ウェブサイトの制作に欠かせないのがキーワード選びです。どれだけ素晴らしいコンテンツを作ろうとしても、キーワードが入っていなければ、上位表示されることはないでしょう。なぜなら検索ユーザーは、検索エンジンからキーワードを通してウェブサイトに訪れるから。いくら検索エンジンの精度が上がっても機械ですから、コンテンツ内容から100%製作者の意図を読み取ることはできません。そのためコンテンツ毎にターゲットキーワードを設定しなければ、検索ユーザーと検索エンジンの両方に評価してもらうことはできないのです。

本稿ではキーワードについての考え方と、ロングテール戦略について解説します。

コンテンツ製作はキーワード選定が大切

コンテンツ製作にはキーワード選定が必須です。

またキーワード選定をしなければ、そもそもウェブサイトを設計することもむずかしいはず。

なぜならすべてはキーワードを通して、検索ユーザーの悩みを推測し、構造化したうえでコンテンツを作るからです。それにだれにも検索されていない、需要がゼロのキーワードで上位表示されても、何の意味もありません。集客のため、そしてユーザーの悩みに応えるためにも、正しいキーワード選定方法を知る必要があるのです。

ビッグキーワードとスモールキーワード

ウェブマーケティングにおけるキーワードは、大きく分けて「ビッグキーワード」と「スモールキーワード」の2つ。

厳密には中間に「ミドルキーワード」も含めて3種類に分類されることもありますが、本稿ではビッグキーワードとスモールキーワードの2つで分類します。その名称の通り、ビッグキーワードは検索回数がとくに多いキーワード、スモールキーワードは検索回数が少ないキーワードのこと。

ビッグキーワードだからよい、スモールキーワードだからよくないということはなく、どちらにメリットとデメリットの両方があります。基本的にはスモールキーワードから狙うのが王道です。

ビッグキーワードのメリットとデメリット

ビッグキーワードの定義は、人によっても異なりますが、一般的には月間の検索回数が1万回以上のキーワードを指します。ほとんどの場合「一語」からなる単一のキーワードです。

かなりの検索回数が見込めることから、どのサイト運営者も狙っているキーワード。短期間での攻略はかなりむずかしいため、時間をかけた長期戦となるでしょう。上位表示できればアクセス数が期待できる

ビッグキーワードで1つでも1位になると、おどろくほどアクセスが集まります。また1つでもビッグキーワードで上位表示できるほどになると、サイトの評価も高くなっていることから、その時点で相当な数のスモールキーワードも獲得できているはず。

それまでとは次元の違うアクセス数になるため、ウェブサイトの担当者としては、いつかは獲得したいキーワードです。

また、ビッグキーワードは検索意図が曖昧で売上につながりにくいということも言えます。

たくさんのアクセス数が集まる一方で、ビッグキーワードは検索意図が曖昧なケースがほとんど。商品名などであれば、ある程度は明確ですが、たとえば「電車」という単語だと、検索ユーザーが何を求めて検索しているのかが不明確です。電車の歴史について知りたいのか、時刻表や乗り換えについて知りたいのか、電車の型について知りたいのか、人によってかなり変わるはず。

そのためアクセス数は増えても、売上にはつながりにくいこともあるのです。またビッグキーワードは、だれもが狙うSEOの最終的な目標でもあります。

そのため激戦となりやすく、順位がなかなか安定しないこともデメリットだといえるでしょう。

スモールキーワードのメリットとデメリット

スモールキーワードは、一般的には月間で1万回以下のキーワードを指します。スモールキーワードのほとんどは、「二語」から「三語」からなる複合キーワードです。

検索回数は少ないですが、どのウェブサイトでも小さなキーワードで上位表示することがスタート。スモールキーワードで上位を取れていないのに、ビッグキーワードで上位表示されることはありません。

また、ビッグキーワードと比べ、スモールキーワードはニーズが明確です。

スモールキーワードの最大のメリットは、ニーズがはっきりと見えていることです。キーワードに対するニーズは、一語よりも二語、二語よりも三語の方が顕在化します。

たとえば「電車」というキーワードだけであれば、目的はいくつにも考えようがありますが、「電車 乗換案内」なら明確です。また「電車 乗換 山手線」なら、さらに目的がはっきりします。仮に電車の乗換案内サービスをしているウェブサイトを製作するのなら、月間の検索回数が多い「電車」よりも、検索回数は少なくても「電車 乗換案内」で上位表示する方が利用してもらえる可能性が高いでしょう。

このようにキーワードは語数が多くなるほどニーズが明確になり、その分コンテンツも作りやすくなるため、成果にもつながりやすいのです。

スモールキーワードであれば、ある程度は短期間でも上位表示ができます。

なぜならスモールキーワードは、ビッグキーワードとくらべると、ライバルが大幅に少なくなるからです。もちろん購買意欲が高いキーワードであれば、スモールキーワードでも激戦となる場合もありますが、全体的に見ると上位表示の難易度は下がります。そのためはじめのうちは、たくさんのスモールキーワードで上位表示をすることを積み重ねることが大事なのです。

スモールキーワードのデメリットは、一つひとつの検索回数は少ないために、まとまったアクセス数が望めないことです。ビッグキーワードは、ニーズが読みづらいとはいえ、上位表示できれば大幅に成約数は増えるもの。そのためまとまったアクセス数は魅力的ですが、スモールキーワードだけでまとまったアクセス数は集められません。

ロングテール戦略

SEOの戦略の中に、ロングテールと呼ばれる戦略があります。ビッグキーワードだけでアクセス数を稼ぐのではなく、購買につながりやすい、または潜在的にニーズのあるスモールキーワードを狙っていく戦略。

一つひとつのキーワードボリュームは小さくても、積み重ねることで、ある程度は大きなアクセス数が達成できるという考え方です。またビッグキーワードを狙うことは、ロングテール戦略の積み重ねでもあります。

キーワードの網羅性

検索エンジンが、ウェブサイトを評価する基準の1つに「キーワードの網羅性」があります。

キーワードの網羅性とは、特定のキーワードに関連するコンテンツを網羅的に作成すること。網羅的にコンテンツを作ると、そのウェブサイトだけでユーザーの疑問や悩みはすべて解決できる可能性があります。検索エンジンは、このように網羅性の高いウェブサイトを評価するのです。

もちろん網羅すればよいということではなく、それぞれのコンテンツが検索意図からズレていれば、評価されないので注意してください。

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スモールキーワードを積み重ねてビッグキーワードを狙う

一つひとつは少ない検索回数のキーワードであっても、網羅的にコンテンツを作成することで評価は少しずつ溜まっていきます。そしてこのようなスモールキーワードを積み重ねることで、最終的には自然とビッグキーワードで上位表示されるのが理想です。

またこの方法以外に、ビッグキーワードで上位表示させる方法はないといってもよいでしょう。小さな積み重ねが、最終的には大きな結果へと直結しているのです。最終的にビッグキーワードを狙うつもりで、スモールキーワードに対するコンテンツを網羅的にていねいに製作する。

これがSEOの王道であり、最良の手順です。