圧倒的なデジタル人材不足

政府は29日、ものづくり白書(製造基盤白書)を閣議決定。
人材不足対策や海外に対抗する生産性の向上に欠かせない「デジタル人材」が、8割弱の企業で不足していることが判明しました。

ロボットやIT技術の導入に課題がある企業も3割。人材不足を補い、職場環境を改善、技術革新を行うはずのIT技術が的確に導入できていない、またその環境自体がない状況が浮き彫りに。

企業の業績自体はアベノミクス効果で上がってはいるものの、海外での人材費高騰で、工場が国内に移転。国内での人材が確保できていない状況。
そのため「影響が出ている」と回答した企業は32.1%と、16年度から9.3ポイント上昇。
人災不足を補う意味でも、デジタル人材の育成、確保は緊急課題となっています。

具体的な内容を、経済産業省のサイトで見てみましょう。
参照:経産省

経営者に対して4つの警告を鳴らしていますが、まず経営者自身が時代の変化についていけていないという問題がある。
現在の人材同士をすり合わせ、意向をまとめ形にする、というボトムアップ方式。
この形を「職人の技をデータ化し、誰にでも実践できる形にする」のが1つの課題ですが、そういう考え方になっていない。
まず、今現場で行われていることを、データ化する人材がいない、そしてそのデータを現場でどう使っていくか、という青写真を描く人材もいない。
これについては、経営者が意識改革するしかない、というのが経産省の警告。

デジタル化という言葉の意識改革を

現在、デジタル人材を「「業務上必要」とする企業は61.1%。
しかし「質・量ともに充足できていない」のは77.4%にも上る。
必要なことは解っているが、単純に人がいない、またデジタル化自体を理解しておらず、適切に人材や技術が使われていない実態が浮き彫りになっています。

デジタル進化の早さに伴い、デジタルの立ち位置が変わってきている。
そのスピードに経営者を始め、企業の意識が追いついていないのが1つの要因。

5年前であれば、デジタル人材といえば「パソコン操作技術の高い人、ネットに精通している人」というイメージが主流。
労働に、いかにしてデジタルを取り入れるか?という発想で良かったのですが、現在、デジタル技術は広範囲に広がっています。
つまり個々のデジタル技術も必要ですが、それを合わせたデジタル技術も重要になる。
その全体像の青写真を描く人材、個々の技術を持つスペシャリスト、両方の自在が必要なのですが、質、量ともに不足しているのが現状。
抜本的な意識改革をするには、新しい人材、つまり学校教育が重要になってきます。教育改革と並行して行われるのが望ましいと言えます