触ってみることで理解でき、新たな発見にもつながっていきます。
1か月ほど無償体験ができるツールが多いようです。
見積もりも取ったうえでコストを把握しておくことも大事なことでしょう。
更にこの時点でどういったハードルがあるか洗い出し、どのようにクリアしていくかの話し合いも必要になります。

契約

デモなどの課程を経て、採用を決めたなら取扱店と契約を進めます。

導入計画の立案・準備

導入計画を立てます。
研修を行い、そこからBlue Prismで自動化する推進体制を整えていきます。
対象業務を選定し、話し合いを重ねて決めましょう。
業務の見える化や、業務フロー作成も同時に進めていきましょう。

本導入

Blue Prismを導入します。
導入自体はPCへのインストールなどだけですから、思っているよりもすんなりと終わります。
あとはプロセス作成と動作テストを実行し、思い描いたように動作するかを確認してください。

運用

導入が終われば運用のフェーズです。
運用していて問題があれば、つねに改善を繰り返し、より効率的に自動化する方法を探りましょう。
1業務ずつ自動化を成功させ、少しずつ対象業務を拡大していくと、失敗が少なくて済みます。
それを続けていくことで、全社自動化につながっていくはずです。

Blue Prismのプロセス作成

Blue Prismのプロセス作成で抑えておくポイントです。
開発といってもプログラミング言語を書くわけではなく、画面上で箱と線をつなげて業務フローの設計図を作るイメージで作成していきます。
箱が作業内容、線が順番といったイメージになります。

ビジョンが大切

Blue Prismを活用することの目的は何か?
イメージを持って入れば、困難であっても目的を為し遂げるために進めていくことはできますが、理想の姿が見えないと途中で挫折し兼ねません。
どんな会社にしたいのか。業務担当者には、どんな仕事をしてもらうのか。浮いた時間でどうしたいのか。
プロセスの作成には誰もがやってみたいと思えるビジョンが大切になります。

業務手順の見える化

業務手順が見える化することで、属人化して見えていなかったことが誰でもわかるようになり、業務の標準化ができます。
さらに手順が明確になることで、やることが明確で効率が良くなり、生産性の向上につながります。

一人だけで作らない

一人だけで作らずにみんなの意見を取り入れることが重要です。
いくら業務に特化している人だからと言ってその人のやり方以上の手順は存在しないなんてことはありえません。
もしかしたら、新入社員や業界を知らない中途社員の方が斬新で効率的な手順を作れるかもしれません。
ですので、一人で作ったとしても、上司や同僚に見てもらい、いいアイデアを取り入れる姿勢が大切になります。

Blue Prism導入のポイント

Blue Prismの導入成功のポイントを2つご紹介します。

  1. 直下型RPA改革を行う
  2. トップダウンの改革

その中でも重要なのが、直下型RPA改革を行うことです。
改革を進めていく際に進め方が違えば、効果自体が全く変わってしまいます。
導入時に最も気をつけておきたいポイントです。

ポイント①直下型RPA革新を行う

アプローチ方法として2種類あり、それぞれ現場型と直下型があります。
現場型は現場主導で、各担当者が改善を実施したい範囲を定めて、時間をかけて少しづつ改善を実施していくアプローチ方法です。
それにくらべ直下型はプロジェクト主導で広範囲に業務分析を行い、スピード感を持っておおきな改革効果を狙うアプローチ方法をいいます。
成果の出ている多くの企業では直下型RPA改革を採用しており、本格展開が始まってからアプローチ方法を切り替えていく企業もあります。
なぜ直下型だと大きな効果が出るのか?という疑問が出てくると思います。
それは、「投資効果の大きい業務選定」「全社的なルール・制度の改革」「デジタル化前提で業務課題発見」の3つにあります。
まず、投資効果の大きい業務選定について、現場型では現場の心理的負担が高い業務が対象になりますが、直下型では第三者による投資対効果を意識した業務選定を行うことができます。
そのため、客観的に業務時間など数値的な効果が大きい業務を対象とすることができます。
次に全社的な制度変更・ルール変更について、現場型であれば部門内での狭い取り組みになりますが、直下型では全社的な取り組みが可能になります。
全社ルールや制度まで踏み込み、各々のルールや制度が存在する目的を確認して、本当に必要かを改めて検討することで、プロセスの抜本的な見直しに繋がっていきます。
3つ目にデジタル化前提での業務課題発見ですが、現場型では、例外業務など現場の負担感が大きい業務が自動化対象となりますが、直下型では現場で一見体制や手順が確立された業務がデジタル化の対象になっていきます。

ポイント②トップダウンの改革

成果を出すための推進方法として、トップダウンも必要なものになります。
新しいシステムを導入する際、必ず社員からの反発が出てしまいます。
その反発が大きいものにならないよう、全社を巻き込んだ業務改革を行うため、強いリーダーシップを持つ役員をリーダーにたて、取り組み推進していくことです。
現場での業務改革の実行に向け、実務的な決裁権限を持つ現場部長クラスのコミットも重要になります。
例えば、社長自らプロジェクトの責任者を担い、プロジェクトリーダーとして、全社を動かし、改善をリードできる役員を置きます。
アドバイザーとして専務、各部門に業務の権限を持ち、改善にコミットできる部長クラスがいれば、成果を出すための推進体制と言えるでしょう。

Blue Prismに関する資格

まもなくRPA全盛期を迎えます。
そのときに、Blue Prismが必ず主役になってきます。
またEXCELなどのOffice製品を使える技能と同様に、Blue Prismを自在に使える能力を、今後の人材には求められるようになるでしょう。
そしてBlue Prismを使える能力を認定する試験が、すでに存在していることはご存知でしょうか。
それがBlue Prism公式開発者認定試験です。
この認定試験はBlue Prism社が認定した講座・研修を修了することで受験することができる資格となっており、現在に国内で認定資格を取得できる研修業者はRPAテクノロジーズ社のみとなっています。
過去問の傾向を分析したアドバイスなどを元に勉強することができるので、取得難易度はそれほど高いものではないです。
RPAベンダーやその認定研修業者などが客観的指標に基づいて認定した資格であるので、これを持っていることで一定レベルの開発能力があることがわかります。
各社が提供している研修コンテンツは体系的に基礎から学べるようになっているので、効率的、かつ短期間でしっかりとした開発技術を身に着けることができ、資格取得試験で知識の確認ができるので、みっちり勉強したい方にはぴったりの資格ではないでしょうか。
今後は一定の業務が、RPAで自動化されるのが当たり前になるため、使いこなせる人材が多いほど優位に自動化を進めていけます。

Blue Prismまとめ

イギリスで2001年に設立された、RPAの老舗ベンダーです。
自動化のもつ革新力に早くから注目したRPAのパイオニアであり、変化する市場に柔軟かつ迅速に対応できるRPAツールを提供しています。
アマゾンウェブサービスやMicrosoftなどクラウドパートナーとの密接な連携によってデジタルワークフォースを強化することで、より簡単な運用やセキュリティ面の強化など様々なメリットが得られるでしょう。
誰でも手軽に扱えて、しかもさまざまな業務を横断的に自動化できるシステムに、多くの組織がありあまるほどの魅力を感じることでしょう。
これからRPAの導入を考えているのなら、Blue Prismがその筆頭になること間違いなしです。

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