やった気になる働き方改革

働き方改革の旗のもと、各企業で実践されているのは「無駄のカット」。
「会議時間の短縮、時間設定」などが話題になっています。

しかしこの動きに、研修やコンサルティングを手掛ける「FeelWorks」を運営している前川孝雄氏は継承を鳴らしているようなのです。

無駄を省くことはいけないことなのか。
決してそうではない、しかし行き過ぎた合理性の追求は「仕事本来の意味」を見失うようなのですね。

少し前に野村総合研究所が「日本の労働人口の49%はAIやロボットなどで代替可能」という見解を発表。
すべての単純作業がなくなり、かなりの数の人が職を失いそうに思えるこの数字に慌てる人も多い。

しかし前川孝雄氏は、あくまで部分的なものだとみる。
仕事には「作業」と呼ばれるものがある。エクセルに数値入力するようなことですね。こういったことは確かに遠からず、すべて機械任せになるかもしれません。

しかし、エクセルの数値を見て何かに気づき、上司に報告という部分は「作業ではなく仕事」ここを担当するのが人間です。

昨今の合理化は、この部分まで削ってしまう可能性があるというのが、前川孝雄氏の主張のようです。

会議時間設定は「1つの方法」

働き方改革で1番顕著なのが「残業時間の短縮、廃止」。また会議も無駄なものはやめて、チャットなどに置き換える。仕事のアウトソーシングもあります。
こういった「選択と集中」が最近ブームのようになっています。

無駄をどんどんそぎ落とすことで、本当に大事な仕事が残るという発想。
しかし、これは一歩間違えると「選択と集中」や「合理化」という作業自体が目的になりかねない。

そうではなく「こういう会議はもう少し無駄を省けるのでは」と思い、
いらない部分を削る。それが本来のあり方。
残業にしても同じ、上司がいるから残るというのは無駄ですが、「効率化」の名の元に本来できる業務までカットされては本末転倒。

また合理化が先行してしまうと「人間の営業」のように、感情を使う部分がどんどんなくなってしまいます。
確かに商品を説明するだけならAIや機械的なことでも可能。
しかし、実際に相手が説明を聞きたくなるのは「その人に合った無駄話」などがあるから、ということも多いですね。

つまり社内の合理化をどんどん進めると、社員も「ただの駒」となり、社員同士の関係も「仲間」ではなく「ただ同じ場所に属する人」という無味乾燥なことになりかねません。

仕事というのは、どういう分野であれ、最終的には人を相手にするもの。
人の心を動かし、お金が動くというのが「仕事」です。合理化や「業務の効率化」はそういった部分を伸ばすための方法に過ぎない。

「効率化や合理性の追求」という言葉の元に、社員がイキイキと働ける環境を削らないようにしたいものですね。