高プロ制度の収入は「通勤手当込み」?

一定以上の収入の専門職には、労働時間の規制外とする「高度プロフェッショナル制度」。

自由に働けそうな反面、雇用者が「高プロ制度」の名のもと、無制限に労働者を使うことが出来るとして、反発も大きくなっています。
そんな「高プロ制度」の年収基準に「通勤手当」も含む、という見解を厚労省が提示。また波紋を広げているようです。

そもそも通勤手当をどの程度支払うのか?は、各企業の裁量に任せられています。
新幹線通勤者に支給するケースもある。

こういう労働者の場合、通勤手当による収入は大きい。そのため「高プロ認定」となり、残業代カットということにもなりかねません。
もはや「専門的な仕事をする人のため」に、自由な働き方を、という目的自体が見えなくなってしまいます。

なぜ、こんな案が出て来たのか?という気もしますが、それは単純に現行の「通勤手当」に不平等感がある、ということのよう。

頑張って会社に来ました!

満員電車に乗って2時間、頑張って会社に来ました!‥という人のための通勤手当。
しかし、そんな効率の悪いことをするより、会社近くに家を買った方がいいという人もいます。

会社への貢献度はどちらが高いのか。満員電車に乗るAさんより、会社近くに家を買ったBさんの方がフットワークは軽い。通勤疲れもなくハードワークもこなしてくれる。
となれば、会社への貢献度はBさんの方が高い。

また、そもそも仕事をするために「無駄な疲れをためないよう、近くに住む」
という工夫は評価されてもいいはず。
「満員電車に頑張って乗ったで賞」を職場が出す必要はありません。

しかし、社宅などが元々遠い場合、また新幹線勤務ができるだろう、という前提での転勤の場合は、また事情が違ってきます。
この場合、住宅、通勤事情は会社側が持っている。そこに対する負担金を払うのは、まっとうな考え方です。

おそらくこういったケースが多かったため、通勤手当があるのではないか。
しかし、在宅ワークの普及が進む現在、仕事のために住む場所を、雇用側が決めることもないのではないか。

通勤手当を見直す

そう考えると、通勤手当は不平等な面がより強くなっていきますね。
いずれにしても、「高プロ制度」とセットにすると、通勤手当の意義が定まらないまま、収入として加算されてしまうことになります。

安直に高プロに組み込むのではなく、まず「通勤手当」自体がどうあるべきか?を考える動きが出て来てほしいもの。

少なくとも「通勤手当」を当てにして遠くに住む、という本末転倒な考え方は、そろそろなくしたいものですね。