コンサルの目から見た働き方改革

ブラック企業や長時間労働による過労が大きな社会問題となり、こういった状況を改善するコンサルタントの仕事も増えています。

しかし、コンサルの目から見ると「生産性」という意味を取り違えていること、会社が非常に多いことに気づきます。

AIで考えてみましょう。書類を作るのに、手書きにするか、AIに任せるか?
後者にした方が早く、人の手を使うことがない。
少ない労働力で仕事がはかどります。これが「生産性の高さ」である。
このような理解が多いのです。

完全な間違いとは言いませんが、これはただの「効率アップ」であり、「生産性の向上」とは言いません。
「生産性を上げる」とは、ここに付加価値や新しいアイディアを足すことで、
会社の生産能力を上げるようにすること。

しかし、多くの企業では「無駄を省くこと」=「生産性の向上」という誤解をしていることが多いのです。
無駄を省くことは大事であり、生産性を向上させる要因にはなりますが、イコールではありません。


生産性の向上とは

生産性を向上すること=1時間辺りの生産量を増やすことではない。
もちろん「量を増やす」ことが、その会社の最善の選択肢であることもある。

まず「生産性」が何かを考えること、そして実行に移すことが「生産性の向上」なのです。
具体的に洋服販売で考えてみましょう。洋服が売れない状況で、生産量を増やす努力をしてもしょうがないですね。

どんな打開策があるでしょう。まず営業では、ネットを駆使するなどの方法があります。あるいは限定品として売る場所や時間の工夫をする。
こういった工夫には、資金と人材が必要になります。

生産性を上げるためには、それを実行する人手や資金があることが大前提なのですが、それが欠けたまま「生産性の向上」をコンサルに丸投げするケースが非常に多いのですね。

「向上」とは、現状より上を目指すこと、当然さらなる努力が必要になるのですが「生産性の向上」の結果「楽が生まれる」と誤解する会社も多い。

生産性とは「結果を出すこと」です。世界で活躍するスポーツ選手を見れば解りますが、24時間その競技でベストな結果を出すための努力をしています。
その代わり、練習時間が長いとも言いきれない。

この「長くない」部分だけを真似していては、人も会社も劣化するだけ。
「生産性」の意味を取り違えると、「使えない」新人がどんどん出てくる可能性があるのです。

まず人を育てる

スポーツ選手の練習時間が、仮に短いとする。なぜそうなのか、というと、24時間自分と向き合い続け、試行錯誤をしつつ、自分に必要な方法を身につけているから。

つまり彼らも「下手な時代」は、無駄に長い練習を経験しているのです。
その結果、人によっては「長い時間を取る方がよい」という人もいますし「短めがベスト」という人も出てきます。
まず、実際に動かなくては、どうすれば1番よい結果が出せるのか?がわかるはずもない。

若手社員にも同じことが言えます。まずあらゆることをさせてみる。そして考えさせる。何より大事なのが「結果として表に出すこと」です。
電話の応対本を読んだから、完璧な応対が出来るわけではない。場数を踏んでこそ、結果は出るのです。
そのために、時には長時間労働が必要なこともあります。もっとも、これが行きすぎると「単純な無駄」にはなります。

そしてこういう人材に「高い目標」を持たせること、そしてそれを当たり前になるほど、身につけさせること。
「生産性の向上」に必要なのは、努力をして結果を得ようとする人材であり、うまく手抜きをする社員ではありません。

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