「はたらいて笑おう」の答えは‥

「はたらいて笑おう」という広告を2017年に貼り出し、話題を呼んだ人材サービス企業「パーソルホールディングス」。
2018年1月からは、「はたらくって、笑うためじゃなくて生きるためです」という広告が登場。

2017年版と2つ並んでポスターが貼られていたり、CMになることで話題沸騰中。
しかし、自社の広告に同じ会社が別のアンサー広告を出すこと自体、かなり珍しいですよね。
なぜ、こんなことになったのでしょう。

この2つの広告に出ている女性は、世界的なITエンジニアのスティーブ・ウォズニアックさん、80歳を超える現役モデルのカルメン・デロリフィチェさんの2名。
「はたらいて笑おう」という最初のコピー自体は、とても短いですが、実際にはこのお2人に、3時間ずつロングインタビューをした結果とのこと。
2人とも、自分の言葉で「働くこと」を語ることができる女性としての起用。

その結果「笑おう」というコピーができたそうですが「笑う暇などない」
など、ネットを中心に批判もあったのだとか。
そういった声を放置せず、受け止めるという意味での「アンサー広告」発表のようです。

どちらが正しいわけでもない

今回のアンサーには「いつか笑うために、今は、たくさん泣いています」というものもあり。
アンサー広告自体、前の広告を否定するものではなく、皆さんの意見を踏まえた結果の「言葉」として発表されたもの。
ネットだけでなく、直接インタビューなど、他社の人たちの声を聞いた結果だそう。

人材サービス会社らしく「笑う」に共感できる人だけでなくても良い。「いろんな意見の人がいるのが働く社会が良い」という姿勢を表現しています。
正規、非正規という壁もなくし、「出来るだけたくさんの人に自分らしい働き方を」という意味が、この2つの広告には込められているのです。

元々の「笑う」という広告の意味も、「働くときはいつも笑顔で」という意味ではなく「働くことでプライベートでも笑顔が増えるように」という意味が込められたもの。社会が笑うようにという意味もあるのかもしれません。

いろいろな事柄に対し「正解」を求めがちな現代、良いと感じることは人の数だけあるはず。
コピーの意味が話題になることで、意見がどんどん出てくる。
その意見に正解はない。

アンサー広告ではありますが、問いかけもアンサーも無数の数が存在する、ということを、この一見相反する広告は伝えたいのかもしれません。
この2つのコピーは人の数だけ、また個人の中にも、無数の回答があるのでしょう。