システムを作るのは人間である

企業にロボット導入というと「ペッパー」のような物体をイメージしてしまいますが、現実には「ソフトウエア」という形で、導入が進んでいるよう。

現在の主流は、RPA(ロボティクス・プロセス・オートメーション)と呼ばれるもので、例えば、経費申請した場合、検索機能などを使い、金額を照合してくれるのです。

このシステムが人気なのは「経費申請の確認」だけをするのではない。
人間が行う機械的な作業であれば、何でも対応するという点。特定の作業にのみ対応するわけではないので、単純作業全般に応用可能なんです。

日本生命保険では、取扱保険数の増加に伴い、顧客情報入力など4業務でRPAを導入。今では20%弱の業務をRPAが担っているよう。

単調な事務作業は全部RPAに任せられる!ということで、今、企業の間で人気が高まっているようですね。
人手不足がより深刻な地方企業にとっても福音。

そのため、現在RPAを扱う企業は、何と350社以上。NTTデータ、RPAホールディングスなどの売り上げは絶好調。
いいこと尽くしのように見えますが、実は落とし穴もあるようです。

指示を出すのは人間である

試験運用中のマルエツは「導入可能な部門では、9割近くの業務削減が可能」と高評価を与えています。
しかしその反面、「まず業務の棚おろしが必要」として、自社業務の効率化を図っているようです。

RPAは事務など命令された作業は、人間にはかなわないスピードでこなす。
しかし、全体のシステムの把握や例外事例への対応をしてくれるわけではない。

入力、照会作業を行うだけなら、人より早い。
そこに来客があった場合、人間であれば手を止め対応するかもしれないが、ソフトはしない。
RPAが担うのは、あくまで「命令された作業」、部分的な業務担当だけ。
ですから単調作業だけを取り出し、任せる場合は、非常にRPAは便利なツールです。

しかし、1人の事務員が入力作業、来客電話対応など、複数のタスクをこなしている場合、RPAに任せる案件をピックアップする手間の方が大きくなったりします。

RPAを導入するには、まず「仕事を任せるため」の土台作りが大事。
作業全体の効率化を図り、仕事がうまく流れるようにしておくことです。
そうでないと、RPAの行った作業だけが、大量に山積みにされており、他の業務は進んでいない。
仕事の進捗具合にバラツキが出ただけ、ということにもなりかねません。

また、RPAが作業を担当した場合、人間の負担は軽くなる。
その余力をどうするか?という問題もあります。
人間&RPAの両方を使って、全体の作業効率をアップさせる方法自体は、管理職が考えるしかない。

それをしないで、「流行りのRPA」を検討しても、無駄な時間とコストがかかるだけのよう。流行は自分に合わせて取り入れるもの。
会社の場合も、まず自社の見直しが大事なようです。