働き方改革が進む中、副業解禁も進められていますが、早くから副業を解禁しているのが、フリマアプリ運営でおなじみのメルカリ。
メルカリでは、フレックスタイム導入を始めとした革新的な労働形態が取り入れられていますが、その反面、在宅ワークは原則不可というルールもあるようです。

実はメルカリでは「改革」が行われているのではなく、企業ポリシーに沿って、ルールが作られているというだけ。
企業の設立が新しいこともあり、従来型企業のような運営方法に縛られていない企業なのです。

メルカリの方針とは

メルカリ最大のポリシーは「Go Bold」。大胆にやれということです。
つまり、会社のためになると思えば、何でもやってみる。これが企業の大きな礎になっている。
副業が解禁されているのも、その方が企業にとって有益なアイディアが出るのではないかという発想から。

そのため、メルカリはフレックスタイム制を取っており、しかもコアタイムは午後12時からの4時間程度。
会社に拘束される時間はとても少ない。自分の裁量でモノを考え、事を運べということ。
また、コアタイムが少ないということは、育児介護を始めとしたプライベートを優先するのも自由ということ。
時間の融通が利く代わりに、企業貢献はするようにということです。

在宅ワークがないのも、同じ理念によるもの。
企業が新しいものを生むためには「リアルな顔合わせ」が欠かせないと考えるのがメルカリ。
そのため、出勤はすべての社員に義務付けられています。ただし拘束時間は短くて済むよう、コアタイムは短めという方法で対応しているのですね。

全ての社員を平等に扱う

こういったルール作りの裏には「社員を平等に扱う」という考え方があります。
例えば在宅ワークを認めた場合、顔を合わせなくて良いという「特別扱い」の社員ができることになる。
これをメルカリはよしとしない。その代わりに、コアタイムを短くし、裁量を広げることで、社員の平等性を担保しているのです。

つまりメルカリは、働き方自体は自由である代わりに、ポリシーは非常にしっかりしている。
「Go Bold」精神に基づき、働くことについては、制限がないが、そうではない社員はいらないともいえる。
そのため、入社時に、かなり人を選ぶ会社ともいえます。

縁故入社はいけないのか

メルカリに入社する人材は、まずインターン経験者が多い。
そして人の紹介というケースも多いようです。それというのも、企業ポリシーを理解している人材でないと、企業にとっては使えない人材となるから。

まず、メルカリのポリシーを理解、共感する人材であることが、メルカリ社員であることの第一事項なのです。

そして、こうして取った人材をかなり小まめに、細かく評価する。
そのため、メルカリでは、無制限昇給制度という際限のない昇給制度も存在します。
皆がポリシーに基づき、平等な環境で働く。そこで結果を出した者は、金銭報酬という形でしっかりと評価されるということ。
そのため、メルカリでは、人を採用する、そして育てるといった人材選択や育成に大きな力が注がれているのです。

よく企業の人材採用に関して、平等性が説かれますが、それは機会の平等性や透明性であって、誰でも入りたい会社に入社できるということではない。
メルカリのような企業の場合、まず企業ポリシーを理解できない人材はいらない。
そうすると、おのずとメルカリの社員から話を聞き、そういう会社ならぜひ行ってみたいという人材が来やすくなります。

こういった企業風土であることは、企業側が明言しているわけですから、メルカリに入りたい場合はメルカリにインターンに行く方法や社員と接点を持つ方法を考えればよい。
企業は、ボランティア団体ではなく、営利を生み出す団体、当然そのための構成要因を選ぶ権利があるのです。

求心力のある企業へ

こうして採用した人材を、しっかりと育て評価する。
元よりメルカリの場合、企業貢献しようという意識の薄い人材は採用されない。
まず「メルカリのために」と考える社員ばかりです。

こういうポリシーがしっかり根付いていれば、副業などで得た経験が企業に還元される可能性が大きくなる。

企業が副業解禁を行う際に、心配されることの1つが「本業がおろそかになること」ですが、本業を決しておろそかにしない風土がすでにできているからこそ、副業を進められるということ。

副業をどの程度認めるかは各企業の考え方次第ですが、いずれにしても、本業への企業貢献は絶対に必要なこと。
そうでなくては、中途半端な労働者があちこちに存在し、成長しない企業が多数存在することになってしまう。

企業に貢献してもらうため、福利厚生を手厚くして社員の健康を守るというのは大事なこと。
しかし、何のために健康を維持してもらうのかといえば、それは企業に役立つ人材でいてもらうため。
「会社の戦力になる」という意識については、どこまでもシビアでなくてはいけない。それが企業という集団のあり方なのです。