あなたの会社では、働き方の改善は進んでいますか?長時間労働の是正やテレワークの推進、副業解禁、多様な人材の活用、同一労働同一賃金……と、企業が取り組むべき課題は山積しています。こんな状況に、頭を抱えているのは主に人事部門ではないでしょうか。しかし、働き方革命に乗り遅れないために、人事部門以上に欠かせない存在があります。それが、マーケティング部門なのです。

 

マーケティング部門の役割は、“販売を不要にすること”

「働き方の問題なのに、どうしてマーケティング部門?」と疑問に思われる方も多いでしょう。そもそも、マーケティング部門がどのような仕事をしているのか、具体的にはよくわからないという方も多いかもしれません。あるいは、中小企業の場合、独立したマーケティング部門がない場合もあるでしょう。

マーケティングというと、単なるPR活動や販売促進活動と認識されている場合もありますが、現代経営学の父であるドラッカーは、「マーケティングの役割は、販売を不要にすること」だと定義しました。顧客の声を聞き、顧客が本当に求めるものを提供できるようにすることで、製品・サービスが自然と売れるような状況を作ることこそが、マーケティングの役割だというのです。

マーケティングとは、顧客の声を聴くこと

 

働き方革命時代には、適切な戦略が不可欠

顧客の声を分析して、顧客に対して何を提供するのか決定することは、まさに企業の経営戦略の根幹を成す部分です。つまり、マーケティング部門は、顧客の声を聞き、分析するという企業の経営戦略を決定するうえで非常に重要な役割を担っています。そして、適切な経営戦略を決定することは、働き方革命時代において、企業が成功するためのカギを握っているのです。

働き方革命の背景にあるのは、“ブルーカラーからホワイトカラーへ”という社会構造の変化です。高学歴化が進んで労働力に占めるブルーカラーの人々の割合が減少するのと同時に、労働力そのものの数も少子高齢化によって減少することで、ブルーカラーの人々の数はどんどん減っていきます。そんなブルーカラーの人々が担っているのは、経営戦略に基づいて、実際にモノを作ったり、サービスを提供したりという、“実行”の部分です。

ブルーカラーの人々の力を十分に確保できた時代においては、適切な経営戦略がなくとも、とにかく手を動かし、モノを作ることによって、企業は利益をあげることができました。しかし、十分な労働力が確保できないこれからの時代においては、少ない労働力でも成果が上げられるような適切な経営戦略が必要なのであり、そのためには、マーケティング部門が自らの役割をきちんと果たすことが求められるのです。

 

働き方革命時代は、デジタル時代でもある

そして、我々がいま直面している働き方革命時代は、あらゆるものがデジタル化がしていく、まさに”デジタル時代”でもあります。それは、マーケティングについても例外ではありません。
ウェブを活用したデジタルマーケティングは、もはやBtoB・BtoC問わず不可欠です。ウェブサイトやSNSを通じて顧客とコミュニケーションをとることは今や当たり前のものとなりつつありますし、マーケティングオートメーションといったツールを使うことで、顧客のウェブ上の行動を以前よりもずっと容易に、かつ詳細に把握することもできるようになりました。
このようにマーケティング部門が自らの役割を担うための環境が整いつつある今、働き方革命という視点でも、マーケティング部門に注目する必要があるのです。

 

いかがでしたでしょうか。
働き方の問題を解決するために、人事部門が重要なのは言うまでもありません。しかし、人事部門だけの力で、すべてを解決できるわけではないのです。
社員が働きやすいように様々な制度を整えることも重要ですが、働き方革命時代を生き抜くためには、もっと抜本的な変革が求められます。そのためにマーケティング部門が積極的に声を上げるべきであり、経営者は、その声をしっかりと受け止め、実行に移していく必要があるのです。