組織人でいるメリット、デメリット

ついに時代は令和に突入、10連休のあとには本格的に新時代がスタートします。
しかし、改元騒動のわりに、結局仕事のやり方は変わっていない。
会社も自分も昭和のままかもしれない‥なんてこともあるかもしれませんね。

自分で仕事の方法を変えようと思うとき、環境を変えるという方法があります。
残業をやめてみる、異動をする。
1番大きな変更方法は「フリー」になること。

実は昭和の時代にも「脱サラ」という言葉がはやったくらい、組織からリタイアして、違う働き方をするブームがありました。
ただし、昭和の場合は、高度経済成長期。ある程度、仕事はうまくいっているが物足りない、または自分のやるべきことはやや違うと感じる。
そういった理由で、まったく違う職種に転職していた。

しかし、令和の時代は、雇用の安定保障が少ない時代。
また1つの企業に勤務していても、明日になれば仕事内容がガラリと変わる時代。誰でもフリーで働ける心構えが必要になってきたといえます。

今回の引用記事は、平成「お茶の間のスター」がなぜフリーになったのか?
という内容。
どちらかというと、恵まれた環境にいながら、別のステージを求めたという意味では「脱サラ」タイプかもしれません。
ご存知、元NHKアナウンサー有働由美子さんの話です。

元々NHKアナウンサーとして、安定したアナウンス力から、コメディーもこなせるセンスを持ち合わせている有能なアナウンサー。
そんな有働由美子さんの名前をさらに有名にしたのが、NHKの人気番組「アサイチ」です。

女性アナウンサーは、男性人気を得られるものの、女性受けが悪い。また見た目はよいが技術が伴っていないなど、何かしら欠点を取り上げられがち。

有働由美子アナウンサーは、高いアナウンス力に加え、それまでのNHKアナウンサーにはなかった「ぶっちゃけ力」で高い人気を博することに。
NHKは公共放送、子供に聞かせたくない、いわゆるタブー用語を回避する傾向にありましたが、有働由美子アナウンサーが担当する「アサイチ」でその慣習を壊すことに。

現在、NHKは、セックスから介護、犯罪まで、幅広いテーマを深く追求する局としての地位を確立しています。

そんな有働由美子アナウンサーのスター性に「独立」のうわさは絶えませんでした。噂のメインは「収入」。
NHKアナウンサーとしては、トップクラスの収入を得ていたと思われる有働由美子アナウンサーですが、フリーになれば取り合いが始まる。
当然、収入も跳ね上がる。それと同時に「NHKアナウンサーだから魅力がある」という意見もありました。

そして、有働由美子アナウンサーは、平成の残り僅かというところで、NHKを退社。フリーという道を選択しています。
その決断理由は何だったのでしょう。

知らないうちに組織に染まる

まず1つ目の理由は「現場での報道がやりたい」ということ。
キャリアを積むと、NHKでは現場から遠ざかり、責任者という立ち位置にシフトしていきます。どこの企業でも同じようになっていきますね。
自分が現場の一線にいるというよりは、後進の指導に回るようになっていきます。
そういった環境が不満だったことが1つ。

有働由美子さんの場合、アナウンサーとして「現場にいる人」でもある。しかし、現場での発想が「NHKで放送する場合」という前提付きの考え方になってしまっていることに気づいたそう。

「NHKらしからぬ」と言われた有働由美子アナウンサーですが、実際は「局の名前」にとらわれて仕事をしていたよう。
しかし「NHKらしからぬ」という表現をされる時点で、「NHKだから」という意味になる。看板番組があることで、その殻に閉じ込められてしまったようなのですね。
一定年齢を経て、ある程度の地位を築いた人には、こういったことが起きがち。

何をするかではなく、「自分は何を求められているか」を考える。
もちろんこの考え方は組織には大事なことですが、組織自体が変化しにくいというデメリットもある。
「NHKを変えた」とさえ言われた有働由美子さんですが、いつしかその役割をこなすだけといってもいい状態になっていたようです。

フリーランスの難しさとは

そんな状態を変え「面白いことを伝える、掘り下げる」という報道を志した原点に帰りたいと感じた有働由美子さん。
しかしフリーになってぶつかった壁は「NHKですが」と言えないこと。

取材をする場合、局の名前があれば相手が信用して、取材を受けてくれやすいですが、フリーの場合そうではない。
有働由美子さん並みのネームバリューがあっても、やはりその壁は高いのです。
そして現在は、頭を下げ、話を聞くという作業からスタートしているよう。

有働由美子アナウンサーの判断に対する評価は、2つに分かれることでしょう。

まず、組織のトップに行ける地位の人間はそんなにいるわけではない。
外部からの評価も高い人であれば、そのまま組織に能力を還元するべきという考え方。

もう1つはご本人の選択どおり、盤石な地位があるからこそのチャレンジをすること。
どちらが正解ともいえません。言えることがあるとすれば、組織を変えるというのは、それだけ難しいということです。