「しっかり休む」を定着させるには

休みといえば土日祝日、しかし働き方改革に伴い「週休3日」という企業も出てきているようです。

そんな中ニュージーランドの企業が「週休3日」の成果について実験。
週休3日は「効果的」という結果が出たようです。

引用記事によれば、実験の期間は8週間。週37.5時間勤務から30時間勤務へ変更したところ、総作業量に変化はなく作業効率が20%アップ。
またリーダーシップ、自由度などもアップ。

そしてストレスレベルが減少、ワークライフバランスが大幅アップしたという結果が出ています。
この実験結果が興味深いのは、「自宅にいる時間が充実する」という点。

土日休暇の場合、金曜の夜遅くまで仕事、土曜は寝だめをしておしまい。
日曜も何となくダラダラ過ごし、午後から明日の準備モードということになりがち。
「リフレッシュ」の「フレッシュ」さがなく、長時間睡眠の延長のようになってしまいます。

これでは、休暇の意味が半減。
休みというのは、仕事から離れて心身を休めるという意味もありますが、別の世界に身を置き、気分転換を図る。
また新しいことを身につけるなど、別の時間を持つ意味もあります。

家族がいる場合、子供としっかり遊ぶこともその1つ。
しかし日本の場合、休日子供のレジャーに付き合い、さらに疲労増加なんてことにもなりかねません。
2日間休暇の場合、休暇が必ず仕事の翌日か仕事の前日になります。完全に仕事と切り離された日がない。

そうなると家族サービスもなるべく疲れないように、という発想になりがち。
いきおい土曜はたっぷり寝て、午後から家族に付き合うという形になったりします。
それを考えると「独立した1日」があるだけで、休日は有意義に使えそうですね。

ですが、日本の「週休3日」企業の状況を見てみると、それ以前に問題が潜んでいることがわかります。

日本の「週休3日の実態」とは?

引用記事には、現在、週休3日を採用する日本企業を2パターンに分類しています。

1つ目は、佐川急便、ファーストリテイリングなど、1日の勤務が10時間以上あるケース。
いわゆる「キツイ職場」ですね。まとめて働き、まとめて休む方法を採用。
週の休み時間自体数は、週休2日と同じだけあります。
医療機関もこういった働き方が多いかもしれません。

2つ目は ヤフー、日本IBMなど労働時間自体を減らしているケース。
しかしこのケースではその分給与が下がります。

実は、今回の記事に出てくる「ニュージーランド企業の実験」は、週3日にした場合でも給与額が同じという条件での実験。
本来、休暇を多くとる意義は「仕事の効率を上げること」にあります。

作業効率が上がらなくては、企業としては必要以上に社員を休ませるメリットがない。
休暇は労働者の権利ですが、週休2日の休みがあれば、過重労働ではないと思われる。

休みを2日から3日に増やす場合、増えた「1日分の休暇」だけ、もしくはそれ以上の成果が出るかどうかが「増やすかどうか」の分岐点。

しかし、日本企業の週休3日の実態を見てみると、シフト勤務のイレギュラーであったり、労働量と給与の減少であったり、と労働者側のメリットがあまり存在しません。

ノー残業も同じことが言えますが、労働時間を短くしても、給与が減るだけとなれば、今まで通りの働き方をしたいと思うのが当たり前。
週休3日が浸透するかどうかは「成果で判断」できるかどうかにかかっているのです。

労働市場の「横並び」

日本企業の休みが取りづらい実態として、他の企業の休暇が挙げられます。
いわゆる平日が便利なのは、全員働いているから。

仕事の効率というのは、自分1人の作業であれば、比較的工夫はしやすい。
しかし「他社に連絡」という事項が入ってくると、スケジュールのすり合わせが必要になります。
こうして延べ労働時間自体が長くなることが考えられる。
連絡系統については、チャットツールを用いるなど、工夫の余地があります。

また24時間開いているコンビニなど、労働時間の延べ時間が多い労働も多い。
コンビニが開いているから、残業が可能という見方もできます。
宅配などの時間指定も当たり前。こういった便利さが、逆に休みや働き方をタイトにしている可能性もあります。

コンビニや宅配が特定の時間にしか存在しないとする。
そうすると、その時刻を考えながら逆算して行動する必要が出てきます。
「ダラダラ行動」が減少する可能性があるのです。

「いつでもやれる」「みんながやれる」という思考、そして成果が給与に反映されない状況。この両方が変わらない限り、特に頑張って仕事を切り上げようという気にならないのではないか。
現状では、労働時間が多少長めの方が「労働者には心地よい環境」になってしまうと考えられる。「ゆるく長く」が板に付いているのが、日本人の働き方の現状。

むしろ、育児や介護の受皿がなく、時間の使い方を工夫せざるを得ない状況が先行しているのが、何とも皮肉な感じですね。