優しさが国をほろぼす

人材派遣で急成長中、そして6月11日にジャスダックから東証1部に市場変更する予定の「エン・ジャパン」。
この会社の成長の秘訣は「トップセミナー」。
社長自ら、年60回ほど登壇。新卒採用セミナーで、学生に話しかける時間をもうけています。

なぜ、これだけ多くの回数、社長は登壇するのか?
まず、職種が「人材派遣会社である」ということ。会社の仕事、考え方をしっかり知ってもらうことで、ミスマッチを減らす。

特にエン・ジャパンが大事にしているのは、「疑問を投げかける」人材。
人間同士が集まれば、当然疑問、不満が生じる。そこで話し合いを重ねることで、ベターな結果をうむ。
そのために必要なのは「話をうのみにしないこと。」褒められ舞い上がる。叱られヘソを曲げる、こういった冷静さを欠く話の聞き方では、問題意識は生まれません。

また、社長の話には「ワークハード」という言葉がよく出てきます。
ワークライフバランスのご時世になぜ?と感じますが、今成長しているIT企業、グーグル、アップル、フェイスブックなどを考えてみましょう。

新しいiPhoneを誰が考え出したのか、そして製品化できているのか。
仕事に時間と情熱を注がなくては無理ですね。
ワークライフバランスの「ワーク」をしっかりやることで、企業が成長する、そして国家が豊かになる。

日本の働き方改革は「仕事で無理をするのをやめよう」という方向に進んでいます。
もちろん「過労死」が起きるブラック企業など、生きるための労働が本末転倒になるような過重労働は論外。

しかし、仕事で背伸びや無理をしなくては、海外企業に勝ち、優れた結果を出すことはできません。
「仕事を頑張らなくてもいい」というのは、一歩間違えば「間違った優しさ」にしかなりません。そういう意味で社長は「ワークハード」という言葉を使い、ノー残業にも、疑問を呈していているのです。

人を育てることが大事

日本のように、会社員生活のスタートが総合職である場合は、まず会社でいろいろな経験を積むことが大事。
具体的にエン・ジャパンでは「7つの考え方と20個の能力を明確に定義」これらを伸ばす教育を行う。さらに早期マネジメントを経験させる『チャレンジリーダー制度』があります。

そのために、欲しい人材は知識のある人間より「生き方の価値観」などを重視。「人を助ける」という考え方、「人生の結果ではなく歩き方」を意識する学生を取りたいということ。

こういう学生をしっかり育てる、そうすれば、どこでも使える人材になる。
あえて厳しくすることで、人が育っていく。
転職は厳しい労働環境を経験した人の方が有利になるのです。

会社は、労働の対価としてお金(給与)を払います。
人材ビジネス会社は、アップダウンの大きな会社。そんな会社の未来を担うのが、今育てられている若手社員。
「ワークソフト」という「甘やかし」は使えない社員を増やし、企業をつぶすだけなのです。