障がい者雇用が進む大企業、そうではない中小企業

障がい者雇用は、もはや当たり前の時代。現在従業員50人以上の会社は従業員の2.2%以上は、障がい者を雇用しなくてはいけません。
そして3年後にこの数字は2,3%に引き上げられます。

この背景には、まず精神障がい者の増加、そして障がい者の就業環境整備があります。
しかし、現実にはこの数値を達成している大企業が半数、できていない中小規模が半数と、2つに分かれているのです。

障がい者の雇用割合に達しない場合は罰則があり、従業員が100人超~200人以下の企業は1人につき4万円、200人以上の企業では5万円の罰金を払わなくてはいけない。
逆に達成した企業には、調整金が支給されます。

現状は、障がい者をたくさん雇い、お金をもらう大企業と、無理なのでお金を払い免除してもらう中小企業という構図。

しかし、ここでふと疑問がわく。障がい者雇用は「障がい者が会社の戦力になるから」ではないのか?
少なくともお金で「枠」を調整するような考え方では、障がい者を「無理に雇用」していると思われても仕方がない。

障がい者に無理な仕事とは?

大企業の障がい者雇用が進んでいるのは、職種の幅が広く、単調作業など「障がい者向き」の作業を1つの部門にして任せられる。
一方、中小企業は営業しかない職業もある。障がい者に出来る仕事がない、というのが主な理由。

しかし、ここで疑問。障がい者は、身体障がい者、知的障がい者、精神障がい者の3つに分かれます。
それぞれに該当する人が1人ずついるとする。全員、特技が同じなのでしょうか?
少なくとも障がいのタイプが違うのですから、その可能性は低い。

そして同じ障がいがある人でも、性格は異なる。
全員が単調作業に向くわけでもなければ、営業に向かないわけでもないのです。

進む障がい者の接客

それを実践したのがKDDIの「カフェ」障がい者が接客を行い、人気スポットになっています。
従業員は15人ほどですが、全員が接客をしているわけではなく、適性に応じてバックヤード担当、メニュー開発などいろいろなジャンルを担当。
全員が不得手な「お勘定」については、電子マネーの導入などの工夫をしているそう。
人気の理由は「従業員の雰囲気の良さ」にあるようです。

KDDIのほか、第一生命、ヤマトなどがこの動きに追随。障がい者の場合、自他ともに適正に気付いていない。やってみて向き不向きがわかることが多い。
そのため、まず実践してみる、それを踏まえて教育を行う、そういう制度ができつつあるよう。

言うまでもなく、障がい者雇用は「障がい者が会社の戦力になる」から。
そのためには育てる、適材適所の配置といった考え方が必要。
現状では、まだ「ハンデのある人を義務で雇う」面が強いようですが、障がい者の特性をどれだけ仕事に活かせるか?が、今後の企業の成長に大きく関わってきそうです。

また障がい者も無条件で雇用されるわけではない。「企業が欲しがる人材」として努力をしていくことが、求められていくでしょう。