まず現状をチェック

「働き方改革関連法案」の目玉の1つが「同一労働同一賃金」。
これにより正規労働者と非正規労働者の格差をなくすというのが法案の骨子。

両方をどうすり合わせていくのかなど、企業には悩ましい問題でもあります。
しかし、労働者は正規、非正規の2パターンだけではない。
大事なのは「まず現状把握」のようです。

社員の働き方を知る

非正規社員の中には、有期契約労働者、パートなどがある。
また正社員にも転勤のない限定正社員、他にも無期転換社員などがいます。
もともと雇用形態がかなり多様な現在、まず雇用形態をしっかり把握する必要があります。

そして次に就業規則と実態が一致しているかどうかを確認。
そもそも規則できちんと規定されていなかった、逆に規定はあるのに形だけになっているというケースもあります。

規則と実態が一致していなくては、新しい規則を作ったときに、よけいに混乱する、また正しく運用されないという危険性があります。

この2点をクリアしたら、次に雇用状態の比較をします。
年収などアバウトな条件だけで比較するのではなく、基本給、残業代など手当、退職金、福利厚生など、労働条件すべてを項目化して比較することが大事です。

基本給が同じでも、休めない非正規となっては「同じ待遇」とは言えませんね。

待遇差の理由を考える

しかし、社員に待遇の差があるのは、何かしらの理由があるから。
例えば社員の都合に合わせて「時短勤務採用」となったとしましょう。
当然フルタイム勤務より賃金は低くなります。

また職務内容によって格差をつけざるを得ないケースもあります。事務と営業などですね。
待遇差の理由が、社員の働きやすさなど労働者側にあるかどうかを確認してください。

最後に見直しを

この2つを確認したら、最後は見直しです。
見直しは主に「各種手当」から手をつけるとよいよう。
正社員につけている手当を、非正規にも適用するケースが多いと予想される。
そうなったときの金額のシミュレーションをしておくのも大事なことです。

また手当によっては、時代にあっていないのに何となく惰性で存在しているものもあります。格差改善はそういった手当を見直すチャンスともいえます。

次に待遇格差がある場合、待遇差を直すのではなく、労働内容の方を見直すという考え方もあります。

待遇格差が、労働に必要なため生じている場合、一律に格差だけを無くそうとすると、仕事が回らなくなる可能性が出てきます。
この場合も就業規則を軸にすると良さそう。当然規則と実態が一致していることが大前提です。

最後に派遣労働者の扱いについて。
派遣労働者の働き方は
1派遣先の労働者との均等・均衡による待遇改善、
2派遣元との労使協定による一定水準を満たす待遇決定
の2つのどちらかを選択と「労働者派遣法」で定められています。派遣会社がどちらを選択するのか確認しておくことが大事。

働き方改革関連法案はいたずらに慌てるのではなく、まず現状把握を丁寧に行うことから始めるとよさそうですね。