早期退職は金額だけで決めてはいけない

50代前半になると、早くも「早期退職」の声も聞かれるようになります。
早くから田舎に戻り、悠々自適生活。こういう生活の方が幸せ。
はたしてそうなのでしょうか。

まず、早期退職の損得を単純にお金で考えてみましょう。
早期退職で、金銭的に得なのは「早期退職優遇制度」
退職金が割り増しされる制度ですが、平均いくら追加されるのか?

早期退職者は勤続25年~29年の人が最も多く、所定内賃金(月収換算)の24カ月分が通常の退職金を得ている(退職給付・年金コンサルティングファーム算出)という試算があります。

単純に考えると定年より2年以上早く退職した場合、そこでマイナスになる。
仮に50代以降、給与が減る、そして退職金が1000万円だとすると、年収200万円にしても5年分にしかならない。

年収200万で、退職金が2000万。それで定年65歳のところ55歳退職で、トントンになるという計算。現実にはこの年収でこの退職金は考えにくい。

また退職金の多い企業は、年金も多めであることが多い。
50代で退職すると、その掛け金が減る。将来の年金額も減ります。

金銭的には、早期退職はどう考えても得にはならないのです。

では早めに資産形成をしておくと、どうなるのか。計算上は、50歳で2億あれば問題はないようですが、これは投資を駆使して達成できる額。
やはり早期退職は金銭的に損しかない。ではやめた方が良いのか?そうとも言い切れません。

生活を第2ステージに変える

では、なぜ早期退職する人が出てくるのか? そして彼らは幸せを感じるのか?
例えば故郷など、田舎にUターンする場合、住居費が安くなる。
つまり現役時代に比べ、出費が抑えられるのです。
また両親の介護や、自身の健康に不安が出てきたとする。
都心の真ん中では、通院にも一苦労、介護帰省費用もバカにならない。
こういう場合は、退職してしまった方が、金銭的にも得なこともある。

また身体にガタが来る50代では、リタイアで健康に良い生活が送れる可能性がある。
無理をして会社にしがみつき、大病を患い出費‥となれば、現役でも収支は一気に苦しくなります。

また田舎の場合、プチ仕事ができる可能性もある。金額が少なくても収入減が確保できれば、それに越したことはない。
また早期に行動すれば、人脈も早めに作ることができる。

こういった生き方の大きな転換は、ある程度余力がないとできません。
早期退職で、別の人生にシフトする、という場合は、早目に退職金をもらい、それを元手に行動することが有効になります。

早期退職をする場合は、まず収支の計算をしてみましょう。そして出来るだけ年金以外の収入源を確保すること。
支出を減らし、頼れる人や場所を作る。
これらが可能なら、ひたすら今の会社にしがみつくのではなく、早期退職を考えてみるのも良いですね。