どうなる働き方改革

6月29日、働き方改革関連法案が衆議院を通過。法律として認められる可能性が高くなってきました。

今回の法案の目玉は「高度プロフェッショナル制度」
年収1075万円以上の専門職には、労働の制限時間を設けず自由に働いてもらうというもの。
「年に104日の休暇を設ける」など休みについて、いくつか定められた条件がありますが、基本的には時間を気にせず、好きなように働ける。

逆に雇用する側から見れば「時間を気にせず、長く働いてもらえる」という見方もできる。
これが「過労死」につながる可能性が高いとして、波紋を呼んでいます。

しかし、今回の働き方改革の骨子は「長時間労働の是正」
現在の長い残業を行う働き方では、労働者の健康を損ねる、またワークライフバランスを崩してしまうことにもつながる。
そうではなく、労働者に「労働の裁量」をゆだねることで、効率の良い働き方ができるようにする。
労働時間だけで給与を決める考え方を減らし「長時間労働は美徳」という考え方を無くしていくのが、今回の法案のポイントのようです。

「労働者の裁量」が絶対条件

今回の高度プロフェッショナル制度は、本人の同意なしには適用できないことになっています。「そんな権利はいらない」と放棄することも可能。

その他、長時間の残業に対して、企業に罰則を設けるなど、長時間労働対策として、評価できる点もあります。

問題は「なぜ残業が発生するのか」ということ。仕事量が多い、人手が足りない、
こういった問題の解決をしなくては、給与が払えないという本末転倒なことが起きてしまいます。

「長時間労働是正」を活かすには、企業の方針をしっかり決め、労働者に伝える。
その上で労働者に働く裁量を持ってもらう。これが欠かせない条件になります。

「高プロ制度」も同じ、雇用側に力があると「無制限労働」など悪用される可能性ができる。しかし、労働者に裁量を与え、企業貢献してもらえば、本来の目的を達成できるのです。

いずれにしても「働き方改革関連法案」は、労働者に働く裁量がある、という前提がなければ成立しない考え方。
各企業が労働者にどれだけ「働く裁量」を持たせるか?が大事なポイントになってくるよう。

長時間労働は労働者にとっても問題ですが、社員の力を会社に活かせない、という意味では、企業にとっても大きな損失。
「労働者をどれだけ有効に使えるか?」を、労働者1人ひとりと話し合い、全社員に活躍してもらう。それができるかどうかが、今回の法案の意義を左右しそうです。