通勤電車にもまれて

都心部、路線や駅がどんどんできて、便利になっていきます。
‥と言いたいのですが「便利さ」の中身を見てみましょう。
電車の中はすし詰めです。そして皆さん殺気だっています。

こんなときに人身事故が起きたとする。「通勤時間帯とか、マジあり得ないんですけど!」
時間通りに会社に着くより、人の命が大事なのは言うまでもない。
しかし、この本末転倒な状況が日常になってしまっている大都会。
果たして、これを「便利で住みやすい社会」というのか?

一斉通勤はいつ無くなるのか?

通勤に関しては「働き方改革」で在宅ワークやフレックスタイムの導入が進み、満員電車の混雑は緩和されているはず。

しかし9時出社、17時退社という傾向に大きな変化は見られません。
仮にこの時間を避けて、夜21時に仕事をしたとしましょう。
取引先に連絡がつかない、ということがおきる。
結局、働く時間帯や休暇を取る日というのは、ある程度一律になり、満員電車が維持されてしまうのです。

ここで困るのが「ワーキングマザー」
「赤ちゃん連れで出社も可!」と言われたとする。保育所探しが要らない代わりに、満員電車で乳児が潰される、不快、泣く。
周囲のいら立ちと舌打ち。いたたまれない母親。
こういう状況になるのは、目に見えています。

実際、「なぜ、わざわざ乳児を連れて電車に乗るんだ」という声もある。
しかし子供のいる家=マイカー所有とは限りません。

仮に車があったとして、渋滞のリスクが大きい可能性もある。
「だったら、満員になる時間に乗らなくてもいいじゃないか。」という声もあるかもしれません。

しかし母親が会社に行く、病院に通っている、など、電車に乗る人には
さまざまな理由や事情があります。そのための「公共交通」。
通勤時間帯だからといって「通勤」している大人がえらいわけでも、1番優先されるわけでもないのです。

多様性を認める社会になるには

しかし、現実には、通勤電車に乗る大多数は成人。乳児や高齢者は邪魔な存在。
こういう状況で「子供を作って、将来歳を取ったら」という夢を見るのは難しい。

むしろ「子供は作らず」「高齢になった場合のリスクをいかにして回避するか」
というネガティブな発想が先行してしまいます。

公共交通である電車は、いろんな時間にいろんな人が利用するのが当たり前。
満員電車が無くなり、色々な人がいろいろな時間に電車に乗っている光景が普通になれば、少子化は改善されるでしょう。

そもそも満員電車は、母と子どころか万人に優しくない。多数派でさえ不幸な状況になる状況で働く日本人。
多様化以前に「多数派の幸福つくり」から始めなくてはいけない。

しかし、電車の場合、多数派の幸福が多様化を呼ぶ可能性が大きい。
電車も価値観も窮屈でない方が良いものですね。