転職=悪ではないが‥

新しい時代を迎え、働く人の心構えも一新。
しかし、新時代の幕開けは5月。元々「5月病」など組織に適応できない人間が出始める時期でもあります。
とはいえ5月病の多くは自然治癒。より大きな人材となって会社に貢献する社員の方が多いのですが、辞める人間もゼロではない。

もちろん、会社を辞めることが悪いわけではない。
明らかに自分に合っていない会社だと分かれば、辞めて他の会社に移る方がよい。
また終身雇用制が崩壊した現在、会社から見ても、人材が流動するのはマイナス点にはならない。
とはいえ、あまりに社員が多く辞めてしまう会社には、やはり問題があるといえそう。
「社員が辞める会社」の問題点はどこにあるのでしょう。

引用記事には、10の問題点が挙げられていますが、総合すると「人材育成力のない会社」といえそう。具体的に見て行きましょう。

ほったらかしで人は育たない

まず「社員をすぐ即戦力にする会社」。
「バイト急募」という広告が出やすい業種、外食、プログラミング、製造などの職種がこういった環境になりやすいといえます。

仕事の性質上、仕方がない面もありますが、何だかわからないうちに、現場に放り込まれ、叱られる。そして先はどうなるのかわからない。
これでは、仕事を続けるモチベーションは低下してしまいます。

こういった状況は、上司がフォローするなどの形で離職を防ぐことが可能。
こういった職種はベテランと同列に扱われることも多く、新入りが劣等感を感じやすい現場でもある。
「今はできなくても当たり前、必ず成長していく、それを見守る人間がいる」と伝えることが大事です。

即戦力であるということは、企業から見れば欠かせない人材。
またうまいフォローを受けて育った人材は、同じように下の世代を育てることでしょう。社員の定着率が上がることも期待できます。

また、即戦力を通り越して、新しい技術や創造力を新入りに任せるケースも見られます。
「新しい風を入れてください」というケースですね。期待するのはいいことですが、それ以前に新しく入った人間は、まずどういう場所なのかを把握しているわけではない。
新入社員の場合「社会で働く」という経験自体が初めてのこと。
どんなことでも聞けるようにする、サポートする人材を置くなど、やはりフォローやバックアップ体制が必要になります。

細かい点としては「職場の不文律」を伝えることも大切。
「空気を読む」ことが重んじられる現代、入社時に1番関心を持たれることといってもいいかもしれません。
「こういう場面ではスーツは着ない」など、ちょっとしたことを教えるだけで、職場での安心感は格段にアップ。

また「不文律」を教えるということは「仲間である」と言っているのと同じ。
帰属意識を持ちやすくなるのです。

職場が暗い

また暗い職場も、辞めたいと思う原因の1つ。
「この業種、もう終わっているよね。」と言われ、そこに腰を据えたくなる人間はあまりいない。
労働とは金銭報酬を得る作業。つまり生活がかかっています。それが破たんするとわかっている場合、あまり続ける気にはなれない。

しかし、衰退していく職種であっても、新しい作業を生むことはできます。
たとえば、銀行。今までのような窓口業務は減るかもしれません。
しかし、新たな形で顧客を獲得していく方法はあるでしょう。今まで一般日本人になじみが薄かった「投資の世界を広げる」といった考え方もあります。

これからの時代、どんな業種であっても、仕事内容はどんどん変化していくと考えられる。
「どのようにしたら、変化に対応できるのか。より面白い作業ができるのか。」
そういった考え方をしない限り、新卒はおろか、顧客も逃げてしまう可能性が高くなります。

また「挨拶がない」など、わかりやすい暗さもNG。
余裕のなさ、空気の悪さは、居心地の悪さを呼びます。どれだけやる気があり、能力のある人間でも、受け身になってしまいがち。
「前向きさ」は職場において、非常に大事な要素なのです。

いつまでも新人扱い

フォローのない職場も困りますが、いつまでたっても「新人扱い」も、また困ったもの。
転職組の「よそ者扱い」も同じことがいえます。
そもそも1人前とみなしたいからこそ、新しく入ってきた人間にはフォローを付ける。
いつまでも新人では、階級制があり、会社は変わりませんと言っているのに等しい。これまた希望を感じにくくなります。

また社風自体が古すぎるというケースもあります。
長すぎる会議やシステムが存在する。そしてそれを誰も変えようとしない。
こういった会社にいて、休みの日に他社に就職した社員と話をしてみる。
そちらは、どんどんアップデートしていたとなれば、危機を感じても不思議ではない。
「前向きな空気」だけでなく、実際に会社が前に向かって進もうとしているか、どうかは、当然ながらとても大事。

最後にどのような現場であっても、人間関係のいさかいは出てきます。
「生理的に受け付けない」など、多様な価値観を持つ人間がそろえばそろうほど、衝突も起きやすくなる。
こういった場合も、やはりフォローする人材がいるか、どうかが大きなポイント。

フォローができる人間であれば、それだけで会社に居場所ができるとも言えます。フォロー力は労働者の大きなスキルと言えるでしょう。